幻想世界に誘われて【完結】   作:鷹崎亜魅夜

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 会話だけですが、陽花の出番有り。
 裏主人公視点。ただし途中会話だけの部分があるので注意。
 ではどうぞ。


『〜Ex side story〜』12

「パッチェさんよ、地底ってどんなところなんだ?」

 

 オレはフラン嬢と遊んだあと(珍しく弾幕ごっこをした)、唐突にその事を聞いてみた。

 

 本を読みながらパッチェさんは答えてくれ、会話をしてくれる。

 

「だからそんな変な呼び方は止めなさいと言っているでしょうに……地底? そこがどうかしたの?」

 

「この前に守矢神社に行った時によ、あの神社に電気がある事について尋ねたんだ。雑談しているときにな。何かそこで核融合? そんなので電気を作ったって言っていたんだ。この幻想郷に核融合がある事に驚きだが……パチュリーはその地底での温泉だか怨霊とかの異変の当時者だったんだろ?」

 

「まぁそうね。温泉がわき出たのと同時に怨霊も湧き出たことがあったから、その調査を魔理沙に行かせたわね。他にもアリスや河童の河城にとりも協力してたけど。霊夢には八雲紫と鬼の伊吹萃香と天狗の射命丸文も協力してね……協力と言っても直接じゃなくて間接的に、だけど」

 

 ふーん……怨霊とかそういう異変だったのか……?

 

「何が原因で怨霊が出てきたんだ? それに何か問題が?」

 

「あるに決まっているでしょう……怨霊の管理は地底の妖怪が管理し、地上に湧き出さないようにした約束があったのよ? それがあったのも関わらず、温泉と共に怨霊が湧き出たんだし……原因は妖怪の山の神社の軍神の所為だったけどね……」

 

「軍神様が? そりゃ何で?」

 

「産業革命をしたかったみたいね。それである地獄鳥に八咫烏の力を与えて、外界でいう【電気】の供給。根本的な原因がそれなんだけど……八咫烏の力を得たその地獄鳥はその力で地上を征服しようとしていたみたい」

 

「え? それってやばかったんじゃないか?」

 

 八咫烏は確か太陽の化身とも言われる。それで核融合を使うってそれはかなり強いんじゃないか──

 

「その点は大丈夫よ。彼女、鳥頭で難しい考えができないからそんな脅威じゃなかったわ。現に霊夢達に懲らしめられているし。そもそも怨霊が湧き出た原因がその地獄鳥の親友の妖怪が止めてもらうために怨霊を地上に流したらしいけどね」

 

「何だ。ただのバカだったのか。賢い奴ならともかく、うまく利用できなかったのか」

 

「概ねその通りでしょうね……」

 

 しかし……その親友妖怪は大変だったな……親友を止めるために霊夢達を促したのか──

 

 

 

 

 

 

『──もう誰も信じねェっ!! 信じたところで裏切られるのがオチじゃないか!! 今まで過ごした時間は何だったんだっ⁉ 結局俺を利用しようとしていただけじゃないかっ!! 陥れるだけだけだったっ!! 本家は俺を嫌いながら道具として扱っているだけじゃないか!! 何で俺は裏切られるっ!? 俺は何も悪いことをしていないのにも関わらず!! 俺が本家に何をしたっ!? 認めてもらうための行動を何故拒絶するんだっ⁉ そこまで本家は俺の事が邪魔なのかっ⁉ 邪魔だからあんなことを企てたのかっ⁉ 俺を受け入れるふりをして陥れようとするっ!! 貴様らもそうだろうっ!! そうに決まっているっ!!』

 

『侠っ! オレ達はお前さんの味方だ! オレ達はお前さんの事を受け入れる! そして見捨てもしないっ!』

 

『お兄ちゃんっ! しずまっちゃんの言う通りだよっ! あたしもお兄ちゃんの事を信じてる!』

 

『そんな口答なんかで信じられるかっ!』

 

『この──馬鹿野郎がっ!(ブンッ)』

 

『そんな見え見えな攻撃で当たると思うなっ!!(ドゴォッ)』

 

『ゲハッ……っ⁉』

 

『しずまっちゃん⁉ お願いお兄ちゃんっ! もうやめてよぉっ!!』

 

『うるさい陽花。そこをどけ。まだ殴り足らない』

 

『……どかないっ!!』

 

『どけと言ったはずだ。どかなければ──』

 

『……いいよ。殴っても。それでお兄ちゃんがしずまっちゃんに暴力を振らなければ』

 

『はっ……⁉ 何を言っているんだ⁉ そこはどくべきだろうがっ!!』

 

『お兄ちゃんが私としずまっちゃんを信用してもらえるまで殴られても構わないっ! 今のお兄ちゃんは信用できる人を忘れているだけなのっ!! それで──目の前にいるでしょっ! あたしはお兄ちゃんの妹なんだからっ! しずまっちゃんという幼馴染の【親友】、それでお父さんもお母さんも──【家族】はお兄ちゃんの事を大切に思ってるんだからっ! 例え世界がお兄ちゃんの事が嫌いだとしても──お兄ちゃんの事を受け入れるっ! だから──お願いだよっ! あたし達の事を信じてっ! あたしもしずまっちゃんも……お兄ちゃんの事を絶対裏切らないからっ!!』

 

『お、幼馴染……静雅とは確かにそうだが……俺は──』

 

 

 

 

 

 ──いいかい。侠君は僕たちと血が繋がっていないんだ。でも、血の繋がりがないけど【家族】として繋がりがあると覚えていて欲しい──

 

 

 

 

 

『(──義父さん? まさか、いつか本家とこうなるのをわかってて……事前に言ってくれたのか⁉ 俺は誰の子供かもわからない、出生だってわからないのに……その時から義父さんは……俺の事を……受け入れてくれてた……【家族】として? そして目の前にいる幼馴染の【親友】である静雅、それに【家族】の義妹の陽花だって……言葉も本当で、俺の存在を受け入れてくれていたのか? なのに俺は──)』

 

『……お兄ちゃん、涙出てる……』

 

『う……俺はァ──俺はァっ!! 何て馬鹿野郎だ……!』

 

『──さっきからオレが馬鹿野郎って言っただろ……いてて……』

 

『しずまっちゃんっ!? 大丈夫!?』

 

『問題ねぇよ、陽花……侠。確かに今回の事は本家が十割以上悪い。侠は一つも悪くない。だけどよ……よかったじゃねぇか? これで本家の事は【信用ならない】。それを身を持って体感したはずだ』

 

『……静雅……』

 

『侠。他の奴は信用できなくても……オレ達は信用しろ。本家と違ってお前さんの事を大事に考えている。まぁ、できれば本当に信じられる奴にもいて欲しいが……』

 

『……他人なんて信用ならない。それなら関わらない方がマシだ』

 

『……今はそれで良いと思うが、ほかにも見つけろよ?』

 

『……本当にそんなやつがいたらな。だが……お前たちの事は信じていいんだな?』

 

『当たり前だろう? 何て言ったってオレと侠は──【親友】なんだからなっ!』

 

『それであたしがお兄ちゃんの【妹】なんだから! 当然だよっ!』

 

『…………本当に、ありがとう──』

 

 

 

 

 

 

 

 

「──静雅? どうかしたの?」

 

 過去の回想をしていると、心配を含めた声でフラン嬢に話しかけられた。

 

「……ちょっと過去を振り返っていたところだったのさ」

 

「そうだったの? 何か苦しそうな雰囲気していたけど……?」

 

「その部分を思い出していたからな。しょうがない」

 

 フラン嬢に心配ないように伝えてみるが、パチュリーに怪しい目をされながら話しかけられる。

 

「普段のあなたと違ってシリアスみたいな顔をしていたわよ? どんな過去を思い出していたんだか……?」

 

「するどいなパチュリー。それで話を変えてすまないんだが……地底ってどう行くんだ?」

 

 話題を変えたことに不振がったが、それでもパチュリーは答えてくれた。

 

「……まさか地底に行くつもり?」

 

「オレの活動エリアを広めるためにな」

 

「……まぁ良いわ。じゃあ教えとくから──」

 

 オレはパチュリーから地底への行き方を教えてもらった……。

 

 

 

 




 『』の会話での一人称三人称の説明はあえて無しにしています。説明を加えると先のある章のネタバレになってしまうので……。

 次回は擬似人気投票で同率一位だった辰上陽花の特別番外編です。

 ではまた。
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