一応三人称視点。
では本編どうぞ。
『異変の始まり』
──本堂静雅が八雲紫に命じられて起こした異変。それは各地でさまざまな反応が見られた──
〜白玉楼〜
「幽々子様! 空が何やらおかしいです! これは一体……!?」
「(紫……始まったのね……)」
「……? 幽々子様……?」
〜冥界〜
「朝のはずなのにこんな天気だと……少々気分が盛り上がらないな……」
「そんな時に私でしょ! こんな暗くてもハッピー!」
「……そんな場合じゃ無いと思うんだけど」
〜永遠亭〜
「師匠っ! 何なんですかこれは!?」
「落ち着きなさいうどんげ。まずは冷静に物事を観察しなさい」
「イナバ〜どうしたのよそんな声を大きく──何これ?」
「姫様! これは──」
「てゐっ!(ぴらっ)」
「こ、こらぁーてゐ!? どさくさにスカートめくるな!?」
〜妖怪の山入り口傍〜
「……お姉ちゃん。今までこんな天気あった?」
「いや、無いと思うけど……?」
「……厄いわね……」
〜妖怪の山〜
「椛……何だと思う? この現象?」
「私にも分からないわよにとり……能力で見てもちゃんとあるみたいだし……」
「もうっ! 何でこんなスクープな時に限ってフィルムがごっそり無くなっているのよ!?」
「(文先輩……こんな時にスクープって……)」
〜守矢神社〜
「神奈子様っ! 諏訪子様っ! これは一体何が起きているんですか!?」
「早苗……お前は見るのは初めてかもしれないが、私達は何度か見たことがある」
「幻想郷でこれが見られるとは思わなかったけど……何か神力的な物を感じるね……人為的なものなのかな?」
〜地霊殿〜
「さとり様! 何か地上が変です!」
「お燐……一体何が──え? 何なのそれは?」
「うにゅ? 地上が一体どうしたの?」
「お姉ちゃんとお燐だけ分かってもしょうが無いよー! 私にも教えて!」
「お空……こいし……今地上では──」
〜旧地獄〜
「お、萃香じゃないか。ここに戻ってくるのは久しぶりじゃないか?」
「地上と地下を自由に出入りできる……妬ましい」
「いや、パルパル……それぐらいで妬まないでいてあげてよ……キスメもそう思うでしょ?」
「…………(こくこく)」
「人の名前を呼ばないでいるのが妬ましい……」
「……これは私はどう突っ込めばいいわけ?」
「別にいつも通りだろ」
「まぁ、勇義達が宴会をしているのを後で参加するのはともかく──今、地上では変なことが起きているんだよ」
「お? それは肴になるか?」
「なるとは思うけど実は──」
〜天界・有頂天〜
「総領娘様……これは一体なんでしょう?」
「何か変な天気ねぇ……ま、私の緋想の剣で誰かの気質を巻き上げて元通りに──ってできない!? 何で天気を操れないの!?」
〜人里〜
「慧音……あの空は一体何だ?」
「それは私が聞きたい。生きている中でこんな事は見たことがない。一応夜ではないのだが……」
〜霧の湖〜
「何か暗い! でもなんか楽しい!」
「チルノちゃん……ちょっと楽しんでいる場合じゃ無いと思うよ?」
「というよりこれって一体何なの? みすちーの鳥目ではないことは確かだし……」
「幻想郷がもしかしてこういう状態なんじゃないのかな? 昨日は大丈夫だったのに……」
「わはー♪ お外が暗いのだー♪」
「ルーミアに至っては嬉しいことなのかもしれないけど……」
「私的にはずっとこのままになって欲しいのだー♪」
「どうせ霊夢さん達が解決しちゃうんじゃないかな……?」
〜そして、マヨヒガ〜
「……大胆なことをしたわねぇ、彼は……」
「紫様……今度は一体何が目的なんですか? こんな異変を起こさせて?」
「そろそろ異変解決者達には挫折を味わってもらわないとね。そういうのを体験させればまだあの子達は強くなるわ……それより藍? 橙がいないみたいだけどどうしたの?」
「紫様が外界から彼らを連れてくるとき、特殊な猫もここに来てしまったようで……その生き物を橙は自分の式にしようとしている最中だと思います」
「特殊な猫……? 具体的にはどんな風貌なのかしら?」
「……五徳を頭に乗せている猫なんですが……どうしてなのでしょうか?」
「いや、私に聞かれても見てないから何とも言えないわよ」
〜そして、魔法の森〜
「アリス! 今の幻想郷の天気が変だぜ!?」
「わざわざ私の家にまで来て知らせなくても分かっているわよ……天気となると、今までだったらあの地震野郎だと考えたけど──」
「──霊夢の勘が正しければもうあの紅魔館の執事だぜ! しかし、どうやってこんな風にしたんだ……?」
「侠の考えが正しければ【物質情報を操る程度の能力】に近いニュアンス……けど、規模が大きすぎる。これは間違いなく幻想郷中に影響している。害はなさそうに見えるけど……」
「とりあえず私は──元凶を退治してくるぜ!」
「……魔理沙。あなた……今回の異変に相手に勝てるの? 過去にあなたは負けているけど──」
「前回は相手のペースに乗せられたから負けたんだ。私は得意な真っ向勝負の──弾幕はパワーで勝ってみせるぜ! それで霊夢より早く解決させてやるぜ!」
〜そして、紅魔館〜
「……本当にできたんですね、静雅……」
「もう無茶苦茶ですよこんなの……」
「一体静雅さんの能力はどこまでのことが可能なんですか?」
「知らん」
「それよりレミィ、妹様……体は大丈夫なのかしら? 日傘をゆっくりとってみなさい」
「え、えぇ──! 大丈夫よ! 体が灰にならない!」
「本当だーっ! 日傘無くても大丈夫だよお姉様! 静雅!」
「そりゃあな。見た目は少し明るく見えても、今は大きな日傘としているからな。オレが能力を解かない限りまともに日光は降り注がない。幻想郷中には日光がまともに降り注いでいる場所はないだろう。いわば影で覆われているんだ」
「ふふふ……ついに吸血鬼の時代の幕開けね……!」
「まぁ、そうだな。前にも説明したが、三日の内一日にこの現象にする。毎日影が覆うと生活に支障をきたすからな。そしてこれからやるべき事は……幻想郷の異変解決者にこの異変を解決させないことだ!」
「はい」
「そうですね!」
「分かりました!」
「えぇ」
「うん!」
「静雅……あなたも全力で戦いなさい。能力がまだ分からない霊夢達にあなたは勝てる運命にあるんだから!」
「分かっているさ! ──さぁ、異変の始まりだ!」
──そして、物語は辰上侠へと紡がれる。
共通ルートの序章。もしくはしばらく出番がない人達の救済の回。時系列でもう登場しているキャラ達をほぼ全員出しました……え? まだいない奴がいるって? 出しづらいんです畜生。(リリーホワイト、レティは後々出てきます。裁判所? 三途の川って天気という概念ありましたっけ? あったならごめんなさい。ゆうかりんとメディスン? 寝ていました)
東方陽陰記の陽は表、陰は裏。二人が主役の回だからですね。そういう名前にしてました。
そしてアンケートで募集していた猫の事ですが……唐揚ちきんさんの案を本編に組み込んでみました。他にもアンケートに協力してくださったMa-sAさん、ありがとうございました。
基本的には土曜日の20時ごろに更新します。
ではまた。