幻想世界に誘われて【完結】   作:鷹崎亜魅夜

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 ※魔理沙は二つ先のステージ、霊夢は一つ先のステージに進んでいます。
 活動報告にちょっとした質問箱を設置。詳しくは後書き、活動報告へ。
 では本編どうぞ。


『Stage2 〜華人小娘〜』

 ……とりあえず紅魔館の門には着いた。着いたんだけど──

 

『…………』←門の前に誰かがチルノと同じく倒れている

 

 ……あの二人には平和的解決法をしないのだろうか?

 

 その人は緑の帽子を被っていたようで、チャイナ服みたいな足下を露出しているスタイルがいい女性みたいで──おっと。一先ずはこの人に事情を聞くため起こすことにしよう。

 

「すいませーん、ちょっと聞きたいことがあるんですけどー」

 

 体を揺すりながら反応を確かめてみる。

 

「──う〜ん……はっ! 咲夜さん寝ていませんよ! これはあれなんです! 精一杯魔理沙さんと霊夢さんを食い止めた結果なんです!」

 

「うん。それは見て分かる」

 

 急に起き上がったと思ったら何やら誰かに弁解していた。思わず突っ込みを入れてしまったけど。

 

 傍にあった目の前の人の帽子であろう物を手に取り、差し出しながら話しかける。

 

「えっと……とりあえず大丈夫ですか? それとこの帽子どうぞ」

 

「あ、ありがとうございます。大丈夫ですよ! 私は丈夫なんで──って咲夜さんじゃない!? あなた誰ですか!?」

 

「通りすがりの外来人です」

 

「あ、通りすがりの外来人の方でしたか──通りすがりの外来人!?」

 

 何故か会話で二度ほど驚かれた。

 

 さて……これからどうするか。『この異変を解決しに来ました』と言ったら間違いなく戦闘になるだろうし……そういえばここは図書館があると言っていたな……それを利用するか。

 

「ちょっとここの図書館に用事があるんです」

 

「? 図書館にですか?」

 

「はい。ちょっとこの空の現象は初めて見ましたから。人里の書物にはこのような空のことはなかったんですよ。それで一番の本の貯蔵量がある。ここへ来たんです」

 

 うん。正当な理由だと思う。あえて日食のことは言わない。博麗は知らなかったようだし、紅魔館の人々は知っていると思うが、知って話しかけたら逆に怪しまれると思う。『何でこの異変の名前を知っているのか』と。

 

 それを聞いた中国っぽい人はこう答えた。

 

「う〜ん……今は立ち入りは禁止なんですよ。お嬢様からも今日は誰も通すなと言われていますし」

 

「そうなんですか? でも誰かしら入った形跡がありますけど?」

 

「うっ……最初に魔理沙さんが強引に入ってきて、その後霊夢さんが強引に入ってきたんです……でも、通っちゃ駄目なんです」

 

 ……あの二人は。

 

「なら自分が連れ戻しに行きましょうか? あの二人とは知り合いなんです」

 

 今度は違う交渉も持ちかける。あの二人と知り合いは事実だし、何とかなるかも──

 

「……あなたはあの二人よりも強いんですか?」

 

 真面目な厳しそうな顔で問われてしまった。

 

 …………。

 

「う〜ん……人格崩壊をするほど本気にすれば多分──」

 

「確実ではないのなら駄目です。それだったらまだあなたを紅魔館に入れない方がマシです」

 

 わぁお……門番みたいだ。でも、自分は人格崩壊するほどの本気は出したくないんだよなぁ……。

 

「じゃあどうしたら入れてくれます?」

 

 今度は門番さんにどうしたら入れてくれるか尋ねてみることにした。門番さんは拳を顎につけながら考えてこう言う。

 

「そうですね……霊夢さんと魔理沙さんの知り合いというアドバンテージもありますし……私を倒したら、ですね」

 

「……えぇー?」

 

「まぁ、外来人の方ですしね。後日っていうことで今日は諦めて──」

 

「はぁ……戦うしかないのか……戦いたくないんだけどなぁ……」

 

「ちょっ!? どうして戦うという選択肢が出てくるんですか!? 私は遠回しに帰ってくださいって言いましたよね!?」

 

 何で突破方法が戦うしかないんだろう? 理不尽だ。

 

「一応戦う方法はスペルカードで良いですよね?」

 

「うぅ……何時も私に不利な勝負ばかり……でも、ここは通しませんよ! 紅魔館の門番の名にかけて!」

 

「……博麗達に負けている時点で名は無いんじゃないですか?」

 

「そこに突っ込まないでくださいよ〜!? もう……紅美鈴、行きます!」

 

 中国っぽい名前を教えてくれた後、拳から多数の弾幕を放ってくる……とりあえずまずは分析だ。ちょんよけして色々と観察をしながら弾幕を躱していく。

 

「……本当に人間なんですか? そんな霊夢さん達みたいに簡単に躱されるとは……」

 

「伊達に氷の妖精と戦っているだけじゃないですし」

 

「あの妖精と戦ったんですか……結果は?」

 

「今のところは全勝」

 

「……意外と戦えるみたいですね──なら、これならどうです!?」

 

 紅さんは一枚のスペルカードを取り出し宣言する。

 

「──虹符【彩虹の風鈴】!」

 

 そう宣言すると、色鮮やかな弾幕が正面からやってくる。しかし──

 

「……初めての相手でも避けられるもんだなぁ……」

 

 自分は難なく躱していく。そして隙あれば弾幕を撃ち込み、紅さんに当たった。

 

「くっ……この人、只者じゃない……!?」

 

「至って普通の人です。アイアムイッパンピーポー」

 

「何でそんな涼しそうな顔で弾幕を避けられるんですか……?」

 

 紅さんは悔しそうにしながら弾幕を放っていたが──急に弾幕が止んだ。チルノみたくスペルブレイクしたのだろう。

 

「さて、攻略っと……紅魔館に入れてくれませんかね?」

 

「っ……まだです! 紅魔館に入りたいというならこのスペルを破ってからにしてください!」

 

 そう言って二枚目のスペルを取り出す紅さん。

 

「彩符【彩雨】!」

 

 宣言すると正面からこれはまた色鮮やかな弾幕が雨のように放たれてくる。その気になれば全部避けられるような気がしたけど──

 

「……避けるのめんどくさいなぁ……とりあえず自分も使うか──」

 

 数日の間に作ったスペルを取り出し、宣言。

 

「──武符【リトルセイバー】」

 

 そう宣言すると──間近に迫っていた弾幕が斬れる。

 

「!? 何ですかそのスペル!?」

 

 弾幕を斬った姿の自分を見て紅さんは聞いてくる。自分の左手には自分の弾幕の色、つまり赤色がワインレッドに似た色の剣。弾幕のエネルギーを収束した形の刃。柄も出てきてそれは普通の白い柄。東洋の剣ではなく西洋の剣。峰ではなく、腹が広い剣。SFなどのでよくあるビームソード西洋の剣の形に似せて、片手でふるえる大きさの剣だ。

 

「……とりあえず、さっさと終わらせる!」

 

 弾幕を斬りながら、躱しながら接近していく。紅さんは接近されて焦ると思いきや──いや、予想通りなんだけど──

 

「私に接近戦で挑むなんて……これで終わりで──」

 

 距離にして後数メートルだろうか。あえて紅さんが得意そうな顔で接近戦に持ち込むように見せて行動をしたが──

 

「──そりゃっ(ブンッ)」

 

 自分は距離が近い中、少し離れた位置でわざと剣を投擲させた。

 

「えっ──(ピチューン)」

 

 急なことに、予想外すぎる行動だったせいかあっけなく紅さんに剣が当たり、同時にスペルブレイクした……。

 

「はい、自分の勝ち。通らせてもらうよ」

 

 紅さんの近くに落ちた剣を拾い、弾幕で出来た刃を消してベルトを通す所に柄を収める……何故かこのスペルは持続時間がかなり長いんだよなぁ。リフレクションとは違って数時間ぐらい持つ。簡単に持ち運べる剣だ。

 

 まぁ、意図的にスペルブレイクも出来るし、かなり便利だ。

 

 弾幕ごっこの結果からか、少し紅さんは悔しそうだ。

 

「うぅ……何で接近戦に持ち込んでおいて遠距離攻撃を……? それなりにダメージも大きかったですし……」

 

 近距離での投擲だからしょうがない。

 

 自分は紅さんに話しかける。

 

「だって紅さんって遠距離からの攻撃って苦手でしょ?」

 

「……はぇ?」

 

「戦う前に弾幕ごっこについて『不利な勝負』って言っていたじゃないですか。弾幕ごっこは弾幕で遠距離攻撃する攻撃がほとんどですからね。紅さんの外見から考えて近距離での戦いが得意だと簡単に考えつきました。それでスペルブレイクされて焦っている中、剣を見せることによって、近距離というイメージが頭の中で展開される。紅さんはこう油断した。『近距離での弾幕ごっこなら私の方が分がある』と。それで接近して近距離に持ち込もうとしたのを狙って、近距離に入らない範囲で剣を投擲しました。剣は近距離戦闘がイメージしやすいですからね。近距離で剣を投げるとはそうそう考えつかないはずですから」

 

「…………あなた、本当に何者なんですか?」

 

「いや、何者でも何でも無いんだけど……」

 

 根拠を説明したら怪しまれた。何故だろう?

 

「まぁ、後攻略する方法は三つぐらいあったんですが……こっちの方が早く決着が着きそうですからこの作戦を選んだんですけどね」

 

「どこの知将ですか!?」

 

「え……っ? 勝てる作戦なんて三つ四つ考える物ですよね?」

 

「いやいやいや……」

 

 当然なことを言ったつもりだったが手を横に振って否定された……。

 

 さて、話を戻すとしよう。

 

「一先ず……自分は紅さんに勝ったんですから入れてもらえますよね?」

 

「う〜……約束ですからね。それでは霊夢さん達を連れ戻してください」

 

「わかりました」

 

「それと、図書館は地下の方へ向かっていけば着きます。大方魔理沙さんは異変解け──こほん。図書館にいるかもしれないのでお願いします」

 

 ……やっぱり紅魔館は異変に関わっているのか……。

 

 そして紅さんは真面目な顔つきになり、注意するように言う。

 

「後は……あなたはこの紅魔館に侵入したことになります。門番である私を倒して進むんですから、攻撃されても文句は言えません。そこは頭の中に入れておいてください」

 

「まぁ、正当な手続きでの入館ではないから仕方ありませんね……」

 

 ここの主は誰も入れるなと言っていたらしいし、しょうがない。かといってあの二人みたいに強引に突破するよりはマシだろう。とりあえずこっちは門番である紅さんの了承済みだ。『博麗と霧雨を連れ戻す』という名目で相手が聞いてくれれば何とかなるかもしれない。

 

「じゃあ、図書館に一先ず行ってみます」

 

「はい! お二人をどうか連れ戻してください!」

 

 紅さんに挨拶をして、紅魔館の中へ入って行った。

 

 ……ここからが正念場だな……。

 

 

 

 

 

 

「う〜ん……何か手加減されたように感じますねぇ……。それと、何か隠しているような──あっ! 名前を聞き忘れました!?」

 

 

 

 

 




 Stage2終了。美鈴の回。非想天則のストーリーモードだと遠距離攻撃の種類が少ないせいで苦戦が強いられる。
 表主人公の剣スペルは主人公設定の挿絵参照。ようやく出すことが出来た。
 ではまた──







 ──そして急遽始まった質問コーナーに入ります。
 感想やコメントでの質問に堂々と答えようと頑張るコーナーです。質問は活動報告などに一言付けてくれればそのコメントを後書きで載せたいと考えています。ふとした疑問はどうぞ。

 ではそろそろ投稿して一か月がたつ間に送ってくださった質問などの一部をもう少し感想欄以外に詳しく解説。

 Q1:裏主人公についてのコメント、裏主人公の番外編要望について

 ……読者様、そんなに裏主人公が好きなのでしょうか? この小説は表主人公の主軸の話なんですが……人気投票とかしたら裏主人公に票が入るのだろうか? パルパル。

 Q2:【あるぇ~血縁関係ないじゃない。実は本家の後取りじゃなかった人が駆け落ちとかしてその子孫が侠だとか? で、その事に本家が気が付き養子にするのを反対した的な】

 表主人公は【拾われ子】として聞かされています。侠自身は本当の親について何も知りません。辰上家では【龍に関係のある子孫】として血を薄くしないようにいとこなどと血縁関係のある人と結婚をしています。つまり拾われ子で身元不明である侠を引き取ろうとした分家を本家は反対をしていました。それを無理やり引き取ろうとしてくれた親が頑張り、【侠】と名づけました。侠は任侠の侠であり辰上家は任侠の家であるので、本家の人間に名前でいろいろ言われないようにそう名付けました。ちゃんと引き取ってくれた親はちゃんと愛情があります。

 ……正直、この質問が来たときは焦った。

 とまぁ、こんな感じで質問をゆっくり解説したいと思っています。感想数やコメント数によって不定期になるかも知れませんが。作者の趣味的なことでもいいので、お待ちしています。
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