幻想世界に誘われて【完結】   作:鷹崎亜魅夜

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 なるべくは週2を目指す。
 ここであるキャラが登場。
 では本編どうぞ。


『Stage3 〜動かない大図書館〜』②

 ノーレッジの勘違いにより、怒りを含めた弾幕がこちらに向かってくる。

 

 自分は弾幕を躱し、弾幕を放つ。しかし、その弾幕はノーレッジが再び出した弾幕によって相殺された。

 

「やっぱりあなたの弾幕の根源は妖力ね……しかもこの紅魔館に入っているということは美鈴を倒して入った……」

 

「……うん、まぁおおむねその通りだけど、紅さんからの頼みごとで──」

 

「──なら、手加減は無用ね──」

 

 言いかけている途中でノーレッジはスペルカードを取り出す……人の話を聞こうよ。自分のことを妖怪だと思っているみたいだけど。

 

「──火符【アグニシャイン】」

 

 そう宣言すると炎の弾幕がこちらに向かい始めた!

 

「チルノとは逆の属性の弾幕か!」

 

 ……逆の属性だからって何にでもないんだけどね。当たらなければ問題ない。自分は回避に専念する。

 

「……妖怪であって素早いわね……」

 

「いや、だから人間なんだけど……?」

 

 何時になったら誤解は解けるんだろうか……? 一先ず、勝つしかないのか? 負けたら追い出されそうだ……。

 

 そして時間が来たのか──炎の攻撃は止んだ。スペルブレイクだ。

 

「お願いだから話を聞かない? こんな無意味な戦いはしたくない──」

 

「余裕ぶっていると足下をすくわれるわよ──木符【シルフィホルン】」

 

 自分の言葉を聞かないで次のスペルカードを宣言した……やっぱり勝つしかないのかな……?

 

 今度は風の弾幕だろうか……素早い弾幕がこちらを襲ってくる。何とか普通に避けられるけど、保険のために──

 

「──武符【リトルセイバー】!」

 

 柄を持って構え、宣言(本当は宣言をする必要はないが、ルールに則って)。避けると同時に自分に向かってきた弾幕は斬った。

 

「……武器を換装するスペル? だけど、近距離での戦闘はさせないわ」

 

「あぁ……魔女だけあって近距離戦は苦手なのかな?」

 

「そもそもさせないけどね」

 

「ま、別にどっちでも良いけど!」

 

 紅さんと同じく弾幕を斬りながら、避けながらノーレッジに接近していく。今の弾幕ならば当たる心配は無い。ただ、警戒は必要だ。

 

 そして距離にしておおよそ十メートルほどで弾幕が一度途切れた。二度目のスペルブレイクだ。自分は剣を持っている手に力を入れる。だが、ノーレッジは次のスペルカードを持っており、宣言しようとしている。この距離での条件に合ったスペルを発動させようとしている!

 

「月符【サイレント──】」

 

 だが、そうはさせない! 力を込めた剣を持った手を──

 

「──ゼァッ!」

 

 振りかざしてふって、込めた力を弾幕として、剣の衝撃波として飛ばした!

 

「【──セレ】──ムキュッ!?」

 

 相手の宣言が終わる前に攻撃が間に合い、剣から出た弾幕に当たったノーレッジは少し後ろへ飛ばされた。

 

「悪いけど、この剣は弾幕を込めて放出できるんだよね。しかも普通の弾幕と比べると早いし威力も高めだから。ま、直接斬るのと比べて威力は全然違うけど」

 

「──ごほっ。引っかけたわね……」

 

「君の勝手な直接切り込んでくるという勘違いだけど」

 

 咳をしながら立ち上がってくるノーレッジ。

 

 そして、まだ自分は交渉をしてみる。

 

「君にも聞きたいんだけど……この紅魔館で雇っている執事がこの異変の犯人だよね? だったらこの異変を終わらせるようにいってくれない? そうすれば無駄な戦いはしなくてすむし」

 

 主に自分が。

 

 しかし、ノーレッジは首を横に振る。

 

「嫌よ……この異変はレミィ達の願いであり、その『家族』がレミィと妹様の関係を修復させた……後は残りの家族があなた達を追い出す! そしてこの異変は誰も解決できないわ!」

 

 そういってさっき詠唱するのに失敗したスペルを宣言する……まだ戦うの!?

 

「月符【サイレントセレナ】!」

 

 そう唱えた瞬間、足場から光の柱が現れ、向かってくる。

 

「少々これはやっかいだね……」

 

 躱しながら、時折斬りながら弾幕を躱す。普通に行けば問題ない。だけど、早く決着を付けたい……一か八かあのスペルを使うか……? おそらくこの人は物理攻撃には弱いはず。自分の予想が正しければ……成功するはず。

 

 自分はリトルセイバーをスペルブレイクしたように見せ、刃を閉まって柄をベルトを通す穴にいれ、あるスペルカードを宣言した。

 

「式神【五徳】!」

 

「っ!? 式神!?」

 

 自分はスペルを宣言したが、五徳はその場に現れない……うん。ある意味予想通りだよ。こんな普通の登場は五徳はしない。

 

「……って何よ。単なるハッタリ? 笑わせるわね。開発中のスペルだったのかしら──」

 

 ノーレッジも式神は主の目の前に現れると思っていたらしい。自分の隙だと思ったのだろう。光の柱の弾幕をこちらに放ち続けていた。

 

『(──ナァー……)』

 

「……何? この声──」

 

 そして、ノーレッジは声に気づいたが、おそらくもう間に合わない。

 

 ノーレッジに影がかかり──

 

「──ナっ!(ドスっ!)」

 

「──ムキュンっ!?(ピチューン)」

 

 ──そのまま空からの降ってきた五徳は真っ逆さまに落ちていき……いつも頭に乗せている調理などに使う【五徳】を頭に乗せたままノーレッジの脳天に頭突きの要領で当たり、同時にノーレッジのスペルはブレイクした。ノーレッジはうつぶせになり倒れ、五徳は背中に乗ってのんきそうにしている。多分ノーレッジは気絶したかもしれないな……。

 

 ……というよりかなりの高さから落ちたはずなのにどうして五徳は無事なんだろう? 衝撃はノーレッジが吸収したとして……猫なのに石頭なのだろうか? 【五徳】を頭に乗せている五徳も本来痛いはずなのに大丈夫そうに見える。

 

 自分はノーレッジがのしかかっているままの五徳に近づいて話しかける。

 

「五徳の攻撃方法って【五徳】を利用した頭突きなんだね……」

 

「ニャ?」

 

「そうなの? っていう表情でいわれても……まぁ、五徳はそれが一番の攻撃方法だと思うけど……」

 

「ニャッ」

 

 自信に満ちた鳴き声でならば問題なしって……。

 

 

 結局図書館には霧雨達は居なかったし、犯人も居なかったな。仕方ない。他の所を探そう。

 

 

 そう思って振り返ったとき──

 

 

 

 

 

「そこを動かないでください!」

 

 

 

 

 ──ノーレッジが逃げるように促して、おそらく隠れていたであろう……悪魔の女性が居た。まだ、涙を流しながら、両手を重ねて照準を合わせている。

 

「……弾幕を放って自分と戦うつもり?」

 

「あなたがその気なら勝てなくても立ち向かいます! 私はパチュリー様の使い魔です! そしてお嬢様方のためにもあなたを止めます!」

 

 腕をふるえながらも、戦う意思を見せる。

 

 ……どうして、こんな苦しそうなのか……?

 

 …………。

 

「……戦うつもりはないよ」

 

「…………え?」

 

 予想外の言葉だったのか、自分の言葉に戸惑っている。

 

「異変を解決するっていっても自分は戦う意思は元々ないんだ。この紅魔館の人達から仕掛けてくるからしょうが無く戦っているだけ。自分的には平和的な解決を自分は望んでいる。自分は博麗達と違って実力行使はしないから」

 

「……じゃあ、誰に依頼されて……?」

 

 ……言っても良いのだろうか……いいか。

 

「自分を幻想郷に連れてきた本人……八雲紫さん」

 

「!? 幻想郷の管理人といわれている……!?」

 

 疑問から一気に驚愕に変わった。やっぱり紫さんは重要な存在らしい。

 

「紫さんから言われたんだよ。『執事が起こしたこの異変は博麗達には解決できない。この異変の犯人とはあなたでしか解決できない』ということを。だからここに来た」

 

 そして、自分は言葉をつなげる。

 

「それに……戦意がない相手と戦うのは、気が引けるよ」

 

「っ!? どうして──」

 

「だって君……自分と会って少ししか経っていないのに泣いてたじゃないか」

 

 未だに涙を流している悪魔の女性はそれに気づいて腕で涙を拭き取り弁解しようとするが──

 

「こ、これは違うんです! これはパチュリー様が倒されてしまったから──」

 

「それに、ノーレッジが自分を誤解したとき、君は誤解を解こうとしていたじゃないか。戦意のある人だったら侵入者と言って報告すれば良い。だけど君は敵意を向けていたノーレッジの誤解を解こうとしていた。どういうわけかは知らないけど、君は自分に対して戦意を持っていない」

 

「……ひぐっ──」

 

 図星だったようで、女の子座りになって両手で顔を隠して泣き始めてしまった。

 

 う〜ん……この人とは初対面のはずだよね? 何で侵入者である自分に対して戦意を持っていないんだ?

 

 とりあえず……その人に近づいて、目線を合わせようとして片膝をついて座る。

 

「……自分の何かの影響で混乱させてしまったのなら謝るよ──ごめん」

 

「……ち、違うんです……こうなった、のは、私の、勝手な、ことなんです……あな、たは悪、くありません……」

 

「……君は敵なのに優しいんだね」

 

 この図書館は日光がさしていないか、少し寒いかも知れない……チルノと戦って以来寒いと感じることはなくなってしまったけど。

 

 自分はブレザーを脱いで、その人の肩にかけた。

 

「……え?」

 

 急な行動の所為か、その人は顔から手を離してまだ泣きながらだがこちらを不思議そうに見た。

 

「……博麗達が異変解決をするたびに、その首謀者達と宴会をするのが結構なお決まりらしいね。だからさ、この異変を解決されるの嫌だろうけど──解決したら、またこの図書館に来て良いかな? こんなに本があるのは興味深いし読んでみたいし──あ、でもノーレッジの誤解を解かなくちゃなぁ……それともこれをきっかけに凄い嫌われるかも……まぁ、いいや。その時は謝り通すとしよう──五徳!」

 

 悪魔の人に話しかけた後、五徳を呼ぶ。五徳は反応してノーレッジから降りて、こちらまで転がって移動。そして自分の前まで来るといつものように座り始めた。

 

「ナ?」

 

「しばらくこの人の様子を見てもらえるかな? 寝てても構わないけど近くに居てあげて」

 

「ナ〜」

 

「ありがと。じゃあ……えっと、名前は何て言うんですか?」

 

 五徳から了承を得たので、悪魔の人に名前を尋ねる……。悪魔の人はもう、落ち着いているみたいだが……。

 

「……名前はありません」

 

「……もしかして聞いちゃいけないこと聞いちゃった? ゴメン……」

 

「い、いえ!? そんなことはないですよ!? 私の種族は小悪魔ですからほとんどの皆さんは『小悪魔』と呼んでいただいていますが──」

 

 小悪魔の女性は言葉をつなげて、こう言う。

 

「──侠さんにはパチュリー様と同じように『こぁ』と呼んで欲しいです……『こぁ』はパチュリー様から愛称を付けていただいたこの名前で……」

 

 少し顔を赤らめて、恥ずかしそうに言葉をつなげた……こぁさん。

 

「わかった……こぁさん」

 

「……! はい!」

 

 そう呼ぶとこぁさんは笑顔を見せて頷いてくれた。

 

 ……何で敵通しなのにこんな風に会話をしているんだろうか?

 

 自分は立ち上がり、この場は五徳に任せて先を急いだ……。

 




 Stage3終了。小悪魔マジヒロイン。
 ここでオリジナルキャラ(?)の五徳登場。自由落下からの【五徳】を使ってでの頭突きである。普通に痛そう。表主人公は何となく見通して物理攻撃にパチュリーは弱いと判断し、賭けでしたが成功しました。五徳はちゃんと活躍できる。

 ……そして、今本編を執筆しているのと同時に、リクエストされた特別番外編も執筆しているんですが……ようやく書き終わりました。さて、文字数はどれくらいまでいったかな――



 文字数;15,222



 ……?(゚Д゚)

 ゴシゴシ(⊃Д⊂)



 文字数;15,222



 ∑(゚Д゚)



 何 故 一 万 字 超 え た し ?



 何でこうなった? 最初に執筆した特別番外編より約6,000多い……!? もうこれ本編でよくない? しかし本編とほぼ関係ない特別番外編。これほどある意味残念なことはない。(この小説は基本的には内容に合わせてだが約3,000文字前後。約五話分の内容量である)

 ……さすがに前篇、後編と分けた方が作者は良いと思うんだ。うん。

 この特別番外編の投稿目安はオリジナル異変が終わったころに投稿予定。どんな人物とかは感想欄を探せばわかるかも。

 一応次回のことですが、幻想郷の異変解決者側の視点の話にするつもりです。その次に表主人公の次のステージ。

  ―P,S―
 TomomonDさんが執筆する『東方お仕事記』で表主人公と裏主人公が出演しています! 良かったらほかの作者様が執筆する表主人公と裏主人公、一十百との物語をお楽しみください!

 ではまた。
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