幻想世界に誘われて【完結】   作:鷹崎亜魅夜

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 紅魔郷のラスボス登場。
 最初は表視点ですが、途中三人称。
 では本編どうぞ。


『Stage5 ~永遠に紅い幼き月~』①

 近づくほど戦闘音が聞こえているような気がする。自分はそこを目指して走っていた。

 

 ……博麗達が異変解決してくれないかな? めんどくさい。執事の相手によるのだけど。

 

 でもなぁ……紫さんがこの幻想郷に連れてくる、自分の顔なじみの人物って……アレしかいないよなぁ。情報は色々間違っているのか合っているか分からないけど……。

 

 そう思った矢先。この広い廊下から何か小さな人影が飛んできている。ある程度の距離で飛行を止めて、こちらに体を向けている……幼女?

 

『……お前か。この紅魔館に侵入してきたというネズミは』

 

 ……見た目のわりには高圧的な言葉を使ってくる幼女。薄いピンクの服を着て、帽子を被り悪魔の羽っぽいのを生やしている。

 

 え……これが吸血鬼? 博麗の情報が正しければこの子がレミリア? 自分の勝手なイメージだと高身長だと思っていたけど。 まぁ、紅魔館の主だからそれなりに力はあるんだろうけど……。

 

 とりあえず確認の意味でその幼女に話しかけてみる。

 

「えっと……君がレミリア?」

 

「頭が高いぞ、人げ──!? 人間じゃない……!? 何なの……この妖力は……!?」

 

 高圧的な言葉で自分を威嚇しようとしたのだろうけど、途中で少し動揺して言葉が詰まり妖力とか言ってくる……吸血鬼からも人外扱いにされてしまった。何故だろう?

 

「(何故これほどの妖力に気づかなかった!? この妖力の量……大妖怪並みの妖力……対面するまで気づかないだなんて……そしてこの違和感……)」

 

 そしてレミリアだと思われる子は親の敵のように自分を睨む。

 

「……咲夜達がやられるのも納得だわ。この妖怪に対して対応しきれない」

 

「あのさ? 妖怪って言っているけど自分は人間だからね?」

 

「お前は人間じゃない。その妖力量は一体何だ? そして何の妖怪だ?」

 

 うわー……おもいっきり人外扱いにされてる。そりゃ身元は自分は分からないけど、妖怪ではない。ノーレッジにも妖怪って言われけど。

 

「人間という妖怪にしておいて」

 

「……ふざけているのかしら? たいていそれぐらいの妖力を持つ奴はうさんくさいだけよ」

 

「これでも真面目に話しているんだけど……?」

 

 ……とりあえず、言うことは伝えてみるかな。

 

「この異変をしているのって執事だよね? 紅魔館の主である君が止めてくれればこれ以上戦う必要もないし、博麗達も戦う必要がなくなる。だから頼んでくれないかな?」

 

 

 

 

 

 

 

  〜side out〜

 

 レミリアは目の前の侵入者に焦っていた。自分よりも大きい妖力に。そして吸血鬼を前にしても変わらない態度に。正体不明の相手に。

 

 そして何より──

 

「(運命が……途切れている?)」

 

 レミリアが見た目の前の男の運命。どこかの森の中で多数の人が倒れている。そして傍には長い箱みたいな太い黒い円の物がある乗り物。そこで途切れている。この男の運命はそれしか見えない。ましてや、幻想郷での運命が見られない。

 

「(幻想郷にこのような箱は見たことがない。そうなると外界──いや、ない。これほど妖力が大きい。だから人間ではないはず。なのに何故運命がそれ以上見れない。これはまるで──)」

 

 ──運命が止まっているかのように。

 

「(……今最優先すべき事はこの男を静雅に会わせない。会わせなければ異変は達成し──フランと外へ出ていろんな事教えられる。だから──)」

 

 そして、レミリアは決心したように、言い放つ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お前のような奴はここから去れ。でなければ──殺すぞ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 殺気を込めて、妖力を出して威嚇する。一般人なら腰を抜かし、立てないぐらいの殺気かも知れない──

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「嫌だ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「──なっ!?」

 

 ──が、目の前は一般人ではなかったようだ。驚異的な殺気を浴びせ妖力を出して、脅した。それなのに目の前の男は態度を変えないで、普通に話をし、拒否した。

 

「そう言われてもねぇ。自分だって異変を何とかしなくちゃいけないからめんどくさいんだよ。本当は神社で留守番していなくちゃいけないのに。あ、それと女の子が簡単に『殺す』とか言っちゃ駄目だよ? 教育に悪いから」

 

 殺気を浴び続けてなお、話しかけてくる男。脅してもなお、その言葉遣いに注意をしてくる。

 

 殺気なんて──浴びていないように。レミリアを脅威として認識していない。

 

「──このっ!」

 

 吸血鬼としてのプライドが傷つけられたのか、吸血鬼の運動能力を生かして突進してくる。本当に殺すつもりなのかも知れない。

 

 手を伸ばして突き刺そうとが──

 

「――せいっ!(ブンッ)」

 

「!? 何──」

 

 吸血鬼の反応に着いてきた。男は体を構えて、カウンターの要領で突き刺そうとした腕を掴み──そして一本背負い。自信のスピードが仇となったか、強い勢いで床にたたきつけられたレミリア。

 

「かはっ……!?」

 

 肺の中の空気が抜けていき、呼吸がしづらくなる。

 

「あぁ〜……ごめんね? つい反射的に体が反応して──命の危機に」

 

 謝ったと思った矢先、言葉が急に重くなる男。

 

「メイドのときはある意味殺さない程度でナイフ投げをされたが……お前は殺す気か? せっかく人と妖怪が対等に戦える弾幕ごっこで決着を付けようじゃないか。それで負けたら潔く引き下がろう」

 

 男の態度が急変する。さっきの優しい言葉遣いはなくなり、男らしい言葉遣いになる。

 

 レミリアは少しよろめきながら立ち上がる。

 

「ついに本性を現したか……化け物」

 

「化け物に化け物呼ばわりされる筋合いはない。俺は──人間だ」

 

「人間が吸血鬼の速さに着いてこられるわけがない。出来たとしても咲夜や霊夢、魔理沙だけよ」

 

「じゃあ、答えは簡単だ──」

 

 男は距離を取り、こう言い放つ。

 

「──俺もそういう人間なんだ。博麗達がこの幻想郷の異変解決者として、俺は外界の異変解決業に近いことをしていた。そういう人間だ。今回は依頼されてこの異変を解決しに来た。そこをどいてもらい、この【日食】の異変を解決させてもらおう」

 

「……外界の異変解決者……?」

 

「やることは人の不正を叩きのめすだったがな。まぁ、やることには変わりは無い」

 

「……面白い。出来るなら私を倒すといい! 出来るのならね! 来なさい! 人ならずの者の異変解決者!」

 

 レミリアは男と対峙する。そして、こう思う。

 

「(私の前に出ても屈しない。そして何よりこの態度──霊夢に似ているわ!)」

 

 こうして、外界の異変解決者と吸血鬼の弾幕ごっこが始まった……。

 

 




 次回から戦闘が始まる。ここから少し話が長くなるかも。

 そして人外疑惑が深くなる表主人公である。

 表主人公は異変解決に似たことをしていると答えていましたが……言っていた通り、人の不正を告発したり、力づくで解決させていた時期があります。すべては本家の嫌がらせですが、きちんと失敗せずに達成していました。本家が知らないだけですが、隠れて裏主人公もサポートに回っていたり。この辺の構想は練れていますが……投稿が遅くなっても執筆するつもりです。

 ではまた。
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