人称が変わった表主人公視点から。
では本編どうぞ。
紅魔館の主、レミリア・スカーレットと対峙をし、構えを取る。どんな風に戦えば良いのだろうか……?
そう考えているウチに、レミリアは紅い色をした弾幕を放ってくる。それに対し俺も同じ色に近い弾幕を放ち相殺。レミリアはすぐさま猛スピードで接近。気づかれないように足を龍化して、突進攻撃を躱した。
俺の出した弾幕を見てか、視線を突き刺すようにして俺を見て話しかけてくる。
「……弾幕の力も妖力ね。何故自称人間のお前が妖力を使える?」
「何でだろうな? 俺もよく分からん。気にしたことがなかったからな」
「フン。まぁいいわ。お前を追い出すには変わりは無いんだから──」
そう言ってレミリアはスペルカードを取り出し、宣言。
「──天罰【スターオブダビデ】!」
宣言すると四方八方から光線で囲まれ、至る所から円球の弾幕が出てきた!
──だがっ!
「この程度、何でも無い!」
俺は器用に弾幕と光線を避け続ける。何もしない状態でだったら難しいが、足を龍化しているため、余裕を持って避けられる。
……五分間には気をつけなくちゃな。急に切れたら駄目だ。余裕を少し持たせておいて、このスペルを攻略し終えたら足の龍化を解除してインターバルの一分を使う。
「……人間にしては速いわね……それがお前の能力?」
「どう、だろうな……!」
躱すことに集中して時間が来たのか……攻撃が止んだ。スペルブレイクだ。
これと同時に龍化も一応解いておく。
「一枚目攻略だ……さぁ、来いよ!」
「なら、二枚目を宣言させてもらうわ──」
レミリアは次のスペルカードを取り出し、宣言。
「──紅符【スカーレットシュート】!」
唱えた瞬間、一度蝙蝠が現れ、改めて前を向くと……小さな弾幕がこちらにやってくる!
「危なっ!?」
龍化はしないで自分の足で躱す。次には少し大きめな弾幕がこちらに向かってくる。少し難しいと感じたので、またあのスペルを(一応)宣言する。
「武符【リトルセイバー】!」
柄を取り出して刃を出し、弾幕を斬ってはじく。はじいていると……次は炎の弾幕が迫ってきた。
「これは……攻める!」
弾幕を躱しながら、斬りながら近づいていく。それに対しレミリアも接近してくる。弾幕を剣に込めて、手を振りかざしているレミリアと激突!
「ぜぁあああっ!」
「はぁあああっ!」
お互いに拮抗していたが……吸血鬼の腕力、そして龍化していない素での腕力の差が出て、完全に押し負ける前に後退した。
「まだまだっ!」
「甘いわっ!」
こっちは剣振りかざして、衝撃波の弾幕を飛ばす。向こうは蝙蝠型の弾幕を放って来る。その結果とは──
「ぐぅっ!?」
「くっ……!」
──お互いの弾幕がすれ違い、両者の体に弾幕が当たった。
くそっ……久しぶりに喰らったが少し痛いな……!
だが……それなりに向こうが影響が大きかったようだ。スペルカードによる弾幕がおさまった。スペルブレイクしたのだろう。
「流石は一筋縄でいかないな……」
「私はこの紅魔館の主なのよ。そう簡単に倒されるわけにはいかない!」
続けてレミリアはスペルカードを取り出して宣言する。
「運命【ミゼラブルフェイト】!」
レミリアの手から繋がれた鎖の弾幕が放たれる。それなりに結構速い!
「厄介な……!」
「その厄介な奴がさらに続くわ!」
同じ鎖型の弾幕がまた放たれる。ホーミングしているみたいで避けても着いてくる。
そして……いつの間にか数本の鎖の弾幕で四方を囲まれてしまった!?
「やってしまった……!?」
「ふふふ……それなりに楽しめたわ。さようなら、自称人間よ」
四方から弾幕がおそってくる。前後、左右からの弾幕が来て逃げられない──!
……あるじゃないか。逃げる場所が。インターバルの一分はもう過ぎている!
背中から翼をだし、俺は──上へ飛んで逃げた!
それを見たレミリアは唖然としたが──
「なっ……!? その翼は──」
「油断したら駄目だろ!」
「しまっ──」
俺はそのままレミリアに急加速して飛んで行き──突進攻撃をかました。直接の攻撃でレミリアの体は吹っ飛び、床を転がっていく。俺はその場に着地をする。そしてレミリアは転がっている最中だったが、体勢を立て直して立ち上がった。弾幕が俺を追ってこないと言うことは……スペルブレイクか。これは厄介なスペルだった。
体勢を立て直したレミリアは……やはり、今の俺を見て抗議の言葉をぶつける。
「……やっぱりお前妖怪でしょうよっ!? その翼は!」
「……出来れば隠したかったんだけどな。ちなみに俺は妖怪ではない。これは能力なんだ。【体を龍化させる程度の能力】でな」
「……龍化して運動能力の向上、そして翼により飛行を可能にする能力か。だが、そんなことを私に教えて良かったか?」
「教えなくちゃ何時まで経っても妖怪扱いするだろ?」
俺がそう説明すると、レミリアは呆れたような反応を返す。
「はぁ……じゃあ私の能力も教えとくわ。よく聞いておきなさい」
「……お前教える必要ないだろ」
「フェア精神よ。どっちみち私は弾幕ごっこで能力は使わないし。私の能力は【運命を操る程度の能力】よ」
「…………確かに使われていたら絶対勝てないな。その能力」
……能力の大きさに度肝を抜かれた。
「能力を使ってでも勝とうとは私は思わない。実力でねじ伏せるのみ」
「そういう使い方で勝った方が気持ちいいな。確かに」
「えぇ。だから──これで終わらせるわ」
そう言うと、スペルを掲げ宣言。
「蝙蝠【ヴァンパイアスイープ】!」
レミリアは空中に浮かび上がり、レミリアから中心に光線が発せられる!
「くっ」
光線を避けたと思ったら、光線の終わり際に蝙蝠の弾幕が出てくる。これは龍化をし続けないと厳しいぞ……!
「さぁ、どうした自称人間! それで終わりか!?」
光線、蝙蝠と交互に攻撃をしてくる。それなりにペースでの攻撃。龍化して突っ込めば間に合うが……一撃で倒すのなら攻撃力がたらない。
……パワースペルを使うか。
剣を解除して、俺は今持っている最後のスペルの唯一の攻撃スペルを宣言!
「壊符【ドラゴンインパクト】──」
拳に弾幕の光が集中していく。これは一定のためをしないと満足な攻撃力が得られない。ギリギリ龍化がとけるまで力をため込む!
「──うぉおおお──」
「……まずいわね……あの光の集め方……さっさと終わりなさい!」
攻撃がためている間放たれる。俺はためながら、大きな動きをせず、かすりながら躱す。大きな一撃を受けるわけにはいかない!
そして躱し続け──そろそろ龍化が解ける! 力をためた拳も龍化させ──
「──行くぞ!」
俺は飛翔する。天井まで飛翔して体を半回転させ──天井を蹴った反動を利用。そして滑空しながら下降。超スピードで突っ込み拳のそのまま──
「ゼァッ!」
「がっ──(ピチューン)」
──そのまま動けなかったレミリアにたたき込んだ。いくら吸血鬼といえども俺の腕力+龍化での強化+天井の蹴った反動+飛行での加速+重力だ! 耐えられるはずがない!
レミリアはそのまま床にたたきつけられ、動かなくなるが──自分は着地できず、悪あがきで体を龍化させて衝撃を減らした。
「ぐはっ……」
……被弾によるダメージより反動ダメージの方がでかかったかもしれない。このスペルは龍化しないでも出来るが……龍化した方が断然威力は高くなる。だが威力を重視すると、反動がでかくなる。今回のことで確認できた。次回からは気をつけよう……。
龍化が勝手に解けたが、それは制限時間だ。【自分】は何故かまだ余力はあるみたいなので立ち上がり、スペルブレイクしたレミリアの様子を見に歩いて行く。
レミリアは眼は開いているが、体を動かそうとしない。顔をこちらに向けながら話しかけてくる。
「……イレギュラーな存在に負けるとは思わなかったわ。お前……結構強かったのね」
「偶然だよ。とっさに体を龍化して着地失敗のダメージをそのまま受けていたら自分も動けなかったかも知れない。今回ので気づいたけど、防御力も上昇しているらしいね。だけど、君が勝ってもおかしくはなかった」
「……そう」
一応喋られるぐらいは大丈夫そうなので、自分は会釈をしてから先に向かって走り出そうとしたけど──
「待て。自称人間」
「自称じゃなくて人間だってば……何?」
動かないままでいるレミリアに話しかけられた。そのまま話を続けるレミリア。
「お前は何故この異変を解決しようとする? 霊夢達は勝手にこっちに来たが……お前は頭が良いんだ。何故そのまま霊夢達に任せようとしなかった?」
「……まぁ、事実として依頼されたから。それとは別に──胸騒ぎがしたんだ。この異変に犯人について。もしかしたら──知っている人かもしれないから」
「……そうか。誰に依頼されたかは予想が付く……スキマ妖怪か」
「……ん」
「……外来人には外来人を、か……。あの妖怪が考えていることは分からない。しかし……その妖怪のおかげで──ある意味、外来人をこちらに送ったことによって紅魔館全体としてはプラスとなった。それは確かな事実だ……」
レミリアは言葉を続け、こう忠告する。
「自称人間。執事と戦うならば用心した方が良い。執事は──強いぞ」
「……だろうね」
言葉を聞いた後、自分は最後へ向けて走り出した……。
「……あいつはまるで霊夢にそっくりね……戦っている間、楽しかったわ」
Stage5終了。最後にカリスマを魅せるおぜう。
次話……ようやく二人の主人公が巡り会う。
ではまた。