幻想世界に誘われて【完結】   作:鷹崎亜魅夜

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 表と裏が交わるとき、物語が始まる。
 表主人公視点。
 では本編どうぞ。


『Stage6 ~心お気楽荒人神~』①

 自分の服装はもうボロボロに近いが、それでも走る。そして走った先の扉の前で……見覚えのある二人がいた。よく見ると霧雨とメイドさんが扉の方へ体を向けて立っている。

 

「二人とも? そこでどうしたの?」

 

 とりあえず二人に話しかけることにした。

 

「ん? 誰だ──って侠!? 侠じゃないか!? やっぱりお前も来てたのか!」

 

「……あなた、お嬢様は?」

 

 驚いている霧雨はともかく、少し警戒した声で話しかけてくるメイドさん。なので、正直に答えることにした。

 

「苦戦したけど倒してきたよ?」

 

「──っ!? お嬢様……!」

 

 そう告げるとメイドさんは急にどこかへ消えた。時を止めて移動したんだろうか……。

 

 平然の告げた自分を見て、霧雨は戸惑いながら話しかけてくる。

 

「お前……レミリアを倒したのか?」

 

「え、うん。何とか」

 

「どうしたんだよお前……普段弾幕ごっこをやろうとしないお前がしてまで紅魔館に来るなんて……しかも勝つとか……」

 

「正直めんどくさかったけどね。でも、紫さんが異変を解決してこいって言ってきたから──」

 

「紫が!? お前に!?」

 

 霧雨は驚いている。それもそうだろう。異変を解決させようと博麗達に頼むのではなく、外来人の自分に頼んだのだから。

 

 そして──急に現れた人物。レミリアをおんぶしたメイドさん。メイドさんは呆れながらも自分に話しかけてきた。

 

「あなた……お嬢様をどれだけ動けなくするほど戦ったのよ……?」

 

「いや、吸血鬼だからそれなりのパワーで倒さなくちゃいけないと思って、今自分が持っている攻撃力の高いスペルを……」

 

「お、私の考えを取り入れていたか。やっぱり弾幕はパワーだぜ!」

 

「そのパワーでも執事には負けたけどね。魔理沙は」

 

「う……」

 

 霧雨はレミリアに指摘されて態度が小さくなった。

 

 だけど……それよりも気になっていることがある。

 

「さっきから扉の先に聞こえてくる戦闘音……もしかして博麗と執事が戦っている?」

 

「そうだ……だが、霊夢はかなり苦しそうだ。時折執事の高笑いが聞こえてきて──」

 

 

 

 

 

『──ふははははっ! その程度か博麗の巫女ぉっ!』

 

『くっ……まだよ!』

 

 

 

 

 

「──今聞こえてきたぜ。レミリアの言う通り霊夢でも無理なのか……!?」

 

 ………………………………ごめん。この声の主、一番よく知ってる。

 

「……霧雨、行ってくる」

 

「え!? お、おいっ!? 今霊夢が戦っている最中──」

 

 霧雨の言葉を無視して、扉を開ける。

 

 そこには──

 

 

 

「何──って侠!? 何でここにいるのよ!?」

 

 

 

 ──幻想郷の異変解決者、博麗霊夢と──

 

 

 

「おっ──まさか来るとはな……待っていたぞ!」

 

 

 

 ──二本の白いヘアピンを左目の上の髪の毛に付けて、少しはだけた執事服を着た同年代に見える男……というより、この男を知っている。

 

 ……一先ずは片膝をついて苦戦していた博麗に近寄り、話しかける。

 

「博麗──バトンタッチ。ここからは任せて欲しい」

 

「……はぁっ!? いきなり来て何言ってんのよあんた!? ってか神社の留守番どうしたの!?」

 

「紫さんが代わりにしてくれてる。そして紫さんが代わりに異変を解決してと頼まれたから、博麗は休んでて欲しい」

 

 一応自分が理由を言っても、博麗は頷こうとしない。

 

「この異変は私が解決しなければならない仕事でもあるの! まともに弾幕ごっこをしない侠に任せるわけにはいかな──」

 

「──博麗──」

 

 ──俺は博麗の両肩に手を乗せ、博麗の瞳をまっすぐ見ながら言う。

 

 

 

 

 

「──俺にこの異変を任せて欲しい。頼む」

 

 

 

 

 

「────」

 

 真剣に、伝えてみる。博麗は俺を見たまま黙っていたが──

 

「──っ!? じゃ、じゃあ侠がこの異変を、あいつをぶっ飛ばしなさい! 負けることは許されないんだからねっ! わかったっ!?」

 

 博麗は顔を少し赤く染めて顔をそらして、少し乱暴な言葉だったが了承してくれた。余り顔を見られるのは嫌だったのかも知れない。けど、俺はお礼を言う。

 

「博麗……ありがとう」

 

 少し笑うようにしていった。

 

 ──だが、博麗は──

 

「さっさと戦えっ!(ドゴッ)」

 

「痛っ!?」

 

 何故か陰陽玉を腹に投球させて霧雨達への元へと歩いて行く……えぇーっ? お礼を言われるのも慣れていないのか? さっきより顔が赤くなっていたような……?

 

 まぁ……とりあえず陰陽玉を邪魔にならないように博麗達の方へと転がした後、執事に向き直って話しかけてみる。

 

「さて……どういう巡り合わせになったんだ? これは?」

 

「さぁな。だが、オレにとっては好ましい状況だ。そして今のお前さんの【素】。戦いがさぞ盛り上がるだろうな」

 

「はぁ……俺的は異変を起こしてもらいたくなかった……」

 

「だが、こうして異変を起こすことで会うことが出来た。そういうことだろう」

 

「普通に触れ合っていれば会っていたような気がするが……」

 

「それも違いない。さぁ──」

 

 そして、俺達は名前を呼び合いながら──

 

 

 

 

 

 

 

「──オレ達の弾幕ごっこを始めよう──侠!」

 

 

 

「──お前となら俺もやりがいがある──静雅!」

 

 

 

 

 

 

 

 ──俺達は異変を賭けてお互い接近した──

 

 




 ……ようやく主人公達を出会わせることが出来ました! ここまで来るのにどれだけ執筆したのだろうか……?

 文字数が少ないと感じられると思いますが、ここで話を区切った方がちょうど良かったんですよ。本当に。

 ここで『おや? 霊夢の様子が……』ですが……長かったなぁ。ここまで来るの(2回目)

 ではまた。
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