では本編どうぞ。
※誤字を修正しました。すいません。
博麗と共に人里に着いて、いろんなお店に回って買い物をした。
……したんだけど──
「……軽く、辛くなってきたんですが……?」
「もう買わないから安心しなさい。それにしてもあんた、見かけより力があるのね?」
「まぁ、鍛えてたし……」
手に袋を持って、腕にぶら下げてを左右ほぼ均等にしている。自分の生活雑貨のやつを買って、今後の食料の分も買ってある。
……博麗は手ぶらである。人使いが結構荒い……本当に巫女なんだろうか疑問に思う……。さっき買い物していたときもしつこく値切ってたし。
『……む。霊夢じゃないか──ん? あれは……?』
荷物を持ちながら博麗の横で歩いていると、博麗に呼びかける声が聞こえてくる。前から現れた女の人は髪は長く、特徴的な帽子を被っては青い服を着ている凛とした女性だった。
博麗もその人にこちらに来るのに気づいて話しかける。
「慧音じゃない。私に何かよう?」
「あぁ、いや……用があるというわけじゃないんだが……すまない。どうやら私は邪魔だったみたいだな」
「は?」
「言わなくても分かるぞ……ようやく霊夢に春が来たみたいだな? 良かったじゃないか。私はまだまだなんだが……いつそんな関係になっていたんだ?」
「……春が来たって何よ? 実際に最近春陽気に近づいて来たのは間違いないけど、私と春は何も関係ないわよ」
……この大人の人は勘違いしている。傍目から見るとそう見えるんだろうか?
まだ理解していない博麗の為に自分は誤解を解くことに。
「あの、すいません。自分と博麗はそんな関係じゃありません。これは単に自分の生活雑貨とか食料品の荷物持ちなので、決してそう言うのではありません」
「む? そうなのか? てっきり私は二人して並んで歩いていたからそういうのだと思っていたんだが……」
「…………春ってそういう意味だったわけっ!? 何で会ったばっかりの侠とそういう関係に何なきゃならないわけ!? 私と侠はそんな関係じゃないわよ!」
ようやくこの会話の【春】の意味に気づいた博麗。何だろう……そう否定されると悲しい……。
目の前の女性の人は少し博麗の態度に苦笑いをしつつも、自分に話し掛けてくる
「会ったばっかりで荷物持ちをしてくれるとは中々いない男だな。そういえば見たことのない服を着ているな……。君は何だ?」
「あ〜……違う世界から幻想郷に今日来た辰上侠です」
「外来人か……それで名前が侠。良い名前じゃないか。私は上白沢慧音だ。近くの寺子屋で子供たちに歴史などを教えている」
「あ。先生なんですか。通りで凛としている女性だと思いました」
「面白いな侠は。お世辞を言っても私から何も出ないぞ?」
「ていうか、何で慧音には敬語なワケ?」
上白沢先生と話していたら敬語について博麗に指摘される。
「だって見た感じ年上の人だし。だったら敬語を使った方が良いでしょ?」
「あんた歳いくつなの?」
「まだ十六。元の世界の月で数えるとおおよそ七ヶ月後に十七になる」
「私と二歳年上なのね……」
「霊夢と二歳違いか……霊夢は巫女や依頼に忙しいからな……興味があれば寺子屋に来ると良い。そうしたら侠にも幻想郷の歴史などについて教えよう」
「あ、はい。多分そのうち伺ってみます」
上白沢先生に軽く会釈をする。
「うむ。礼儀正しいことは良いことだ。チルノにもこのくらいの落ち着きがあれば良いのだが……では私は寺子屋に戻ろう」
そう言って上白沢さんは自分が来た方向に戻っていった。
「幻想郷にも色々な人がいるんだな……上白沢さんみたいな真面目な人がいて良かった……」
「そりゃあ、確かに幻想郷には変人が結構いるからね。慧音はまともな方よ。それより戻りましょう」
霊夢はスタスタと歩いて行く。自分はそれを追いかけていった……。
少年少女移動中……
荷物を運び終えて。自分はひとまずこれからお世話になるであろう部屋着に着替えていた。ちなみに作務衣である。幻想郷にあったのは驚いたが、すれ違う人達も洋服やら和服やら色々着ていた。
博麗が自分の姿を見て一言。
「見事に幻想郷の住人になったわね……」
……まぁ、元々の世界でも部屋着としてきていたし。
夕時になって料理すると博麗が言い始めた頃。
「そういえば侠は料理は出来るの?」
「一応、食べられる料理はちゃんと作れるけど?」
「そう。なら試しに煮物とか作ってくれる?」
「了解。出汁は?」
「あり合わせで」
何という大ざっぱ。昆布や鰹節とかあれば簡単に出汁ができるが、幻想郷には海がないらしい。
……鰹節が恋しい……。
ひとまずは材料、調理器具を受け取る。
……しかし、ここで疑問に思ったことがあった。
「……人参とか大根とか二人分にしては多くない?」
「いいのよ。どうせ来るだろうし」
「あ〜……霧雨辺り? でも、それにしても多いような……?」
「大方、魔理沙があんたのことを知り合いの魔法使いに教えると思うわよ……」
「ふーん……腐れ縁?」
「だいたいはそうね。魔理沙よりは来る回数は少ないけど」
……ぶっちゃけ、よくこの長い石段の神社に来る気……そういえば飛んでいたような。だからかな?
自分はともかく、自己流の煮物を作り始めた……。
少年少女料理中……
居候初めての夕飯。ご飯、味噌汁(豆腐)、野菜の煮物、肉野菜炒めができた。博麗が言った通りだと四人分。博麗はこれを見通して食料を買い足ししたのだろうか……?
博麗は自分が作った煮物を見る。
「へー……中々見た目は良く出来てるじゃない? ジャガイモとか煮崩れしていないし。それにいつもとは違うにおい……他に何か入れた?」
「博麗が渡してくれたお金(元は自分のお金)で自分でも少し買った物を入れてみた。椎茸を適度な大きさに切ってそれも出汁にとったから。そのおかげでうまみ成分とかあると思うけど? 自分は椎茸好きだし」
「……普通においしいわね……この人参……」
いつの間にかにフライングして人参を食べていた……。
「外界の男ってこんな料理とか作れるの?」
「いや……ちゃんと色々試行錯誤して積み重ねないといけないし……作れる人もいれば作れない人もいる」
「その点に関してはどの世界も共通ね。いきなりおいしい料理は作れないし」
『霊夢ーっ。邪魔するぜーっ』
『お邪魔するわ』
博麗と話していたら霧雨の声と知らない女子の声が聞こえてくる。博麗が言っていた二人の共通の友達だろう。
「邪魔しないでほしいわー」
「そう言いながら準備してくれてんじゃねぇか。よっ。侠もしばらくぶり」
霧雨が夕飯をおいているちゃぶ台の前に座って軽く挨拶してくる。
「よっす。で、霧雨? 後ろにいる人は……?」
霧雨の後ろに立っていた人は赤いカチューシャをしていて、肩に赤模様が入ったストールがあり、水色ベースのワンピースみたいのを着ていた。
「私はアリス。アリス・マーガトロイドよ。あなたのことは魔理沙から聞いているわ。名前は辰上侠で合っているわよね?」
「合ってるよ。自分は辰上侠。しばらくはここの博麗神社に居候になるけど……それより気になっていたんだけど」
マーガトロイドの肩の近くに小さい何かが飛んでいる。それは基本ベースはマーガトロイドに似た服を着ているが、妖精の羽根みたいのを羽ばたかせて飛んでいる。
「……飛んでいるのは一体何?」
「上海のこと? これは私の魔力で半自動化をさせて動いている人形よ。基本的には上海の意志で飛んでいるわ」
「それは自立型人形として受け取って良いのかな?」
「大まかはそう受け取ってもらって構わないわ。いつかは完全に自立させようとしているのよ」
「【こんばんは。侠さん】」
人形の上海が語りかけてお辞儀をしながら挨拶をしてくる。……喋ることも出来るなんてすごい仕組みだ。
「あ、どうもご丁寧に」
自分もとりあえず軽くお辞儀をする。
「【私にお辞儀をしてくれましたっ!? 今までなかったことですっ】」
「自立しているからってそこまで丁寧にする必要はないと思うわよ? まぁ、上海は喜んでるみたいだけど」
「侠の世界では上海みたいなやつはいなかったのか?」
「いたとしても決められた命令に従っていたから。まだ自分の意志を持った物は作られてもいないし、そもそも魔法とかないし」
「そういう面ではこっちが優秀なのね……」
博麗が少し感心したような感想を言う。
それにしても……あの世界のループはどうなんだろう? ある意味魔法の一種何だろうか?
自分の世界について疑問を抱いていたが、霧雨が話題を変えて皆に話しかけてくる。
「それよりさっさと食おうぜ? 私はもう腹減ってんだ」
「わざわざお腹を減らしてここまで来るのか?」
「しょうがないわよ。魔理沙だもの」
「そうね。魔理沙だから」
「……さりげなく馬鹿にされた気がするぜ」
「まぁ、とりあえず冷めないうちに食べようか」
四方に囲み、各々の場所に座る。
「「「「いただきます」」」」
みんなそれぞれの物から食べ始めた……。
慧音さんとアリスにとりあえず出会いました。ちなみに上海の言葉については……次回で詳しく。
年齢についてちょろっと出ましたが、特に気にしなくも大丈夫です。
どんどん表主人公のスペックが出てくる。物語が進むにつれて誰か解説してくれる人が出てくる……はず。
話数を重ねたらどっちみち主人公設定を出すつもりなのでその時にご覧ください。