今回は【ハイスクールD×D~斬魄刀なめんなよ‼~】の作者様である【妖叨の叫び】さんとのコラボです。
……コラボ募集した際に、まさか東方Project以外の世界観からのコラボ要請は本当にびっくりしました。てっきり同じ世界観からのコラボ前提としていたので。ですが、それなりに構想を絞ったつもりです。
なのでこのコラボ回を読む前に、【妖叨の叫び】さんの作品を読むことを推奨します。どういう作品でどういう主人公なのか把握すると楽しめるかもしれません。
一種のクロスオーバーなので、苦手な方はブラウザバックを。それでも構わないという方は、コラボ回どうぞ。
※ここにおける【大剣】の形態は【斬月】の事を指します。そのことを踏まえてよろしくお願いします。
異変もなく落ち着いてきたこの頃。博麗と昼食を食べていた時──近くにスキマが出現して──幻想郷の管理人でもある紫さんが現れた。
『霊夢、侠。少し話を聞いてくれる?』
「……人が食べている時に現れないでくれる?」
「博麗、そんな邪険にしなくても……紫さん、話というのはなんですか?」
面倒くさい否定的な返事をした博麗だけど、一応自分が紫さんに聞いてみる事に。
自分が問い掛けてみると、少し困ったようにだけど紫さんは答えた。
「ちょっとね……。博麗大結界が緩んでいるせいか、どこかの外来人が迷い込むかもしれないのよ。今、藍が大結界の修復作業してくれているけど……もし外来人っぽいのを見かけたら保護してくれる?」
「保護……ですか?」
「嫌よ面倒くさい。自ら外来人を探しに行くなんて」
「あくまで見かけたらよ。さすがに自殺志願者とかだったら放っておいて構わないけど、それ以外だったら……ね?」
明らかに博麗は拒否したけど、それでも頼み込んでくる紫さん。
……まぁ、協力してあげた方がいいよね?
「紫さん。だったら自分が見回りがてら、探してみましょうか?」
「本当? それは助かるわ♪ さすが侠ね」
「侠……あんたって物好きねぇ……。得なんてしないのに」
「困った時はお互い様だからね。じゃあちょっと見回りに行ってきます」
博麗から飽きられたけど、気にしないで自分は見回りに出掛けた……。
~side ???~
『良し。
俺は死神化を解き、一段落終えたので軽く背伸びをした。黒い和服の様な服【死覇装】から【駒王学園】の黒いブレザータイプの制服に変わる。
ちなみに俺はこの世界の人物じゃない。ここ、【駒王学園】の生徒兼【Bleach】の漫画の死神の力を持って生活している。
元々いた世界の名前でもある、【村田龍馬】を名乗って今の人生を送っているんだ。ここは悪魔や天使、堕天使が存在している世界。俺が元々いた世界ではそんな漫画みたいではない。
……見た目人間のグレモリー先輩や
何故俺がこの世界にいるかというと……元々の世界で俺は死んだ。せっかく持っていなかったBleachの単行本を大人買いしたのに。
……俺の死因がコンビニで買って食ったあんまんが原因ってどういう事だよ……?
でも死んでドラ○ンボールで出てくる閻魔様と会ったんだが、俺はどうやら手違いで死んだらしい。こんな不幸が急に訪れるなんて思わねーよ。本当に。
それでせめてもののお詫びなのか、どこかの世界への切符を渡された。簡単に言えば【転生】だな。
それで俺は閻魔様に頼み込んでBleachの世界観の死神の力と全ての斬魄刀を扱う力、そしてすべて鬼道を扱えるようにしてくれた。それに加えて生活補助もしてくれるなんて優しい閻魔様だと思う。
だけど、何故かこの世界でも虚が現れる。そこで俺の出番。漫画のBleachみたく虚を退治して生活しているわけだ。
だが、今の時間帯は昼。昼休みでゆっくり飯でも食べようとしたとき、持っているiphoneが振動した。このiphoneは虚が近くに現れると振動する仕組みになっている。
めんどくせーなと思いつつ、きちんと俺は出現場所だった森で虚を何にも問題無く、退治。
「一仕事終わったし、後は学校に戻って飯を──」
死神化を解き、学生服に戻って学校に戻ろうと一歩踏み出した時──何かの違和感が体中に広がった。
「……? 何なんだ今の?」
……気にしてもしょうがないか。
改めて学校に戻ろうとして……iphoneが震え始めた。まさかまた虚が現れたのか!?
そして森の茂みから、虚ではない──漫画で出てくる熊の様な……バケモノ!?
「!? 何で虚じゃない化け物にiphoneが反応するんだよ!? それにこんなのこの世界でも見たことねーよっ!」
『グルァアーッ!』
化け物は雄叫びをあげて、爪が長く伸びているのを利用して目の前にいる俺を切り裂こうとしてくる!
「危ねっ!?」
死神化をまだしていなかったが、間一髪で転がって回避出来た。
何がなんだかわからねーが……こいつを退治しねーとやられる!
俺は死神化の条件である、自分自身の血を流すために指を噛もうとしたが──iphoneがさらに強く振動し始めた!?
「ちょっと待てよ!? まさか近くに虚が──」
新手の敵を見渡していた時──
『──ゼアッ!』
空から人間のような……ドラゴンの翼を広げた変な奴の拳が化け物の額に命中させた!?
『グガァッ!?』
『……見回りに来たらこれなんだから……ま、結果オーライかな?』
謎の言葉を言っていたが、熊のバケモノは今の攻撃が効いたのか、呻き声をあげながら森の奥へと消えていった……。
一瞬の出来事に呆然していたら、目の前にいる男の翼が消え、話し掛けてきた。
「……学生服? 自分の通っていた学校でもない……もしかして君って──」
「近寄るなっ! バケモノ!」
「ゑ!? 化け物扱いにされ──いや、第三者から今のを見たら妖怪か……」
だが、俺は目の前の得体の知れない奴に警戒していた。
こいつが現れて今も──iphoneが強い振動を続けていたからだ。俺とは違う学生服を着て、見た感じ虚じゃなさそうだが……さっきの熊のバケモノ以上に震えているんだ。熊のバケモノ以上に、こいつは危険だ!
俺は一定の距離を保つため離れ、情報を引き出そうとする。
「お前、さっきのバケモノの仲間じゃないのか!?」
「違うよ。自分は君を保護しに来たんだ」
「保護……!?」
「そ。別に君を襲うわけじゃない。だから着いて来てくれない? 元の世界に帰してあげるように頼んであげるから」
……iphoneが振動していなければこいつに俺は着いて行ったかもしれない。いや、それでも怪しいが。
だが……閻魔様に言われたんだ。『元の世界に戻せない』と。それなのにどうして目の前にいる得体の知れない奴が俺の転生事情を知っているんだ!?
まさかだと思うが……閻魔と話したあの場に第三者がいたのか!? 閻魔の判断に反対した奴の遣いがこの世界の部外者である俺を始末に!?
俺はそう判断し距離をさらにとり、言葉で牽制した。
「お前の言っている事はおかしい! どうして元の俺の世界の事情を知っているんだ!」
「いや、一目瞭然なんだけど……? 君は見た目通り、学生生活をしていた。でも、事情はあれどこの世界に来てしまった。さっきの妖怪──化け物だって元々の世界にいなかったでしょ? いたら大問題だけど……君はこの世界にいるべきじゃない。だから自分の言う事に従って貰えたら嬉しいな」
……間違いねー……こいつ間違いなく今の俺の事情、そんで転生する前の事情まで知ってやがる。
「……お前が俺の敵だという事が良くわかった……」
「…………ゑ!? 自分は君と争うつもりなんて全然無いんだけど!? それに君って普通の人間だからこの世界にいちゃダメなんだよ!」
どうやら目の前にいるのは、俺の力については知らないようだな。
「悪いが、俺は普通の人間じゃねーんだよ──」
俺は死神化の条件である流血をするために、指を噛んだ。そして血が流れ──学生服から【死覇装】に変わった。
「何それ!? 君って高校生のはずだよね!?」
やっぱり知らなかったみたいだな。俺の急な変化に驚愕している。
……俺は丁寧に相手の疑問に答えてやった。
「確かに俺は高校生でもあるさ。ただし、高校生兼──死神だ。よく覚えとけ」
~side 侠~
目の前にいた男の高校生の学生服から、黒い和服へと変わり──自分のことを死神と言う。
死神……外界で実在しているの!? でも死神といっても幻想郷縁起の死神の服装と全然違うし……!
そして目の前にいる自称死神は背中から大剣を手に取り──
「最初からとばさせてもらう! 万象一切灰燼と為せ、始解──【流刃若火】!」
そう宣言すると──持っていた大剣が少し小さくなって、剣は炎を纏った。それと同時に周りの気温も上昇したようで体が熱く感じる。
フランドールの同じような力!? というよりこっちの方が強く感じる……!
相手は炎剣をこちらに向け、攻撃的に話し掛けてきた。
「本当は虚専門なんだが……バケモノのお前が喧嘩を売ってきたんだ。文句は言うんじゃねーぞ!」
「自分は事情があるだけで人間だし、喧嘩を売った覚えも──あぁ! 手荒だけど無理やり連れてく!」
「お前にそれが出来たらな──縛道の六十一【鎖状砂漠】!」
何かを詠唱し──白い長い何かが向かって来た!
自分は即座に翼を出し、飛び回って逃げながら弾幕を放ち、相殺。
相手はこちらが飛んでいるのを確認すると……博麗達と同じような飛び方で向かって来て炎剣で斬りつけて来る!
「喰らえっ!」
「くっ──武符【リトルセイバー】!」
斬り掛けて来たのに対して自分は武器スペルを取り出して宣言。赤い弾幕で出来た剣で攻撃を受け流した。パワーが強かったので腕の龍化も忘れない。
「斬魄刀……? いや違うな。どうやらお前も剣を使うみてーだな」
「一応、剣を習っていたからねっ!」
「(あれ? まずくね? 俺はそんな剣の扱いに慣れてねーぞ? 流刃若火は結構パワータイプの斬魄刀なのに軽く受け流されているし、隙が全く見当たらない。そうなると……遠距離攻撃で様子を見て――アレを使った方が良いかもな。初撃が勝負の鍵だ!)」
剣での攻防の続けていたけど、相手は距離をとって何かをまた詠唱し始めた。
「君臨者よ 血肉の仮面・万象・羽搏き・ヒトの名を冠す者よ 蒼火の壁に双蓮を刻む 大火の淵を遠天にて待つ──破道の七十三【双蓮双火墜】!」
さっきとは違い、長い詠唱が終わると相手の構えた手から──蒼い炎のような弾幕みたいなのが繰り出されて来た!
それに対して自分は剣にありったけの弾幕を込め、数回振るって弾幕を飛ばし、それを素早く数回出し……相殺させる事に何とか成功させることができた。
相殺させただけなんだけど、何故か相手は驚愕した。
「マジかよ!? 全部詠唱した双蓮双火墜を相殺させた!?」
「……驚く事は無いんじゃない? 自分の知り合いはこれ以上の弾幕で攻めてくるし。これ以上戦いたくないんだけど……?」
「余裕ぶりやがって……!」
「これでも切羽詰まって──あっ、そろそろ時間だ」
もう五分近く経とうとしている。完全に龍化が解ける前に自分は地上に降り立って自ら解いた。
自分の様子を見てか……空から見ている相手の顔が笑っていた。
「! 詳しい事はわからねーが、今がチャンスって事はわかる!」
相手はそう言うと炎剣を大剣に戻して──右手で大剣を持ち、左手で右腕の膝間接を支え──
「──卍解──」
言いかけている時――相手の体を中心に何かの力が溢れている。何だろう――この大きな力!?
そして……さっきまで黒い和服だったのがシュッとして、上着が足下までの黒いコートにも見える。得物も変わっていて、大剣から柄に黒い鎖が着いていて、刃も黒に染まった……日本刀。
「──【天鎖斬月】」
「自分と同じような変化スペルに似た力? 一体どんな──」
声に出しながら分析していたとき――相手の体がブレた時──直感で後方に転がった。完全に転がる前だろうか……前髪が若干散った……!
あ、危なかった……もう少し判断が遅れていたら死んでもおかしくはなかった……!
そして何故か攻撃を仕掛けてきた相手も驚いてる。
「今のを避けた……? 確実に狙えたはず……!」
「何だかわからない力に警戒して当然だよ! それで――今、完全殺しにかかったよね!?」
「そうじゃねーとお前が殺しにかかっているだろ! 元の世界に返すという事は俺にとって死ぬ事だ! お前に殺されるだんてごめんだね!」
「……言っている意味がわからない──あぁ、もういいやめんどくさい。もう俺に喧嘩を売っていると解釈していいんだな!?」
「(!? 何だ、ついに本性が出たのか!? それで言葉が荒っぽく……!?)」
――俺はあんまり使いたくなかったが……悠長にしている場合じゃないな!
静雅の異変時に使えるようになったあのスペルを掲げて宣言!
「適合【ブリザードオーバードライブ】!」
宣言すると――俺は氷の柱に包まれた後──少しして氷だけが砕け散る。何故か髪と目はチルノに似ていて、青いコートを羽織っている。相手は素早い。だから氷翼を出し機動力を上げ──このスペルを使った事により俺の体から冷気が溢れ出て、周りの気温を下げていく。
そして何故か左手に持っていたリトルセイバーの色が水色に変わり、剣も冷気が出るように。
俺の姿が変わったのを見て反応を返す相手。
「!? 【 大紅蓮氷輪丸】!? 何でお前がそれを使えるんだ!?」
「はっ? 何を言っているんだお前は? さっき宣言した名前を忘れてのか? 名前が全然違うだろう?」
「(言われてみれば姿が若干違うが……相手が何か仕掛けてくる前にこっちから仕掛ける!)」
相手は再び体がブレ始めるが……今度は何の問題もなく、攻撃仕掛けてくる方向に合わせてリトルセイバーで数発受け流した。
「なっ!? 今の俺の速さに反応出来たのか!?」
「反応出来たさ。お前が動くと冷気も動くんでね。このスペルを使うと気配察知も出来るみたいだな……しかし、気を抜いたらやられるが……」
「冷気の動きで反応している……!? そんな事普通できねーだろっ!」
「人間、やろうと思えば何でも出来る」
「お前はバケモノだろっ!?」
何度目何だろうか……人外扱いにされるのは……? 少し悲しい。
とりあえず俺は氷翼で飛んで距離をとり、再び剣に弾幕の力を込めて斬撃を三発飛ばした。
……どうしてか飛ばした弾幕の色が水色で、弾幕自体も冷気を纏っていたが。
相手も俺の行動を見てか、黒刀を振りかざし──
「それぐらいなら押し切れる! いくぜ──【月牙天衝】!」
黒刀を振るって──黒い大きな斬撃の弾幕が繰り出された──って力が大きいっ!? 自分の斬撃の弾幕だけでは防ぎきれない!
万が一に、お互いの弾幕が当たる前にスペルカードを取り出そうと──
『──境符【魅力的な四重結界】!』
──した時に、俺の弾幕と相手の弾幕の間に盾のようなものが出現。そして、お互いの弾幕が盾に当たり……お互いの弾幕が消えながら盾も消えた。
さっきのスペル宣言の声……聞き覚えのある声。
「スペル宣言の声……まさかっ!?」
「……【スペル宣言】? もしかしてお前の攻撃前の宣言といい、さっきの盾の名前といい……まさかだと思うが──」
目の前の相手の言う事が気になったが──自分の相手の目の前に──スキマが出現した。その空間から……自分に頼み事をした人物が現れた。
『……どうして外来人を保護するだけなのに戦っているのかしら、侠?』
「紫さんっ!? どうしてここに!?」
「さすがにあれだけドンパチしていればわかるわよ……あなたの事だからちゃんと説明しただろうけど……そこの彼は何か誤解しているみたいよ?」
自分は紫さんと会話し、迷い込んだ外来人を見ると……何故か物凄い驚いているような……?
「…………八雲紫!? 嘘だろっ!? 何で【Bleach】の虚だけじゃなくて【東方Project】のキャラクターもいるんだよ!?」
「…………ゑ? 紫さん、この人は何を言っているんですか? それに紫さんの事を知っているようですが──」
突然意味不明な事を言い始めたので紫さんに尋ねてみると……何故か納得したような表情を浮かべて、目の前にいる人に話し掛けた。
「成る程……どうやらあなたは私達を【知っている】側みたい。それで後付けみたいなあなたの力──訳ありの【転生者】の類いね」
「そんな事がわかるのか……八雲紫ってのは」
「少し境界を操って戦っている最中に情報を集めたもの」
「相変わらずのチート能力だな……【境界を操る程度の能力】は」
二人が会話を進めているけど……訳がわからない。二人は知り合いなのだろうか?
「あの、紫さん……話に着いていけないんですが……?」
「そうよね。それは後で説明するわ。まず先にやる事は……彼の誤解を解かなくちゃね」
淑女説明中……
「──という事なの。今いる世界は【幻想郷】。あなたが転生した後の世界じゃないわ」
「結界が緩んで幻想郷に入ったのか……あの森の違和感はそれだったんだな……」
自分は意図的にスペルブレイク、彼は死神化(?)を解いて彼の事情、こちらの事情を話し合った。
……ざっと話をまとめてみると、彼はあんまんの食あたりで死んでしまったらしい。転生する前の世界の閻魔様にいろいろ助けてもらい、転生。その世界は悪魔や天使、堕天使……虚という化け物がいるらしい。
いろいろ質問をしたかったけど、紫さんは「彼の外界に帰したら話す」と言われ、黙っていた。
会話が終わったのを見計らい、彼に話し掛けた。
「ここは幻想郷って言っていたら誤解もなかったかもしれなかったのに……ごめんね? まさか幻想郷を知っているとは思ってなくて……」
「い、いや、俺も悪かった。もっとお前の話をちゃんと聞くべきだったのに、勝手に勘違いして喧嘩を売っちまってすまねー……」
「ううん、それはお互い様だからね。しょうがないよ……ところで君の名前って何ていうの?」
「……そーいやお互いの名前を知らなかったんだよな。じゃ、改めて自己紹介。俺は名前は村田龍馬だ」
「ん。自分は辰上侠」
お互いちゃんと謝って、名前を知り合った。
それを確認したのかわからないけど──紫さんはスキマを開け、村田に話し掛けた。
「龍馬、あなたが過ごしている外界が見つかったわ……。あなたは早く帰りなさい。その世界の退治業と学生生活を送らないといけないのだから」
「そーだよなー……正直東方──いや、幻想郷を見て回りてーけど、それはしょーがねーか。さっさと帰る事にするよ」
村田は紫さんに促されて、スキマに入ろうとしたけど──振り返ってこちらに向き直して話し掛けてきた。
「何かの縁がまたあったら宜しく頼むな、辰上」
「……その時は宜しく、村田」
挨拶を終えると、村田はスキマの中に入っていき──次第にスキマが閉じていった。
閉じ終えたのを確認すると……自分は紫さんに本題を持ち掛けた。
「紫さん……あの村田っていう外来人は何で幻想郷の事を知っていたんですか? それに外界の様子が全然違いますし……?」
「……最初に二つ目の質問に答えるわ──【外界は侠達の世界だけではない。幻想郷も同様で、パラレルワールドが存在するの】」
「パラレルワールド──つまり、平行世界ということですか?」
「そう。あなたのいたような一定時間したら巻き戻る外界。龍馬の様な悪魔や化け物が存在する外界。まぁ、平和な外界とか数え切れないほどあるのよ……」
「……そうなんですか……少し信じがたいですけど。幻想郷も同様なんですか?」
「えぇ。幻想郷もパラレルワールドがいくつも存在するわ。同一人物でも性格とか若干違ったりね」
平行世界……村田みたいなファンタジーな外界も存在しているという事。幻想郷も同様なんだ。
……でも、一番気になっていた事がある。村田が紫さんを見て言った事。
「紫さんを見てか村田は【東方projectのキャラクター】って言っていたのは何ですか? まるで漫画やゲームにいるはず的な発言をしていたのは?」
「……言わなくちゃダメ?」
「率直に気になります。どうして初めて村田は幻想郷に来たはずなのにこの世界の事を知っているのか?」
「……あまり言いたくなかったんだけど、侠達には話しておいた方が正解かもね……この事は霊夢達には内密よ」
困った様子で躊躇っていた紫さんだけど、決心してくれて話してくれる事に。
「いくつもの外界では幻想郷を侠達のように【知らない側】と【知っている側】に分けられているの。龍馬の場合は後者みたいね」
「その二つの境界というのは一体何ですか?」
当然の疑問を問い掛けてみると、躊躇いながらも答えてくれたけど──
「知っている側はゲームとして、幻想郷の事を【東方project】という名前で知っているの。そのゲームの中に私達が登場しているみたいなのよ」
「──ゑっ!? この世界ってゲームの世界だったんですか!?」
「少なくとも私達はそんなつもりないわよ。ただ、どうやって私達の事を知ってゲームにしている事は永遠の謎なの。そのゲームの製作者は幻想郷に迷い込んだがないのに……」
「……何が原因でそうなったんでしょうか?」
「そんなの私の方が知りたいわ……」
疲れたように溜め息混じりに話す紫さん。ゲームの製作者がどうやって知って作っているかわからないから手を出さないのだろう。それに知っている側の外界はいくつもある。全部の外界に行って製作を止めさせるのは無理な話なんだろうね。紫さんが過労死してしまう。
「まぁ……本当信じがたい話なんですけど納得するしかないんですね……」
「……そうしてもらえるとありがたいわ……あ、そうそう。この事は静雅に会った時に言っておいて頂戴。彼の能力はまだ教えてもらっていないでしょうけど、邪な転生者がこの幻想郷に現れたら抑止力になるから」
「あ、はい──邪な転生者?」
紫さんからの口から気になる言葉が出たので反射的に聞いた。
「そうよ。彼、村田龍馬は転生先が違ったけど、根も含めて善人の部類。人外な力を貰って持っていたけど、その力は正しい方向に使っているようだから今回は良かったわ。問題は人外な力を持って、邪な考えを持った転生者が幻想郷に現れるのなダメなの。私の愛する幻想郷を壊すような輩はね」
「……わかりました。静雅にキチンと話しておきます」
「……よろしくお願いね」
話し終え、紫さんはスキマを作って中に入って消えた。
その後、紅魔館に行って静雅に今日あった事と紫さんの言われた事を伝えると。
「……話はわかったが……もしかしてオレの能力で平行世界の外界は無理かもしれないが、平行世界の幻想郷とすればその世界に行けるかもな……!」
……まぁ、静雅なら問題は起こさないだろうと思ってその発言は気にしない事にした。
──多分、静雅が平行世界の幻想郷に行こうって言ったら巻き込まれる事になるかもしれないけどね。
『……しかし幻想郷──いや、まさか【東方project】の世界にいただんてなぁ。でも……東方キャラで【辰上侠】だなんて男キャラはいなかったはずだが──ってもう授業が始まってる時間じゃねーか!? まだ飯食ってねーのによーっ!』
以上、コラボ回でした。コラボって書くのが大変だと思い知らされる。次のコラボの設定も考えないと……。
そしてメタ発言のような、メタ発言じゃないような。コラボさせてもらった主人公は【転生者】なので、【東方】を知っている側にしました。
iphoneは虚が近くにいるとき振動するんですが、この回は妖力を持つ人物にも反応する設定となっています。描写されていないですが、紫が現れた時にも振動しています。
書いているときに、適合【ブリザードオーバードライブ】と【大紅蓮氷輪丸】……意識はしてなかったですが近い。むしろ適合スペルの元はチルノを参考にして作りましたし、執筆する前までまったく氷雪系最強と言われている斬魄刀の事を忘れてました(笑) 村田龍馬君は死神の力を持っていますし、その事を踏まえて組み込んでみました。
次回から第六章に入ります。まずは表の章から。
ではまた。