苦労人アリス。
では本編どうぞ。
咲夜からの視線を気づいていないのか静雅は話を進め、文句みたいな事を言いながらレミリアに言う。
「それにオレは人形を作って、その後弾幕ごっこして疲れてるんだよー。だからこう言う話はもうお開きで良いだろ? なぁ、レミリア嬢? 一応収穫もあったんだし」
「そ、そうね……この話はもう終わりにしましょう。咲夜、私は寝るわ」
「……分かりました。ではすぐお部屋に」
レミリアに話を振って肯定した後、咲夜と共にその場から姿を消した。けど……意味ありげな視線を咲夜は静雅に向けていたけど。
そして静雅は自分の主でもある人物にも声をかける。
「フラン嬢はどうする?」
「私? ずっと静雅が人形作るのを見てたから少し眠いかも……」
「それならもう寝た方が良いかもな。吸血鬼は本来夜行型だからなおさらだ」
「うん……そうする」
フランドールは人形を抱えたまま地下に続く階段に降りていった。
……あ、そうだ。静雅に人形のことを聞かないと。
「静雅、人形のことについて聞いても良いかしら?」
「ん〜? 何だ?」
「一度、私はあなたが人形を作る過程を見てみたいのよ」
それを聞いてか……静雅は面倒くさそうに返事をする。
「え〜? 少なくとも今日はもう作る気がねぇよ。静雅さんのライフポイントは残り少ないんだ。今日はパス」
「そう……なら二日後はどうかしら? 人里で静雅が作りたい人形の素材を確認する意味合いで買いに行ってその後、私の家で作るのはどう? 家には人形はたくさんあるし、参考になる人形もあると思うの」
交渉を持ちかけた後……静雅はめんどくさそうな雰囲気から一気に変わり始めた。
「マジでっ!? なら行く行く! デートのお誘いやっほうっ!」
「で、デート!? わ、私はそんなつもりで言ったつもりは──」
きゅ、急に何を言い始めるのこの男は!? そういう意図で言ったつもりは全くないんだけどっ!?
静雅が何やら暴走し始めているので私は落ち着かせようとするが、霊夢と魔理沙が──
「あら? ずいぶんと今日会ったばかりなのに積極的ねアリスは? 妬けるわねー」
「アリスは静雅みたいな変な奴が好みなのか……まぁ、人の好みにどういうつもりはないぜ。頑張れ」
「何で私が静雅のことを好きみたいになっているの!?」
何故か二人が私を茶化し始めた。そして静雅も何か言い始める。
「ちなみに現在彼女募集中の静雅さんである」
「余計なことを言わない! 急にあなたが変なことを言い始めるからでしょ!?」
「いやぁ、言っておくべきだと? ちなみにアリスは彼氏はいるのか?」
「い、いないけど──って、何言わせるのよぉっ!?」
「アリスルートが選択可能になった! やったねオレ!」
つ、ツッコミが追いつかない……!? おまけにパチュリーとその使い魔は傍観しているし……ここには常識人がいないのっ!?
……しかし、静雅は呟くように言う。
「きっと今頃侠は白玉楼で仲良くやってんのかな……八雲紫が白玉楼の主とその従者と関係を持たせるとか言っていたなような……まさか二人の内どっちかが関係が進んで恋人関係に──」
「三日後と言わずに幽々子と妖夢をしばきに行くわよ静雅」
「相変わらずの脈絡のないしばきだぜ……」
静雅の言葉に霊夢が過剰に反応して物騒なことを言い始めた。
……え? 何その反応知らない。
そんな不機嫌そうな霊夢に静雅は説得するように話しかける。
「いくら何でも一週間程度じゃ侠はそんな関係にはならないぞ。だから安心しろ」
「……本当でしょうね?」
「……相手にもよるかもな。タイプが侠の好みで、その人が侠の事がどんな人物か理解していたら」
「……侠ってそういえば外見的好みじゃなくて内面的好み──というより本人は『自分を理解してくれる人』って言ってたわね……そんな短時間で理解できるものじゃないか」
「おお? 何で侠の内面的好みを知っているんだ?」
「前に文が侠の事を取材してきたときに異性の質問でそう言っていたのよ。それで外見的好みを会ってきた人物例えるとで紫と藍と慧音って言っていたけど……共通点がよく分からないわね」
「……その藍という奴は分からないが……大体察した」
何故か霊夢の言葉を聞いて納得し始める静雅。その様子が気になる霊夢は静雅と話を続ける。
「? 共通点がわかったの?」
「オレは十年以上幼なじみやっているんだ。八雲紫と先生さんで察しが付いた。どうやら好みは変わらないようだな」
「? どんな好みよ? 教えなさい」
「はっはっは。それを教えたら侠に半殺しにされるから嫌だ」
「別に私に被害が被らないから良いわ。教えなさい」
「慈悲がねぇっ!?」
珍しく静雅がツッコミにまわった。あの侠がそんなに怒ること……?
……というより、何で霊夢は侠にそんなに興味を持っているの? あなたに何があったの?
それでも静雅は折衷案ということか、こう話してくる。
「ヒントで言うなら外見的好みで美鈴と──小悪魔が追加だ。それ以上は言わん」
「こぁっ!? わ、私ですか!?」
「何気に美鈴も入っているのね?」
急に名前を言われた使い魔とパチュリーが意外そうにしている。この五人の共通点って何?
そして霊夢は現状で侠の外見的好みに入っている小悪魔に詰め寄った。
「……あんたのどこが侠の好みかしら?」
「し、知りませ──」
小悪魔が言いかけているときで──何故か急に顔をトマトのように赤くなり黙り始めた……心当たりでもあるの?
それを見てか、静雅が愉快そうに言う。
「おっと、そういえば小悪魔は愛称で呼ばれていたよなぁ? 自分から言ったんだっけか? 『こぁ』って呼んでくれって? 何だかんだで侠も満更じゃなかったなぁーっ?」
「…………帰ってきたらしばく。侠!」
「はっはっは。帰ってきたら修羅場だな、侠は」
「あなたが霊夢を焚きつけたんでしょう!?」
耐えきれなくなり、私はツッコミをいれてしまった。何故親友を窮地に立たせるようなことをするの!?
私の言葉に反応してか、静雅はこう言う。
「だってさ? 霊夢も何だかんだで侠がいなくて寂しいんだろ? だったらこれで侠も霊夢のことをおろそかにしないだろうって」
それを聞いた霊夢は過剰に反応し、慌てたように言った。
「さ、寂しいって何よっ!? 私はただ紫に頼まれて侠の保護をしているだけで寂しくはないわよ!? そう! これは外来人を保護するのも博麗の巫女として重要な役目なの! 紫は勝手に侠を持っていって私の仕事を奪ったのと当然なのよ! ちゃんと抵抗する力もあるのにそのまま持って行かれた侠も悪い! おかげで私の予定も崩れたのも万死に値にするわ!」
「ツンデ霊夢乙(笑)」
「指さして笑うなっ!」
静雅の言葉にいらついた霊夢は陰陽玉をぶつけようと投擲したが、静雅はその場にいなく、私の隣に──っていつの間に!?
「どうやってあなたは私の隣に来たのよ!?」
「まぁまぁ、そこはトップシークレットって事で。それでデートの件なんだが……」
「だからデートじゃないってばっ!」
私は否定していると、霊夢は静雅の存在に気づくと陰陽玉や御札、針を投げたりしているけど……何故か攻撃が反れて当たらない。
そんな霊夢に関わらず、静雅は話す。
「待ち合わせなんだが時刻は午後一時頃、場所は龍神の像で待ち合わせって事でどうだ?」
「え、えぇ。わかったわ」
「よしっ! じゃあ二日後デートな! 楽しみにしてっから!」
デートを強調しながら静雅はその場から消えて、霊夢もいなくなったのを確認して攻撃を止めた。
……はぁ。侠もいたらツッコミに回っていたのにね……私だけだと疲れるわ。
「……そういや、侠はこの五人にさん付けしてるような……気のせいだったか?」
魔理沙は何か呟くように言ったが、私達は気づかなかった……。
この章は終わりですが、次はフラグ回投稿。ある答え合わせ。
次章の裏はパルパルなイベント。
ではまた。