幻想世界に誘われて【完結】   作:鷹崎亜魅夜

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 集まる友人。
 妖夢視点。
 では本編どうぞ。


二話 『白玉楼での小宴会』①

 お昼を食べた後の夕刻前。私と侠さんは幽々子様の指示で居間に待機していたところ──空間にスキマが出現し、紫様、藍さん、橙ちゃんが出てきました。

 

「幽々子、来たわよ」

 

「いらっしゃーい♪ それで? 持ってきてくれた?」

 

「ちゃんと食べ物とお酒は持ってきたわよ。相変わらず飲食物には目がないわね……」

 

 紫様は幽々子様に呆れながらも、私達に体を向けて話しかけてくる。

 

「……ちゃんと仲良く過ごせているみたいね? 妖夢、侠」

 

「は、はい。侠さんとはいろいろ話し合いました」

 

「それなりには過ごしました。今日は片手でも配膳を手伝ったり──」

 

「昨日は一緒にお風呂に入った仲ですものね♪」

 

 紫様に問われ、私達が答えているときに幽々子様はとんでもない発言を──

 

「──って、何を言っているんですか幽々子様っ!? そういうことは話題に出さないべきでしょうっ!?」

 

「困って恥ずかしがる妖夢を見るためじゃない(キリッ)」

 

「そんな真顔で言わないでくださいっ!」

 

「へぇ〜? それは私も聞きたいわね〜?」

 

「ゆ、紫様までっ!?」

 

 二人に詰め寄られて後すざる私。

 

 きょ、侠さん、助けてくださ──

 

「藍さん、橙。お久しぶりです」

 

「あぁ。久しぶり……と、言いたいところだが、妖夢を助けなくて良いのか……?」

 

「……残念ですが、飛んで火に入る夏の虫にはなりたくないので……」

 

「あっ! 寺子屋でその諺習いました!」

 

 藍さんと橙ちゃんと会話をして私を無視しているーっ!? しかも理由が巻き込まれたくないと理由で!?

 

 ──ですが──

 

「まぁ……紫さんもゆゆさんもそのぐらいにしておきましょうよ。魂魄も嫌がっていますし」

 

 ……言っていることは矛盾していますが、助け船を出してくれました……ありがとうございます、侠さん……。

 

 しかし、助け船を出したせいか幽々子様と紫様の矛先が侠さんに向かってしまった。でも、何故か侠さんは落ち着いている。そして紫様達は楽しそうに問いかけようとしますが──

 

「じゃあ侠がその時のことを教えてくれるのかしら〜♪」

 

「詳しく聞きたいわね〜♪ もしかしてその後お風呂場でしっぽりムフフ──」

 

「……慎みのない女性は男性に嫌われますよ? はしたない女性で構わないならどうぞ」

 

「「うっ!?」」

 

 侠さんが毒を吐いた!? そのせいか紫様と幽々子様は苦しそうに反応を返す。

 

「うぅ……真面目な男の子の発言の所為か胸に突き刺さるわ……!」

 

「ひどいわ、侠……! 私と過ごした朝は一体何だったというの!?」

 

 ……幽々子様は諦めずに侠さんを弄ろうとする。ですが侠さんは冷静に返事をする。

 

「そんな事実は確認できていません。そんな妄想を突きつける前に現実を確認してください。一体何故そういう考えが出来るのか意味不明です」

 

「ごはぁっ!?」

 

「幽々子ーっ!?」

 

 幽々子様は何故か吐血したように見せて倒れる振りをし、紫様は背中を支える。紫様は侠さんを見て焦るようにして言う。

 

「何て事……!? 侠! あなたの血は何色なの!?」

 

「赤です。それで今日はどうしたんですか?」

 

 紫様のふざけた質問に答えた後、用件を聞く侠さん。

 

 ……こんな侠さんは見たことがありません……。

 

 紫様は不機嫌そうに侠さんの質問に答える。

 

「釣れないわねぇ……。ちょっとした小宴会よ。たまに白玉楼で私達はするのよ。それと……」

 

 幽々子様を起こした後、紫様は話を続けました。

 

「二日後、あなたは博麗神社へと戻るわけだけど……ちゃんとした宴会を博麗神社を行う予定よ」

 

「……宴会ですか?」

 

「そうよ。あなたと静雅のための宴会であり、異変解決したことでの宴会でもあるわ。つまり侠と静雅は絶対参加」

 

「……そうですか。まぁ、いいですけど」

 

「何よ〜? その釣れない返事は〜?」

 

 侠さんの返事の仕方に少し不満を持つ幽々子様。

 

「あまり騒がしいことは好きではないので」

 

「……侠さん、幻想郷の宴会は騒がしいこと前提なので静かに宴会というのはほぼ不可能かと」

 

「……それは仕方ないか」

 

 私の言ったことに渋々納得しました。

 

 話し終えたのを確認して、紫様は藍さんと橙ちゃんに指示を出す。

 

「藍はいつも通り妖夢のことを手伝ってちょうだい。橙は……侠の相手をしてあげなさいな」

 

「わかりました。ではいつも通りに」

 

「あの、紫様……藍様が妖夢さんを手伝うのに私はしなくて良いのですか?」

 

「橙の仕事は手持ちぶさたになっている侠の相手をすること。これも式神として大事な事よ?」

 

「……はい!」

 

 橙ちゃんは元気よく返事をし、侠さんの傍に寄っていった。

 

 幽々子様も私に命を出す。

 

「じゃあ妖夢〜。おいしいご飯を作ってね〜」

 

「はい。分かりました」

 

 私達はそれぞれの仕事に取りかかった……。

 

 

 

 

 

 

 

 私は小宴会の準備をしながら、たまに侠さん達の様子を観察していました。

 

 

 

『──式神【五徳】!』

 

『ニャッ!(ドスンッ)』

 

『! 空から五徳さんが降ってきました!?』

 

『せっかく橙も式神なんだから、同じ式神である五徳も呼んだよ』

 

『ナッナッ』

 

『ご飯はちょっと待ってね。遊んでから食べよう』

 

『ナァーっ!』

 

『五徳さんが転がって私のことを追いかけてきますーっ!?』

 

 

 

 ……侠さんが式神を持っているのはビックリしましたが、見た目が……何でしょうか? あの生物……? 特に害があるようには全然見えませんね……?

 

 その生物が橙ちゃんに転がりながら追いかけて行くも、何だか楽しそうです。

 

 一応藍さんにあの生物のことを聞いてみると──

 

「一応だが……猫らしい」

 

 度肝を抜かれました。橙ちゃんも猫の分類ですが……アレが猫なのですか!? 異様に丸々とした巨大ですが!? それに頭には調理に使う【五徳】を乗せていますけどっ!?

 

 

 

『逆に遊ばれているわね、橙……』

 

『まぁまぁ、楽しそうだから良いじゃないの。それにしても……侠の体質かしら? いいものね』

 

『橙や夜雀、妖精から人食い妖怪まで……何故か彼のことを受け入れるのよね』

 

『妖怪に好かれるのは霊夢だけど……侠は妖精までも好かれるのね? どうしてかしら?』

 

『……妖力のおかげかもね。そうでなければ一緒に対等に遊ぶことだなんて出来ないもの。普通は人間がそういうことに混ざると不快感がしてもおかしくはない。どんな妖怪や妖精でも基本的には人間より上の存在だと思っているのがほとんど。でも、侠は妖力を持っているから……同類だと心のどこかで思っているのかもね』

 

 

 




 後半へ続く。最近後書きで何を書けば良いのかわからない……。

 ではまた。
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