今回は裏主人公視点です。
では本編どうぞ。
「──ここは……?」
オレは次第に意識を取り戻す。何でオレはベッドで寝ていたのか気になるが起きて現状を確認。
まず最初に入ってきたのは……赤い天井だった。
「……赤っ!? そして目に悪っ!」
順番に周りを見渡すが、家具や窓以外はすべて赤い部屋だった。そして近くにオレが持っていたリュックが置いてある。
……こんな建物があったらテレビやニュースでやっていると思うが……。
「いや待て、最初から思い出せ。確かあれが──」
オレはこうなるまでの状況を思い出していく。
仕事での帰り道。学生寮に向かっていたオレは即興で歌詞を作りながら、軽く歌いながら歩いていた。
「そよ風よ、この僕を──ん? あれは……ベタだな」
何故か道路に捨てられていたバナナの皮。踏むと滑り、某カートレースでも盾なり妨害できたりもする便利なアイテムだ。
……今時道中でバナナなんて食べるか?
「……踏むと思うなよ!」
オレはあえて回り道をするのではなく飛び越える。飛び越えるはずだったのだが──
くぱぁ(オレの着地地点が何故か穴が開く)
「……は?」
重力に従い、その穴に落ちていくオレ……はぁっ!?
「何だこの空間!? 目がたくさん合って気持ち悪っ!?」
だんだん頭が下に落ちていくにつれ、その空間で多数の目がオレを見ている……どんなホラーだ!?
次第に景色が見え始め、頭が真下に落ちていく中、ちらっと見えた赤い洋館のもんの近くにいる帽子を被った女の人が立っている人にぶつかりそうになる……ってかヘタしたらオレ死ぬんじゃね!?
「すいませーんっ! どうかオレを助けてくれませんかーっ!」
落ちていく中で必死に声をかける。死にたくない! オレの思い──届け!
「…………Zzz」
「寝てやがるっ!? オレの思い届かずっ!?」
結局そのまま落ちていき……、
──ゴンッ!
「ぐはっ!」
「きゃっ!?」
お互いの頭をぶつけ、女の人は倒れ、何とか衝撃は女の人にもいったがそのままオレも地面に落ちて気絶した……。
「……良く生きてたな、オレ」
……本当に助かったのは奇跡としか言いようがないだろう。良くあの高さから落ちで無事でいられたものだ。
それで……あの女の人は大丈夫なのか……?
「……探しに行って謝りに行こう……。もしかしたらオレよりも重傷かもしれないしな」
時刻は日の光の差し方で夕方だが、気にせずリュックを背負い、扉を開けて出て行こうとするが──
『その必要はありません』
オレが扉を開けるよりも速く、扉が開かれた。そこにいたのは両耳の近くにある髪を三つ編みにしたショートカット風の──メイド。
「……メイド?」
「そうでございます」
丁寧な敬語で応対するメイド(確定)。そのメイドは礼儀正しく、顔も整っており、可愛いと表現するよりは綺麗のほうが似合うメイドだ。
……良く大きいお友達の聖地で喫茶店に勧誘しようとしているメイド(個人差にもよるが、アレは基本的に可愛くもなければ綺麗でもない)は見たことがあるが、このような洋館で本格的なメイドを見るのは初めてだ。
「……お前さんがここまで運んできてくれたのか?」
「はい。門の近くで倒れていて気絶をなさっていたので急遽この部屋にお運びいたしました」
「そうか。それはすまない」
「いえ、お気になさらず……あなたが目覚めたらお嬢様が呼ばれるようにと仰せを承っていますので荷物を置き、私に付いてきてくださいますか?」
「お嬢様? ここの館の娘さんか?」
「いえ、正しくはここの主です。お嬢様の名前はレミリア・スカーレットと申します」
……規模がでかくなった上に外国人っぽい名前だな。
おっと……自己紹介をしておかないとな。
「ほぉ……そうだ。まだ名前を言っていなかったな。オレは本堂静雅だ。お前さんの名前は?」
「十六夜咲夜です。以後お見知りおきを」
「十六夜か。それで咲夜……お? 名前の由来は十五夜とかそんな関係か?」
「──!」
さらっと簡単な推測を言ってみたが驚いている表情が見える。どうやら当たっていたみたいだな。
「どうやらオレの推測は当たっていたようだな? それにしてもかっこいい名前だ」
「お嬢様にもらった大切な名前ですからね……」
……お嬢様っていくつなんだ? そんでもってこのメイド、相当ハートフルな人生を送っていたのか?
「咲夜って呼んでも良いか? オレのことは静雅で構わないからさ」
「では私も静雅様と呼ばせていただきましょう」
「……『様』?」
「静雅様はお客人ですので。お客人には丁寧のもてなしをするのがメイドとしてのたしなみですわ」
……リアル『お帰りなさいませ、ご主人様!』的なことだな。
……だが、ありだな。
「んじゃ悪いけどそのお嬢様ってところに案内してくれないか?」
「はい。では付いてきてください」
咲夜が歩き出したのでオレもその後に着いていった。
少年少女移動中……
「お嬢様、例のお客人を連れてきて参りました」
ロビーの扉前。オレと咲夜は扉前で待機し、咲夜はノックして返事を待つ。
『えぇ。入りなさい』
「ありがとうございます」
中から声が聞こえてきて咲夜が会釈をする……声から判断すると少し高いな。歳が少し幼いか?
……日本語で良いのだろうか? ざっとここは洋館で主の名前は外国人ぽいし……そもそもここはどこなんだ?
いろいろと情報を整理していたが、咲夜はオレに話しかける。
「静雅様……お嬢様の失礼のないようにお願いします」
「善処する」
そうして咲夜は扉を開ける。咲夜に続いて部屋に入ると──
「紅魔館へようこそ。招かざらる人間よ」
──玉座に偉そうに構える幼女がいた。
……あるぇー? 見た目十歳、もしくは中学生以下ぐらいの年齢の幼女がここの主? 一体どうなってんだ? しかも呼び方が人間って?
「…………」
いろんな意味で言葉を出せなくて固まっているとき、幼女は満足にしたような表情で言葉を続ける。
「ふふふ……どうやら私を見てすぐには言葉を発せないようね?」
……カリスマっぽいような行動をとっていると思うが、正直幼女が大人ぶろうとして行動に移している可愛い奴(笑)に対して言葉が出ないわけであって。
さて……どうするか……。
「あ〜……Are your name Mrs.Remiria Scarlet?」
「……え?」
「My name is Shizumasa Hondou. Today,I were helped me by Sakuya Izayoi. So,thank you」
「…………え? え?」
「But……Where is here? I think that I don’t know this area. What do you know this here?」
「──うー☆ 咲夜ーっ! こいつ一体何を言ってるのかわかんないーっ!」
──気を遣って分かりやすい英語で話したつもりなのに、半泣き状態で咲夜に救援を求め始めやがった!?
危なっかしい走り方で咲夜の元まで走るレミリア(確定)。
「落ち着いてくださいお嬢様! あれはおそらく【英語】と呼ばれる言語です。外界では吸血鬼は西洋のイメージがあるようなので気を遣って使ったのだと思われます。私との会話でちゃんと日本語をを使っていたのでちゃんと話せるはずです。静雅様、日本語でお嬢様と話してください!」
「お、おう……それで良いならそれで良いんだが、今さらっと【吸血鬼】って聞こえたんだが……吸血鬼なのか? 翼とか見てコスプレではなく?」
吸血鬼など漫画や映画でしか見たことがないぞ?
咲夜に慰められてたレミリアはいつの間にか威厳のあるような顔に戻し、こちらに振り返った。
「そうよ。私は吸血鬼。何ならあなたの血を吸ってあげましょうか?」
「悪いがオレの血には吸血鬼対策として体内に取り込んだら最後【End of Soul】という薬が流れている。オレは死ぬがその血液はオレの魂が宿っており、血を吸った吸血鬼の魂を殺し、乗っ取ることが出来る。だから止めた方が良い」
「っ!? そんな特異な薬なんて聞いたことがないわ!? 外界の薬はそんなことが出来るの!?」
「……嘘だ☆(てへぺろ)」
「あなた一体何!? 私をからかってるの!? この吸血鬼である私を!?」
「いや……単に血を吸われまいとするためにとっさに考えた。そしたら余りにも信じたもんでな……罪悪感がわいてきた。所謂あれだ。死にたくないから生き延びようとする悪あがき」
「そ、そう……私の恐ろしさに気づいたのね、うん!」
そう言うとレミリアは自信が付いたように機嫌が良くなった。
……単純だな、この子。
「お話中に失礼しますが……静雅様は英語で何をおっしゃっていたのですか?」
仲裁に入って話を戻そうとする咲夜。
「和訳すると……『お前さんの名前はレミリア・スカーレットか? オレの名前は本堂静雅。今日、オレは十六夜咲夜に助けられた。だからありがとう。しかし……ここはどこなんだ? オレはこの地域は知らんし……お前さんはここはどこだか知ってるか?』……だな」
「初めからそう言いなさいよ……。いいわ。話してあげる」
オレはレミリアの話しに耳を傾けた……。
幼女吸血鬼説明中……
「おいおい……それ、本当かよ?」
「本当よ。ここは幻想郷、人間や妖怪、そして神……私のような吸血鬼がいるような世界よ」
……何というファンタスティックな世界に来たんだオレは!? こんな世界が存在するなんて……面白いな!
「ファンタジーな世界やっほぉっ!」
「……は? あなた急に何を言い始めてるの? たいていの外来人は混乱したり発狂したりするものだけど?」
「何を言ってるんだよっ! こんな漫画やアニメな世界にオレは来ているんだぞ! これを喜ばない奴がどこにいるんだよ!」
「……普通の外来人だと帰りたがったり、現実を認めなかったりするものですが……?」
レミリアと咲夜は変な目をしてみているが、関係ない。学校と仕事という日常から刺激のある非日常だぞ? 楽しみでしょうがねぇよっ!
……あ、学校……。
「学校で思い出した……出席日数とか大丈夫か? それに仕事も……まぁ、いいか。何とかなるだろ」
「何とかなるってあなた……住む場所とかどうするのよ?」
オレにとっては何とかなると思ったんだが、レミリアからの呆れ声が聞こえる。
「野宿で自給自足じゃ駄目か? こんな自然の多い場所だし、問題ないと思うが?」
「問題ありすぎです静雅様。近くには人食い妖怪がいるのですよ? ただの人間が野宿した瞬間、アウトです」
「……そうなのかー……食われるという可能性もあるのかぁ……世の中弱肉強食だもんなぁ……」
……望みは絶たれてしまった。やべぇ、どうしよう……。
そんなオレを見かねたレミリアは話しかけてくる。
「……そういえば、ちゃんとした雑用が行える奴を住み込みで雇いたいのよねぇ……」
「え? マジ? 募集中? なら──」
「ただし、テストに合格したら、だけど」
現実はそんなに甘くなかった。 テスト?
「テストって何か? ペーパーテストか?」
「そちらの方ではないわ。言うならば──」
レミリアは手招きして咲夜をそばに来させて、オレにこう言い放つ。
「──体を使ってでの、実技試験よ」
かりちゅまは正義。
裏主人公は気さくな性格。表主人公と同じ高校生だが、仕事に関しては物語上か主人公設定で。
表主人公と比べるとボケができる。表主人公は真面目だからこういう気さくキャラは需要だと思うこの頃。
……さて、次回は実技試験だ……!