博麗の巫女視点。
ではどうぞ。
『──侠が神社に戻ってくるのは明日……というより取り戻す日ね。おそらく結界を簡単に突破するには静雅の能力が必要となってくる……ま、どうにかなるわね』
時刻も夕刻になる頃、私こと博麗霊夢はお茶を飲みながら明日の予定を確認していた。ようやく紫から侠を取り戻せる……!
そう思い返しているとき──突風がきたみたいな風が起こり、その中で現れた奴。
「どうも霊夢さん! 色々とお話をしたいことがあるんですけど良いですかっ!?」
「……文? 話って何よ?」
そこにいたのは清く正しいパパラッチの射命丸文。何やら興奮しているみたいだが耳を傾けてみる。
「明日に宴会が開かれるそうなんですよ! 静雅さんと侠さんが関わった異変の宴会が!」
「……どこでそういうことを知ったのよ?」
「風の噂で。静雅さん本人が言っていたのでおそらく明日は宴会だと思いますよ?」
「……はぁ。またややこしくなるわねぇ……どうせあんたは宴会に参加するんでしょう?」
「そりゃあそうですよ! 霊夢さんが苦戦した異変の犯人に解決した外来人ですからね! ネタもきっと盛りだくさんです!」
特に静雅が騒ぎそうね。魔理沙に似た雰囲気があるもの。
そしてテンションが高い文はまだ話を続ける。
「それに今日人里でアリスさんと静雅さんが出かけている場面に目撃したのです! これはスクープだと思いませんか!? 男女で人里で行動……おそらくアレは『デート』というものですね!」
「……あぁ。それ? アリスは否定していたと思うんだけど。確かそれはアリスが静雅に人形について色々聞くみたいで回っていたと思うわよ?」
そのことは知っている。約束を取り付けるとき私は直接見たし。
その事を聞いた文は呆然とする。
「あや……? 霊夢さん知っていたんですか?」
「私以外にも知っている奴はいるわよ? その話題」
「まさかの私が情報遅れですかっ!? む〜……皆さんが知っているプライベート情報を新聞に載せても面白くないですね……」
文は悩んでいる表情をしている。まさか自分だけと思ったのに先超されていたのが複雑なんでしょうね。
さっさと文を追い返そうとしたとき──
「じゃあ同じ人里での妖夢さんと
──今 こ の パ パ ラ ッ チ は 何 て 言 っ た?
「…………文? 侠は何でそこにいるのかしら…………?」
「あやや? それは霊夢さんの居候なんですから行動は把握しているんじゃないんですか?」
「…………ごめんなさいねぇ。生憎侠は紫によって白玉楼に拉致られたのよぉ」
「あの〜……? 霊夢さん? 何か怖い物に取り憑かれたんですか? とても説明しづらい黒い雰囲気を纏われているような──」
「詳 細 を 聞 い て も 良 い わ よ ね ?」
「(こ、こんな霊夢さん見たことがないです……!? 侠さんっ! あなたは霊夢さんに何をしたんですかっ!?)」
黒巫女傍聴中……
「──ま、まぁ……一通り簡単に言うならば買い出しに侠さんは頼まれたんじゃないでしょうか? 妖夢さんが本来やるべき仕事を侠さんが手伝っているみたいな」
「…………一つ聞きたいことがあるわ」
「な、何でしょうか?」
一緒に買い出し……本来私がやろうとしたやつじゃない。それで紫が拉致した挙げ句に妖夢と……。
「…………何で侠は神社に来なかったのかしら?」
「さ、さぁ? それは私もよく分かりません。少し遠くで確認しただけですから会話までは」
「…………ふふふ。明日詳しく聞く必要があるようね…………ふふふふふふふふふ──」
「(侠さん……お疲れ様です。あなたの命のために新聞に載せませんので安らかに逝ってください……)」
博麗神社に行かなかったからこうなってしまいました。この回ともう少し先だけのヤンデ霊夢。
特別番外編、時間軸番外編を終えてから共通・第九章に入ります。
ではまた。