WPN 棒切れ
AMR 絆創膏
「君はどうしてそんなに強いの?」
小さな背中に問い掛ける。
見た目とは裏腹に無傷で特異点を修復し終えた彼。
後輩も人間とは思えない動きをしていたが、無傷とはいかなかったのに。
これがサーヴァントとデミ・サーヴァントの違いだろうか。
やはり彼は英雄の一人なのだと実感した。
けれど、彼は子供でもある、それも自分より幼い。
だから気になったのだ。
「君はどんな人生を送ってきたの?」
立ち止まって、振り返った彼の顔はキョトンとした表情を浮かべていた。
脈絡もなく、突然こんなことを聞かれれば当然かもしれない。
もう少しタイミングを考えるべきだったかもしれない。
しかし、聞いてしまったものは仕方ないし、彼は気を害した様子も無く笑顔を浮かべている。
何を言われるかドキドキしつつ、彼の言葉を待つ。
「あははは!…たちばなしもあれだから、しょくどうにでもいかない?」
「…なんで笑ったの?」
「だってとつぜんしんけんなかおをして、そんなことをきいてくるから」
自分の失態を人に笑われるのがこんなに恥ずかしいとは知らなかった。
ここカルデアにも
「やぁ、マスター」
白髪に赤い外套を着たアーチャーもその一人だ。
特異点で敵対した時のような雰囲気は今は無い。
カルデアの料理担当であるため、主に食堂にいる。
「それと…あぁ君か、セイヴァー」
「ハロー」
そういえば、アーチャーは彼に一度も矢を当てられていなかったが、そのことについてどう思っているのだろうか。
…明らかに藪蛇だ、触れないでおこう。
それに、特異点での出来事だから、覚えているか分からない。
「それで?昼食は既に済ませているはずだが、食堂に何の用かね?」
「ん~?リツカがぼくのことをしりたいんだってさ」
間違っていないはずなのに、何か変な風に聞こえるのは何故だろうか。
「そうか、ふむ…紅茶を淹れよう、丁度紅茶に合う菓子もある」
「「ありがとう」」
流石アーチャー、気が利く人だ。
召喚したばかりだけど。
「それじゃ、ここにすわろっか」
いつの間にかテーブルに移動していた彼の元へ向かう。
「それで、えっと、なんのはなしだっけ?」
「どんな人生送ったのか、だね」
「どんなじんせいといっても、ふつうにくらしてきたよ、ニンゲンとして」
「でも、君は攻撃を全て躱すし、棒切れ一本で戦えるくらい強いじゃないか」
「つよくはないよ、あたったらしんでしまっていた、それだけだよ」
「普通の人生を送ってきたっていうのを信じるとしても、それは大半の時間をってことじゃない?」
「ん~、まぁそうだね、たしかにほんのすこしのあいだ、たったいちにちだけ、ぼくはとくべつなじかんをすごしたよ」
思い出しているのか、目を閉じている彼の表情は、これまでに無い位の笑顔だ。
「そうだなぁ、ふつうにはなしてもおもしろくないし、ものがたりふうにいってみようか」
いつの間にやら淹れられていた紅茶に口を付け、彼は話し始めた。
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