雨を抜けて目にしたものは、満点の鉱石の星空の中、ぼんやりと佇むお城だった。
「フォーウ…」
「綺麗です…」
本当に、綺麗だ。
「フォウフォフォーウフォウフォフォウフォーウ」
「あそこがやはり、終着点のようです、先輩」
まだまだ、遠い。
少し、休憩をしよう。
「…そうですね、歩き通しで少し疲れました」
「フォウ」
小さな岩に二人並んで座った。
フォウ君はマシュの膝の上で丸くなった。
「…フリスクさん、見つかりませんね」
「…フォーウ」
きっとこの世界の何処かに、居るよ。
ダ・ヴィンチちゃんが、そう言っていたんだから。
「そう、ですね」
「フォーウ」
それも大事なことだけれど、もう一つある。
何故、この世界が特異点になったのか。
その原因も、あるはずだ。
「はい」
「フォウ」
彼が居なくなったこと。
この特異点が発生したこと。
決して無関係ではないはず。
彼を探すことが、この特異点の原因を発見することに繋がる筈だ。
絶対に、探し出そう。
「はい、先輩」
「フォーウ!」
こっちから きこえたと おもったけどな…
あれ! キミは…! ひょっとして おちてきたの…?
ケガはない?
だいじょうぶ? たてる…?
■■■ って いうんだ?
いい なまえだね
ボクのなまえは
「先輩!しっかりしてください!先輩!!」
「フォウフォ!」
ここ、は。
「良かった…!目が覚めて、本当に良かった…」
「フォーウ…」
な、にが。
「わたし達は、落ちてきたんです」
「先の無い橋に到達して、戻ろうとした時」
「全身鎧の騎士によって、橋が切り落とされました」
「フォーウ…!」
あぁ、思い出した。
「この金色の花達が、わたし達を受け止めてくれたみたいです」
ありがとう。
そう言って、花を撫でた。
「この花達もモンスターなんでしょうか」
さぁ、どうだろう。
そういうモンスターも居るかもしれないけれど。
…ここでのんびり話をしている時間はきっと無い。
先を急ごう。
「そうでした、早く逃げましょう」
マッドダミーには、襲われなかった。
「まさか、最初のマネキンさんのいとこだったとは思いませんでした」
あのダミーはマシュとの会話が楽しかったみたいだった。
「乱暴な口調でしたが、いとこ思いの良い方でしたね」
ナプスタブルークと再会して。
「蝸牛牧場…トリエルさんが好きそうですね」
それから、ガーソンさんのお店に立ち寄って。
「デルタルーン…」
忠告を受けた。
「ストライプの服を来た人間に、気を付けろ…ですか」
この世界の“彼”か、それとも自分達がよく知る“彼”か。
「どちらにしても、止めないといけません」
どの道、今はアンダインから逃げるしかない。
「和解、出来るでしょうか…」
テミー村を見つけて。
「学費、貯まると良いですね」
そして到頭、出口に辿り着いた。
「あれは…」
「これは最早、モンスターだけの問題では無い…そうだな?」
「私がここで食い止めなければ…」
「貴様は全てを破壊するつもりだ…」
「モンスターも…人間も…見境無く…」
「夢も…希望も…一瞬で握り潰す…」
「だが、この私がさせはしない」
「今、世界中の全ての魂の…」
「鼓動が1つになっている」
「我々の目的は、ただ1つ…」
「貴様を倒すことだ」
「人間よ…貴様の決意が、どれ程のものであろうと…」
「貴様を救う為…」
「私が必ず貴様を打ち倒す!」
「そう、約束しただろう!」
違和感はあった。
アンダインに襲われたのは、一度だけだった。
いや、違う。
助けられたんだ。
出口には、溶けた塵だけが残されていた。
どうか…
ご注文は?
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FICTION