人工知能、AI。
その発達具合は近年稀に無いスピードで進んでいた。
人間が出来る事が機械にも出来る、その事実がじわじわと種の危機感を煽ったのだろうか。
人間の居ない完全にAIのみで運営される会社が設立されたのと同時期に鬼種は誕生したらしい。
鬼種は特殊能力や人間以上の身体能力を持つ。
最初はアニメのヒーローの様な事をしていた人も居たらしいが自分一人だけと思い誰にも話さず日常生活を送る人達が大多数だった。
しかし、鬼種の血は子孫に100%発現するので水面下では数を増やしていたそうだ。
数が増えれば暴走したりする人も当然出てくる。
そしてある切っ掛けを境に鬼種の存在が明るみに出て世界は種の保存の為に機械と共存する旧人類と機械に頼らない独自の力を持つ新人類の鬼種と分かれる事になったのだ。
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今まで読んでいた本から顔を上げて私達二人は顔を見合わせた。
「へー……知らなかった」
「人類共が我の機能を調べて機竜なんてものを作ってたのはそれが原因だったのだな」
「私の前にもあおを使おうとして死んだ人いるんだよね」
「居たぞ。ナノマシンに耐えられず一瞬で発狂死した奴とか全身紫色になり血を全て吐いて死んだ奴とか、一応耐えたものの我の試運転で内蔵が全て潰れてパイロットスーツが血袋になったりとかな!」
まぁそれ以降乗った奴は居なかったがな!と笑顔で話すあお。
前から気になっていた事を一つ質問してみる。
「あおを作ったのが誰かって覚えてる?」
「知らん。この身体もそなたの容姿を見てふれあい易そうだから作ったのに過ぎんし、元の竜の姿は……」
暫くあおは腕を組んでうーんと唸り、
「我のメモリー内にはその記録は存在せんな。初起動は我と人類が遺跡内で遭遇した時じゃし」
「そうなんだ」
頷く私に今度はあおから質問してきた。
「どうしたんじゃ?急に制作者を知りたいなんて」
「いや、それってあおの両親みたいなモノじゃない?挨拶とかした方がいいのかなって」
「…………お主の発想は我の予想を越えてくるのな」
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今私達は廃棄された図書館に立て籠っている。
機竜研究の元になっていたオリジナルが居ないとこれ以上の進歩がなくなるので向こうも必死なのだろうがこちらとしては面倒なだけなので最近は戦意を削ぐべく襲ってきた敵の死体を芸術作品みたいにして放置している。
その甲斐あってか最近の襲撃回数は格段に減っていた。
今は視聴覚室で昔の映画を流して観ている。
「ほぅ!このトレーラーが変形するの格好いいな!本物みたいなCGもグッドじゃ!」
「これ結構シリーズあるみたいだね。今日はこれ観て過ごそうか」
「映画といったらアレじゃろ?ポップコーンとかコーラとか!」
「私の血でも飲む?」
「それで!!」
いいのか。
結果SFロボアクションを流すスクリーンの前で口の回りに血を付けつつ映画を楽しむ少女というホラー映画ばりの光景になったのであった。
「っ!……あー……何かこの痛いのも気持ち良くなってきたかも」
「マジか」