バーチャルyoutuberIFストーリー   作:ゆう12906

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バーチャルyoutuberたちが異世界で魔王を倒すそうです②

「ところでのじゃおじさん、カメラ回してる?」

 

 ダンジョンの奥へとつながる階段を下っているとき、ミライアカリがのじゃおじの肩を叩いた。

 

「へっ? ――いや、特には用意しておらんのじゃけどお、もしかして持ってきてる……」

 

「あったりまえだよ! こんな動画映えするシチュエーション、中々無いと思わない?」

 

「そりゃあそうかもしれないけど……どうするのじゃ、モンスターが出てきてカメラを壊されたら。結構高いでしょう?」

 

「へーきへーき、どうせ6000万借金あるし」

 

「だったら余計節約したほうがいいのじゃ……」

 

「なーんだ、そのくらいだったらちょっと傭兵やればすぐに稼げますよ」

 

「いちいち発言が物騒なのじゃ!」

 

 そのまじめすぎる性格ゆえ、2人のボケ全てに突っ込みを入れ続けながら1段、また1段と降りていく。数メートル先は真っ暗で、頼りになるのはちっぽけな松明だけだ。

 

 石造りの階段は冷たく、のじゃおじの心を不安で包んでいく。もし、1人だけで来ていたら……そんな想像までしてしまう。

 

「あっ、あれ、あそこから広くなるんじゃない?」

 

 うつむいていた狐娘は気が付かなかったが、キズナアイに間違われた彼女が指差した先には光がうすぼんやり輝いていた。

 

 のじゃおじの脳内にいろいろな可能性が駆け巡る。あれは自然の光なのか、それとも――、

 

「どうするのですか? 突入しますか?」

 

「安全に行きたいところじゃけどね……ここで立ち止まってても仕方ないし、覚悟を決めるしかなさそうじゃ」

 

 パンパン、頬を軽くたたき、目を見開いて腹を決める。

 

「よーし、ゆっくり、ゆっくり……」

 

 のじゃおじ、ミライアカリ、シロの順番で最後の段を降り、今まで頭のすぐ上にあった天井が一気に取り払われる。

 

「うっわー、広いね!」

 

「いかにもボスが出てきそうですね」

 

「……不自然すぎるのじゃ」

 

 奥まで続く、巨大な大穴が3人を出迎えた。天井には岩のつららがいくつも経ち、地面にもところどころ岩が連なり侵入者を追い立てるように見えた。

 

 入口からさらに進めば進むほど光が強くなっていく。このあたりに何かがあるのは明白だった。

 

「とりあえずあたりを探索してみるのじゃ。まさかこんなだだっ広いところに仕掛けが無いわけなかろう」

 

「そうだね、まず奥まで行って全体を確認してみようよ!」

 

「ちょっと、単独行動は……」

 

 のじゃおじの制止はどこへやら、自分のスカートの短さも忘れ、目を><にさせて駆けまわる。

 

「ああもう、いったん落ち着くのじゃ!」

 

「ストップ」

 

「へっ⁉」

 

 後を追っかけようと右足を踏み出した瞬間、シロイルカの左手に止められた。

 

「シロ、分かっちゃうんですよね♪」

 

「はあ、」

 

「このままだとアカリちゃんが大変な目に合うこと」

 

「よく分からないんじゃけど、それならなおさら止めに行かないと」

 

「いえ、その必要はないですよ。――ちょっと、下がっててね♪」

 

「は、はいっー!」

 

 顔中に笑顔の花を咲かせた後、背中のAKMが引き抜かれる。

 

 その表情は、凡人から見たら思わずチャンネル登録したくなる可憐さだっただろう。だが、のじゃおじ、あるいはシロ組はウラを知っている。

 

「いくぜいくぜー! 私は1発の銃弾っ、風さえも、デュエリストが左右するんだー!」

 

「……色々混ざってるのじゃ」

 

 ぼそっとつぶやいたツッコミはスルーされ、引き金に指が伸びる。

 

「いってみヨーカドー!」

 

 パァン、乾いた音が洞窟全体に響く。

 

 初速1000km/hほどで発射された7.62mm弾が一気にミライアカリまでかけぬけ、横をすり抜け、

 

「きゃああっ!」

 

 ミライアカリの悲鳴とほぼ同じタイミングであっただろうか。何かと交錯した。

 

「……やったぜい」

 

「まさか、これを狙って?」

 

「はい! 危ないところでしたね」

 

 開いた口がふさがらないのじゃおじだったが、すぐに我に返って状況を整理する。

 

(シロちゃんが攻撃したということは……明らかな敵意を持つ人物がアカリちゃんに危害を加えようとしたこと。ああ、無事に済みそうにないのじゃ)

 

「の、のじゃおじさーん!」

 

「大丈夫じゃったか? 単独行動は危ないとあれほど……うおっと!」

 

 きびすを返したミライアカリに半泣きで抱き着かれ、ちょっとだけ邪念が湧くがすぐに首を振り前を見つめる。

 

「だれじゃ! こそこそ隠れないで出てくるのじゃ!」

 

 レスポンスはすぐだった。

 

「ほう、バレてしまっては仕方ない」

 

「あなたは……」

 

 逆側の階段から出てきたのは、意外な人物だった。

 

 のじゃおじと共通点がある、といったらあながち間違いでもないだろう。どちらが初の男性バーチャルyoutuberであるのかは永遠の謎だが。

 

「ばあちゃるさん⁉ なぜあなたが……」

 

「はいはいはいはいはい、いったん落ち着いて。別にばあちゃるもね、君たちに危害を加えようってわけじゃあないんだよ。ただね、この先には魔王様がいるからね、できればこのまま引いてほしいかなーって思うんだ」

 

「うう、あの饒舌な語り……うらやましいのじゃ」

 

「悔しがるのソコ⁉」

 

「それは変な冗談だとしても……今魔王なんて物騒な単語がでたから、引くわけにはいかないのじゃ。アカリちゃんを傷つけようとした罪、重いのじゃ」

 

「えっ、あれただのじゃがりこだよ?」

 

 キョトンと首をかしげる馬刺し好きのばあちゃるだったが、2人はすでに聞く耳を持っていなかった。

 

「問答無用! シロちゃんさん!」

 

「おほー☆ ウマ組を殲滅できるチャンスですね!」

 

 もちろん、のじゃおじだって荒い手は使いたくなかった。けれど、町の人からの期待は山よりも高く海よりも深い。手段は選んでいられなかった。

 

「ちょちょちょちょちょ、いくら馬のような強靭さを持ってるばあちゃる君でもさすがにそれは耐えられない……って聞いてるかー!」

 

 パァン

 

「ふう……ヘッドショットだぜい」




第二話でした。ばあちゃるほどカマセが似合うのはいない。

ちょっとずつキャラ崩壊している気がする……僕の作品ではお約束。
他に東方(オリ主と大妖精がラブコメする)の作品書いてるんですけど、そっちではさとりさんが変態になってます。そちらもぜひご覧ください。

お気に入り、高評価お待ちしております! PCの方は横のボタンから、スマホの方は下のチャンネル登録……こっちはyoutubeだった。

では!
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