りっく☆じあ~す×リトルアーモリー ~誰の為に引き金を引く~ 作:土居内司令官(陸自ヲタ)
桐子が放った7.62×51mm NATO弾は、向かいのビルの屋上でシヤバシュ対人狙撃銃を構えていたASF兵士に命中した。
「ヒット、その横にスポッター」
昌子がそう報告し、桐子がM24A2対人狙撃銃の作動桿を引いて排莢させる。
即座に狙いをずらし、敵観測手を捉えた。そして再び、引き金を引いた。
〔シュガー4よりゼブラ。敵スナイパーを排除した〕
「ゼブラ了解。移動を再開する」
再び即応機械化中隊が分隊毎に分かれて移動する。
しかし、ベイカー1-1が曲がり角でASF兵士と遭遇してしまった。
ASF兵士はFNC自動小銃を構え、発砲しようとする。が、椎名が素早くFNC自動小銃の被筒を掴んで狙いを逸らす。そして、フルオートで吐き出された5.56×45mm SS109弾は虚空目指して飛んでいき、銃声が静かな街に鳴り響く。そして椎名はコンバットナイフを抜き、ASF兵士の首に押し当てる。そのまま壁まで押し、体重を掛けてASF兵士の首にコンバットナイフをめり込ませる。刃が動脈に達したのか、血が噴き出す。そして、暴れるASF兵士の動きが止まった。
「ベイカー1-1、敵に発砲されてしまった!」
椎名が頭に着けたヘッドセットに繋がった、コータムⅡ(広域多目的無線機 Ⅱ型)に叫ぶ。
〔ゼブラ了解! 畜生、撃ちまくれ! 遠慮など要らん! ゼブラチャーリーからニアボアブラザー! 大至急チャーリーアルファシエラを送れ!〕
〔トムキャット22、コピー。まだAA(Anti-aircraft Artillery、対空兵器)狩りが行われていないため、送れるのはF-16のみだ〕
即座に障害物に隠れ、戦闘態勢を整える。G33マグニファイアをEOTech EXPS3ホロサイトに重ね、赤い照準点を拡大する。そして、交差点の角から出てきたASF兵士達を狙った。
「南30m、ライフル兵8人!」
「了解、射撃する!」
MK18 mod1自動小銃、MK18 mod0自動小銃、SCAR-H自動小銃が5.56×45mm 普通弾(C)と7.62×51mm NATO弾をばらまき、ASF兵士達を倒す。
「畜生、始まりやがった!」
床に伏せた富山がPKM汎用機関銃を構え、壁に開いた穴から射撃する。5.56A-91自動小銃を持ったASF兵士が道路を横断し、それを倒した。
「まずい、逃げろ!」
多賀城が叫び、富山のYシャツの後ろ襟を掴んで引き上げる。富山はPKM汎用機関銃を捨て、急いで部屋の隅へ飛び移った。
直後、外に面していた壁が吹き飛んだ。
「グレネードかよ!」
「富山士長、怪我は!?」
「ああ、大丈夫だ」
富山は立ち上がり、投げ出された89式5.56mm小銃を持ち上げた。
〔ひみ子さん、何が起きたの!?〕
「大丈夫だ朝霞。グレネードを撃ち込まれただけ――」
その時、多賀城が89式5.56mm小銃を発砲した。見れば、ぽっかりと吹き飛んだ壁の外には、ASF兵士やマグマ軍歩兵が集まり始めていた。
「まずい、敵が集まり始めている!」
〔分かったわ。移動しましょう〕
「どうやってだよ。外には敵がいるんだぜ?」
〔屋上よ。屋根伝いに移動すれば行けると思うわ。階段で集合〕
「了解。行くぞ」
「承知した」
2人は部屋を出た。
階段で落ち合った7人は、更に階段を登り、屋上までやってきた。
「直葉さんが扉を開けて。ひみ子さんと練馬は外を警戒」
朝霞の指示に従い、多賀城がドアノブに手を掛ける。
「ゴー」
扉が開き、富山と練馬が89式5.56mm小銃の銃口を外に向けた。
「クリア」
ゆっくりと外に出て、死角を確認する。
「行けるわ、イケちゃうわ」
「移動するわ。敵スナイパーに警戒」
「ちょっ!? スルー!?」
1人文句を垂れるが、7人は屋上を移動し、縁に着いた。照安が向かいのビルまでの間を見、下を覗き込む。向かいまでの距離は5m、下まで40mといった所か。
「これは無理な話よ」
M82A2対空/対物狙撃銃を背負い、MP5K PDW短機関銃を手にした照安がそう言うと、練馬が屋上に転がっていた梯子を見つけた。
近寄って持ち上げ、頑丈か確かめる。
「硬さも長さもバッチリよ」
「練馬、狙って言ってる?」
朝霞の問い掛けに、練馬は肩をすくめるだけだった。
高さ8mはあろう梯子を、練馬と多賀城が持ち上げ、向かいのビルの屋上へと掛ける。
「1人ずつ渡りましょう」
「あたしに任せろ」
富山は89式5.56mm小銃を右手だけで保持し、四つん這いで梯子を渡る。他のメンバーは向かいのビルを警戒する。
「こっちからはあられも無いアングルね。ひみ子ちゃん、意外と――」
「見んじゃねぇよ!」
練馬の発言に怒鳴る富山。
そして渡りきった。
「クリアだ。ついて来ていいぜ」
「練馬、先に渡りなさい」
朝霞がそう言い、練馬が不服そうな顔をした。
「何でよ。最後がいいわ」
「全員のパンツ見る気でしょ。帰ったら警務隊に通報するから」
「パンツじゃなくてパンティよ!」
「どっちでもいいから早く渡りなさい!」
朝霞が練馬の尻を蹴り、渋々練馬も四つん這いになる。
「幼馴染への扱い酷くない? あ、もしかして私の――」
「冗談じゃない。幼馴染と思った事はコンマ0秒も無いわ」
「やっぱり酷いわ」
練馬が渡り、多賀城、朝霞、桐子、照安、昌子の順に梯子を渡り終えた。直後――
「$↑☆§Å♪♂∴×=£%ヰ‰∇∩▼※!」
階段からASF兵士が飛び出してきて、KH-2002カイバー自動小銃で5.56×45mm SS109弾をフルオートでばらまく。
「練馬がさっさと渡らないから!」
「私の所為!?」
7人は咄嗟に伏せ、昌子と朝霞が反撃を行う。
しかし、ASF兵士が次々と湧いて出てくる。
「キリが無い! RG(Rifle Grenade、小銃擲弾)で階段を吹き飛ばせ!」
「おうよ!」
富山は89式5.56mm小銃の銃口に06式小銃擲弾を差し込み、銃床を肩に当てて階段を狙う。そして、引き金を引いた。
階段が見事吹き飛んだ。多賀城や練馬が残りの敵を掃討する。
そして7人は移動を再開した。