りっく☆じあ~す×リトルアーモリー ~誰の為に引き金を引く~ 作:土居内司令官(陸自ヲタ)
「ヒット」
「600m先のマシンガンのバレルをへし折ったんだ。どーよ?」
「普通」
「ちぇっ」
廃墟の床に伏せていた蒼髪の少女は、構えていたTRG-42対人狙撃銃を持ち上げ、MP9短機関銃の折曲銃床を展開、TRG-42対人狙撃銃を背負った。そして、隣で伏せて単眼鏡を覗いていた、青藤髪の少女は脇に置いていたモシンナガンM28手動小銃を背負い、GG-95PDW短機関銃の槓杆を引いた。
「助かった……のか?」
110mm個人携帯対戦車弾(LAM)の発射筒を捨てながら、富山は呟いた。
「恐らくな」
多賀城が返す。そして、朝霞は指示を出した。
「本隊に遅れてる。急ぐわよ」
その本隊より後方2kmに位置する軽装甲機動車(LAV)の後部座席で、坂城2尉はTOUGHBOOK戦術情報端末の画面を見て唸っていた。
「敵戦車隊に抑え込まれているようです」
隣の高田が、次々と送られてくる情報を整理しながら坂城2尉に報告する。
「攻撃ヘリを要請したいが、まだSAM(地対空ミサイル)があるからなぁ……」
「上の連中が攻撃ヘリを減らそうという理由が、ここで証明されるとはね」
運転席の富士が、周りを警戒しながら呟いた。
三田がM870MCS手動散弾銃でドアノブを撃ち飛ばし、宇都宮が蹴り開ける。そして、朝戸と豊崎が突入した。マグマ軍歩兵がAK-74自動小銃を構えるが、それより早くM4A1MWS自動小銃と89式5.56mm小銃が89式5.56×45mm 普通弾(フルメタルジャケット弾)を素早い単射でばらまいた。
「クリア!」
「クリアー!」
2人は銃口を下ろす。部屋に宇都宮と三田が入ると、宇都宮が床に落ちている物を拾い上げた。
「何です、それ?」
朝戸が、宇都宮が拾い上げた物を覗き込む。
「メモ用紙ね。……『バビロン砲』? 何で日本語が?」
そこには、日本語で[バビロン砲 スカッド利用で最大射程1万km(理論値)]と書かれていた。
「一体何なんでしょうか?」
「私に訊かないでよ。でも、スカッドって――」
「ソ連製の短距離弾道ミサイルですね」
宇都宮の言葉に、豊崎が重ねた。
「ミサイルを砲で発射って事? ロシア戦車じゃあるまいし――」
そう言い掛けた朝戸に対し、三田が口を開いた。
「『バビロン計画』、聞いた事がある。確か、イラン・イラク戦争の時にイランが計画した、スカッドミサイルをより遠くへ飛ばす多薬室砲の計画」
「よく知ってるわね……」
宇都宮がそう言うと、三田は応えた。
「前に読んだオカルト本に書いてあった」
『…………』
3人は、反応に困った。