りっく☆じあ~す×リトルアーモリー ~誰の為に引き金を引く~ 作:土居内司令官(陸自ヲタ)
日本本土奪還も、関東・中部・東北までである中、ある事が判明していた。
解放した地域にあった原子力発電所――福島第2原子力発電所や女川原子力発電所、浜岡原子力発電所、柏崎刈羽原子力発電所――では、全ての燃料棒が消えていたのである。詰まる所、マグマ軍が略奪したとしか考えられない。
「ほらほら、そろそろ吐いたらどう?」
「ま、待て、そんな所に――――〜〜〜〜!?」
自主規制により、音声すら流れません。
数十分後、そこには痙攣しっぱなしのカテリーナ少将の姿があった。
「さすが岬守学園、尋問に容赦が無いな」
土居内1佐がそう言い、紫髪の女子高生が応えた。
「それ程でも」
「礼を言おう。これで大事な事が分かった。くれぐれも、この部屋で聞いた事は他言無用だ」
「何の事かしら?」
「それでいい」
一方、部屋の外には坂城2尉がいた。
「尋問って……」
「非人道的でなければいいんじゃない? さくらんぼ君には声だけでも刺激が強かったかしら?」
「富士3――」
「だいたい分かるわよ」
そう言って、富士が半歩坂城2尉に近付く。すると、坂城2尉は半歩遠ざかる。
「どんなに優秀な指揮官でも、女に慣れていなきゃ、意味無いじゃない?」
「そりゃ好きでこうなった訳では――」
「でしょうね。でも、ここじゃそんな言い訳は通らないわ」
そして、TH-480練習ヘリとUH-1J汎用ヘリが飛び立っていった。
強襲揚陸艦〈サラトガ〉は夕陽に照らされ、夕飯の時間になった。
士官食堂へとやってきた坂城2尉と富士は、セルフサービスの食事を装い、同じテーブルについた。
「富士3尉、質問しても?」
「いいわ」
そう言って、富士はハムを箸で挟んだ。
「土居内1佐は、どういう人物だったので?」
「自分の補佐役に手を出した男」
「いや、それ以外で……」
「根は真面目、でも頭のネジが10本ぐらい吹っ飛んでいる」
「…………」
「レンジャー教育の時だって、教官チームの陣地を攻めるのに、たった4人で正面から陽動、残りを裏の崖から登らせて強襲とかいう無茶な作戦を立案し実行。第1空挺団の時には、たった20人の分隊で400を超える武装勢力と交戦して全員生還。中央混成連隊では、たった2人で敵の要塞に突入して捕虜になる……いつ死んでもおかしくなかったわ」
「…………」
「その上部下に慕われていると来た。まさに、ライトノベルの主人公級よ。年齢と既婚である事を除けば。あ、アラサーバツイチの主人公が既にいるか」
「俺、何でここに配属されたんですかね……」
「他にいい奴がいなかったのよ。『幹部レンジャー資格を有し、捨てても惜しくなく、小隊長の経験があり、そして頭のネジが吹っ飛んでいる輩』がね」
「頭のネジが吹っ飛んでいるなんて、自覚は無いんですが」
「誰だってそうよ。自覚なんてある訳無い」
坂城2尉は、言葉が出なかった。もやもやしたまま、ポテトサラダを口に入れた。