悪魔は彼の中に住む 作:正体不明.
昔々あるところに三人の兄弟がいました。彼らは曲がりくねっていた道を夕暮れ時に旅していました。やがて兄弟が川を渡ろうとしましたが渡れないほど危険で渡れませんでした。
でも兄弟は魔法を学んでいたので杖を一振りして橋をかけました。
けれど渡りきる前に何者かが行く手を遮ったのです。それは『死』でした。
『死』は悔しがっていました。たいていの旅人ならばここで溺れ死んでいたからです。
でも『死』は狡猾でした。『死』は魔法を使い『死』から逃れた三人をほめるふりをしました。そして、『死』から免れる程賢い三人に、それぞれ褒美をあげると言いました。
一番上の兄はこの世で一番強い杖が欲しいといいました。『死』は近くのニワトコの枝から杖を作り長男にあげました。
二番目の兄は『死』をもっと辱めてやりたいと思い、愛する人たちを死から呼び戻す力が欲しいと言いました。『死』は川から一個の石を拾いあげました。
慎ましいと同時に『死』を信頼していなかった一番下の弟は『死』に後をつけられずにここから立ち去れるものが欲しいと言いました。そこで死は渋々自分の透明マントをあげました。
一番上の兄は遠い村につきニワトコの杖を武器に魔法使いと決闘し殺しました。その杖を振りかざし頂点に上り詰めた兄は自分は無敵だと自慢しました。けれどその夜杖を狙ったものに杖を奪われ喉をかき切られて死にました。こうして『死』は一番上の兄を手に入れました。
二番目の兄は家に戻りもらった石を手の中で三度回しました。すると石はかつて妻にと望んだ美しい女性を呼び起こしました。しかし彼女は命あるものの世に世界に馴染めず、見かねた二番目の兄は彼女と一緒になる為自ら命を断ちました。『死』は二番目の兄も手に入れました。
一番下の弟は『死』が何年探しても見つけられませんでした。やがて年老いた彼はマントを自ら脱ぎ息子に与えました。そして自分は『死』を古き友として迎え喜んでこの世を去って行きました。
そして『死』が一番下の弟を手に入れてから数年後…
かつての三兄弟と同じように橋を作り川を渡る者がいました。『死』はかつてと同じようにその者の行く手を遮りました。するとその者はさほど驚く様子も無く『死』に対してかつて我が父に渡した蘇りの石を貰いたいと言った。『死』は その者の正体と目的を知り少しだけ口角を上げた後その者に河原の石を渡した。
その後石を受け取った者は姿をくらましました。ある者は『死』に捕まったと、ある者はのたれ死んだと言ったがその者のその後を知る者は今はいなくなってしまったとさ。
ー 吟遊詩人ビードルの物語 三人の兄弟の物語(The Tales of Beedle the Bard The Tale of the Three Brothers) 改定前原本より ー
1 悪戯四人組
イギリス、ロンドン、 キングスクロス駅でせかせかと歩くマグル達は気付かない。自分達のすぐ近くに、自分達の領域に異物がいることに。自分達が知らないところで自分達の安全は脅かされていることに。
もし何らかの原因で彼らがキングスクロス駅の不思議な柱の秘密に気づいたら世界はどんな風に変化するのだろうか?
そんないくら考えても意味のない事を自分が考えていたことに気づき、最後尾のコンパートメントで窓の外の別れを惜しむ家族の様子をぼんやりと眺めていたリューゲは微かに口角を上げた。
リューゲはこれまで魔法というモノを誰に教えてもらったわけでもないが何となく理解していた。基本的にマグル生まれは自分の周囲でおかしな事があってもたまたまだと思うがリューゲは自分を捨てた両親の手紙を読む前から魔法を理解し、操っていた。と、言っても本物の魔法を使っていたわけではないがモノを揺らしたり粉々にする程度はできた。
何故自分だけそれを認識できたのか? はっきりとした原因は分からないがおそらく自分の経験のおかげだろうとリューゲは考えていた。とある事情により一般的にスラム街と呼ばれるような環境で暮らしていたリューゲにとって大人相手でも勝つ事ができる、他者に勝る力は欲して止まないものだった。故に自分の身の回りで起こる不可思議な出来事を偶然だと思わず、目を背けずにその力を自在に操れるようにしようとしていた。
十一歳の誕生日の日。不思議な力を使いスラム街でもだいぶん安定した地位を得られていたリューゲは昨日稼いだカネで買ったそれなりに豪華な誕生にケーキに火をつけていた。そしていざ食べようと思った時に黒づくめの男がリューゲの寝床を訪ねてきた。
一番最初に要件を聞いた時は新興宗教の勧誘、或いは犯罪ごとだろうと思っていたが男がリューゲの性と名を偽名ではなく正しく言ったことによってリューゲは男の言う事を信じた。基本的にリューゲは偽名を使っている。ルーク、アーク、トム、マーク、カイル、クライス、全てリューゲの偽名だ。他にも軽く二十種類近くは偽名がある。
自分の本名を辿ることはほぼ不可能。となると後ある可能性は自分がスラムに来る前から自分を監視していたか、それこそ魔法でも使えるかだがリューゲからしたらまだ後者の方が信憑性があった。
そしてその後しばらく男に魔法界に関しての質問をした後リューゲは男の勤務先でもあるホグワーツ魔法魔術学校への入学を決めた。金銭面は生活を切り詰めれば工面できる程度の学費である上に力の使い方を学べる。リューゲからしたら最高の環境だった。
入学を決定した後は男 -名はセブルス・スネイプと言った- について必要な品を買うためにダイアゴン横丁に行ったり書類を書かされたりと色々と大変だったがなんだかんだでまだ十一歳のリューゲは初めて見ることだらけの魔法界を満喫していた。
学用品は奨学金でどうにかなると行っていたが借金は御免なので結局「仕事」で稼いだ金を両替し全て自費で購入した。個人的に一番興味が引かれたのは箒だったがその事はスネイプにもバレていたようで一年生は箒を持ってはいけないしかなり高いぞ、と釘を刺された。
また、杖に関しては両親の遺品の中にそれっぽいものがあったので杖作り職人とやらに見せると危険だが素晴らしい杖(?)でホグワーツで使うにも問題ないだろうと太鼓判を押されたのでそれを使うことにした。スネイプにも最初は反対されたが粘り強くこれ以外はあり得ないと言うと渋々使用を許可してくれた。最初は仏頂面で心が読めないしぶっきらぼうな人だと思っていたがなんだかんだで結構面倒見がいい人だった。
そしてそれから早四ヶ月。リューゲはホグワーツへと向かう汽車に乗っていた。
正直こちら側への入り口である柱を見た時はあんな目立つところに魔法界への入り口を置いておくとは魔法族は馬鹿なのか? と思ったりしたがパブ 漏れ鍋と一緒で非魔法族たちが一切気づいてない様子を見てリューゲは改めて魔法の力を思い知った。
また思考が余計な方向にそれているのを感じたリューゲは窓の外から目をそらし教科書を読む。勉強なぞ大嫌いだがもし下手に赤点などとって落第にでもされたらたまったものではない。なのでいちど教科書のテストに出そうな大事な部分だけ丸暗記し授業中はサボろうと言う魂胆な訳である。
教科書を再び読み始めてから何分経っただろうか。
「「なぁここの席いいか?」」
リューゲが気が付くと目の前に燃える様な赤毛の少年二人と肌と髪が黒い少年が立っていた。赤毛の少年二人は双子の様にそっくりで声も全く同じだ。なんと返せば良いのか一瞬迷ったが一人旅よりも大勢の方がいいと思いリューゲは返事を返す。
「あぁ好きに座りなよ。俺は特に連れもいないし」
その言葉を聞くと赤毛の二人はリューゲの向かい側の席に、もう一人はリューゲの隣の席に座った。そして赤毛の二人の内奥の方に座った少年が話し始める。
「ありがとな。俺はフレッド・ウィーズリーで隣がジョージ。双子だ」
リューゲは顔には出さず内心納得していた。双子ならこのそっくり具合も頷ける。おそらく一卵性双子だろう。そこまで考えたところで今度はリューゲの隣の少年が話し始めた。
「俺はリー・ジョーダン。そいつら二人とは今会ったとこ。他所はどこも満員だったから助かったよ」
リューゲは頭の中で三人の名前を復唱する。フレッド、ジョージ、リー。基本的に物覚えはいい方だが人の名前は忘れっぽいのだ。今自己紹介をしてもらったのに名前を間違えたりしたら失礼だろうと思い幾度か復唱する。この流れからしておそらく次は自分の番だろうと思いリューゲは口を開く。
「俺はリューゲ、リューゲ・レイだ。お前らも新入生か?」
名前を言った後リューゲは気になっていた事を三人に訊ねる。フレッドとジョージは背が高いので一見すると三年生程度にも思えるがリーは比較的小さい。
「お前らも、ってことはリューゲも新入生か。俺たちも全員今年からだ」
「ということで」
「これから」
「「ヨロシクな!」」
リーの言葉の後のフレッドとジョージの双子らしい息のあったコンビネーションにリューゲは思わず吹き出しそうになる。
ふと窓の外を見るといつの間にか汽車はキングスクロス駅を出て大草原を通っていた。都会育ちのリューゲにはそれは初めて見る光景で一瞬見惚れてしまうがここで返事を返さないと、と思い慌てて三人にこちらこそ、と言う。その様子が壺に入ったのかリーが笑う。そして笑われた事にイラついたリューゲが軽く頭を叩きそれをワザとらしく痛がるリーにフレッドとジョージが大爆笑し……いつの間にか四人は昔からの友の様に仲良くなっていた。
その後は色々な事を話し合ったりミニゲームをしたりして盛り上がった。
特に盛り上がったのはホグワーツ特急での新入生の恒例行事でもある百味ビーンズ大会。リューゲは青リンゴ味というだいぶマシな味だったがリーは石鹸味、フレッドは雑草味、そしてジョージは腐った卵味と散々な結果で終わった。
他にもポーカー、七並べ、人狼ゲーム、陣取りゲーム、神経衰弱、大富豪、真実か挑戦か、ババ抜き、ダウトと、あらかたのパーティーゲームをやり終えてもまだホグワーツに着くには三十分ほどかかるためどこの寮に入るか、という話になった。
「俺とフレッドは間違いなくグリフィンドール!なんせ一族みんなおんなじだからな」
「ある意味予想通りすぎて面白みに欠けるよな〜」
フレッドとジョージは魔法界で古くから続く純血一族だがマグル嫌いでは無くみんなグリフィンドールらしい。ちなみにウィーズリー家は子沢山らしく二人は上には三人の兄、下には弟と妹がいる、と言っていた。
「俺は分かんないけど出来れば三人と同じところがいいな。リューゲはどうなんだ?」
リーは特に一族で入る寮が決まっているわけでは無いらしい。リューゲは正直どの寮だろうとどうでも良かったが三人と一緒がいい、という点ではリーと同じだった。
「俺は多分グリフィンドールかスリザリンだと思うが…まぁなんにしろお前らと一緒ならどこでもいいや」
ガチャン!
そこまで話したところで大きな音が響き汽車が揺れる。汽車が止まったのだろう。
「ようやく着いたのか?」
「そうみたいだな」
三人と話しながらコンパートメントを出て汽車を降りる。九月のイギリスの夜は肌寒く真っ暗だった。悪い視界の中で辺りを見渡すとランタンを持った大きな男が叫んでいる。
「イッチ年生はこっちだ!」
段々と人が集まり大男は汽車の中にまだ人がいないか確認するとその場で待機していたリューゲ達について来るよう言い歩き始める。前日雨でも降っていたのか地面はベチャベチャで歩きにくい。
「新品のローブなんてきてこなくて良かったな」
「この道を新品ローブで歩いたらお袋にぶん殴られるよ!」
リューゲがふと漏らした言葉にジョージが笑いを取ろうとしているのかふざけ調子で返す。
リューゲがジョージの母親がどんな人か気になり聞こうとした瞬間視界が開け目の前にある湖の向こうには古ぼけた、何処か雰囲気のある古城が建っていた。
「ボートに乗れ!」
大男の言葉を聞き新入生たちは次々にボートに乗る。リューゲは三人と一緒にボートに乗り込んだが四人は先程までの様に軽口を叩き合うわけでもなく城を見ていた。ボートから見るホグワーツはこの上なく幻想的で美しい景色だった。リューゲはその光景に感動と同時にどこか違和感と懐かしさを感じていた。
ボートでの幻想的な旅はあっという間に終わってしまいいつの間にかリューゲ達はホグワーツ城内部で服が乱れていないかチェックしていた。大男に連れられてホグワーツ城に入った後は厳格そうな副校長が寮システムの説明をして身だしなみを整えておく様言い残して出て行った。
「どうやって組み分けするか知ってるのかフレッド?」
「お楽しみだとか言って教えてくれないんだよなぁ〜」
リューゲはホグワーツに兄がいるというフレッドに質問をするが家族皆教えてくれない、と言っていた。リーも父親が楽しみにしておけとだけ言って他は教えてくれないらしい。
他の新入生も組み分けについてあちこちで小さなグループに固まり話し合っている。新入生は百人程度いるのだから時間がかからない方法の筈だが、と思いリューゲは組み分け方法について考えていると再び扉が開き副校長が入ってきた。
副校長に連れられ向かった先は大広間だった。重々しい扉が開くと向こうには約千人ほどの生徒達と教師陣が席に座っていた。これから組み分けの儀式を始めます、と副校長が生徒が座る四つの大テーブルと教師陣が座る大テーブルの間に追われた椅子に古ぼけた帽子を置きながら言う。リューゲがあの帽子はなんだろうと思いじっくり観察していると突然帽子が歌い始めた。
「私は組み分け帽子。ボロくて変でも組み分け帽子。キミの頭を覗いてみよう。
勇敢なるものはグリフィンドール!
知識を愛するものはレイブンクロー!
忍耐強く優しいものはハッフルパフ!
狡猾だが仲間思いはスリザリン!
きっとキミに合う寮をみつけよう。だって私は組み分け帽子!」
生徒や教師が一斉に拍手をする。歌の内容からしてこの帽子が組み分けを行うのだろうとリューゲは考える。そしてこの反応からしてこれは恒例行事、ということなのだろう。
拍手はずいぶん長い間続き漸く終わると副校長が長い羊皮紙を持って組み分け帽子の隣に立つ。そして一人生徒の名を呼ぶと呼ばれた生徒は前に出て帽子を被らされた。数十秒後帽子はスリザリン!と叫び帽子をかぶっていた生徒はスリザリンが集まっているテーブルに向かう。その間呼ばれた寮の生徒は拍手や歓声を上げていた。
その後もどんどん名前は呼ばれていく。リューゲは呼ばれていく順番がアルファベット順なのに気づく。自分はWなのでかなり最後の方だと思いリューゲが安心しているとリーの名前が呼ばれる。緊張している様でぎこちない仕草で帽子をかぶる姿を見守る。そして帽子はグリフィンドール!と叫んだ。リーは安心した様にグリフィンドールのテーブルへと向かっていった。これで後は自分がグリフィンドールに入れば4人が揃うだろうと思いリューゲは溜息を吐く。これまで友達など作れなかったリューゲにとって一緒にいた時間は僅かでもすでに三人は掛け替えのない存在になっていた。
組み分けはどんどん進みあっという間にリューゲの番となった。
「Wray・Luege!」
名を呼ばれて前に出る。視線が集まっているのを感じ少し体が強張る。
椅子に辿り着くまで実際は三十秒もかかっていないのだろうがリューゲには一時間もかかっている気がした。
漸く辿り着き椅子に座って帽子を被るとリューゲの頭の中では声が響いていた。
(ふむふむ。なかなか面白い子が来たようだ。適性はグリフィンドールとスリザリンだが…)
リューゲはその声に話し掛ける。
(組み分け帽子…なのか? 俺はグリフィンドールに入りたい)
(その通り。私は組み分け帽子だ。しかし、本当にいいのかね?グリフィンドールに入って)
組み分け帽子は愉悦を感じさせる様な声でリューゲに話し掛ける。対するリューゲは…この帽子を細かく分解したい気持ちでいっぱいだった。もともと機械いじりは大好きなのだが相手の頭に直接話し掛けるなんて分解しがいがある。
そしてその感情を感じた組み分け帽子は…
「グリフィンドール!!!」
脅されているのだと勝手に勘違いしていた。リューゲは別に脅している気なんてさらさら無かったがまぁ結果オーラかだ。この時点で組み分け帽子にグリフィンドールに入るということの”意味”を知らされずにすんだのだから。
リューゲは勝手に話を切ってしまった組み分け帽子に少し苛立ったが望み通りのグリフィンドールには入れてくれたのでまぁよしとしようと思い拍手と歓声を上げるグリフィンドールの長テーブルへ向かった。
テーブルに座ると先に座っていたリーが満面の笑みで話し掛けてくる。
「やったなリューゲ!フレッドとジョージはほぼ間違いなくグリフィンドールだろうから四人一緒だよ!」
「あぁそうだな。そしたら汽車で話したあの計画を実行しよう」
二人で話していると今度はフレッドの番になる。フレッドはいつも通り、というか全く緊張してなかった。そして当然の様にグリフィンドールにやって来た。続くジョージも普通にグリフィンドールに決定。
グリフィンドールのテーブルにやって来た二人はリューゲとリーの隣に座った。リューゲは二人に話しかけようとするが校長が話し出したので話を聞いておくことにして開きかけていた口を閉じた。
「さてこれで今年度の組み分けの儀式はお終いじゃ。もう皆腹が減ったと思うので長い話はやめにしておこうかの」
かなり短い校長の話を聞きながらリューゲはアルバス・ダンブルドアに関しての記憶を思い出そうとしていた。二十世紀最も偉大な魔法使いと言われペットに不死鳥を飼っている。例のあの人の最盛期には対抗するための組織を率い、戦った。リューゲはある目的があるためダンブルドアに関してのものであればどんな些細の情報であろうと欲しかった。
ダンブルドアが指を軽く鳴らすとそれまで何も無かったテーブルに一斉に豪華な食事が現れた。そして生徒一人一人の前には既に中身が入れてあるゴブレットが置かれていた。
「それでは…乾杯!」
幾ら魔法界といえど未成年である以上酒は飲めないので水か何かだろうと当たりをつけたリューゲは周囲の上級生に習って校長の乾杯、の瞬間ゴブレッドの中身を一気に飲み干した。ゴブレットの中身は甘味がしたので水では無かったのだろうが美味しかったし第一学校で生徒にヤバイものを飲ませるわけ無いだろうと思い一気飲みしたリューゲはゴブレットをテーブルに置いた後同じく一気飲みしていた三人に話しかける。
「やっぱアルバス・ダンブルドアってちょっと変わった人だな」
「まぁそれ以上に偉大な人だし天才の思考は理解できないからな」
「「リーの言う通り」」
相変わらず双子のコンビネーションは抜群だった。リューゲはところで、と話を変える。
「汽車の中で話したことなんだけど本当にやるのか?」
「当たり前だ。俺はずっとやってみたくて仕方なかったんだからな」
リューゲの質問に大きく首を縦に振りながらフレッドは返事をする。同じ様にその横ではリーとジョージが首を縦に振っていた。その様子を見てからリューゲは当たりを見回し自分達に視線が集まっていないことを確認してから声を潜めて言った。
「Ok。分かったよ、じゃあハロウィンの日に実行しよう。俺に心当たりがある」
リューゲの言葉に三人は驚きの表情を顔に浮かべる。なんせ彼らがやろうとしているのは…ホグワーツの教師陣全員を敵に回す前代未聞で史上最大の"悪戯"であり成功する確率は良くて一%の計画だからだ。それに心当たりがあると言われたら誰だって驚くだろう。
「おいマジかよ。本当に?」
「俺は嘘は好きだがくだらない嘘は嫌いだ。この計画は絶対に成功させる。取り敢えず本格的な計画は寮の部屋で話し合おう。今は腹が減った」
リューゲの腹が減ったと言う言葉に三人はそれまで忘れていた空腹を再び感じ皿に料理を取り分けガツガツと食べる。成長期の十一歳の少年だ。たくさん食べるに決まってる。
そして数十分後少年たちの腹は満ちデザートまで食べた彼等が再び喋り出そうとすると又しても遮る様に校長が話し始めた。
「皆様子を見るによく食べよく飲んだ様じゃ。さて、今年度の新任の教ーーー」
リューゲは正直眠くてほとんど話を聞いていなかった。唯でさえ長時間の旅で疲れていたのに緊張したり興奮したりで大分疲れていたのだ。もう瞼が落ちる寸前のところで漸く校長の話は終わった。
「ーーーーーのじゃ。それと昨年度校歌に対しての否定的な意見が多かったのでの、今年は校歌は歌わんことになった。それでは皆 寝る時間じゃ新入生は監督生に寮に関して説明を受けた後に眠る様に以上!」
監督生に先導され寮に向かいながら 何故か校歌の下りで教師陣から安堵の溜息が聞こえたので相当酷い校歌なのか、などとリューゲが考えているといつの間にか一行は太った貴婦人の肖像画の前に到着していた。
「三人兄弟!」
先頭に立った監督生が肖像画について説明した後合言葉を叫ぶと貴婦人が何か文句を垂れながら扉を開けた。合言葉は一週間おきに変わるらしいので面倒だなと内心リューゲは思った。
今年の監督生はよく知らない先輩だったが今年の主席はフレッドとジョージの兄のビルという人だった。リューゲの第一印象はモテそう、だ。長い赤毛をポニーテールにしたイケメン。街中を歩いていたら逆ナンパされてしまうレベルだ。
大家族だけあってフレッドとジョージの兄弟はビルを含めて三人もいた。
上からビル、チャーリー、パーシー、フレッドとジョージに弟一人と妹だそうで、ジョージ曰くビルは完璧イケメン、チャーリーはドラゴン馬鹿、パーシーは優等生様、弟は平凡、妹は天使らしい。
妹とビル以外褒めていない事は気にしないでおこう。というかパーシーと弟は可哀想だ。
こうやって考えるとなんとも個性溢れる家族だとリューゲは自室のベッドに寝転がりながら考えていた。寮の中に入った後は小さな歓迎会や説明を受けていたので部屋に来る頃にはもう就寝時間になっていた。
「で、結局その作戦てのはなんなんだ?」
幸運なことにルームメートはちょうどよくフレッド、ジョージ、リーの三人だったため四人は今早速悪戯の計画を立てていた。
「それがな、まずーーー」
こうして夜は更けていく……
組み分けの儀式から一夜明け、朝早く叩き起こされたリューゲは眠たげな表情を浮かべながら監督生の話を聞いていた。途中寝かけた所もあったがどうにか乗り切り三人と一緒に大広間へ向かう。
「にしても階段が動く上にポルターガイストまでいるとは…やっぱりこの学校色んな意味でやばいな」
「魔法界で暮らしている以上今更だろ」
「確かにな」
「………」
リーの言葉にフレッドとジョージは返事をするがリューゲは眠すぎて返事すら返せない。その様子を見てリーが顔の前で手をヒラヒラさせるが相変わらず反応がないことに溜息を吐く。
「はぁー、いつも何時に起きてるんだ?」
「……午後からが一日の始まりだ」
歩いていても勝手に落ちてくる瞼を必死に開けながらリューゲは自分の一日のスケジュールを思い出す。仕事は夜の方が実入りがいいので大抵起きるのは午後だった。
「どういう生活してんだ…?」
「というかリューゲの家族の話聞いたことないけどどんな優しいお母さんなんだ?」
「一人暮らし。気ままに生活できていいぞ」
羨望の表情のフレッドとジョージの質問にスラムに住んでいるという事は誤魔化して言う。彼等なら大丈夫な気もするが普通の人はスラム出身と聞くと遠ざかる。嘘をついている様できまりが悪いがせっかくできた友人を自ら捨てるのはリューゲには出来なかった。
そんなくだらない話をしているといつの間にか四人は大広間に到着して居た。幸運なことにリューゲ達は新入生の洗礼ともいえる迷子になることは回避できた。最もたまたま、などでは無くリューゲが道順を完璧に覚えて居たと言うのもあった。人の名前は覚えられなくてもその他の記憶力はいいのだ。
リューゲは席に座った後皿に料理を取りながら辺りの様子を観察していた。グリフィンドールの長テーブルは早起きしている人は少ないのかほとんど埋まっていなかったがスリザリン、レイブンクロー、ハッフルパフはほとんどの席が埋まってた。スリザリンは驚いた事に一年生を上級生が誘導する事で無遅刻で寮点の減点を避けようとしているらしい。新入生が迷子になっている様子を生温かい目線で見てきたり、クスクス笑って見ているグリフィンドールとは雲泥の差だな、とリューゲはその様子を見ながら思う。
一方教師陣が座る一番前の長テーブルはほぼ全員埋まっていた。この様子を眺めるのはリューゲにとって中々に面白くどの教師がどの教師と仲良くどんな性格なのかが透けて見えていた。
スネイプは相も変わらず仏頂面で誰とも喋らず黙々と食べている。ホグワーツの料理はイギリス料理にしてはマトモな方だが断じて美味しい訳ではない。あんなんでは唯でさえ美味しくない料理が余計に不味くなるだろうと思ったリューゲは視線を横にずらす。
マクゴナガル -昨日名前を呼んだ副校長- はレイブンクローの寮監と楽しそうに喋っている。厳格そうだがスネイプとはまた違った感じなのだろう。昨日も思ったが生徒と同じ様に教師達も個性豊かだった。
あの何処か変な校長は勿論のこと一年生よりも背が小さい教師、身体中土まみれの教師、巨大な大男、後頭部が光り輝く変人教師、やたらと金ピカなローブを身に纏った厚化粧のオバサン…etc
特に最後の二つは大爆笑不可避モノだったが本当に変人っぽい人が多い。
ふとある事が気になったリューゲは隣でサラダを食べているジョージに話しかける。
「なぁジョージ、ホグワーツの教師って変人以外は採用されないのか?」
するとジョージは口に入れたサラダを吹き出してしまう。
「うわっ!おいジョージ何やってんだよ汚ねぇだろ」
リーから苦情が飛ぶがジョージはむせてしまった様で必死に水を飲んでいる。ようやく治るとリーに謝ってからリューゲの方を向く。
「ったく、食事中に笑わせんなよ。…確かにホグワーツの教師陣はキャラが濃いが…多分、多分そんな採用基準は無い。まぁ…あの校長が採用基準を変更している可能性はあるが…」
「あの校長ならやりかねないな」
「あぁやりかねない」
大広間での朝食はジョージが突然サラダを吹き出した以外には特に何も無く早めに朝食を終えた四人は廊下を猛ダッシュで走り抜け初授業をする変身術の教室にいた。
「で、何で俺らをこんな早くに叩き起こした訳だ?」
余りに早く来たのか他には猫一匹しか居ない教室でリューゲは今朝自分達を起こした犯人であるジョージをジト目で睨む。
「まぁまぁ、そう怒んなってリューゲ。俺がお前らを早く起こしたのはそうじゃ無いと教師とか他の生徒に間違いなく聞かれていないと断言できr「私はここに居ますがあなた方は一体全体何を話し合おうとしているのですか?」
ニカニカ笑いながら話し出したジョージの言葉は背後から聞こえた声によって遮られる。その声に心当たりがあったリューゲはそぉっと振り返りその声の持ち主を確認する。ジョージの話を遮ったのは予想通り変身術のマクゴナガルだった。そしてその顔にはイイ笑顔が浮かんでいた。話している途中で話を遮られたジョージは一瞬不機嫌な表情になったが遮った人物が誰か知り顔色が青くなる。
「え、えぇとですね先生……いや、あのえっとー別に大した事じゃ……」
必死に誤魔化そうとしているが目は泳ぎまっているため明らかに嘘だと分かる。
「そうですか。しかし自分たち以外誰にも聞かれたく無い話題とは一体どんな話なのでしょうね?」
マクゴナガルの言葉にジョージの顔色は更に青くなる。因みにこの間他三人は笑ってしまうのを必死で抑えていたが流石にそろそろ可哀想になって来たので助け舟を出そうとリューゲとフレッドが口を開いた瞬間大きな音と共に教室の扉が開き一斉に生徒がなだれ込んで来た。
「…まぁ今回はいいでしょう。変な事を企んだりしない様に」
その様子を見てマクゴナガルは教室の一番前の教壇へと戻っていく。
「はぁ、危なかった…。っていうかお前ら助けろよ!」
その様子を見てジョージはずっと口を挟まず必死に笑いを堪えていた三人に文句をつける。
「プッ、ハハッ。ごめんごめん、ジョージ面白すぎてさ」
「最高だったぜ、兄弟!」
「ジョージのあの顔!写真に撮っときゃよかったよ」
しかし三人はマクゴナガルが前に戻った事で安心し笑い転げていた。リューゲが笑い過ぎて出て来てしまった涙を拭きながらジョージに応えるとと二人も爆笑しながら返事を返した。
漸く三人の笑いが収まり若干拗ね始めたジョージのテンションが元どおりになるのはそれから数分後の授業開始直前だった。
授業は基本的に順調に進んだがマッチ棒を針に変化させるところでは一悶着起きた。何があったかというと、リューゲの「杖」が問題だったのだ。スネイプにも苦言を言われていたので覚悟はしていたのだが矢張りリューゲの様な形をしたものは珍しいらしくマクゴナガルへの説明に時間がかかった。
その問題になったリューゲの杖がどんなものかというと…「剣」だったのだ。リューゲが孤児院を出た時に持っていた数少ない両親の遺した物の一つで、初めて見たときは何に使うのか全くわからず売ろうとすら思っていたのだが、たまたまその剣を使った方が力が操りやすいのに気が付き日頃から持ち歩いていた物だった。
剣身と幾何学模様が彫られた美しい鞘にはAzothと刻んであり、特に手入れもしていないのに全く錆びつかず斬れ味は抜群なので、リューゲとしては何か特殊な加工が施された剣だと思っていた。なので駄目元で持って行ったオリバンダーの店で本物の杖だと言われた時は本当に驚いた。因みにその時にこの時に名前はあるのか気になり聞いてみると無いというのでリューゲはそれ以来この剣の事をアゾット剣と呼んでいた。
結局スネイプからも許可は貰っていると言うと振り回したりしない事に使用の許可を貰えたが、周囲からは好奇の目で見られ三人には羨ましいだの何だのぶつくさ言われリューゲ的には散々な授業だった。
ホグワーツの一日はあっという間で気付くと最初の一日は終わりに差し掛かっていた。就寝時間になり明かりが消えた寮の部屋で四人はアゾット剣の剣先から漏れる小さな光をランプ代わりに図書室で借りた本を読み漁っていた。その内容は主に変身術の人間が動物に変身する方法に関するもので本来準禁書レベルの棚にある物で一年生が読む内容では無い。ならば何故そんな本を読んでいるのかというと昼間の出来事が原因であった。
昼食時に四人はたわいの無い話をしていた。
「にしてもあの先生何であんなところに急に現れたんだ?」
しかしリューゲの疑問の言葉を聞き そういえば… と話の話題は突然現れたマクゴナガルについてに変わっていく。結局昼食の間には大したことは話せなかったがリューゲ達はその出来事を切っ掛けに前日話し合った計画が大きく進歩する可能性があると気付き全ての授業終了後図書室に寄ってその手の本を借りて来たのだった。
皆が集中して本を読み始めてから数時間後。既に天辺は越してしまい皆うとうとしてきた頃、ひたすら頁をめくっていたリーの手は一つの頁で止まった。そして…
「これだっ!!!」
眠すぎて思考回路がしっかりと働いていなかったリーは真夜中だというのに大声で叫んでしまった。
「うるせぇ、真夜中なんだから静かにしろ」
だがまぁ四人しか部屋にはいないので特に誰の迷惑にもならなかったのは四人にとって不幸中の幸いだった。そしてリーが開いている頁の内容を軽く読んだ三人は顔を見合わせニヤリと笑った後音を立てない様に注意しながらハイタッチをした。
そんな事から数日後時間はあっという間に過ぎ去って行く。この最初の一週間多くの一年生はこの最初の数日間は常に走り回ることとなった。尤もリューゲ達は新入生にとって最大の難関となる学校そのものはやたら運と記憶力がいいお陰で回避し、授業内容や課題・宿題もかなりのペースで終わらせているので周囲からの評価は優秀な新入生となっていた。実際のところ授業中は教師の目を盗んで計画のプランを毎日の様に立てているのだがそれは…まぁいいだろう。
さて、ここで一つ問題だ。ホグワーツで一番厳しい教師は誰か答えよ。
この場合答えは一つだ。この問題を間違えることが可能なホグワーツの生徒はいないだろう。そしてこの問題の模範解答は魔法薬学教授、セブルス・スネイプだ。
リューゲ達、獅子寮の新入生にとって週の最後の授業は魔法薬学だ。これはほぼ毎年変わらないため多くの獅子寮の新入生達は入学二週目以降は、一週間の終わり=魔法薬学の授業=スネイプとのご対面 ということで金曜日が全く喜べなくなる。だがリューゲ達はそんな事を知る由もなく魔法薬学の授業を受ける地下室で授業開始直前まで駄弁っていた。
「ーーんで結局そn〔 バタンッ!〕
リーがリューゲに質問をしようとした時丁度それを遮る様なタイミングで荒々しく扉を開きスネイプが入ってくる。呆気に取られた表情の生徒を尻目にスネイプは悠々と教室を歩き一番前に着くとマントを翻し教壇の上に立つ。
「時間だ、席に着きたまえ」
その言葉を聞いて席を立っていた生徒達は一斉に椅子に座る。口数は少ないがスネイプにはマクゴナガルと一緒で何も言わずとも威厳というか相手にいう事をきかせる何かがあった。
数秒後全員が席に着くとスネイプは話し出す。
「全員揃っているようだな。さて、それでは授業を始める前に魔法薬学について少々説明するとしよう。この授業では魔法薬を調合する上での魔法と科学の理論を学ぶ。魔法薬学を極める事が出来ればそれこそどんな薬でも創り出せるようになるだろう。例えば…対象にーーー」
相変わらず威圧的な雰囲気は健在だが魔法薬学について説明するスネイプの話はつい引き込まれそうになり生徒達は皆真面目に聞いているかどうかは兎も角きちんと話を聞いている。いや、一人だけ…寝ていた。そしてその一人というのはまぁ…ある意味想像通りというかリューゲだった。
隣の席のジョージは肩をチョンチョンつついて起こそうとしているが残念ながらそれはリューゲを起こすことには繋がらず寧ろ演説中のスネイプがリューゲに気付くことに繋がってしまった。
「ぉぃr 〔バシンッ!〕
小さな声で必死にリューゲを起こそうとしたジョージの努力は無駄となった。寝ている生徒に気付いたスネイプはリューゲの席に近付き手に持った教科書で頭を叩く。
「いっつー!誰だよ叩いたn…げっ」
教室の空気が固まったところで漸く目を覚ましたリューゲはいつも通りだったが横から来るいっそ殺気と言ってもいいのではないかという程の視線に気付き横を向いた後嫌そうな顔をする。
「何が『げっ』だ。貴様は授業終了後居残りする様に」
厳しい表情でスネイプが叱るとリューゲは仕方ないと割り切ったのか素直にはい、と返事をした。
その後の授業は特に問題も事件もなかった。強いていうのならリューゲ達四人が実際に作ったおできを治す薬の効果を逆転させ学校中にバラ撒けないかこっそり話していた程度だ。リューゲはフレッドと組んだが結局全部自分でやってしまい見回りに来た流石のスネイプも文句できないほどの出来栄えだった。結果フレッドは何もする事がなく、ジョージ達と駄弁っていた。
授業が終わると皆がご愁傷様、とでも言う様な視線でリューゲを見た後一人、また一人と薄暗い地下室から去っていく。リューゲは今更ながら寝ていたのを後悔していた。しかしもう仕方ないので教机でつい先程自分達が作った薬品の整理をしているスネイプに話し掛ける。
「せんせ〜 何すりゃいいんですか?」
スネイプは後ろを振り返らず整理を続けながら返事を返す。
「……失敗した魔法薬の後片付けをしておけ。変な所に捨てるなよ」
「はいはい、わかってますって」
リューゲはスネイプに言われた通り失敗作の魔法役の処理をしていく。中にはどんなモノを入れたらこんな色になるのか作った奴を問い詰めたくなる様なものもありウンザリしてきたリューゲは腰に括っておいたアゾット剣を鞘から抜きつい先日覚えたばかりの呪文を唱えながら杖を振る。
「
呪文は成功したのかカオスな色をした液体は綺麗さっぱり無くなった。消却呪文は本来一年生が使えるレベルの呪文では無いがリューゲはこの手の変身呪文に属する魔法は大の得意だった。
しかし矢張り成功する確率は高くはなく無事成功したリューゲは喜んでいた。だからこそ…自分に背中を向けるスネイプの異変に、彼が肩を小さく震わせていること気付かなかったのかもしれない。
片付けが終わるとリューゲはスネイプに一言いい直ぐに教室を出て行った。その後ろ姿を見ながらスネイプは過去の友を思い起こして小さく呟く。
「本当に…お前そっくりだよ、アルフォート……」
その言葉の意味をリューゲが知るのはまだまだ先のこと…
リューゲはスネイプの居残りから帰る途中片付け中にスネイプが言ったことを思い出していた。スネイプはリューゲに対して困っていることはないか、と聞いてきた。
様々な所からの噂からしてスネイプは生徒にそんな事を聞くようや教師ではないことを知っていたリューゲは暫くその事を考えていたがそんな事いくら考えても答えが出ないのは分かりきっていたので考えるのをやめ肖像画に合言葉を伝えると笑顔でグリフィンドールの談話室に飛び込んだ。