未来という名の航海   作:たか丸

14 / 24
みなさんこにゃにゃちわ、控えめに言って5th最高すぎました。お久しぶりです、たか丸です

読者の皆様は現地、またはLV会場に赴かれたでしょうか?
私はDay2に現地で参戦しました
今まで試聴動画とか、ちょっと前に公式が1stを生配信したやつぐらいしかAqoursのライブを見たことがありませんでした
そして遂に行った人生初の生のライブ……
本当に言葉に表せないくらい最高でした
アリーナでの参戦だったのですが、近くに「予測不可能Driving」の時に3年生、「Jump up High!!」の時にGuilty Kiss、その後の会場をただ回る時にCYaRon!、それぞれのトロッコが来て幸せでした
あんちゃん可愛すぎました(*˘︶˘*).。.:*♡ 
次はツアーとラブライブ!フェスですね、全力で当選しに行きます笑


さて今回は前回に引き続き、果南ちゃんのターンです!
あ、バーサーカーソウルは引いてないんで、「うるせぇ!まだ俺のターンは終わっちゃいないぜ!……ドロー!モンスターカード!!」とかいう展開にはならないので悪しからず……

ちなみになんで果南ちゃん回かと言いますと……
……まあ大人の事情ってやつですね(理由:たか丸が続きを書かないとムラムラしちゃうから)

ムラムラ……


んてことでね!早速読んで頂きたいと思います!!
さぁ、今回もお楽しみください!
せーのっ、ヨーソロー!


この蒼い海に誓う

果南side

 

 

始まりはほんと、びっくり箱みたいな感じだった。

 

薫「あの……イルカと一緒に泳げるって聞いて来たんですけど……」

 

果「……イルカ?」

 

薫「はい、イルカです」

 

ほんとに焦った。この人は何を言っているんだろうって思って。

イルカと泳げるなら私も泳ぎたいわっ!って言いたくなっちゃったのは内緒ね♡

 

後で知ったことだけど、とあるサイトでうちのダイビングショップについて書かれていた口コミに、「綺麗な海、たくさんの魚、そして何よりイルカのような美しい泳ぎの女性店員さんが魅力的なダイビングが楽しめる!」っていう風に書かれていたんだよね。

その「イルカのような美しい泳ぎをする女性店員さん」って部分から「イルカ」と「泳ぎ」だけを抜き取って早とちりしちゃったみたい……お茶目だ……可愛い……

 

果「えーっと……そういったサービスは実施していないのですが……」

 

薫「えっ、そうなんですか……」

 

明らかにしょんぼりとした彼を見ていたら、なんとなく励ましてあげたくなった。

そこから彼との関係が始まる。

 

果「せっかくここまで来たんだし、よかったら潜っていきませんか?心が落ち着くし、何より自分の世界に入り込めますよ♪」

 

薫「自分の世界に…………面白そうですね、是非とも体験させていただきたいです」

 

そう言って微笑んだ彼を見て、不覚にもドキッとさせられたのをよく覚えている。

男なんて別に興味ないし、ただのバカでアホでちょっぴりエッチな人しかいないと思ってた。

まあ、うちの父さんがそんな感じの人だからそう思ってたってのもあるんだけどね……

 

彼を連れてボートで沖に出ると、燦々と照りつける太陽に体を焼かれる感じがして、雄大で静かな青い海に早く体を預けたくなった。

ふと彼に視線を向けると、ウエットスーツを着て、酸素ボンベを付けていた。慣れた手つきで準備をこなすあたり、彼はダイビングの経験者なんだと思った。

そんな彼がイルカと泳げると思っていたのだから、もしかしたら海外の海で潜ったことがあるのかもしれないと思わされてしまう。

 

と、なると、さっき私が「自分の世界に入り込めるよ♪」と言った時の彼のあの反応は一体なんだったのだろう?

私を悲しませないための演技?

いや、あの感じからしてそれはない……かな。

彼が一体何を考えてあの反応をしたのかはわからなかったけど、何故か彼のことが途端に気になってしまって頭から離れなくなった。

 

しばらくしてダイビングスポットに着き、彼に不必要かもしれないけど、一応手取り足取り潜り方をレクチャーした。

彼は私の言っていることを、時折相槌を打ちながら真面目に聞いてくれた。

一通り説明が終わり、各自入水前に準備をしている時に、彼はやっぱりイルカがいないのが残念なのか、どこか憂いを帯びた瞳で遠くを見つめていた。

 

果「お兄さん、ごめんね、イルカいなくて……」

 

薫「えっ、あ、いや、大丈夫ですよ。近くにある水族館にイルカがいるみたいですし、そっちにも行ってみようと思っていたところですから」

 

このお兄さんは、「イルカと泳ぐ」のが楽しみだったわけじゃなく、「イルカを見る」のが楽しみだったみたい。

まあでも一緒に泳げたらそれはそれで楽しいんだろうけど♪

 

果「お兄さんはイルカが好きなの?」

 

薫「あ、はい。結構好きです。あの愛らしい鳴き声とか、丸っこい体とか、イルカって魅力がいっぱいだと思うんです!」

 

果「あっはは、そうなんだ?お兄さん、イルカのことになるとアツくなるね♪」

 

薫「す、すいません……止まらなくなっちゃうんです……」

 

なんだか可愛らしい人だ。このお兄さんと話していると、次はどんな楽しいお話ができるんだろうと考えてしまうほど心が踊っていた。

 

不思議だ。お父さんと話している時はこんな感じはなかった。

このお兄さんがカッコいいからなのかな……?

まぁ世間一般から言って、この人の顔立ちは端整極まりなく、所謂(いわゆる)人生勝ち組の顔(イケメン)ってやつ。

私も学校で時々、

 

「果南先輩ってどうしてそんなにかっこいいんですか?!」

 

「果南先輩……ほんとにカッコよくて憧れちゃいます……///」

 

「果南ってばイケメンよね〜、鞠莉が惚れるのも分かるわ〜」

 

「What?!?!どうしてそれを……あっ、ななななんでもないわよ果南!!!///」

 

「まったく果南さんも鞠莉さんも……ぶっぶーですわよ?」

 

最後のは違うな……

って感じで「イケメン」とか「かっこいい」とかはよく言われるんだけど、それとは違うと思うんだよね……

私だって女の子だし、可愛いって言ってもらいたいし……///

……って関係ない関係ない!!

話が逸れちゃった……

 

果「それじゃあ、そろそろ潜ろっか?」

 

薫「はい、「自分の世界に入り込んで」きますね?」

 

果「なっ……///」

 

薫「あははっ、お姉さん()()()ですね……それじゃあ行ってきます」

 

それが、私が初めて同じくらいの歳の異性に言われる「可愛い」だった。

ありえないほどに早まる鼓動。

周りの人に聞こえてしまうかもしれないほど、激しく脈打っている。

静まれ、静まれ、静まれ……!

そう思えば思うほど、心臓はバクバクいって破裂してしまいそうだった。

 

――可愛いですね――

 

果「ずるいよ……///」

 

海の中にいる彼にこの声は届くはずもなく、船を操縦してきたお父さんがにこやかにこちらを見つめるだけだった。

 

そんな彼との出会いだった。

 

 

果南side off

 

 

薫side

 

 

薫「……ってわけなんだ。僕はどうしたらいいんだろう……」

 

孝「なーんだ、勘のいい薫くんなんだしわかると思ったんだけど、わからない?」

 

薫「わ、わかりません……」

 

孝「こんな薫くん見るの初めてだなぁ〜!意外とウブな所あるんだね〜!」

 

そういって孝宏くんはケタケタ笑い始めた。

 

薫「もー、からかわないでくれよ〜!」

 

孝「わははははっ、ごめんごめん!」

 

まったく、孝宏くんに相談した僕が間違いだったと言わざるを得ないなぁ……

渡辺さんっていう彼女がいるわけだし、恋愛経験値は僕よりはるかに上だと思ったから相談したのに……

想像の上っていうより、斜め上から攻めてくる……

なんか僕以上に質問してくるし……

これじゃあどっちが相談をもちかけたのか分からなくなっちゃうよ……

 

孝「じゃあさ薫くん、最後に一つだけ質問してもいいかな?」

 

薫「何回答えればいいの〜?もー……答えやすいのでお願いね……?」

 

孝「あはっ、はいはい……もし果南ちゃんが本当に薫くんのことが好きだとして、それがわかったら薫くんはどうする?」

 

薫「えー?そんなの決まってるよ。相思相愛なんだもん、想いを伝えるよ」

 

そりゃ、誰でもそうだよね?

なんでこんな単純なことを孝宏くんは聞いてきたんだ?

 

孝「あっは、やっぱりそうなんだ!それだけ聞ければじゅーぶん!ありがと薫くん!んじゃまたね〜」

 

薫「えっ?あっ、ちょっと孝宏くん!僕の相談はぁ〜?!?!」

 

孝「だいじょーぶ!もう薫くんの悩みは解決してるはずだよ!勘のいい薫くんならもう分かってるんじゃない?俺ですら分かってるんだしさ!」

 

悩みは解決してる……?

この会話のどこにそんな悩みを解決できるような鍵があったんだろう?

普段は勘がいいはずなんだけど、今回ばかりは分からない……

 

薫「もうちょっとヒントくれよ、孝宏くん……」

 

僕の発した言葉は虚しくも孝宏くんに届くはずがなく、風が攫っていってしまった。

 

 

********************

 

 

孝宏くんへの相談は結局何も意味をなさず、最後の言葉の示すこともわからず、なんとなく始めた校門前の掃除も終わり、なんとも手持ち無沙汰な昼下がり。

こんななんとなくブルーな気持ちになっているからなのか、空も雲ひとつない快晴だ。

ん?気持ちがブルーってことは心が曇ってるって訳だし、そこに因果関係は生まれないなぁ。

それよか気持ちと天気は比例しないでしょ……

なんて、そんな曇っているブルーな心の中で呟いてみる。

 

薫「今日もいい天気だなぁ……」

 

いや……昨日は曇りだし、一昨日は小雨が降っていたな……

それじゃあ、()()()っていうのはおかしいね。

 

薫「はぁ……一人でなに考えてんだか……」

 

?「あれ?薫じゃん、ご機嫌いかが果南?」

 

薫「へっ?あっ、果南ちゃん。こんにちは。んー、曇っててブルー、かな?」

 

果「???」

 

あはは、さっき考えてたことはそりゃあ果南ちゃんには「なんの事だかさっぱりわからん」だろうね。

そんな顔してるもん。

……あっ、「だいぶいい感じ〜」って言えばよかった……

 

果「曇っててブルー、かぁ……やっぱり薫って不思議な人だね」

 

薫「えっ、そ、そうかなぁ?」

 

いきなり不思議な人認定されちゃった!

 

果「そうだよ〜、イルカと泳げるって勘違いしてウチに来たぐらいだしね〜」

 

薫「あっはは、そりゃまた懐かしいね。ちょっと恥ずかしいんだからね?」

 

果「でも、あそこから薫と仲良くできたんだもんね……」

 

そっか、出会いはあそこだったっけ?

イルカと泳ぎたい気持ちで久々のダイビングに行ったのにまさかの勘違い……

でもいざ潜ってみると、隣にいた果南ちゃんの優美な姿に魅了され、その姿はさながらイルカの様だった。

イルカは果南ちゃんだったね♪

 

そんな果南ちゃんともっとお話をしていたい。

水の中を華麗に舞う姿を見ていたい。

この先ずっと隣にいたい。

そう思い始めるのにあまり時間は必要としなかった。

 

果「ねぇ、薫。この後時間ある?ちょっと行きたいところがあるんだ」

 

薫「ん?うん、平気だけど……」

 

今日は昼から仕事が何も無いなんて……

もうちょっと仕事をゆっくりやって時間ギリギリまで仕事がある状態にすればよかった……

ん?今まだお昼だよね?

さっき鳴ったチャイムが昼休み突入のチャイムだから……

 

薫「ねぇ、果南ちゃん。あなたこの後の授業は?まさか……」

 

果「あはは……ダイヤに怒られちゃいそうだけど、やっぱり人生は多少なりともスリリングじゃなきゃね☆」

 

薫「あー、僕は何も聞いてないぞーっと。だから生徒会長にも何も言えないぞーっと」

 

果「よっしゃ!そう来なくっちゃね、薫!」

 

仕事が少なくて暇だったのに、急にものすごい嵐がやってきたみたいだ。

 

状況は嵐に等しいけど、今日はやっぱりいい天気だ。

 

 

薫side off

 

 

 

孝宏side

 

 

果南ちゃんが薫くんに告白すると高らかに告げた翌日である今日。

大変なことが起きていますねぇ……

 

孝「さてさて、この状況をどう見ますか、渡辺さん!高海さん!

 

曜「どうもなにもないよ!果南ちゃんこのまま2人でヨーソローするつもりだよ!///

 

千「絶対にヨーソローするね!千歌のレーダーがそれを()()()()()感じ取っているよ!

 

そういって頭頂部から生えるアホ毛を指さす千歌ちゃん。

随分と便利な代物を持っていらっしゃる……

あとなんだろう……「ひしひしと」っていう千歌ちゃんが、覚えたての法律をすぐに使いたがる小学生に見えた。

 

太郎くん『あー、お前それ「独禁法」だぞ!』

 

一郎くん『独禁法ってなんだよ!』

 

太『「独りでいるの禁止法」だよ』

 

一『お前……』

 

いやいい話につながったのなんでなん?

(ちなみに独禁法とは「独占禁止法」という法律で、企業がある分野の市場を独占して生産·販売することを禁じるものです)

 

花「というか、なんでこそこそ果南ちゃんのことを見てるずら?

 

ル「だって、静かにしてないと果南ちゃんにバレちゃうし……

 

ヨ「はぁ……ずら丸に隠密行動はまだ早いわね……

 

千「それで、鞠莉ちゃんはさっきからどうしたの?なんか「地球〜じゃない〜と〜ころ」を見てるみたい

 

花「AZALEAずら〜!「GALAXY HidE and SeeK」ずら〜!

 

鞠「oh……マリーはその曲好きよ……素敵な曲だもんね……今の果南みたい……

 

孝「え、声ちっさ……ってかなんで果南ちゃん?

 

鞠「幼い頃から関わりのある孝宏ならいいけど……さっきの歌の通り、どこから来たのかもわからない男を果南が「ここだよ」って声を出してしまったから……果南が誰かのものになってしまうなんて……

 

ギャグと取っていいのか本気と取っていいのかわからない発言をされましたな、「かなまり」の鞠莉お嬢様……

 

ダ「確かに鞠莉さんのお気持ちは私にも痛いほど理解できますわ……しかしながら、果南さんは自らあの人を選び、あんなにも想いを寄せているのです。これはもう私たちは手放しで喜んで、祝福してあげるしかないようです

 

鞠「ダイヤ…………そうね、果南は自分の道を歩き出したのよね……

 

小さい頃から仲のいい幼なじみで、この世の誰よりも大好きな親友が、知らない男の人と結ばれるっていうのは確かに苦しいかもしれない……

けど……

 

千「大丈夫だよ鞠莉ちゃん!

 

鞠「千歌っち……?

 

千「果南ちゃんは確かに薫さんと一緒になっちゃうかもしれない……でも、()()()()()()()()()()()っていう果南ちゃんは、ずっと鞠莉ちゃんの中にも、ダイヤさんの中にも残り続ける。そう思っていれば、果南ちゃんの中にも()()()()()()()()()()()っていう鞠莉ちゃんとダイヤさんは残り続けるはずだよ!だから、大丈夫!

 

鞠「……ふふっ、Thank you千歌っち!そうね、私たちの関係は変わらないものね!

 

ダ「千歌さんもいいこと言いますわね♪

 

千「えへへっ♡ダイヤさんに褒められるとなんだかくすぐったいなぁ♡

 

ははっ、言いたいこと全部言われちゃったな……さすがは我らがリーダーみかんさんだ。

 

千「レーダーが作動した!孝宏くん、今、千歌のことなんか変な風に呼んだでしょ……

 

孝「……そのレーダーまじで何?

 

曜「……図星だ

 

あのアホ毛どうなってんの?

生まれた時から埋め込まれてんの?

 

ヨ「ギラン、果南の動きを察知。隠密魔法発動!

 

あっ、果南ちゃんが薫くんとどっかに行くみたい。

校門を……出たね。だから果南ちゃんカバン持ってたのか……

おっと、そこで「学校を抜け出すなんて大いにぶっぶーですわ!!!」って叫びかけてる網元のお嬢様1号を誰か止めておいてくれ。

2号は「果南ちゃん、学校を抜け出して薫さんと二人きりに……うゆ……///」って顔を真っ赤にしてらっしゃる。何を想像してんのよ。

 

曜「うーっ、なんかこっちまでドキドキしてきたよ!もちろんこのまま尾行するんだよね?

 

孝「モチのロン!面白そうだもんね〜……って曜ちゃん、そのお洋服はなんですの?

 

曜ちゃんがバッグから取り出したのは、茶色のチェック柄の羽織物。同じ柄の帽子も頭に乗せて、あら可愛い。

おまけに虫眼鏡なんか取り出した。

 

曜「えっ?尾行調査なんだからやっぱり探偵さんにならないと!どーお?似合ってる?

 

孝「はっはっは、コスプレしたら曜ちゃんの右に出るものはいないでしょ〜。とっても似合ってらっしゃいますよ

 

曜「よ、よよよヨーソロー……///

 

千「あはは、曜ちゃんてば普通に褒められちゃったから照れてる〜♪

 

鞠「Oh! So cuteね、曜!孝宏もこれでメロメロね〜♪

 

孝「かっ、からかうのはやめるずら〜!」

 

花「それマルのセリフずら〜!!」

 

梨「2人とも、そんな大声出したらバレちゃうわよ!

 

果「だ、れ、に、バレるって???」

 

梨「そんなの果南さんに決まってるじゃ……えっ」

 

孝「あれ〜、果南ちゃん!こ、こんな所で会うなんて、き、奇遇だねぇ〜……ご、ご機嫌いかがかなん……?」

 

あ、まって、詰んだわ。

果南ちゃんの目が大変に笑っていらっしゃらない。

ああ、このままあの海にHop?Stop?Nonstop!でJump up High!!してLanding actionしたい人生でした……

 

果「だいぶいい感じーーーっ!!!

 

孝「ホゲーーーッ!!!

 

曜「あちゃ〜……見事に脳天チョップ食らったねぇ……」

 

遠のく意識の中で俺は思った。

 

 

人の告白シーンなんて見に行くもんじゃねぇ……

見るのは恋愛漫画の中だけで十分だ……と。

 

 

 

 

 

 

********************

 

 

 

 

 

 

気が付くと俺は最後に見た景色と違うところにいた。

 

孝「……どこだここ?……ん?」

 

目の前に広がる双丘。

だがそれは自然が作り出したものではなく、人為的に作り上げられた代物だった。

ずっと見ていたらその双丘に自然と手が伸びそうになるが、理性を保とうと必死に堪える。

おや、どうやらその双丘の持ち主が動き始めたようです。

 

曜「……ん?あ、おはよう孝宏くん……♡」

 

孝「あらあら、寝起きで甘えモードですか?おはよ、曜ちゃん」

 

曜「えへへ……今はなんとなく甘えたい気分でありますよ〜♡」

 

何やら目がハートだ。

というか顔が赤いわね……

 

孝「曜ちゃん、顔真っ赤よ?何かあったの?」

 

曜「ん?そーかな?いい気分に浸れたから嬉しくなってるのかも……♡」

 

……まっっったくと言っていいほど何がなんだからわからない!

え、俺が伸びてる間に曜ちゃんに何かヨーソローなことしちゃった感じ?

一体何が……

 

梨「あはは……多分みんな曜ちゃんみたいな感じになっちゃってるよ」

 

孝「梨子ちゃん……どういうこと?」

 

梨「孝宏くんてば果南ちゃんに天誅食らって伸びちゃったじゃない?あの後にいいことがあったの!」

 

孝「いいこと……?それが曜ちゃんを()()してしまったと……」

 

梨「ふふっ、そうよ。私もちょっとそんな感じになってるの♪」

 

一体何が起きたんだろう?

曜ちゃんも梨子ちゃんも、こんな幸せそうな顔してる理由は一体……

 

梨「実はね……」

 

 

孝宏side off

 

 

********************

 

 

梨子side

 

 

果「薫……海、綺麗だね……」

 

薫「そうだねぇ〜、これはあれかな?絶好のダイビング日和ってやつ?」

 

果「あははっ、薫も分かってきたね♪」

 

薫「そりゃあこれだけ長いこと一緒にいれば、ね☆」

 

果「え、なんかちょっとやだ。語尾に星が見えた気がしてすごいやだ……」

 

薫「そこまで……」

 

果「あははっ、ごめんごめん!」

 

なんだか2人ともとってもいい雰囲気です!

私、桜内梨子は絶賛2人を尾行中です!

私だけじゃなく、Aqoursのみんなも。

孝宏くんは伸びちゃったから、保健室に搬送しました。

 

孝宏くんが天誅を食らって、Aqoursのみんなは猛ダッシュで果南さんから逃げました。

それはもう、さながら猫ちゃんに追い回されるネズミさんのように。

見事逃げ切った私たちは、しばらくしてから再び同じ場所に集まって、果南さんの尾行を開始することに。

思ったほど遠くに行っていなかったから見つけるのは簡単でした。

 

今来ているのは内浦の海岸沿い。

手を繋ぐわけでもなく、ただ二人きりでお話しながら仲良く歩いてるって感じ。

 

果「そういえば、最近あんまりウチにこないね。何かあった?」

 

薫「いや〜、あっはは、恥ずかしい話なんだけどね……実はこの間仕事中に足首をグネっちゃって、歩く分にはもう全然大丈夫なんだけど、完治してるわけじゃないから、お医者さんから運動を控えるように言われちゃってね……」

 

果「えっ、そうだったの?!それならそうと言ってよ〜!……来てくれなくて……寂しかったんだから……///

 

薫「果南ちゃん……」

 

なになに?何を言ってるかよく聞こえないけど、果南さんの顔が真っ赤よ?!

薫さんは何を言ったの?!

 

千「おっほほ〜!なんだかいい雰囲気だねぇ!果南ちゃんの顔も真っ赤っかだ〜♪

 

曜「あの果南ちゃんに何の気なしに真っ赤な顔をさせるなんて……薫さんは凄いなぁ……

 

ダ「果南さんが……果南さんが乙女の顔をしてらっしゃいますわ……わたくし、わたくし、それだけで嬉しいですわ……

 

ル「お、お姉ちゃん!涙を、涙をふいて……

 

鞠「果南……いい顔をするようになったじゃない……私たちに見せる顔とは違うもの……素敵だわ……♡

 

みんながみんな、いままで見たことのない思いっきり女の子してる果南ちゃんへの感想を述べています。

私もあんな女の子らしい、妹っぽくて可愛い果南さん、初めて見ました。

普段はお姉さんって感じでカッコいいからなんだか新鮮です。

 

薫「……ねぇ果南ちゃん。聞いてもらいたいことがあるんだ。いいかな?」

 

果「えっ……う、うん」

 

まっ、まさかの薫さんからの?!?!

 

 

 

――僕ね、この学校に勤める前は東京の音ノ木坂学院ってところに勤めていたんだ。桜内さんがこっちに来る前に通ってた学校なんだけど、そこはスクールアイドルで一躍有名になったんだ。知ってるよね?μ's。彼女達の輝きを見たからこそ今の僕があると思ってる。

でも彼女達の活動は、光陰矢の如し、本当に限られた短い時間だったんだ。

もうあんな輝きは見られない。そう思っていた。

けど見られた。浦の星学院に来て、μ'sのような輝きを放つ9人を。

奇跡だと思った。もう二度と見られないと思っていた輝きが、目の前にある。

初めてAqoursを見た時は知らぬ間に涙を流していたんだ。

嬉しかった。μ'sが残していったことを受け継いで行っているかのような気がして、本当に嬉しかった。

明るい曲が多くて元気になれるし、メンバー1人1人は個性的で楽しい。

しかもそのメンバーの中には、ダイビングショップにいた女の子がいるときた。

あの優美な泳ぎを見せる子が、あんなに激しいダンスを踊って、キラキラ輝いている。

瞬間、僕は果南ちゃんの「トリコビト」になってしまったみたいだった。

それから自分の果南ちゃんに対する想いがどんなものなのか分かるのに時間なんて必要なかった。

そう、簡単なことだもの――

 

 

 

果「薫……?」

 

そういった薫さんは大きく息を吸い込み、果南ちゃんに向き合った。

その眼は強い決意と想いで溢れているようだった。

 

 

 

薫「果南ちゃん、僕は君のことが好きだ。僕と付き合って欲しい」

 

 

 

 

果「かお、る……///」

 

 

 

果南さんがまた見せた、私たちの知らない顔。

間違いなくこの瞬間、世界中の誰よりも幸せな人は果南さんだろう。

きっと薫さんだけじゃなく、Aqoursのみんなも、あの果南さんの顔を忘れることはないと思う。

 

 

 

果「……はい、こちらこそ、よろこんで……!」

 

 

 

そう言った果南さんはボロボロと涙を流し、薫さんに抱きついた。

それを受け止めるように、薫さんは優しく果南さんの背中に手を回した。

 

千「がなんぢゃん、よがっだねぇ〜!ちがもうれじいよぉ〜!

 

曜「千歌ちゃん泣きすぎだよ〜……がなんちゃん、おめでどう〜!

 

ダ「果南さん、薫さん、末永くお幸せに……

 

鞠「果南……ずっと大好きよ……薫と幸せになりなさい!

 

幼なじみ'sはそれぞれ想いを述べている。

みんな果南ちゃんに幸せが訪れたことを祝福している。

 

おめでとう果南さん!薫さんとずっと仲良くね!

 

 

 

 

 

 

********************

 

 

 

 

 

 

梨「……ってことがあったの。これでみんなが今の曜ちゃんみたいになってる理由が分かった?」

 

孝「はい、大いに分かりました……果南ちゃんも薫くんも、幸せになれて良かった……」

 

曜「なんか私たちもあんな感じだったなぁって思い出して、なんか孝宏くんに甘えたくなっちゃったの……いい、かな……?」

 

ああ、普段余裕そうにしてる孝宏くんの顔がみるみる赤くなっていく……

やっぱり孝宏くんは曜ちゃんの押しには適わないみたいね♪

 

 

 

 

…………見せつけちゃってくれるじゃないのリア充めェ……

 

 

梨子side off

 

 

 

 

気温もだんだんと上がり、夏の近づきを予感させる暑さと裏腹に、内浦に「春」がやってきた。

彼の心の青さはすっかり消え、今はただ空と海だけが蒼く眩しいものだった。

 

 

 

 

 

To be continued…




いかがだったでしょうか?!

ガラにもなくちょっとそれっぽい文章に仕立てあげました笑笑
なれないことはするもんじゃないですね笑

最後の梨子ちゃんの心の黒さが私の気持ちでもあります笑

イタリアン
食べる2人の
リ ア 充 め

Aqours5th最高でした笑

それでは今回はこのへんで失礼したいと思います!
次回もお楽しみに〜


梨「たか丸さんも非リアだから私の仲間って言いたいんだろうけど……仲間は嫌かな……」

梨子ちゃん……あとがきに来てくれた誰よりも辛い言葉を残して去っていくなんて……
梨子ちゃん……


********************

佐々木薫 -ササキカオル-
Age 23 Tall 183cm Weight 78kg

音ノ木坂学院高校から今年度より浦の星学院に赴任した用務員。ある程度の高校に進学し、大学に行く気もなく、やりたい職もなかったのでとりあえず音ノ木坂の用務員になる。
なんとなく行った海外でダイビングにハマり、内浦に来てからも果南のダイビングショップでよく潜る。
現在は用務員をしながら、ダイビングのライセンスを取るべく、果南と共に勉強中。
かなりの酒豪で、一晩で日本酒の一升瓶を飲み干したこともある。(なお、翌日は何も無かったかのように仕事をした。)
髪色はダークブラウン。瞳はライトブルー。
好きな食べ物はぶり大根とイカの一夜干し。

((理想の)CV:杉山紀彰)
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