ライダーに案内されるがまま私とバーサーカーは付いていく。
「ねぇ、一つ質問してもいい?」
「どうした」
若い方のライダーが答える。
「基本サーヴァントって1人につき1人だよね?なんで2人居るの?」
そう聞くと先頭を歩く父と呼ばれた方のライダーが反応し、こちらに少し顔を向けてニッとした。
「お嬢ちゃん、その理由を教えるために着いてこいって言ったんだ。楽しみにしときなよ。」
「ち、父上、まさか手の内を。」
「いいんだよ、どうせすぐバレることだしな。」
息子だと思われるライダーの言葉を遮ってライダー(父)は言った。はぁとため息をこぼすライダー(子)。その様子から生前もこんな感じだったのだろうと察しがつく
「さぁ着いたぞ!」
と案内された場所は船全体を見渡せれる船首部分。隣ではニヤニヤして腕組をしているライダー(父)。すると息をめいいっぱい吸い"号令"を出した。
「野郎ども!帆を張れぇぇ!客人が目を覚ましたぞぉぉぉぉ!!」
その声は太く通っていた。船上だけでなく、海を越えて遠くの陸にいても聞こえるのではないかと疑うほどに大声だった。だが、不思議なことに彼の隣にいる私は少し驚きはしたが、耳は痛くないし不快感も全く感じない。それどころか高揚感の方が心の底から増してくる気がした。
「ほら、見てろ。これが俺"達"だ。」
ライダー(父)がそう隣で話しかけてきた。すると、突然帆立柱が上がり、デカデカと描かれた家紋が目の前に現れた。するとどうだろう、周りから男達の声が次々と増えていく。視線を帆から甲板に向けると、そこにはいなかったはずの人達がたくさんいた。
「え、どういうこと?」
「ふっふっふー。どうだ驚いたかお嬢ちゃん。この船!この船員の数々!そして、この七曜紋!これで俺達が誰だか察しがついたろ。」
そう言ってドヤ顔で私を見てくるライダー(父)。だが残念ながら私は日本史は得意ではない。
「え?分かんない」
そう言うとライダー(父)はポカーンと顎を外していた。
「ま、マジかよ。っくしょー知らねぇのかよ。」
「で、あなた達は誰なの?家紋を見せたってことは真名教える気まんまんだったんでしょ?ライダー(父)さん?」
「ライダー(父)とか言うなよ。」
そう言って不貞腐れる(父)。すると甲板から野次が飛んでくる。
「船長のやつ不貞腐れてやがるぜ!」
「嬢ちゃんいいねぇ!もっとやれやれ!」
「でも俺達を知らないのはダメだな!」
「その通りだ!その通りだ!」
「船長、教えてやりなよ!」
その野次を聞いて微笑むライダーのマスター。年齢は多分10歳前後。こんな子どももこの戦争に参加してるのかと思うと心が痛い。
「で、教えてくれるの?」
ライダー(父)を見る。表情的にまだ不貞腐れているようだ。
「誰が教えるかばーか!ばーか!もう絶対教えてやらねぇからな!」
そっぽを向かれた。なんて子どもっぽいんだろうか。
「はぁ、父上。あなたは子どもですか。」
ライダー(子)が呆れた表情で父を見る。
「バーサーカーのマスター、俺達の真名は"九鬼水軍"俺は九鬼守隆だ。そして、拗ねてる父は九鬼嘉隆だ。あとこの周りにいる奴らは俺達の」
「おい、守隆てめえ何勝手に教えてんだよ!」
「父上が勝手に真名を教えようとしたくせに、拗ねて教えないからですよ。」
九鬼水軍、聞いたことない。帰ってネットで調べよ。隣で親子喧嘩しているのを置いて私はそんなことを考えていると、周りの船員達が親子喧嘩を見て囃し立てだした。それにつられるように親子喧嘩もヒートアップしていく。
あぁ、なんて騒がしくて楽しい船なんだろう。
はい、半年ぶりぐらいかなすみませんでした。
また書いていきたいと思います