バトル・ロワイアル The Rebellious Memory   作:原罪

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仮面の下で隠れ潜む殺意/阿刀田初音、絢雷雷神、ジーク(アロマオゾン)

――死にたくない、死にたくない!

 

少女は走る。太陽の日差しが殆ど入らない薄暗い森の中を息の続く限り走り続ける。

息を切らしながら走る少女、阿刀田初音は人を探していた。

自分を救ってくれる人達を。

 

「あ、あの……!すみませんっ!!」

「あん?」

 

獣道から車道へと抜け出した初音は、そこでパーカーを着た青年、絢雷雷神を発見した。

声をかけると男は振り向いた、如何にもヤンキーと言った風貌の顔つきの青年である。

 

「お願いです。私を助けてほしいのです!」

「なんで俺がお前と……そうだな。いいだろう、その代わり」

 

雷神は少し考え込んだ後に初音の頼みを引け受けた。

ありがとうございます!とお礼を言う初音だったが雷神の様子がおかしい。

雷神はポケットから大きなナイフを取り出してゆっくりと初音に近づいてくる。

 

「ひっ!?」

「大怪我したくなかったら動くなよ」

「いやあぁぁぁぁぁぁぁ!!殺されるぅぅぅぅぅ!!!!」

「な、馬鹿っ!でかい声を出すな!」

 

初音は雷神から必死に逃げた、が小さな体格の初音はあっという間に追いつかれ、肩を掴まれて静止させられる。

悲鳴をあげながらじたばたと暴れる初音に雷神は焦りながらもなだめようとする。

 

「やだぁぁぁぁ!!殺さないでくださぁぁぁい!!」

「安心しろ。殺さないから落ち着け、落ち着けよ!」

「その子から離れろ!!」

 

執事服の青年ジークは初音の悲鳴を聞いて現場へと向かった。

そこにはナイフを持ちながら少女を捕まえる男の姿があった。

どう見ても危害を加えようとしているのは明白である。

 

「助けてください!あの人は私を殺そうとしたのですー!」

「だから違うって言ってんだろ!」

「なら何故、その刃物を彼女に向けているんだ?」

「ぐっ……言えるかよ!!」

 

ジークは目の前にいる男から少女を救うべく立ちはだかった。

人間離れした速度で迫るジークの動きに雷神は牽制するようにナイフを振るう。

ナイフを躱したジークは雷神の腹部へ拳を叩き込んだ。

うめき声をあげた雷神は体がくの字に曲がり、よろめきながらも後方へ下がる。

 

「んぐっ」

「手荒な真似をしてすまない。だけど争うのはやめてくれ」

(くそ!一発で気絶しそうな重いパンチじゃねえか。だがここで意識を失ったら俺は終わる!逃げねえと……)

 

圧倒的力量差を理解した雷神は、腹部の苦痛に耐えながら逃走した。

すぐに後を追おうかと思ったジークだったが目の前に怯えてる少女を放っては置けなかった。

 

「どこか怪我は無いか?」

「貴方は、貴方は私を助けてくれるのですか?」

「もちろん、俺は出来る限りの沢山の人を助けるつもりだ」

 

ジークは恐怖のあまり車道でぺたんと座りこんでる初音の手を取って立たせると

知覚にあったバス停のベンチの所へ移動して情報交換も兼ねて休憩する事になった。

 

 

 

 

「くそっ!一人も傷付けられなかったじゃねえかよ!」

 

雷神の首輪解除は『誰にも解除条件を知られない状態で三人のプレイヤーに怪我を負わせる』である。

初音に対して本当に殺すつもりは無かった。

軽く切り傷を加えて、そこで終わらせるつもりだった。

ジークに関してもナイフで少し傷を付ければ怯んで戦いは終わると踏んでいた。

結局の所、誰一人傷付ける事無く逃げ去る結果に終わってしまった。

もし自分が戦いに敗れ拘束され、スマホを取り上げられて解除条件を知られたらその時点で死亡は確定していた。

 

「あっ……ナイフなんて使わねえで殴っておけば、くっそぉぉぉ!!」

 

ナイフを使ったせいであの女は叫んだんだ。

素手でぶん殴って鼻血の一つでも出させれば、それで一人分の怪我を満たせた事実に今になって気づいた。

後悔しても既に手遅れだ、このままではあの二人が俺の悪評を振りまくだろう。

迅速に行動しないとどんどん解除が困難になってしまう。

 

「速くしねえと……誰でもいいから三人ぶん殴らねえと俺の命が危ねえ!」

 

【G-6/一日目 深夜】

【絢雷雷神@追放選挙】

 

[状態]:腹部にダメージ(小)

 

[装備]:アーミーナイフ@現実

 

[道具]:基本支給品一色、スマホ、不明支給品2つ(本人確認済み)

 

[状態・思考]

 

基本方針:迅速に首輪を解除して生き残る。

 

1:他の参加者を見つける。

 

2:絶対に首輪解除条件を他人に知られない様にする。

 

 

[備考]

首輪解除条件は『誰にも解除条件を知られない状態で三人のプレイヤーに怪我を負わせる』です。

手段は問わず、他の参加者に条件を知られ条件未達成となったと同時に首輪が爆発、死亡します。

 

 

 

 

「ごめんなさいです。初音が出会ったのはさっきの人とジークさんが初めてなのです」

「そうか。気にしないでくれ。きっと彼女達は無事な筈だ」

 

ジャンヌやアストルフォの所在を気にしていたジークは

初音に他に出会った人物がいないか聞いたが特に情報は無かった。

だが逆に言えば初音が来た方向へ向かっても誰かに会いにくいという収穫でもあり無駄では無い。

必要な情報交換は終わったので移動しようかと考えた所で初音はバッグからお弁当を取り出した。

 

「あの、助けてくれたお礼と言っては何ですが、一緒にお弁当を食べませんか?」

「ああ済まない。頂こう……ん、何だか不思議な味が、ごふっ」

 

ジークの表情が見る見るうちに青くなり

喉を抑え込みながら血を吐き出した。

初音が手渡したサンドイッチには毒が入っていた。

体をひくひくと痙攣させながら初音の方を見つめる。

 

「は、つね……どう、して……」

「ごめんなさい。初音はどうしても死にたくないのです。だからジークさんには代わりに死んでもらうのです」

 

そこには生気を失った瞳で薄ら笑みを浮かべてジークを見下ろしている初音がいた。

初音は無抵抗な少女を演じながらも最初から誰かを殺害するつもりで他の参加者に接近していた。

 

「最初はパーカーを着たあの男を殺すつもりでしたが彼も殺し合いに乗っていたので驚いたのです。

 でも貴方が代わりに死んでくれたので初音はとっても助かったのです。ありがとうなのです」

 

既に事切れていたジークに対してお礼を言いながら支給品を回収していく。

その行動に迷いは一切無かった。

何故なら初音は過去に何人も殺していて、そして殺されているからだ。

躊躇なんてすればその隙に他者に命を奪われるのはその身を持って実感している。

 

「初音はもう殺されるのは御免なのです。今度こそ生きて帰るのです」

 

 

【ジーク@Fate/Apocrypha 死亡】

 

【G-7/一日目 深夜】

【阿刀田初音@リベリオンズ Secret Game 2nd Stage】

 

[状態]正常

 

[装備]:無し

 

[道具]:基本支給品一色、スマホ2つ、ペチカのお弁当@魔法少女育成計画シリーズ、青酸カリ@現実、不明支給品4つ(本人確認済み)

 

[状態・思考]

 

基本方針:首輪解除条件に入ってる全てのプレイヤーの殺害

 

1:次に殺せそうなプレイヤーの捜索

 

 

[備考]

首輪解除条件は『首輪解除条件を満たしていない全プレイヤーの殺害及び定時放送のある6時間毎に最低一人のプレイヤーの殺害』

6時間毎にプレイヤーを殺害できないまま定時放送が始まり条件未達成となると同時に首輪が爆発、死亡します。

 

※参戦時期はAルートの死亡後です

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