バトル・ロワイアル The Rebellious Memory 作:原罪
「ふぅ……どうしようかな……」
メダル女学園、その校庭の乙女の銅像の側で考え込んでいる金髪で小柄な少女がいた。
その少女の名前は犬吠埼樹。
(お姉ちゃん……皆さん……)
スマホで確認できる名簿には大好きな自分の姉、犬吠埼風の名前があった。
__それだけではない。自分にとって先輩にあたる結城友奈、東郷美森、三好夏凜の名前もある。
そして、樹に課せられた首輪解除の条件は……
『参加者を2人以上殺す』
当然、樹にそんな事ができる訳がない。人類の敵、バーテックスならまだしも、生身の人間を殺すことなど、絶対に許されない禁忌だ。
樹は自分に支給されたものを確認する。
まず、スマホにインストールされた勇者アプリ。樹が勇者たる証。
2つ目の支給品も確認する。
そして、最後の1つ。
「なにこれ…」
樹が手にしたのは、魔法使いが使うような杖だった。試しに杖を振ってみる。
ドーン!
「うわっ!?」
すると杖から激しい雷が生じる。樹は驚きのあまり尻もちをついた。
その時だった。
「ねえ、あんたが持っているそれ、いかずちの杖……だよね?」
「……え?」
木陰から、メダ女の制服を着たまるで小学生のような見た目の少女…ベロニカが現れた。
◆
「ええと、つまりベロニカさんは魔物のせいでそのような見た目になったと」
「そう。まああたしは若返ることが出来たから全然気にしてないんだけどね」
メダル女学園を出て、2人は南に進んでいた。
ベロニカの首輪解除の条件は『旅の仲間を2人以上殺す』。ベロニカにとってそれは、自分の仲間、そして妹を殺せというのも同然だった。
「ふざけてるわよ、こんなゲーム」
樹から譲られたいかずちの杖を握りしめ、ベロニカは呟く。
「ベロニカさんの言う通りです。こんな酷いゲーム、絶対に許せません」
樹もそれに同調する。きっとお姉ちゃんや友奈さん、東郷先輩、夏凜さんも同じ考えだろう。
「そういえばさ、樹はお姉さん……確か風って名前だっけ、その人を探しているんだっけ?」
「あ、はい。確か、ベロニカさんは妹さんを探しているんですよね?」
「そう。あたしの妹……セーニャ。セーニャったらあたしがいないと駄目なんだから」
ふふ、と樹が微笑む。
「ベロニカさんにとって、セーニャさんはとても大切な妹さんなんですね。私にとってもお姉ちゃんは、かけがえのない存在ですから」
「……そうね。あたしにとってセーニャは……」
しばらくの間、2人に静寂が走る。そして。
「迷ってたって仕方ないわ。あんたのお姉さん、セーニャ、そしてあたし達の仲間を探しましょう!」
「はい!」
『姉』と『妹』はそれぞれの家族、そして仲間を探すべく歩みを強める。
__しかし、彼女たちは知る由もない。
片方の『姉』は、既に命を落としていることを……
【D-8 メダル女学園外】
【犬吠埼樹@結城友奈は勇者である】
[状態]:健康
[道具]:基本支給品一式、スマホ(支給品として勇者アプリがインストール済み)、不明支給品1つ(本人確認済み)
[装備]:勇者装束、木霊(消えたり現れたり)
[状態・思考]
基本行動方針:この殺し合いを止める
1:まずはお姉ちゃんとセーニャさんを探そう。
2:皆さん……大丈夫、ですよね。
[備考]
参戦時期は勇者の章3話~5話までのどこかです
【ベロニカ@ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて】
[状態]:健康
[道具]:基本支給品一式、スマホ、不明支給品2つ(本人確認済み)
[装備]:メダ女の制服、いかずちの杖
[状態・思考]
基本行動方針:この殺し合いを止める
1:まずはセーニャと風さんを探しましょう。
2:ホメロスには要注意ね。
[備考]
・参戦時期は過ぎ去りし時を求めた後です。
・スマホに書かれた『旅の仲間』の定義は、ホメロスをのぞくドラゴンクエストXIの参加者たちです。