バトル・ロワイアル The Rebellious Memory   作:原罪

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その願いは漆黒/カミラ・有角、蓬茨苺恋、黒のアサシン(パンドラボックス)

―――嘘だ、嘘だ嘘だ嘘だ。だって約束してくれた、必ず戻ってきてくれるって

 

 

―――なのにどうして、どうしてこんな、こんな事に

 

 

―――これは嘘なんだよね、嘘だと言ってよね、ねぇ……

 

 

 

 

 

 

―――ねぇ、目を開けてよ、要……

 

 

 

 

 

○ ○ ○

 

 

ここはエリアD-1 ホテル・エテルナ

 

教会やプール等の施設が配備されているこの複合施設は、ステンドグラスのライトが輝くその華麗な内部とは似つかわしくない静寂さに包まれていた。そして、そんな場所に一人

 

「―――一体何がどうなっている」

 

彼女の名はカミラ・有角。このホテル・エテルナのオーナーであり、科学者。

 

カミラがここに来るまでの経緯はこうである

夜の姫君――マルヴァジーアがアルーシェによって打倒され、世界は夜から開放された。

――アルーシェという犠牲を以て

 

カミラはその事をロジエテリスに報告して帰路についた後からの意識がすっぽり抜け落ち、意識が戻ったと思いきやあの妙なホールと、殺し合いとやらの説明をする妖魔?のような何か

 

そして気づけば、このホテル・エテルナのホールに彼女は立っていた

 

 

「……戻ってきた、と言うわけではなさそうだな」

 

 

場所が場所な事もあり一度は外を確認してみたものの、そこに広がっていたのは全く見たこともない光景

 

「カエデは……いないか」

 

本来なら店番をしているカエデや他の使い魔すらいない。

もはや誰がどう考えても『異常』という他ならなかった。

 

カミラが考えていることは3つ

 

一つ――まずホールの説明でルール説明をしていたファヴなる何かに話しかけていた白い格好の少女。まず、彼女が言う限りは『無関係な一般人』まで巻き込まれている、ということ。それに会話の内容からしてファヴと白い少女は知り合いのように見えた。出来れば彼女と接触してファヴの素性や関係を聞き出したい所である。

 

二つ――自分にも付けられている首輪。ファヴはパワーバランスを兼ねている、とも言っていた。妖魔のような人外や何らかの異能持ち相手でも一般人が打ち取れる配慮、とのことだろうか

 

三つ――この『スマホ』なる物体の操作に四苦八苦し、なんとかまともに動かせるようになって見た『首輪解除条件』の内容

 

『首輪解除条件:三名以上の首輪解除条件が未達成の参加者のスマホを個別のケーブルに繋ぎ、自分のスマホに読み込ませる』

 

 

否応無しにも協力者が必須となる条件。幸いにもケーブルの使い方は何故か個別の用紙に説明が載っていた。というか何故スマホの操作方法は事前に教えてくれなかったのは突っ込みたい所であるが。

何はともあれ、ホテルが初期位置……というのは運が良かったかも知れない。

まずは準備を整え、ここから別の場所……距離からすれば『七鳴館』か『お菓子の国』のどちらかに行く予定である。

その前に袋に入ってあった支給品の確認。入っていた支給品はファヴが言っていた通り3つ

 

一つ目は『選定の剣(レプリカ)』と説明書に書かれていた綺羅びやかな剣……それなりの業物のようであるが、レプリカには見えないのは個人的な感想だ

 

二つ目は狙撃銃。名称は『ドラグノフ(SVD)』……自分の得物は銃なのでこれはありがたい。ただ狙撃銃という特性上小回りが利きづらいのが欠点だが

 

そして最後に入っていたのは……なんだかよく分からないお面。『キラキラちゃん』?

 

「……見なかったことにしよう、うん、そうしよう」

 

 

なんだかよく分からない仮面のことは何もかも忘れようとした途端――ホールの扉を誰かが叩く音がした

 

 

「……!」

 

カミラは即座にドラグノフを手に取る。流石に撃つ態勢こそは取らないが、相手次第ではすぐ対応出来るようにはしている。

 

音が止み、ギギギという音と共に扉が開いていく。――開いた扉の先に見えたのは、一人の少女と、フードらしきものを被った、一人の『子供』だった

 

 

○ ○ ○

 

 

「そうか、こちらと同じくわけも分からないまま飛ばされた……ということでいいのか?」

 

「はい、そうです……」

 

「……」

 

少女の名は『蓬茨苺恋』とのこと。そしてフードらしきものを被った子供は……苺恋は「ジャック」と呼んでいるらしい。

 

よく見ると苺恋には所々傷があった。事情を聞いた所、どうやら『藤堂悠奈』なる人物に襲われて命からがらここまで逃げてきた……との事。

『藤堂悠奈』なる人物の事は全く分からない……真偽は兎も角、警戒しておくべきなのは確かだろう。

苺恋の傷の方はそこまで大きくなさそうだ。一応自分が治療しようと言いだしたが、「一人で治せる」との事らしいので、ジャックを連れて2階の個室へさっさと行ってしました。

 

――――はっきりと言って、『蓬茨苺恋』は兎も角、私として気になっているのは『ジャック』と呼ばれている子供の方だ。

何か妙なものを感じた……いや、あの気配はまるで邪妖のような……?

 

「……私の気にし過ぎか?」

 

何はともあれ、彼女が傷の治療を終えた後に改めてもう一度詳しい話を聞きたいものだ

その後に、改めて方針を決めることとしよう

少なくとも、『条件を満たして首輪を解除すればいい』……という訳には行かなさそうな予感がする。それ以前に会場がいったい何処なのかすら分からないのだから

 

 

 

 

 

 

 

 

……少しだけ、気掛かりがあるとすれば。首輪解除条件を見る前に名簿のページを確認した時に知った事実

行方不明という話を聞いたヨルドの巫女の名前がここにあったのも気になるが、何よりも

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……アルーシェ――生きて、いたのか?

 

だとしたら――お前は、この状況で、どうするんだ?

 

 

 

 

○ ○ ○

 

「さて、と―――」

 

ホテル・エテルナ2階、その個室の一つの中で

 

 

「――少しは疑われたかしら?」

 

「……だいじょうぶ? 『おかあさん』」

 

 

蓬茨苺恋は、心配する目をしている『ジャック・ザ・リッパー』を横目に、何かを企みながら笑顔を向けていた

 

 

――まず、蓬茨苺恋が『藤堂悠奈』に襲われた、という話は嘘である

彼女は会場に飛ばされた直後はまるで石のように沈黙したままだった――大切な人(一条要)を喪ったというショックを、引きずったままであったのだから

 

だが、そんな彼女の絶望は、ほんの一瞬で吹き飛ぶことになった……虚ろな意識の中見た、名簿の中に『ノーリ』と、そして死んだはずの『一条要』の名前があった事と

 

ふと横を向いた際に見つけた、一人の殺人鬼(しょうじょ)との出会い

 

 

一条要の生存の可能性を見出した彼女の行動は早かった。殺し合いに乗り、要やノーリと共に生還する方法を探すことだ

 

 

まずは殺人鬼(しょうじょ)を丸め込む事……これは意外にもあっさり成功した。……後々考えるとここまで好かれるのは予想外だった。……自分から言ったこととはいえ、「おかあさん」という呼ばれ方は苺恋にとっては少々恥ずかしい感じだった

……脳内で自分がお母さんだったら要がお父さんでノーリは……一人目の息子? それとも要の妹? なんてしょうもない事を考えていたかどうかは定かではない。

 

 

 

 

もちろん、ホテルに駆け込むきっかけとなった彼女の傷は……ジャックのナイフを使ってわざと自分でつけたものだ。

もちろん誰かに保護してもらいやすくするためである……流石に保護を求めた相手がもし殺し合いに乗るような人物だった場合を考えていなかったのは盲点であったが。

 

蓬茨苺恋の首輪解除条件は『「藤堂悠奈」「結城友奈」「ジャンヌ・ダルク」「天河夏彦」「笠鷺渡瀬」「イレブン」の死亡。なお第四回放送終了までに条件を達成した場合、条件達成者の首輪だけでなく、任意の参加者から一人を指名し、その参加者の首輪を解除することが出来る』という内容

 

この様子だと要にも似たような首輪や、別の首輪解除条件が示されているだろう。今の要がどうしているか分からないにしろ、苺恋が現状でするべき事は、この首輪解除条件を満たし、自分と要の首輪の解除すること。そして何より要やノーリとの合流

 

……結果としてホテルに来たのは正解であった。うまい具合に「カミラ・有角」とかいう参加者の一人に助けてもらうことになった。念の為自分の首輪解除条件を対象の一人の嘘の悪評を伝えておいた。完全に敵視する事は無いにしろ、疑いの一つ二つは抱くことになるだろう。……上手く情報を操作すれば条件達成の手伝いになる

 

唯一の懸念は、丸め込んだこの少女、『ジャック・ザ・リッパー』なる人物だ

歴史はあまり詳しくないにしろ、ジャック・ザ・リッパーという殺人鬼の名前だけなら自分にも覚えがある。それがこんな子供だったというのは本当に意外であった。現状こそは自分を「おかあさん」と呼んで付き従ってくれているが、いつ牙を向けてくるかわからない。

 

「……おかあさん?」

 

「大丈夫、ちょっと考え事をしていただけよ?」

 

……だけど、この子供のような顔を見るとそんな考えが吹き飛んでしまう。それこそ本当にある『ジャック・ザ・リッパー』なのか? と感じるほどに

 

 

 

 

……何はともあれ、今後の方針はどうしようかしら……当分はあの「カミラ・有角」っていう人物と一緒にいたほうが良さそうね。もし、こっちの素性がバレようものなら……

 

 

 

「その時は――殺すしか無いわね」

 

 

 

○ ○ ○

 

めを あけると わたしたちのまえに 「だれか」がいました

 

「どうしたの?」と こえをかけてくれました

 

「私と一緒に来ない?」と いってくれました

 

わたしたちがいろいろと話すと、その「誰か」は

 

「じゃあ、私が今のあなたのお母さんになってあげる」と言ってくれました

 

だから――

 

 

 

「わたしたちは、おかあさんのためなら、なんでもするよ――だから、安心して?」

 

【D-1/ホテル・エテルナ内/一日目/深夜】

 

【カミラ・有角@よるのないくにシリーズ】

[状態]:健康

[服装]:いつもの服装

[装備]:ドラグノフ(SVD)@魔法少女育成計画シリーズ

[道具]:基本支給品、スマホ、選定の剣(レプリカ)@Fate/Apocrypha、キラキラちゃんの仮面@スーパーダンガンロンパ2、個別ケーブル

[首輪解除条件]:三名以上の首輪解除条件が未達成の参加者のスマホを個別のケーブルに繋ぎ、自分のスマホに読み込ませる

[状態・思考]

基本方針:まずは例の少女(苺恋)を待ち次第、事情を聞く。その後に改めて方針を決める

1:あの子供から邪妖に似た何かを感じる……気にし過ぎか?

2:『藤堂悠奈』なる人物は警戒しておく

3:アルーシェ、お前は生きていたのか……?

※参戦時期はノーマルエンド後です

 

【蓬茨苺恋@追放選挙】

[状態]:右腕に軽い切り傷

[服装]:いつもの服装

[装備]:なし

[道具]:基本支給品、スマホ、不明支給品3つ

[首輪解除条件]:「藤堂悠奈」「結城友奈」「ジャンヌ・ダルク」「天河夏彦」「笠鷺渡瀬」「イレブン」の死亡。なお第四回放送終了までに条件を達成した場合、条件達成者の首輪だけでなく、任意の参加者から一人を指名し、その参加者の首輪を解除することが出来る

[状態・思考]

基本方針:要を見つける。要とノーリ以外は最終的に皆殺し

1:首輪解除条件の達成

2:要とノーリとの合流

3:カミラ・有角は状況次第で始末

4:この子(黒のアサシン)は……今は使えそうだけど……

 

【黒のアサシン@Fate/Apocrypha】

[状態]:健康

[服装]:いつもの服装

[装備]:医療用メス×6@Fate/Apocrypha

[道具]:基本支給品、スマホ、不明支給品2つ

[首輪解除条件]:???

[状態・思考]

基本方針:お母さんの胎内(なか)に帰りたい

1:お母さん(蓬茨苺恋)のためならなんでもするよ

※参戦時期は本編開始前です

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