バトル・ロワイアル The Rebellious Memory   作:原罪

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プロローグ/日向創、姫河小雪、ファヴ、シャドウゲール(パンドラボックス)

「―――ここ、は……?」

 

――――俺、日向創は、このホールで目を覚ました。

 

何故俺はこんな場所にいるのか、まるで分からない

俺はあの時、初めての学級裁判が終わり後の帰路で星空を眺めていたぐらいだ

……その後の記憶がすっぽりと抜け落ちている

 

起き上がって周りを見渡すと、自分の他にも何十人もの人がこの場所に集められていた。

たいだいが自分と同じように困惑しており、その首には首輪のような物が付けられている。それは自分の首にも付けられていた。

さらに周りを見渡してみるが、このホールには壁はあれど扉のようなものは見当たらない。……ここから出るのはほぼ不可能のようだ。

天井には俺達を嘲笑うかのように巨大なガラスの照明が光り輝いていた。

 

そして、ステージらしき正面の壁には巨大なモニターのような物が設置されていた。

 

 

「……ねぇ、ちょっといいかな?」

 

 

巨大なモニターに気が向いていた俺に対し誰かが話しかけてきた。

見た感じ中学生ぐらいの女の子……だけど中学生において不思議なほどに冷静で

……でも何か、寂しげな表情をしていた

 

 

「……俺?」

「そう、あなた……ここがどこだか知らない?」

「ごめん……俺にもよくわからないんだ」

 

 

どうやら彼女も同じような状況らしい

いつの間にかここに呼ばれていた。

一体何が原因かすらもわからない。何のためにこんな場所に閉じ込めているのかも

 

 

そして、そんな思考を掻き消すかの如く―――

 

『あ~、あ~、テスト中。ただいまマイクのテスト中』

 

このホール内に甲高い声が響き渡った。

 

 

 

 

 

「―――――」

俺の隣りにいた少女がその声に反応する。知り合いの声か何かだろうか。

そんなことを考えているうちにあの巨大なモニターには砂嵐が映っていた

 

数秒の沈黙の後、モニターの砂嵐は収まり……そこに映っていたのは――

 

あのクマを彷彿とさせる白と黒のカラーリングをした、オタマジャクシのような「何か」

 

 

『皆様はじめましてぽ―――』

 

「……ファヴ、何であなたがここにいるの? あの時あなたは……」

 

『いやぁ久しぶりぽん、スノーホワイト……今は魔法少女狩りといった方が良いかなぽん?』

 

俺の隣で少女――スノーホワイトは、画面の「何か」―――ファヴに対し、冷静ながらも怒りに満ちた声を上げていた

 

 

『何故、あの時破壊されたファヴが何故生きているかって話は後にして―――こっちも色々と話すことがあるぽん』

『―――もっとも、スノーホワイトならもう大体分かっているはずぽんよ?』

 

 

『そう、今からここに集まった約70名以上のみんなに―――殺し合いをしてもらうポン』

 

 

○ ○ ○ ○ ○

 

 

俺は、ここに呼ばれたことで気が抜けていたのかもしれない

 

俺がもともといたあの島――ジャバヴォック島も、ある意味殺し合いの舞台だった

 

そして、ファヴの宣言―――殺し合いをしてもらうという言葉

 

 

 

 

―――結果的にあの島から出れた先にあったのは、また別の殺し合いだった

 

「殺し合い……今回あなたは魔法少女だけじゃなくて無関係の人たちまで巻き込むつもりなの!?」

 

ホール内の混乱やスノーホワイトの言葉に目もくれず、ファヴは言葉を続ける

 

 

『まず基本ルールの説明ぽん。みんなには特設の会場で殺し合ってもらうぽん、制限時間は72時間、どんな手段を使ってでも生き残るぽん』

『最後まで生き残った優勝者には、どんな願いも叶える権利が与えられるぽん!』

 

 

ファヴのその顔は無感情に見えながらも、上げる声は笑いに満ちている。

 

 

『次に全員に支給されるスマートフォンに関する説明ぽん』

 

今までファヴばかり映されていたモニターの画面が変わり、白いスマートフォンの画像が映し出される

 

 

『このスマートフォンは君たちのバトルロワイヤルのサポートをするものぽん』

『ルールや時間、参加者の確認。照明、地図や自身の現在位置。他にもメモ機能があるぽん』

『脱落者の数や名前の確認もできるぽん。基本的に死亡者は6時間毎に放送室からの放送されるけど、こっちでもちゃんと確認できるポン』

『ちなみにこのスマートフォンは殺し合い開始時に自動的に君たちのポケットの中に支給されるから忘れないようにぽん』

 

 

 

 

 

『後、そのスマートフォンを身体から1m以上かつ3時間以上「手放した」場合、そのスマートフォンの使用権が失われるぽん。その際は本来の持ち主とは違う参加者が持っていた時点でそのスマホはその参加者のものになるから気をつけるぽん』

 

そうファヴが付け加えると、モニターの画面が変わり、次に映し出されたのは小さな袋

 

『この袋は支給品袋ぽん。食料等の基本支給品の他に、この殺し合いに役に立つアイテムが3つ入っているぽん』

『何が入っているかは見てからのお楽しみぽん』

『ああ、袋に入れられる物の数に制限はないからそこは心配しなくてもいいぽん』

 

 

 

 

 

 

袋の説明の後、次にモニターが映し出したのは、ここにいるみんなに装着された首輪

 

『この首輪はお前たちが殺し合いの会場から抜け出したり、ルール違反を犯した場合、自動的に爆発するように設定されているぽん』

『それともう一つ。この首輪は参加者のパワーバランスの調整も兼ねているから、一般人でも上手く行けば強いやつ相手にジャイアントキリングが可能かもしれないぽん』

『一応、個人ごとの首輪解除条件をスマートフォンに記載してあるから、頑張って欲しいぽん』

 

『言い忘れていたぽん。6時間毎にエリア内のどこがが進入禁止エリアに指定されて、そこにいたままの参加者の首輪がドカーンってなってしまう仕様になっているぽん。その時にはアラームを鳴らすので、アラームが完全に鳴り止む前に禁止エリアから脱出してしまえばギリギリセーフぽん』

 

 

『説明は以上ぽん――本来ならルール説明の後に即開始をするつもりだったけど、その前にちょっと面白い余興を見てもらいたいぽん』

 

 

「余興……?」

 

 

 

『そう、この殺し合いを盛り上げるための、楽しい楽しい余興だぽん』

 

ファヴの声が突然冷たくなったかと思うと―――画面が移り変わり、ある映像が流れ始めた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――

 

トトヤマ マモリ サン ガ ミセシメ ニ エラバレマシタ

 

 

ショケイ ヲ カイシ シマス

 

――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

私はいつの間にかここに立っていた

周りを見渡すとそこは石壁に包まれた暗い空間

ペンチとハサミは無い。変身している事以外は無防備だ

 

唯一の明かりらしき天井のモニターには、このようなものが表示されていた

 

 

『今からあなたにはこの迷宮から脱出してもらいます』

『ただしキミの後ろから恐ろしいものが襲い掛かってきマス』

『迷宮内には様々なトラップが配置されております』

 

『がんばってくだサイ』

 

衝撃と混乱と動揺が同時に頭に集中すると同時に、考える暇もなく後ろから呻き声を上げる黒い「怪物」がこの迷宮を砕きながら近づいてくる音がした

 

《マジカル迷宮》

 

 

 

 

 

走る、走る、走る―――武器もなく、襲い掛かってくる怪物の正体がわからない状況で、私はただ走り続ける

迷宮内にあった機械類はあの時のモニターのみ、それ以外には何もない。

 

まともな武器がない状況では、逃げる以外の選択肢は無かった

 

 

逃げてる最中、何かが自分の腕に突き刺さる感触がした。何処かでトラップのスイッチを押してしまったのだろう。しかも体中が痺れてくる。ご丁寧に毒でも仕込んでいたのだろうか

 

 

だがそんなことを気にしている暇すら無い、ひたすら走る、あの怪物に追いつかれないように

 

意識が混濁する、徐々に手足の感覚がなくなっていく、ただ痛みだけが広がっていく――

 

 

 

 

 

 

気がつくと、私はあの怪物から逃れることが出来たようだ……

 

だけど、身体は限界で、まともに歩くことすら出来ない。

 

目の前がぼやけ、まともな思考が出来ない中で、ドアらしきものが、見える

 

 

 

何とか、ドアを、開け―――

 

 

※※※※※※※※※※※

 

 

何か、音が、した。

 

 

 

 

 

 

私の、首が、飛んで、いた

 

 

 

 

 

 

 

目の前に、だれか、いた―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もうしわけ、ありませ、お嬢―――

 

 

『Game Over』

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

「―――あーあ、残念だぽん。そこに隣に隠し扉があってそこがゴールだったぽん。おしいぽん」

 

この映像が終わった後、一帯は静まり返っていた。

何が「余興」だ。ふざけるなよ。

これじゃあモノクマのやっていたオシオキそのものじゃないか

 

「い、いやあああああああああああああっ!」

「ひどすぎる……」

「ふっざけんじゃねぇぞてめぇ!」

 

ホール内から悲鳴、恐怖、怒り、様々な声が聞こえてくる。

 

「………ッ!!!」

 

一人、車椅子に座った女の子は、怒りとも悲しみとも言えぬ表情のまま、ただ拳を握りしめていた

 

 

「さて、余興が終わった所で、そろそろ会場へ案内させてもらうぽん」

 

ファヴのその言葉とともに地面が光り輝く。それと同時に俺の視界が暗くなっていく

 

 

 

「では、楽しんで殺し合ってほしいぽ~ん!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その言葉を最後に、俺の意識は失われ

 

 

―――――――この狂ったバトルロワイヤルは始まりを告げた

 

 

 

 

 

 

 

【シャドウゲール@魔法少女育成計画シリーズ 死亡】

【主催】

【ファヴ@魔法少女育成計画シリーズ】




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