捻くれた少年と猫っぽい少女   作:ローリング・ビートル

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ラーメンの余韻

 合流してからは、女子3人に男子1人という、端から見ればリア充感はあるが、ボッチ歴の長い奴からしたら、どうにも居心地の悪いパーティーであちこち移動して回った。明らかに男子が入りづらい店もあったので、ぶっちゃけあまり覚えてないくらいだ。

 外に出ると、だいぶ陽が傾いていて、意外なくらい時間が早く過ぎている事がわかった。

 星空は、まるで日向ぼっこをしている猫のように伸びをした。

 

「あ~、遊んだにゃ~♪」

「うん。今日は千葉に来れてよかったね」

「そう言ってもらえて小町も嬉しいです~。ほら、お兄ちゃん。千葉が褒められてるよ」

「お、おう、まあ気に入ってくれたならよかった。……気が向いたら、また来ればいいんじゃねえの?」

「ほら、お兄ちゃんも是非また来てください。よろしくお願いしますって言ってますよ~」

「そこまで言ってねえよ……」

 

 すげえはやさで改変されたな、俺の発言。いや、方向性はあってんだけどさ。

 

「にゃあっ!比企谷さん、次も案内よろしく頼むにゃあ!」

「……暇だったらな」

「ちなみに兄は年中暇です」

「やかましい」

 

 実際そのとおりなんだが、あえて口にすることじゃない。泣くよ?泣いちゃうよ?

 小町の言葉に、星空も小泉も哀しそうな目をこちらに向けている。おい、またかよ。

 

「比企谷さん!…………強く生きるにゃあ!」

 

 おい、何だその励まし方。むしろ哀しくなってくるわ。小泉は隣で聖母のような笑顔で頷いているし……。

 とはいえ、今日は不思議と素直に楽しいと思えたのは事実だった。

 ……やっぱラーメン偉大だな。次は一人ラーメンにしよう。

 

 *******

 

 その日の夜。

 

「……もしもし」

「あ、え、えーと……あ、比企谷さんにゃ!」

「……どした?」

 

 まあ、スマホでかけ間違いとかそうそうないよな。そんな好意をもった女子に電話をする時の口実みたいな……え、俺?や、やってないよ?ほんとだよ?ハチマン、ウソ、ツカナイ。

 星空は何故か言いづらそうに「あー」とか「うー」とか唸っていた。 

 

「忘れ物でもしたのか?」

「えっと……そうじゃなくて……」

「?」

「ま、また、ラーメン食べに行っくにゃあ!!!」

「っ!?」

 

 突然の大声の後、すぐに通話が途切れた。

 びっくりしたぁ……。

 しばらく心臓がばくんばくん鳴っていたのは、きっと大声のせいだろう。

 

 *******

 

「にゃあ……またラーメン一緒に食べようって言うだけなのに、すっごく緊張した……何でだろ」

「凛~、ちょっといい?あら、アンタ顔真っ赤だけど、どうかした?」

「な、何でもない何でもない何でもない!」

 

 

 

 

 

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