夜。読書が捗る至福の時間に突然携帯が震えだした。
決して超常現象ではないというのに数秒かかって気づくあたり、本当に暇潰し機能ばっか使ってんだなと自分自身に呆れてしまう。
画面を確認すると、何となく予想していた人物の名前が表示されていた。
「⋯⋯もしもし」
「ひ、比企谷さん!大丈夫にゃ!?」
「⋯⋯落ち着け。どうかしたのか?」
「だって比企谷さんが⋯⋯犯行声明文を書いてたにゃ!」
「⋯⋯⋯⋯は?」
いきなりすぎる心配の声とその内容に、一瞬夢の中にいるのかと思いかけたが、まだ時計を見て、自分の首筋に手をやり、これは夢じゃないと確信する。
だが、こちらが何かを言う前に星空が先に口を開いた。
「小町ちゃんから聞いたにゃ!それで奉仕部に入れられたって」
そこだけ聞くと俺が学校に犯行声明文を送りつけて、その罰として奉仕部に入れられ強制的に社会奉仕しているみたいだ。人聞きが悪すぎる⋯⋯いや、まあ俺が悪いんだけどね?
俺はきちんと時系列に沿って、その内容を説明した。
「んー⋯⋯どっちにしろ犯行声明文にゃ!」
そこは変わらないらしい。まあ、実際にあれのせいで奉仕部強制入部させられているので、反論のしようもないのだが。
「⋯⋯まあ、あれだ。部活は決めたのか?」
「あー!比企谷先輩、話そらそうとしてるにゃ〜!」
「いや、何つーか⋯⋯色々考えてるみたいだったからな。それで気になってたというか⋯⋯小町も色々言ってたからな」
「比企谷先輩⋯⋯」
「⋯⋯それにやりたい部活があるならやっとかないと俺みたいに強制的に奉仕部とかに入れられる可能性があるからな。一応気をつけといたほうがいい」
「そ、それはないかもしれないにゃあ⋯⋯でもありがとうございますにゃ!もうちょっとしっかり考えてみるにゃあ!比企谷先輩も部活頑張るにゃ!」
「お、おう⋯⋯まあ、一応、ぼちぼち」
「やるからには全力にゃあ!!」
「⋯⋯了解」
電話越しに伝わる気迫に、俺はただ頷くことしかできなかった。
とりあえず明日依頼が来ないことを祈るとしよう。
「よーし、明日かよちんをスクールアイドル部に連れて行くにゃあ!!比企谷さん、おやすみなさいにゃ!」
「おう、お、おやすみ⋯⋯ってもう切れてる。まあ、いいか」
何故かはわからないが、その日はやけにすっきりした気持ちで眠りについた。
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「あ、凛ちゃん。おはよう」
「おっはようにゃー!」
「今日はいつもよりさらに元気だね。何か良いことあったの?」
「にゃ?うーん、よくわからないけどいつもより気持ちよく起きれたにゃ!かよちん、ダッシュにゃ!」
「え?え?まだそんな時間じゃ⋯⋯ダ、ダレカタスケテェェェェェ〜〜〜〜〜!」