気がつくと辺り一面白い世界にいた
「知らない天井だ………って此処どこ?」
「此処は現世と冥界の狭間……お主の世界で言うところの所謂三途の川じゃ」
いきなり白い顎髭を生やしてアロハシャツ着たファンキーな爺さんがこちらに話し掛けてきた
って………あの世ぉぉぉぉ?
って事は………この人もしかして……
「あのぉ…一つ質問していいですか?」
「良いぞ」
「アンタ…いや貴男は神様と呼ばれている方ですか?」
「ほっほっ、良く判ったのぅ、そうじゃ、ワシが神じゃ」
案の定目の前にいる爺さんは神様でした
「僕の名前は覇河王駑です」
「よろしくの………ってお主、案外驚いてはおらんようじゃの」
「いや、結構驚いてますよ、顔には出てないだけで」
いきなり此処は三途の川ですなんて言われて驚かない人なんていないと思うんだよね
あ、一つ聞きたい事があったんだった
「ところで神様、僕は天国に行くんですか?それとも地獄ですか?」
「いや……それなんじゃが……」
と口ごもる神様
この展開はまさか……
「スマヌ!本当にスマヌ!」
神様がいきなり土下座して来た
「実は天界で生じたシステムトラブルの影響で寿命をカウントしているカウンターに誤作動が起こっての、急ピッチで復旧はしたんじゃが、お主だけは間に合わなかったんじゃ、本当にスマナイ」
本当にすまなそうな表情をしている神様
若干涙目になってた
「気にしないで下さい、誰だって失敗しますよ、だから僕は貴方を許します」
「お主は本当に良い奴じゃな、よし、決めた、お主今からお主がいた世界以外の世界に転生させるぞ、ちなみに異論は認めんからの」
「転生……ってよく二次創作でよく有る例の?」
此処迄来ると最早テンプレ乙としか言い様が無いよ本当に
「そうじゃ、その認識で大丈夫じゃ、転生先なんじゃが、此処にあるカードに書かれた先がお主の転生先になる、容姿や性格はこちらで決めるから安心してほしい」
最近の転生って完全ランダムに変わったんだね
お兄さんビックリだ
「これも最近出来たシステムでの、これのおかげでワシらの負担も大分軽くなったんじゃ」
神様の世界でも大分合理化されているんだね
「ではこれで」
「では、確認するぞ……ほぅ……成程のぅ……お主の転生先が決まったぞ」
「何処ですか?」
「ハイスクールD×Dの世界じゃ」
ハイスクールD×D……と言えばあの「おっぱいドラゴン」の異名を持つ兵藤一誠が主人公の作品ですよね?
生前ハマってたなぁ………
「何やら生前の記憶に浸って居るところ申し訳ないが此処で良いかの?今ならまだ変更は効くが?」
「あっ、スイマセン、其処で大丈夫です」
「では、転生先に送るぞい」
そう言うと目の前に虹色に輝く大きな扉が現れ、音もなく開いた
「最後に一言言わせてくれ、お主の新たな人生に祝福があらん事を」
「今迄有り難うございました神様、では行って来ます」
Side 神様
「無事に行ったようじゃの」
ワシらの所為で自分がいた世界に居られなくなってしまったと言うのに…
なんとか消失前に肉体ごと天界に召喚出来たのは不幸中の幸いじゃったのは本当に奇跡と始か言い様が無かったの
覇河王駑……今思えば不思議な奴じゃった
何と言うのか……王者の風格とでも言うものなんじゃろうか?
そんな力を感じたんじゃ
「先ずはあやつの転生特典を早く決めないとのぅ」
ワシはそうつぶやくと、足早に自分の執務室へと向かって行った
Side神様Out