ハイスクールD×D 魔神となりし元赤龍帝   作:アザゼル→パパゼル

3 / 4
神器

一誠サイド in

 

俺が神の子を見張る者(グリゴリ)にきてから1ヶ月がたった。

その間に俺は主に勉強をしていた。

天使や悪魔、堕天使の三大勢力の歴史についてや他の神話について、神の子を見張る者(グリゴリ)の施設の詳しい内容についてや裏世界の常識について、他には人間の学校で学ぶことについてなどをアザゼルさんやシェムハザさんから教えてもらった。

今日は朝からアザゼルさんにヴァーリと一緒に神器(セイクリッド・ギア)の研究をしている施設に呼ばれた。

 

「おっ来たな、一誠にヴァーリ。」

「おはようアザゼルさん。」

「おはようアザゼル。それで?何で朝から私たちをここに呼んだの?」

 

ヴァーリの問いにアザゼルさんは少し誇らしげに俺を見ながら答えた。

 

「思ったより早く一誠が裏世界の基本的なことを覚えたからな。だから今日は一誠たち人間に一番身近なものである神器(セイクリッド・ギア)について詳しく教えようと思ってな。それにお前がいたほうが説明しやすいこともあるからな。」

「なるほどね……分かったわ。」

 

アザゼルさんの答えに納得したようにヴァーリは頷いた。

 

「よし。一誠、復習のために聞けておくが、神器(セイクリッド・ギア)とはどんなものだ?」

「えっと、確か人間だけが宿すことのできる聖書の神が作ったもの……だっけ?」

「ああそうだ。神器(セイクリッド・ギア)は色んな種類があってな。当たり障りないものから13種しかない神滅具(ロンギヌス)と呼ばれる極めれば神や魔王を殺すことが出来るものもあるんだ。」

「神や魔王も!?」

 

あまりのことに驚いてしまった。

けれどふと気になったことがあったからアザゼルさんに聞いてみた。

 

「ねぇアザゼルさん。」

「なんだ?一誠。」

神器(セイクリッド・ギア)って神様が作ったんだよね?何で神様が神様を殺せるようなものを作ったのかな?」

「さあな。…神の考えることなんざ誰にもわかんねーよ。」

 

俺の質問に対してぼやきながらそう答えたアザゼルさんは手を叩き、声を上げながら話を再開させた。

 

「あーやめやめ!この話はやめだ!!続きに戻すぞ。さっき言った神滅具(ロンギヌス)の中でも特に有名なのは『黄昏の聖槍(トゥルーロンギヌス)』と言うキリストを貫いったっていう槍だな。また、神器(セイクリッド・ギア)の中でも最強だとも言われてる代物だ。」

「へ~そんなのが13個もか~。少し見てみたいな~。」

 

俺がそう言うとどこか悪戯をしようとする子供のような顔をしながらヴァーリを促していた。

 

「ほれヴァーリ。」

「はぁ分かってるわよ。アルビオン!!」

『あぁ、わかった』

 

ヴァーリが誰かの名前を呼ぶとどこからか聞いたことのない声が聞こえるのと同時にヴァーリの背中から前にも見た光翼がでてきた。

 

「それは?」

「これは『白龍皇の光翼(ディバイン・ディバイディング)』といって白い龍(バニシング・ドラゴン)と呼ばれるアルビオンというドラゴンを宿している神器(セイクリッド・ギア)よ。」

「そしてさっき説明した神滅具(ロンギヌス)の一つだ。」

「えっ!?何でヴァーリが!?確かヴァーリって悪魔じゃなかったっけ?」

 

神滅具(ロンギヌス)がこんなに身近にあったことにも驚いたけどそれよりも悪魔であるヴァーリが宿していることに疑問を感じて聞き返してしまった。

俺の疑問にヴァーリは少し苦笑しながら答えてくれた。

 

「確かに私は悪魔の血を継いでるけど母は人間なの。所謂ハーフ悪魔っていうものよ。」

「そうだったんだ。」

「そんじゃ一誠の神器(セイクリッド・ギア)について調べるか。」

「えっ!?俺にもあるのか!?」

「ああ、昨日の昼間にやるのを忘れていたから夜のお前が寝ている時に簡易検査をしといた。その結果お前から神器(セイクリッド・ギア)の反応がしたからあるのは確実だ。」

「えぇ…」

「なにやってるのよ、まったく…」

 

アザゼルさんの行動に思わず俺は口元が少し引きつり、ヴァーリはため息をはいた。

 

「まあ気にすんな。いいか一誠。神器は想いの力で発現する。だからお前の中で一番想いの強いものを想像するんだ。そうすれば神器(セイクリッド・ギア)は応えてくれるさ。」

 

アザゼルさんに言われて俺はこれまでのことを思い出していた。

周りに虐げられ苦しかった以前の日々。

あのときは唯々毎日が苦痛で世界が灰色に見えていた。

でもアザゼルさんやヴァーリ、シェムハザさんたちに出会ってからはそんな世界が一変した。

やることが多くて大変だけど灰色だったものが様々な彩りをみせてそんな毎日が楽しい。

俺は今ある日常を護りたい。

そう思った瞬間俺の目の前に突然光り出した。

光が収まるとそこには宝玉のようなものがあった。

 

「これが俺の神器(セイクリッド・ギア)?」

「特にこれといった力は感じないけど…」

「それは!?」

 

俺とヴァーリが戸惑っているなか、アザゼルさんは驚いた表情を浮かべて近くの機械をいじりだした。

 

「…やっぱりか」

「アザゼル。これは一体どんな神器(セイクリッド・ギア)なの?」

 

しばらくして納得した表情のアザゼルさんにヴァーリが問い掛けた。

 

「一誠の神器(セイクリッド・ギア)であるこの宝玉の名前は投影の宝玉(プロジェクション・ジュエル)と言って、希少度で言えば神滅具(ロンギヌス)より少し低いぐらいのものだ。その能力は所有者の魂の形を読み取って反映した新たな神器(セイクリッド・ギア)に変化する…つまり所有者に最も適したオリジナルの神器(セイクリッド・ギア)になるというものだ。ゆえに同じ神器(セイクリッド・ギア)の所有者でも最適化後の形は全く違ったものになる。」

 

アザゼルさんからそのある意味異質である能力を聞いて俺とヴァーリは驚きで宝玉を見ながら固まっていた。

すると突然宝玉が光り輝き、その光は俺を包み込んだ。

光が収まるとそこには一本の片刃の片手剣が浮いていた。

その片手剣は刃の部分以外の峰と鍔の部分が赤色、柄の部分が黒色になっていた。

鍔の部分には緑色の宝玉が埋め込まれていて、その中にはある龍の紋章があった。

 

「そしてそれが一誠の魂を読み取って投影の宝玉(プロジェクション・ジュエル)が最適化したものだ。」

「これが…」

 

俺はその片手剣を手に持ってただ見続けてた。

すると、剣の宝玉部分からある機械音がでた。

その音がなるとそれまで静かだったヴァーリの光翼からアルビオンの驚愕したような声が聞こえてきた。

 

『Boost!』

『バカな!?ありえん!!』

「どうしたの?アルビオン」

 

アルビオンの驚きようにヴァーリが問い掛け、アルビオンの返答を聞いた瞬間にヴァーリとアザゼルさんの表情も驚愕に染まった。

 

『なぜ、なぜ貴様の神器(セイクリッド・ギア)から赤いの(・・・)の力が感じられるんだ!?』

「「!?」」

「?赤いの?」

 

アルビオンの言っていることがいまひとつ分からず首を傾げているとアザゼルさんが説明をしてくれた。

 

「一誠。三大勢力の戦争の時に暴れた2体のドラゴンがいたことは話したよな。」

「うん。」

「その2体のドラゴンは二天龍と呼ばれた存在で1体はヴァーリの神器(セイクリッド・ギア)に封印されている白龍皇アルビオン、もう1体は赤龍帝ドライグという。アルビオンが言っている赤いのというのはそのドライグのことでそいつのカをその剣から感じるらしい。」

「けどアザゼル。一誠は今代の赤龍帝ではないんでしょ?」

「ああ。それは間違いないんだが…」

『だが実際にあの剣からはほんの少しだが赤いのの力を感じるのは確かだ。』

 

3人がなぜかと考えていたが結局分からないままなので、他に能力がないか調べることになった。

俺は研究施設の実験ブースに入っていろんな実験をした。

その結果わかった能力は30秒ごとに倍加させる能力、力を分けて分身を作れる能力、魔力攻撃を倍以上にして反射する能力の3つだった。

 

「まっこんなところか。にしても不思議な神器(セイクリッド・ギア)だな。赤龍帝の力を一部だけとはいえ持ってるしな。そういえば一誠。」

「なに?アザゼルさん。」

「その神器(セイクリッド・ギア)の名前はどうするんだ?」

「名前?」

「ああそうだ。それはもうお前専用のものだし自分でつけてみたらどうだ?」

「じゃあ……憤怒の魔龍剣(ラース・オブ・ドラゴニック・ヴェイン)にするよ。」

「そうか。よし一誠。明日からは神器(セイクリッド・ギア)の訓練を受けてもらうからな。」

「はい!」

「私も暇な時は手伝ってあげるわ。」

 

こうして明日からの訓練が決まり、今日は終わった。

 

一誠サイド out

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。