ハイスクールD×D 魔神となりし元赤龍帝 作:アザゼル→パパゼル
一誠サイド in
俺の
また、訓練でははぐれ悪魔を倒したときに使っていた力を制御して使いこなす訓練もしているが難しくあの時ほど使いこなせないので、
今もヴァーリと模擬戦をしている。
「いくぞヴァーリ!!」
『Boost!!』
「どこからでも掛かってきなさい!一誠!!」
『Vanishing Dragon Balance Breaker!!!』
ヴァーリは既に
だからこそ本気のヴァーリと戦うことは戦闘技術を磨くと共に
「くらえ!」
ヴァーリが鎧を纏ったのと同時に俺の額に黒い小さな太陽のような紋様がでて、黒色の魔力弾を展開し、ヴァーリに向けて一斉に発射する。
「効かないよ!」
『Divide!!』
それをヴァーリは同じ数の魔力弾を展開しつつ、半減の力で俺の魔力弾の数を減らしてから魔力弾を放ってきた。
「だろうな。でもな」
『Avatar!!』
「俺に魔力攻撃は効かねぇよ!
『Counter!!』
だけどやはり半減されて無効化される。
「くそ!やっぱ反則だろ!?その力!!」
「私としては君の
「ぐっ!?」
俺の愚痴に対してヴァーリはこたえながらもこれまでの攻防で吸収した力で速くなったスピードで後ろにまわりこみ殴ってきた。
咄嗟に紋様を大きくし、より大きくなった魔力で身体強化をしつつ前方に跳ぶことによって力の分散させるもダメージが大きく少しふらつく。
「触ったよ。」
「くそ!!」
『DivideDivideDivideDivideDivideDivideDivideDivideDivideDivide!!』
『Explosion!!』
「ちっ!?」
ヴァーリによって力を連続で半減され倍加や紋様を大きくして得た魔力による強化で対抗しながら戦うも徐々に追い詰められる。
「これでとどめよ!!」
「がっ!?」
力の大幅な減少によってできた隙をつかれて懐に潜り込まれる。
そのままヴァーリの攻撃が鳩尾に入り、俺が倒れた事でヴァーリの勝利が決まり模擬戦が終わった。
─────────
「あーあまた勝てなかった。」
「でも前よりも動きはよくなってるよ。」
模擬戦が終わり、少し休憩してからヴァーリと今回の訓練について話す。
「ヴァーリが言うんならそうなんだろうけどさ。結局今日も
「しょうがないわよ。
「まーそうかもな。」
そうして今日の訓練を終えた。
──────────
翌日、アザゼルさんから頼まれて冥界の森に薬草を取りに来ていた。
薬草自体は比較的簡単に見つかったので帰ろうとすると、少し離れた場所から爆発音のようなものが聞こえ、急いでその場所に向かった。
その場所には俺より少し年上に見える少女を十数人の男が取り囲んでいた。
そして男の一人が少女に魔力弾を放とうとしているのを見て俺は咄嗟に少女の前に飛び出してかばうように立っていた。
「よってたかって何してんだてめぇら!」
「なっ人間!?」
「なぜこんなところに人間が?」
冥界に人間がいることに不審に思ったのか男たちが騒ぎ出す。
だがすぐに落ち着いたのか見下した目でこちらを見て話し掛けてきた。
「なぜこんなところにいるのかはこの際どうでもいいか。おい人間。俺たちはお前の後ろにいる黒歌に用があるんだ。だからそこをどけ。」
「嫌だね。どんな理由があろうと殺されそうになっている女の子を見捨てられるかよ。」
「ちっ、そいつは我等の主を殺したはぐれ悪魔だ。冥界にいるならそれぐらい知っているだろ。だから同じ主を持ていた我等が殺すんだ。」
「それはそっちが約束を破ったからでしょ!!妹には手を出さないって言ったのに無理矢理仙術をおぼえさせようとしたからだにゃ!!」
男たちの要求を拒否し、それに苛立ちながらも男たちは黒歌と呼ばれた少女がはぐれ悪魔であることを言う。
黒歌はそんな男たちに反論し、俺も黒歌を守るように
そんな俺たちにさらに苛立った様子の男たちは更に話を続ける。
「主は貴様の妹の力を有効に使ってやろうとしたのだ!そもそも元々悪魔ではなかった貴様らは我等に従っていればよかったんだ!!なのに貴様もそこの人間のガキも貴様の両親も逆らいやがって!!」
「…どういうことにゃ?」
男たちの言葉に怪訝そうな顔をする黒歌。
俺も黒歌と同じような顔で話を聞く。
だけど男たちが言った次の言葉に頭が真っ白になった。
「主が貴様ら猫魈の力を欲した。だから貴様ら2人をよこせと貴様らがいないときに貴様らの両親に言った。なのにあいつらは逆らいやがった!だから主の命令で殺してやったんだ。そして少しして飢えていた貴様らを眷属にしたのだ。だが貴様も逆らいやがって、すぐに親の元に送ってやる。」
「そん…な…そんな事って……」
黒歌はそのあまりの内容に力がなく地面にへたれこむ。
俺も呆然として男たちを見ていた。
そんな俺たちの様子を見て少し溜飲が下がったのか男たちはニヤニヤと嘲るような笑みを浮かべる。
人の親を殺し、その娘も今殺そうとしている。
そこには罪悪感や後悔などなく、あるのは自分たちに逆らったことへの怒りや侮蔑、そして自らの欲を満たそうとしている醜悪な感情だけだった。
それを見て俺の中の何かが切れた。
俺は捨てられたがゆえに家族愛と言うものが分からなかった。
だからこそアザゼルさんに拾われてから過ごした日常が、家族のように接してくれる人がいる日常がどれだけ大切なものかを知っている。
なのにそんな日常を過ごしていた黒歌の生活を平気で壊し、ヘラヘラとしている男たちに湧き上がってくる感情を押さえることができなかった。
敵を燃やし尽くすまで決して収まらないであろう怒りの感情を。
「あぁぁあぁぁぁあぁ!!!!」
俺が叫ぶと同時に俺と黒歌以外の全てを吹き飛ばすように黒色の魔力が吹き荒れる。
その魔力に吹き飛ばされた男たちは突然のことに慌て始める。
「なんだ!?この魔力は!?」
「くそっ!?人間風情が!殺せ!!」
男たちが攻撃してくるが全て吹き荒れる魔力により弾かれる。
そんな男たちを睨みながら俺は呟くように言う。
「ただ己の欲のために人の日常を……人の幸せを奪う。そんな理不尽…俺がぶっ壊してやる。
一誠サイド out
黒歌サイド in
私は悪魔たちの言葉に思考が止まってしまった。
最初は身寄りのない私たちを助けてくれたいい悪魔だと思った。
だから妹の白音に手を出さないことを条件に悪魔の眷属になった。
けどその約束を反故にされそうになったから主の悪魔を殺した。
しばらくは逃げれたけど追い詰められた。
そこで聞かされた話は今の私を絶望させるには充分だった。
そんな私を悪魔たちは殺そうとするなか途中で私をかばうように入ってきた男の子から私と男の子を守るように魔力が吹き荒れた。
「
男の子がそう言った途端に男の子の持っていた片手剣が光を放ち、男の子を包んだ。
光がはれるとそこには漆黒の色をして所々赤いラインのはいった禍禍しい、だけどどこか神々しさを感じさせる騎士のような所々に金色の宝玉が埋め込まれた鎧を身に纏った男の子がいた。
額には黒い太陽のような紋様があり、腰にはさっきの片手剣と同じような片手剣が長いものと短いものの2本がある。
悪魔たちはその姿を見て恐怖に飲まれているのか少しふるえている。
だけど私はその鎧をみて、どんなものも包み込ん守ってくれるような闇を連想させる漆黒を見て、安堵に近い感情を抱きながら見とれていた。
黒歌サイド out
一誠サイド in
力が湧き上がってくる。
あの時と…はぐれ悪魔を倒した時と同じ…いや、それ以上の力が。
他にもこれまであった
だけどそんなことはどうでもいい。
「
鎧の名を呟きつつもオーラにあてられたからか恐怖に震える悪魔たちを激しい憤怒を宿した目で睨みつける。
「さぁ、蹂躙の始まりだ!!」
宣言すると同時に悪魔の1人の懐に潜り込み十字に切り裂いた。
「ぐぁ!!」
「なっ!?」
「いつのまに!?」
「次!」
俺のスピードについてこれなかった悪魔たちは動揺する。
その隙にさらに2人、3人と切り裂いていく。
「クソが!」
「死ねぇ!!」
次々と仲間が倒れていくのに焦ったのか残りの悪魔たちが魔力弾を放ってくる。
「
『Counter!!』
だけど俺は反撃の能力で跳ね返してさらに追撃として魔力弾を放つ。
どれだけ攻撃しても効かない俺を見て悪魔たちはさらに焦り出した。
その焦りによって狙いが外れた魔力弾が黒歌に向かって飛んでいった。
「きゃ!?」
魔力弾が黒歌にあたりかけるが鎧の能力でコントロール出来るようになった闇の力で壁を作って防いだ。
それと同時にいったん黒歌の近くに戻る。
「大丈夫か?」
「う、うん。大丈夫にゃ。」
黒歌の無事を確認しつつ、悪魔たちの様子を見ると全員が満身創痍の状態だった。
体の一部が切り裂かれたもの、魔力弾によって吹き飛ばされたものたちが恐怖からか命乞いを始めた。
「た…助けてくれ。」
「まだ死にたくない。」
「……そうやって言ったものたちをお前らはどれだけ殺したと思ってやがる。
悪魔たちの命乞いを無視して片手剣に闇の力を込めた黒い炎を纏わせる。
さらに制限の取れた倍加の能力で一気に倍加する。
『BoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoost!!!』
「己の欲のために人の幸せを奪ったこと…そして赤龍と魔神の逆鱗に触れたこと…それが貴様らの罪だ。」
『Explosion!!』
倍加して大きくなった黒炎を研ぎ澄ませて今放てる最大の技を使った。
「神千斬り!!」
極大の黒炎の斬撃は前方の風景と共に悪魔たちを全て燃やし尽くした。
──────────
「どこにいくつもりだ?」
「……」
黙って離れようとする黒歌に声をかける。
だけど黒歌は黙ったままで話そうとはしなかった。
「…やっぱりはぐれだからか?」
「そうにゃ。はぐれ悪魔には居場所なんてないにゃ。だからまた追っ手が来ないうちに逃げるにゃ。」
「だったらうちにくるか?」
「……は?」
俺の言葉に離れようとしていた黒歌は呆けた顔で固まった。
「だからうちにこいよ。変な奴が多いけど皆いい人たちだし。」
「あんた話聞いてた?はぐれに居場所はない。それにもう私のせいで人に迷惑をかけたくないにゃ。助けてくれたことには感謝してるにゃ。でも私の事知らない癖にこれ以上関わろうとしないで。だからほっといてほs「ほっとけるか!!」」
黒歌の言い分を聞いていて我慢出来ずについ叫んでしまった。
黒歌はそんな俺になぜ?という疑問を感じている視線を送ってきた。
「俺は一度捨てられたんだ。」
「!?」
俺の言葉が意外だったのか黒歌は目を見開いて驚いた。
それから俺の過去の黒歌に全て話した。
「俺は1人でいることの辛さを知っている。だからこそ自分から孤独になろうとするお前をほっとくことなんてできない。居場所がないなら俺がなってやる。どんなものからでも守ってやる。ずっと一緒にいてやる。」
「…ほんとに私がいても…いいのかにゃ?」
俺の言葉を聞いた黒歌は体を震わせ涙を堪えながら聞いてきた。
「ああ!だからうちにこいよ黒歌!!」
「…うん!」
笑みを浮かべながらそう言うと黒歌は泣きながら頷いた。
俺は黒歌が泣きやむまで慰めてから一緒にアザゼルさんの所に戻った。
最初は驚いていたけど話を聞くと皆黒歌の事を受け入れてくれたからよかった。
そう思いながら俺も笑みを浮かべた。
一誠サイド out