ペルソナ使い鳴上悠と魔法科生   作:ローファイト

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感想ありがとうございます。
誤字脱字報告ありがとうございます。

間が空いてしまってすみません。
では…………





第十話 悠とリーナの密談

2096年1月13日(金)21:12

 

 

リーナは巨大な光る剣、魔法『分子ディバイダー』を烏人間の頭上に振り下ろす。

 

「ギャーーーーーーーー」

烏人間は真っ二つになり、ドロドロとした黒い液体状となり消滅したのだった。

 

そして、いつの間にやら立ち込めていた霧も晴れる。

 

 

「はぁ、はぁ、はぁ…ふぅ」

リーナは烏人間が消滅するさまを確認し、戦いが終わった事に安堵する。

 

「すごいな」

悠は気絶しているリーナの部下を壁に持たれ掛けさせ、リーナが放った魔法に素直な感想を漏らしながら、歩み寄る。

 

「ありがとう。ゆ……そこの人、協力感謝します。貴方のお陰で犯罪者を倒す事が出来ました」

リーナは悠と名前を言いかけたが、自分が今は仮面の女性アンジー・シリウスであることを思い出し、居住まいを正す。

 

「仲間は皆無事だ。皆校舎の外に移動させておいた」

悠はリーナの『ムスペルスヘイム』の閃光と轟音を聞き、体育館の様子を窺うと、ちょうど人質を取られている話をしていたため、校内の鏡の反応をペルソナで確認しつつ、急いで救出に向かったのだ。救出し気絶しているリーナの部下達をペルソナで運び終えてから、再度体育館に向かい、先ほどのタイミングで、体育館で囚われている最後の一人を救出したのだった。

 

「助かりました」

 

「でも、体育館をこんなに破壊して、明日どうする?確実に騒ぎになる」

悠はリーナの魔法『ムスペルスヘイム』で焼かれ、『分子ディバイダー』で天井と壁が切られた後のように一部が消滅している体育館の風景を見てそう言う。

 

「うっ……そ、それは、どうしよう?」

リーナは悠にそう言われ、改めて体育館の惨状を見て動揺し、威厳を繕っていた化けの皮が剥がれる。

 

「そっとしておこう」

悠は真顔でいつもの口癖で即答する。

 

「そ……それは、やっぱりダメよ!」

リーナは肯定しかけたが、頭を振り否定する。

 

「ですよね……リーナはお偉いさんなんだろ?国に掛け合うとか」

 

「無理よ。ここは日本だし……悠は何かないの?」

 

「……やっぱりリーナか」

 

「あ!……ひ、人違いです。わ、私はアンジー・シリウス」

リーナは慌てて否定し、取り繕うとする。

 

「声が一緒だし、俺の事を名前で呼んでいたし、今更だな」

悠はリーナに笑顔を向ける。

 

「……嵌めたわね悠」

リーナは対抗魔法パレードを解除し、元の金髪碧眼ツインテール姿に戻り、悠を頬を膨らませ涙目で睨みつける。

 

「こんな手に引っかかるとは思わなかった。……それにしてもすごいな。全くの別人になれるんだな。それも魔法?」

悠が驚き褒めるのも理由がある。リーナのパレードは悠のアナライズ(探査)さえ騙し切っていたのだ。

 

「……どこまで、知っているの!?」

リーナは語気を強めて自分たちの身分について知っているのかを悠に聞く。

 

「リーナの正体は今知った」

 

「嘘!私達を監視するための日本軍のスパイじゃないの!」

リーナは悠に詰め寄る。

 

「いや、普通の都立高校の高校3年生。調べて貰えばわかる」

 

「……確かにそうだったわ。でもなんで、普通の高校生の悠がここに居るの!どうやって、部下たちを鏡の中から救出したの!?」

 

リーナは悠が何者なのかを補佐官のシルヴィに既に調べさせてたが、一般人であり、どこの組織にも所属している形跡がないという調査結果が出ていた。しかし、それでは悠がこの場に現れた理由や、リーナの部下を鏡の中から救出したことと、辻褄が合わない。

 

「リーナ達をたまたま見かけ、追いかけて……」

 

「はぁ?スパイでもないのになんでそんなことを?ストーカー?…………そう言えば!あのドッペルゲンガーが貴方を知っていたような口ぶりだったけど!どういうこと!?」

 

「……人違いかな」

 

「………………」

リーナは悠を睨み、無言の圧力をかける。

 

「冗談だ。…俺は5日前にあの烏人間と出くわし、撃退した」

 

「……どうやって?……悠は一般人よね、なんでそんな事が……そう言えば。あのドッペルゲンガーが貴方の事をペルソナ使いって……もしかして、悠はSB魔法師のペルソナ能力者なの?」

 

「……リーナはペルソナを知っているのか?」

今度は悠が驚く番だった。

 

「一応ね。でもペルソナ能力者はシャーマンとかと一緒でスピリチュアルな魔法師なはずよ。普通の魔法師と違って、魔法は使えないし、精神医療や怪奇現象が専門のよくわからないあやふやな魔法師って程度の認識よ」

 

どうやらUSNAではペルソナ能力者は、一応魔法師に含まれている様だ。

ただ、扱いは相当雑そうだが…………

正しくは、SB魔法師の系統をなし、アメリカの原住民の中にシャーマンと呼ばれている霊能力者や占い師の派生型であると捉えられている。さらにペルソナ能力者はUSNAでも数人しか確認されていないため、研究もほとんどされていない。

 

「そのよくわからないあやふやなペルソナ能力者です」

悠はおどけたように答える。

 

「ペルソナ能力者は戦闘能力は皆無のはずよ!なんで対抗できたの?なんで鏡から救出できたの!?」

 

「俺も鳥人間を追っていた。きっかけは、1週間程前に友人が失踪した時の事だ。俺は探し回り、今日のリーナの仲間の様に鏡に閉じ込められた彼女を発見し、鏡から出し救出することが出来た。その時に鳥人間…リーナが言うドッペルゲンガーに出くわしペルソナで撃退。その後、そのような事件が東京で最近起こっていることを知る。ただ、途方も無い話なため、協力者を得るのは困難だと判断し、俺一人、解決の糸口を見つけるために、夜な夜な追っていた。一昨日リーナと出くわしたのは、そのためだ。

友人を助けた際、鏡の中の異空間を移動出来るらしいことが判明したが詳しくはわかっていない。ただ、過去の経験上ペルソナ能力の一種だと思っている」

悠は真剣な表情をし話し出す。

 

「な、何?なんなの?ペルソナ能力者にそんな力が……ペルソナで撃退って?」

リーナは悠の話を聞き、困惑する。

 

「俺は答えた。今度はリーナが答える番だ。リーナ達はUSNA軍だな……なぜ、烏人間を追っていた?奴らは何者で、奴らはあとどれ位存在する?どうしてわざわざUSNAから日本に来てまで奴らを退治しに来た?リーナは奴らの正体を知っているようだった!あの烏人間は元仲間だったのか?」

 

「え?……それは、……機密事項なの。言えないわ」

 

「リーナが倒したあの鳥人間には仲間がいる事は、わかっている。あいつらが組織だって暗躍している可能性がある。これ以上犠牲者を出したくない。しかし、奴らの正体すらわからない状態だ。ようやくわかったのは今日みたいに魔法師を鏡がある場所におびき寄せ、捕らえる事だけだ。何の目的なのかも未だにさっぱりわからない」

 

「鏡で囚われる事は、私も今日知ったわ……奴らにそんな能力があるなんて知らなかったから………以前、対峙した奴らの仲間も、あのような怪物に変身したの…………それと、奴らの目的は私もくわしくは知らないの。ただ、厄災を呼び起こすものだとしか」

 

「どういうことだ?」

 

「…………言えないの」

 

「……リーナも立場があるのは分かる。しかし、これ以上犠牲を出したくない。教えてくれないか?」

 

「なんで、悠はそんなに必死なの?ペルソナ能力者は特殊な能力があるかもしれないけど、ほぼ普通の一般人と一緒のはずよ。そんな危険を犯してまでどうして!」

 

「友人が巻き込まれ、傷ついた。これ以上自分の住む街や人々を壊されたくない」

 

「……でも、悠は魔法師でも軍でも警察でもないのでしょう?なんで!」

 

「だとしても……俺には鏡から人を助け出すことが出来る。ペルソナ能力も扱える。出来るならばやるだけだ」

 

「……確かに、鏡から人を救出できるようね。さっきのあのドッペルゲンガーと出くわして無事なようだし………ペルソナ能力者に隠された能力が?それとも日本とUSNAではペルソナ能力者のカテゴリーが違うの?でも…………悠、私たちに協力しなさい。でないと…………」

リーナは勢い良く悠に協力を求めようとしたのだが、ある事に気が付き………

 

「でないと?」

 

「……でないと……私の正体を知ってしまった悠を………私は貴方を………消す………事に…………」

 

その事実にリーナは苦しそうに顔を歪ませ俯き、消え入るような声でそう口にする。

リーナは公然の秘密とはいえ、身分を隠して日本へ留学し、日本の許可なしにこの様な非合法活動を行っている。リーナ達のその正体は秘密にしなければならないのだ。

知られた場合……知られた相手を口封じをするか、誰かにすべての責任をなすりつけ、トカゲの尻尾切りをするかである。

 

「リーナは優しいんだな………幸い、俺が鏡の中に出入り出来て、リーナの部下を助けた事や、ペルソナ使いであることを知っているのはリーナだけだ。リーナの部下は未だ気絶しているようだし……ここは、俺がここに居なかった事にすれば良いんじゃないか?リーナが全部やったことにすれば……そうすれば、俺も助かるし、リーナも苦しまなくてすむ」

 

「でも……私はUSNA軍の軍人でこの件の現場責任者でもあるの………………でも、悠は部下を救ってくれた。それで私も救われた。……多分、悠の事を報告すると、悠は捕まり色々と実験動物のように調べられるかもしれない。私の正体も知ってしまった悠は消されるかもしれない…………私はそれを望まない…………悠……わかったわ……」

そう語るリーナの表情は苦渋に満ちていたが……最後に消え入るような声でそういったリーナは何処かホッとした表情をしていた。

 

 

「助かる」

 

「ううん。私も嫌なの……軍人失格ね」

 

「リーナは優しい良い人だ」

 

「おだてても何も出ないわよ」

 

「できれば、リーナが持っている情報もほしいところだが……」

 

「ごめんなさい……やっぱりそれは流石に」

 

「……そうか、USNA軍関係なしに、俺はリーナとだったら個人的に協力しても良い。それならば……」

 

「……考えさせて」

 

「ごめん。リーナの優しさに付け込む様な真似だな」

 

「……それはお互い様」

 

「リーナの仲間が目を覚ましたら厄介だ。俺はこの場から去ったほうが良いな……じゃあまた」

 

「……うん」

ゆっくりと頷く。

 

悠はリーナに軽く手を振りこの場から離れていった。

 

リーナは悠との会話を改めて思い出しながら、しばらく考え込むが……

「あれ?結局、悠はペルソナでどうやってドッペルゲンガーを撃退したの?……あれ?結局ペルソナって何なの?………………あああ!!それよりも、この体育館の惨状をどうすればいいのよ!!!悠!!!!」

 

破壊された体育館に取り残されたリーナ、もうこの場に居ない悠に叫ぶ声がいつまでも響いていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

2096年1月14日(金)放課後

 

悠はいつも通り取り巻きの女の子たちを、難なく撒いて、学校を後にするが……

 

「悠!!あの後大変だったんだから!!」

金髪碧眼ツインテール美少女、第一高校の制服姿のリーナが校門から少し離れた場所で待ち伏せし、悠を見ると同時に凄い剣幕で迫ってきた。

 

「リーナ、昨日ぶり」

悠はそんなリーナに何もなかったように挨拶をする。

 

「なによ平然と!!悠が先に帰るからあの体育館が壊れた言い訳が思い浮かばなくて!シルヴィには呆れられるわ!本国からは大目玉をくらうわ!!始末書はたっぷり書かされるわ!!」

 

「リーナは、あの烏人間倒した功績があるから、それだけで済んだということだ。しかも、体育館壊したのはほぼリーナの魔法だったんだろ?」

今朝のニュースではあの中学校の破壊された体育館は突如発生した竜巻による被害ということになっていたのを悠は知っていた。

USNA軍が適当な理由を付けて、日本政府と裏取引をしたことは明白だ。

 

「そ、そうなんだけど!!」

 

リーナが大声で悠に喚き散らしたため、生徒が集まって来る。

「また、鳴上くんに違う女が!」「くやしー!悠君をとらないで!」「ちょっと美人だからって!悠君に!!」「美人だ。天使降臨」「鳴上ばっかりずるいぞ!!」「今度は金髪美女か!あいつ何人いるんだよ!!」

 

「リーナ……ここではまずい」

「ちょ、ちょっと!」

悠はリーナの手を取って、脱兎の如くこの場を離れた。

 

 

 

悠は自動タクシーを途中で捕まえ、学校から離れた大きな公園まで行き、今、二人はベンチに並んで座っている。

 

「リーナはなんでわざわざ俺の学校まで来たんだ?」

 

「昨日の事よ!あの後色々大変だったんだから!!」

 

「連絡先教えておいたのに、電話くれれば良かった」

 

「あっ…そう言えば……」

 

「忘れてたのか…リーナはおっちょこちょい?」

 

「おっちょこちょいってどういう意味?」

 

「何処か抜けてて愛嬌がある」

 

「それは褒め言葉?……良いわ。昨日、悠が先に帰るから!大変だったんだから!」

 

「それはさっき聞いた。それって、体育館を破壊したのを全部烏人間のドッペルゲンガーのせいにすれば、リーナにお咎めなかったんじゃないか?」

 

「そ…それは…ダメよ。ちゃんと報告しないと」

リーナはどうやらその事に気がついてなかったようだ。しかし、真面目なリーナはそれに気がついたとしても、ちゃんと自分がしでかした事を報告しただろう。

 

「リーナは真面目なんだな」

 

「……いいえ、私は…悠の事を上に報告しなかった……だから」

 

「ごめん。リーナ、俺の事を庇うために悩ませた」

 

「いい……悠は私や部下を助けてくれたから」

 

「助かる」

 

「うん……ところで悠、貴方のペルソナ能力って何?改めて調べたけどUSNAでは、SB魔法師のカテゴリーに含まれる精神感応者の一部だとあったわ。…………ただ、魔法研究初期の時代、100年程前当時の一斉調査記録に、ネイティブ・アメリカンのシャーマンの一人にペルソナ使いだと名乗る人物がいたの。そのシャーマンは化成体、日本で言う式神を扱う強力な魔法師だったと記録にあったわ。でも資料はそれだけ……実際にどんな能力だったのかはわからずじまい。でも悠は鏡の中に入って部下を助けてくれた。あのドッペルゲンガーの様子だと、悠は戦えるすべを持っていて、あの化物と対峙していた………ペルソナ能力……いいえ、貴方は何?」

 

リーナは悠に改めてペルソナ能力について疑問を投げかける。

USNAで国に登録されている魔法師としてのペルソナ能力者は悠のように現実世界では能力が発動出来ないため、何か不可思議な能力が働いている可能性があるが何もわからないという見解で、そのような扱いになっているのだ。

ただ、悠やその仲間の様な、強力なペルソナ使いは軍や国から能力を隠して生活している可能性は十分にある。

 

「俺は鳴上悠。普通の高校生のハズなんだけど……ただ、ペルソナ能力を持っているってだけだ。多分……リーナが調べた100年前のシャーマンと同じ能力だ」

 

「……式神が扱えるの?……でも、あれは魔法師適性が無いと………」

 

「正確には式神じゃない……と思う。俺は魔法師じゃないし、式神については文献程度の知識しかないが……多分違うものだ。現代魔法とは全く異なるカテゴリーで発動しているのだと推測はしている。USNAの見解のスピリチュアルな魔法師と言うニュアンスは妥当なものだと感じる」

 

「……悠の能力を知っている人は居るの?」

 

「友達かな」

悠はそう言うが、鏡の中に入った事は七草家に知られている。ただ、七草家はそれを悠の能力ではなく、敵の術的な不具合、または隙をついたものだと、……飽く迄も悠を一般人と捉えているからこその見解である。

 

「……そう、おおっぴらにしない方がいいわ…………日本や、……私の国の研究者に目を付けられたら……悠は……ひどい扱いをされるに決まっている………私はそれは嫌よ」

 

リーナは魔法研究の裏を知っている。世界では魔法技術の向上が国の命運を握っていると言っても過言では無い情勢だ。そのため、魔法発展のために非人道的な行いや実験を繰り返し行ってきたのだ…………

リーナも、生まれながらの高い魔法適正のため、将来を有望視され、幼少から今日まで軍や国の組織で、毎日過酷な魔法訓練をこなしてきた。それがために穏やかな幼少期を捨てさせられ、まともに学校すらも通わせてもらえなかった。

ただ、リーナは軍に影響力が高い魔法師の名家の生まれであるため、待遇はまだ良かったと言って良いだろう。

 

日本では更に過酷な運命を背負った少年がいた。リーナと同世代で同じ魔法師の名家の一族とし生まれながらも、その魔法適正から忌み嫌われ、感情消去を伴う人工的魔法領域の改変や、非人道的な訓練を強いられて、尚、自我を保つ強靭な精神力を持つ少年。司波達也……

 

悠はその少年とも出会う運命にあったが……今は知るよしも無い。

 

 

「リーナは本当に優しいんだな……」

そう言って悠は公園のベンチで並んで座るリーナの頭にやさしく手を置く。

 

「……悠だって…困ってる私を手伝ってくれたし……昨日は助けてくれたし……」

リーナは少し頬を赤らめ、気恥ずかしそうに消え入りそうな声で言う。

 

「困っている女性が居たら、男として手を差し伸べるのは当然だ」

悠は真顔で即答する。

 

「何よそれ………でも、悠、この件から、手を引いて……これ以上は悠の能力がバレてしまう」

リーナはそんな悠に呆れていたが、真剣な表情に戻り、悠にこの件から下りるように言う。

 

「俺はやめる気が無い……かと言って、日本の軍やUSNAや研究者に捕まるのも困る。何か良い手は………」

 

「……悠の能力は隠密性が高いようね。昨日は悠の尾行に気が付かなかった……私達の捜索範囲を事前に知らせるわ………かぶらないようにね」

 

「良いのか?」

 

「仕方ないじゃない。悠がやめる気が無いんだから。別に悠に知られても問題無いし、軍や警察に喋ったりしないでしょ?それに、何かわかったら私にも情報を教えてくれるのでしょ?」

リーナは悠と出会って僅かな時間しか過ごしていないが……悠を信頼出来る人間と認識していた。

 

「わかった。でも、奴らは何者で目的は何かを教えてくれないか?」

 

「…………目的はわからない。でも、元々は私達の国に居た連中なの。私達の部下や軍の人間を、どうやったかわからないけど、姿形や記憶までもコピーして何かを起こそうとしている。その正体はパラサイト…悪霊とでも言うのかしら、それが今のところの奴らの正体だと考えているけど……そして、災いを振りまく存在だと言うことだけ………USNA軍関係者の姿をした奴らが日本で大きな事件を起こすと、とんでもないことになるわ……下手をすると同盟破棄だけでなく、戦争に発展する……そうなる前に排除しないと」

 

「それで……リーナ達は日本で内密に活動していたのか…………」

 

「……こんなこと喋ったりして……下手をすると私……処刑されちゃうかも」

 

「!?……ごめんリーナ、絶対しゃべらない」

 

「でも、これで私と悠は一連託生ね」

リーナは悠に苦笑いを向ける。

 

「よろしくな。リーナ」

悠は笑顔でリーナの手を取って握手をする。

 

 

この後、二人で地元の商店街に戻り、食材等を買い物をし、帰宅する。

 

 

悠は帰宅し、自室で今日のリーナとの会話を思い出していた。

(リーナが言っていた。USNAでは、奴らをパラサイト、悪霊だと……しかし、あの雰囲気はシャドウだ。もしかすると、昨日の鳥人間、ハミルトン本人の精神から生まれたシャドウで……本人に成り代わって、活動しているのかもしれない……しかし、肝心の目的がわからない。どうしたものか………)




明日も投稿出来ると思います。
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