セシリーさんに昨晩の件についての説明と仕返しのためアクシズ教団の教会に向かう。
「ついでに巡礼するか」
この街随一の教会の前に着く。建物だけは立派だ。俺は余り気が乗らないが教会の扉を開けことにした。そこにはプリースト服を来た美人の変態と同じくプリースト服を来た貫禄のあるおっさんがいた。隣には青スーツの秘書らしき人もいる。
「おおっ!あなたですか!この変態プリーストのセシリーを脅して彼女にとんでもないことをさせた新人教徒のカゲミヤ君というのは!!?」
「全部嘘です」
「全部本当のことですよ!私をエリス教団の教会で土下座したさせてあんなことまでしたのですから!!!」
「なんと恐ろしいことを!ですが心配いりません。我が教会でアクア様の聖なる洗礼を受ければあなたはもっとアクア様を信仰心が強くなるでしょう!!」
「この変態がいる教団にこの変人ありか」
セシリーさんが言うにはあのおっさんがアクシズ教団の最高責任者で最高司祭、そしてトップレベルのアークプリーストのゼスタ様らしい。思った通り変態野郎だ。それもセシリーよりも異常者か。この教団のトップは頭のネジをどこかに飛ばしているのか?
「セシリーさん後で話したいことがあるので二人っきりで会って下さい」
「あらお姉さんをデートに誘うならトコロテンスライムを一箱かエリス教の配給用のパンを一週間分持ってきなさい。それか現金でもいいわよ♪」
「...」
こいつは...
「それよりカゲミヤ殿は何しにここへ?」
「アクシズ教徒としての使命を全うするためにまずは洗礼を受けに来ました。それとそこの変態のせいでお金が無くなったので仕事を紹介してください」
「素晴らしい心掛けです!近頃の若者はアクア様の聖なる洗礼を受けようとしないのですよ!あなたはいずれ大物になりますよ!間違いありません!!ビビっときました!!!」
「そうですか?このむっつり変態男のどこにそんな素質あるんですか?」
「見なさい彼の着用しているケープを!あそこからアクア様の聖なる加護を感じます!あなたそれはどこで手にいれたのですか?」
「これは...」
本人から貰ったなんて言えない。
「我が家に代々と伝わる聖なる物なんですよ。俺の家系は代々とアクア様を信仰していましたから」
とっさについた嘘。通じるか?
「なんと素晴らしい!!!代々アクア様を崇められているとはさぞ素敵な家庭だったかと思います!!!」
やはりアホか。
「それよりも早く洗礼をお願いします」
「おや、これは失礼しました。。セシリー準備を」
「了解~」
俺は教会の裏にある大きな泉に案内された。
「ここで何をするんですか?」
「まずはここで身体を清めるのです!さぁさぁ早く服を脱いでさぁ早く!!!ハァハァ」
「...」
「ハァハァ...早く!!!」
...
「早く、さぁ!!!」
「少し黙れ...」
「もう照れ屋さんですね。さっさと身も心もゼスト様に捧げなさい。ぜスタ様は最高司祭のアークプリーストでり、上位悪魔を単独で撃退できるほどの実力者です。しかも悪魔っ娘以外ならオークでもオーガでも何でも愛でることができる御方ですよ。もちろんそこに性別はありません!!!」
セシリーさんの言葉に絶句する。これがアクシズ教団最高責任者。ただ者じゃなかった。
「帰れ」
変態と変態プリーストを追い出し服を全て脱いで泉に浸かる。季節は春だが冷える。
どのくらい浸かればいいのだ?
「ちゃんと頭まで浸かるんですぞ!」
いつの間にか変態責任者が戻ってきていた。
「ゴボコボゴボ」
もって一分か。
そろそろ苦しくなったので頭を水面に上げようとした瞬間。突然頭を押された。
「ゴハッ!!!ゴボボボ!!」
突然なんだ!?いきなり頭を掴んで水中に押し付けるのは!立派な殺人だぞ!
「アクシズ教徒なら水中で呼吸をするのは朝飯前です!!!さぁ水中でアクア様の教えを叫ぶのです!」
無理に決まってる!
「お前ゴボボふざけんな!ゴボボボ!!」
俺を襲っているのはゼスタ様だった。この変態野郎。まさかサイコパス属性も持ってるのか。
「ほらほら頑張れ、カゲミヤ。あなたならいけるわよ~ほれほれ~」
セシリーさんもいたのか。つーか見てないで助けろ!今助けてくれたら結婚してやるから!!!
「お前ボボボ見てないで助けゴボボボ」
あの変態責任者は縛って吊るしてやる。
「さぁもうすぐです!!アクア様の聖なるお姿がお見えになってきたでしょう!!!」
それイコール死だよね?
「いい加減にしろ!!!『クリエイトウォーター』ッ!!!」
「初級魔法ごときで私を止めるなど...な!?何ですかこの威力は!!うわあああああ!!!!?」
俺の全力のクリエイトウォーターにゼスタ様は吹っ飛ぶ。
「ハァハァ、助かった」
「お疲れ様~それにしてもあなたの使った、あの魔法はなに?初級魔法よね?」
「俺は魔法使いの上級職『アデプトウィザード』だ」
俺の言葉にセシリーは驚いた。
「まさか伝説の上級職だったなんて!!!間違いなくこれはアクア様のお導きよ!これで生意気にと国教となっているエリス教にも一泡かかせられるわ!」
確かにアクア様の導きで俺は力を得た。でもこの力で人に迷惑をかけることは余りしたくない。
「何を企んでるか知らないが協力はしないからな」
「もう照れなくてもいいのよ!勿論きっちりお礼はするわ!」
「貧乏人が何を払えるんだ?」
その無駄にエロい身体を差し出す気か?
「お姉さんとデートよ!!!」
「もういいわ」
変態プリーストはほっといて服を着ようとしたが、この場にこいつがいる。
「服着るんでどっか行け」
「お構い無く。私は子供のお肌以外興味ありませんが、あなたのその引き締まった身体には少しそそられるとのがありますね」
「『クリエイトウォーター』ッ」
「え!ちょっと待って話し合いを、ぎゃああああっ!!」
邪魔者も消えたのでさっさと身体を拭き服を来た。
「よくぞ過酷な洗礼を耐え抜きましたね。これであなたは立派なアクシズ教徒です」
優しく微笑むゼスタ様。
「そうですか。それより仕事を紹介してください」
「そうよ!カゲミヤには私を養うという仕事があるのよ!だからゼスタ様、早く楽でお金が稼げる仕事を早く紹介してあげてください!」
「今のは幻聴か?いつから俺は変態プリーストを養うことになったんだ?」
「あら、私にあんなことさせといて責任とらないつもりなの?それに私は感じます。あなたと一緒にいれば食事には困らないと!それに顔はそこそこイケメンだし!」
「知るか」
「酷い!私とは遊びだったのね!!」
「遊びでもごめんだ」
そもそも金がないのはお前のせいなんだぞ。
するとゼスタ様が口を開いた。
「それなら私とベットで夜な夜な語り合うのはどうですか?わたし個人の支払いになりますが、目標の三十万エリスもすぐに貯まりますよ?」
何で俺が三十万エリス必要なの知ってるの?
「フッ、どうですか?」
「断る」
「はぁ残念です。では私の仕事の補佐をしてください。最近遊びすぎ...アクア様の偉大な教えを広めるために私自らの布教活動に精を出しすぎて書類がたまってるもので」
また書類仕事か。
「...分かりました」
「私を養うためには頑張ってねアナタ☆」
「黙れ変態、食事の時間になったら来い。飯を用意してやる」
「うっひょおおおおおお!!!じゃあ私は布教活動いってきまーす!!」
まだ午前中だというのに疲れた。
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アルカンレティアでの生活十日目
「カゲミヤ様こちらの書類にサインを!」
「カゲミヤ!!!またアクシズ教徒がうちのプリースト達に嫌がらせをしたぞ!!!」
「カゲミヤ~お腹すいたよ~早くご飯作ってよ~」
「カゲミヤ様~こっちの書類のチェックをお願いします」
「カゲミヤ様、源泉に異物が混入していたので浄化するためのプリースト派遣についてなのですが」
「カゲミヤ兄ちゃん~今日もお菓子作ってよ~」
「カゲミヤ様!!」
「カゲミヤ!!!」
「カゲミヤお腹すいた~愛しのセシリーお姉さんからのお願いよ~」
...
「アアアアアアアア!!!!!!!ふざけんな!!あの変態責任者どこ行きやがった!!!」
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俺は現在アクシズ教団臨時最高責任者兼アクシズ教最高司祭代理をしている。
何故こうなった。あの変態がためていた書類を二日で処理したからか?それともアクア様の信仰心が高いからか?理由はどうでもいい。
早くここから出たい。
「はぁ、」
「カゲミヤ様、ため息などしていてはしあわせが逃げますよ?」
「トリスタンさん、そろそろ代理を止めさせてくれないか?」
「何をおっしゃいますか!!?カゲミヤ様!!!あなたのおかげでどれだけたまってた仕事が片付けられたか!それにあなたがいないとアクシズ教団は終です!」
そこまでいう?じゃあ終わっていいよ!とっとと終わってくれ頼むから!アクシズ教の教えは自由が売りなんだろ?なら俺を自由にさせてくれや。
「えぇ...」
「あなた~♪今日のご飯はなにかしら?」
このバカっぽい声は変態プリーストのセシリーか。
「お前は俺の妻かセシリー」
「もうお互い素直になっちゃいましょうよ!あなたも私の事を呼び捨てにしているし。やっと私を養う気になったのね!!!」
「お前を養ってたらこっちが破産するわ」
「照れちゃってもう可愛いわね」
「はいはいありがとね」
「さあ今日のごはん!!!」
「もう少しで今日の仕事も終わるから、もう少し待て」
「えぇ~ごはん!ごはん!私の晩ごはん!!!」
うるさい変態プリーストだ。こいつの精神年齢は大人に慣れきれなかったようだ。
「......終わった」
書き終わった書類を秘書のトリスタンさんに渡して確認をしてもって判子を押す。これで今日のノルマ達成。
「ではカゲミヤ様今日もお疲れ様でした。先に失礼しますね」
彼女はにこやかな表情で教会を後にした。俺は教会にあるキッチンで今日の飯を作る。
「エプロン姿のカゲミヤもいいわね~」
こいつは一度死んだ方がいいと思う。でもこの変態のために手を汚したくはないからギリギリで殺意を納める。
「もうそんなに見つめないで、照れちゃうじゃない」
「なに赤くなってんだ気持ち悪い」
「むっ!乙女に向かってそれはないんじゃない?」
「お前鏡って知ってる?一回見てこい。そこにはプリーストの皮を被った変態が写るはずだ」
「もう!私だって傷つくんですからね」
セシリーの顔は少し悲しそうだった。外から見たら綺麗な女性を泣かせたくそ野郎と思われるかもな。しかし頭のおかしい変態にも人間の心があったのか。
「そうか、悪かったな。なら次お前を傷つけたら何でも一ついうことを聞いてやる」
セシリーは笑顔で約束ですよと言った。その笑顔はついみとれてしまうくらい綺麗だった。
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翌日最近街の温泉の一部から異臭がすると報告が多くあり俺は教団のプリースト数人を連れて浄化と原因を調べるため現場に向かった。
件の温泉につくとそこは真っ黒になった温泉があった。
「これは酷いな」
「カゲミヤ様このようになっている温泉はまだいくつもあります」
「プリーストの浄化作業も追い付かない状況か」
「はい。それに厄介な事にこの汚染はとても強い毒なのか分かりませんが浄化にとても時間が必要で、しかも浄化のために水に触れたらとんでもない激痛が襲うのです」
「俺達アクシズ教のプリーストも耐えきれないのか?」
「悔しいですがその通りです」
それは厄介だな。
「とりあえず効率は落ちるがなるべくプリーストは何人かのグループで作業をやってくれ。浄化作業担当とその交代要因、そして浄化して者が少しでも楽になるように回復魔法の『ヒール』をかけ続けろ」
「分かりました」
あまり必要ないとおもっていたが俺も浄化魔法と回復魔法を覚えるしかないか。それにしても犯人は誰だ?いくつか考えられるのはこの街に恨むを持つ者。この街に恨身を抱くのはアクシズ教を潰したい者と...後は魔王軍ぐらいか?アクシズ教団は魔王の変な噂を好き放題に言ってるからいつか報復に来るかとしれないと思っていたからもしかしてと思ったが。
「なあ魔王軍で毒に詳しいやっかいな奴っているのか?」
近くにいた男性プリーストに聞いてみる。
「私がこの世で最も恐ろしい毒を操るのはデッドリーポイズンスライムです。でもだいぶ前に討伐されたらしいですが」
スライム、日本では某冒険ゲームのせいで雑魚モンスター扱いだがこの世界では結構強敵らしい。
「そうか、まぁいい浄化頑張ってくれ。俺も浄化魔法と回復魔法覚えて浄化作業に参加する」
「そんな!カゲミヤ様は最近多忙なゼスタ様に代わりアクシズ教団の運営をやっていると聞きました!そんなカゲミヤ様にこれ以上の負担はかけたくないですよ!」
アクシズ教にもまだまともな奴がいたのか。
「ありがとうな」
「いえいえ、私にはこのお湯を利用される奥様方の為に働いているのですよ!!!ああっあの全てを受け入れ包むようにふっくらしてつい甘えたくなる熟した身体!!!もう堪りません!!!!」
前言撤回。この熟女好きの変態野郎、俺の関心を返せ。
「何を言ってる!若いピチピチのお姉さんの方がいいに決まってるだろ!」
「お前ら何を言ってる!ちっちゃくてロリな方がいいであろう!私は十二才以上はババアだ!!!」
「てめっ!!表出ろこの犯罪者野郎が!!!」
「お前はアクア様の教えを否定するのか!この背教者が!!!」
「お前ら喧嘩してないで作業しろよ。そうしないと熟女もお姉さんもロリっ子も来ないぞ」
「よーしお前ら頑張るぞ~!!!」
「「おおおお!!!!!」」
やはりアクシズ教徒は滅ぶべきかもしれん。それとも本当に俺がトップになって宗教改革でもするか。
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それから三日経ってついに変態責任者を捕まえた俺は最高責任者兼アクシズ教最高司祭代理を辞めて目的地である紅魔の里に行くためテレポート屋にいる。
後ろにはカルト教団...もといアクシズ教団の皆さんが見送りに来ている。
「カゲミヤ様~いつでもお待ちし通りまーす」
「絶対また来いよ!カゲミヤ様!!」
「おにいちゃーん!!バイバーイ!!!」
アホで他所から見たらとんでもなく手がつけられず、問題ばかり起こすどうしようもない奴等だがやっぱり長居すると情ってものが沸き起こるのか、ほんの少しだけミジンコレベルではこの街に永住してもいいと...思う。
「カゲミヤ~!!!また来ますよね!また会えますよね!」
「なに泣いてんだお前らしくないぞ」
「グスッだってだって」
見た目だけなら俺のストライクゾーンな金髪巨乳プリーストのセシリーは目に涙を浮かべていた。
「ほんとアホだな」
「カゲミヤも人のこと言えないんじゃないの?貴方も泣いてるじゃない!!」
まさか俺が?
頬に涙が伝わる。俺はこの変態と別れるのが嫌なのか。
「誠に遺憾である」
「そんなに寂しいならお姉さんが着いていってあげようかしら?」
「絶対にお断りだ」
「カゲミヤ殿色々あったが少しの間私の代わりに教団を運営してくれてありがとう、おかげで遊び...おっと失礼、私も巡礼に専念できました」
お前今遊びって言ったよね?
「そんなカゲミヤ殿に『ブレッシング』!!よい旅を!」
変態から幸運を上げる支援魔法をかけてもらった。こいつは変態だがアークプリーストとしての実力はある。
「ありがとうございますゼスタ様」
「じゃあなセシリー」
「また会う日まで!私待ってますから!!!」
できればここには来たくないそう思った。
その後まだ何か騒ぐアホ達を無視して俺はテレポート屋によって紅魔の里に転送された。
カゲミヤ
レベル2
使える魔法、初級魔法全般(威力の調整ができないので威力が中級魔法レベル)
アルカンレティアで手に入れた魔法
浄化魔法(ピュリフィケーション)
回復魔法(ヒール)
両方ともアークプーリスト以上、アクア様以下の効果がある。更にケープ着用時は更に変化あり。
所持金70万エリス(紅魔の里に着いた時点で)
スキルポイント40
セシリーは爆焰のコミカライズを見て見た目だけなら。もろタイプです。なのでカゲミヤの趣味は作者の趣味と思ってください(笑)