バンホーさんが登場します!
視点は和人、スネ夫、和人、のび太の順で行きます!
俺達は昨日のスネ夫が恐竜見たという広場でバギーの競争をしていた。今の所俺がリードで明日奈、スグが2位争い、しずと美夜子さんが3位争いをしていた。めちゃくちゃデットヒートしていた。俺はそのままゴールを目指そうとするが…
「…ん?」
「どうしたの?」
「何かある。」
「ん?…ビデオカメラ?」
ゴール目前に、黒い物体…ビデオカメラが落っこちてたのを見つけた。俺はバギーを止めて目の間に来た。これは確かスネ夫のビデオカメラだ。あいつ金持ちの癖にビデオはビデオカメラでって言って、撮影にはこれをいつも持ってきていた。そのスネ夫のビデオカメラが俺らの秘密基地の洞窟の出口と広場の崖の近くに落ちてあった。
「あいつは物を粗末にするやつだったっけ?」
「ナンパ男だけど、それはしないよね〜?」
「自慢ばかりするけどそこは弁えてると思う。そういえばスネ夫くん見てなかったね。ここに来てから。」
「置きっぱでどこいったんだろう?」
「勝手に家に帰ったんじゃない?」
「それは流石にしないだろうけどな。ノイローゼ気味って聞いたけど、ここまで来ると本気で心配だな。」
さっき、あんなこと言わずに探しに行けばよかったかもしれないな。ここに来てから誰もスネ夫の姿を見てないし、部屋に篭ってるだろうと思ってたから、そんな時だった。
ぴーぴー!!
「留守宅警報テレビ?…何でなってるんだろう?」
ドラえもんは不思議そうにそんな事を言っていた。俺達はやましい事やってないのにあの音がなってるからな。あれは家を抜け出したりしたとき、それがバレそうになるとブザーで知らせてくれる道具だ。俺達は別に抜け出してここに来てるわけじゃない。だから、何であれがなってるのかわからないけど。
「一応行ってみようぜ。何かあってたら、まずいだろ?」
「そうだね」
ドラえもんがスネ夫のビデオカメラをポケットに入れてたから俺達は秘密基地に戻っていき、留守宅警報テレビを見た…
『和人や直葉がいないんです。こんなに夜遅いのに。』
『家の明日奈もです。どこに行ったか知りませんか?』
『うちもみーちゃんがいないのどこ行ったのかしら?』
そこに映っていたのは、うちの母さんと明日奈の母さんが映っていた…時間を見ると9時を過ぎていた。やべぇ!?
「やばいぞ!!気づいたらもうこんな時間だ!帰ろーぜ!!」
「そうだね!!急いで帰ろ!!」
「ママ心配してるよー!?」
俺達は上に上がり急いで行こうとした。ふと目線をドラえもんに向けるまたどこでもホールを空き地に置いたまま、放置してきた。
「いいのか?あれ?」
「いいのいいの。何も起きないって!」
「まぁ、いいか!急ごう!」
どこでもホールを置いて、俺達は急いで帰路に着いた。母さん達から小言を言われたがそれ以外は何も言われずに家に入った。次の日にどこでもホールが無惨な姿になる事を知らずに…ーーーー
ーーーーーーーー
「ーーーースネ夫がいなくなってた?」
和人にそう告げられたのは、僕の部屋だ。今日は学校も師匠の稽古も休みで和人達が夜遅くまで秘密基地で遊んでいたのは知っていたけど……スネ夫が居なくなってたとは、近頃僕達を避けてるって感じはあったけどさ。
「ああ、家に帰ったんじゃないかって思ってる」
「僕もそう思ってね。ビデオカメラは回収したよ。グチグチ文句言われるかもしれないし。」
「まぁ、そうだね。今日はどうする?秘密基地行く?」
僕は昨日行けなかったからもちろん行くつもりだ。
「もちろん行くぜ!今日こそはバギー競走であいつらを負かす!!」
「負けず嫌いな性格を女の子相手に出さなくても、別に負けたなかったからいいじゃないか。和人くん」
「今日は僕も居るから、1位はやらないよ?」
「ふふふ!俺は昨日コツを掴んだからかな!!そう簡単にはやろんよ!はっはっは!!」
「キャラ迷子してるよ。」
「俺というキャラはこういう感じだろう!」
「メタなのかよくわからない発言はやめてよ。そんなことより行くよ。あーちゃん達も後で来るらしいし。」
キャラ迷子していた和人に冷静にツッコミを入れた後に僕達はタケコプターで空き地に向かった。空から見る街はほんとに爽快だなぁ。と思っていると、空き地が見えた。しかし…
「あいつらホールで何してるんだ?」
空き地には僕のクラスメイトの
「あっ!?」
「どこでもホールが!?」
ちょうど通っていたトラックがどこでもホールを踏みつけた…ってあれやばくない!?
「…やばい逃げる?」
「マンホールの蓋壊したなんてバレたら母さんにどやされる!?」
「2人とも逃げんな!?」
逃げようとしていた2人を和人は呼び止めた。2人は上空に居る僕達を見つけた顔を青くした。
「和人にのび太…それにドラえもん…まさかこれってお前らの?」
「そのまさかだよ…」
「「…ごめん!!!」」
「ホントの持ち主はドラえもんだから、ドラえもんに謝って」
2人は僕と和人に向けて言ってきたのでどこでもホールの持ち主であるドラえもんに謝るように言った。ここで僕が怒ってもしょうがないし、ショックは大きいけど。せっかくの昼寝兼勉強部屋がなくなっちゃし、荷物もあったから…
「ドラえもん…本当にごめん!!マンホールの蓋って思って俺…」
「僕だって止めなかった。ほんとにごめんなさい!」
「大丈夫だよ…2人とも、僕がここに放置してたのも悪いし…」
2人はドラえもんに謝った。ドラえもんは怒るどころか、しゅんとした面持ちでそう言った。
「…ほんとにごめんな!俺達帰るわ…和人ものび太もまた明日」
「また明日ね…」
2人は反省したようにとぼとぼ帰って行った。あれだけ反省してれば、それでいいけど…今は和人か…
「和人。落ち着こうか。」
「何でそんなに冷静なんだよ!!そもそもドラえもんが昨日ここに置いてさえしなかったら!!!こんな事には!!」
「それはドラえもんも反省してるし。何より冷静にしないと和人が暴走するでしょ?」
「…わかったよ…ドラえもん悪かった。」
「…うん…昨日和人君に言われた通りにすれば良かったんだ…もしもボックスの時だってそうだ…僕が…」
確かにあの時と今の状況はよく似てる…僕は何で怒らないかはショックが大きすぎって事もあるけど、冷静さを失ってドラえもんに当り散らすのはお門違いと思ってる。それに、もしもボックスの時みたいに責任を押し付けあっても、何もならないから、今のドラえもんから見ても、ドラえもんに怒るのは間違ってるから…
「ドラえもん、本当に反省してるんなら、今後は大事な道具は放置しないこと。わかったね。」
「…のび太くん…うん…わかったよ…」
「ほらほら、元気だして!ドラえもんが暗いと後で来る皆が心配しちゃうよ!」
「のび太…うん!わかったよ」
「…はぁ…まぁ、ここで怒ってもしずと明日奈からまたこっぴどく叱られるのは目に見えてるしな。」
和人は呆れ顔でそう言った。…確かにしずちゃんとあーちゃんが1番怒りそうだな…あの二人に飛び火しないかな。
「……死ぬのかな僕…」
ドラえもんはすごく顔を青くして、そうな事言った。うん…ドラえもん流石にしずちゃんとあーちゃんはそこまでしないよ…多分…
ーーーーーーーーーー
「……しばくよ?」
「…ッ!?」
今空き地は極寒の地にいるが如く寒さを漂わせていた。あれ?おかしいな。冬はまだ当分先なのに…って言うのは冗談として、案の定しずちゃんが、ブチギレた。そりゃもう、冷静にブチギレた。今のセリフは笑顔だけど、目は笑ってもなければ光もうつってやしなかった。僕はしずちゃんを落ち着かせるため、話しかけることにした。これ以上この空気を漂わせたくなかったし。ドラえもん死にそうだし。
「し、しずちゃん!ドラえもんは深く深くそれはもう地底の深ーくまで反省してるから、それ以上責めないであげて。」
「ははは〜。別に怒ってはないよ〜。……ただちょっとそこの青だぬきをたぬき鍋にするだけだよ?」
うん、それめっちゃキレてるよね!?めっちゃキレちゃってるよね!?最後のセリフってほんとにしずちゃんが言ったの!?思いっきりドスが利いてたけど!?ダメだ!これは僕でも止められない!?っていうかドラえもん!?何逃げようとしてんの!?
「ドーラちゃん?なーに逃げようとしてんの?今からあなたはたぬき鍋になるの逃げちゃダメよ?」
はいこれは、あーちゃんです。この子もすごくご立腹でございます!?和人が言った通りめっちゃキレてる!?
「ふ、2人とも1回落ち着こう。ほんとにダメだから!?ジャイアンも和人も止めて!?」
「こ、こればかりは俺でもどうする事もできない。」
「右に同じく。」
だと思ったよ!?でも今とめないとほんとにドラえもんたぬき鍋にされちゃう!?いや元々もたぬきじゃないけどね!?そこはどうでもいいか。
「直ちゃんも、美夜子さんも止めてよ!?」
「今手出しすると、危ないし、1回ドラちゃん痛い目見ないとわからないよ?」
「そうね〜。もしもボックスの時だってそうだったし、しず姉とアス姉を止めるの怖いし。」
痛い目というか、鍋なんだけど!?見た目はこれだけど、機械だからね!?誰がそんな鉄クズの鍋を食べたいんだよ!?って論点ズレまくってる!?あれ?そういえば。
「す、スネ夫は!?」
「今は狐よりこのたぬきを鍋にする話」
「どうコトコト煮込んだら美味しくなるかを考えてるとこ」
「いやもうやめたげてよ!?って実際しずちゃんもあーちゃんもそんなに怒ってないでしょ!?面白がってるでしょ!?」
「「…てへぺろ♪」」
「た、助かった…」
ふ、ふう…一先ず一安心か…
「それでスネ夫な…俺一昨日のあれから見てないぞ?」
「おかしいな。昨日帰ったんならジャイアンの目にも止まるはずなのに。」
和人の言った通り、スネ夫の家は空き地から出て、ジャイアンの家の前を通る。だからこそ昨日店番をしていたジャイアンがスネ夫の姿を見ないなんておかしな話だ。
「一応…スネ夫の家に行ってみる?」
「「「「えぇ…?」」」」
僕がそう言うと、女性陣は露骨に嫌な顔をした。そこまで嫌がらんでも…まぁ、これもスネ夫の日頃の行いが原因か…うんスネ夫がもし家に居たら、お説教しよう。流石に女性陣とは仲良くしてもらいたいし。
「はぁ…じゃあ女性陣はじゃんけんで残った人はもう帰っていいよ。」
「そうしましょ…癪だけど」
美夜子さん…聞こえてるよ。
ーーーーーーーーーー
スネ夫の家の玄関の前に来ていた。じゃんけんで負けたのはしずちゃんであーちゃん、直ちゃん、美夜子さんは帰って行った。残りの男性陣も帰っていた。そして僕は、チャイムを押してスネ夫のママにスネ夫がいないかを聞こうとする前に…
「まぁ、のび太さんに和人さん、静香さん!この度はスネちゃまがお世話になって、3泊4日の合宿なんザマスって?」
スネ夫のママはそう捲し立てたというか、え?
「3泊…?」
「ちょっと心配ザマしたけど、ドラちゃまが一緒なら安心ともいまして、可愛い子には旅をさせよっていうザマしょ?あの子元気にしてるザマス?」
「えぇっと…え?」
「あの子はとっても心がおデリケートなものですから。」
この話を聞いて僕は確信を得た。
「のび太行くぞ。」
「のっちゃん」
「うん…ママさんお邪魔しました。」
「お母様によろしく〜」
僕達は早足でその場から去った。あの話が本当で本人が家にいないからという事は…スネ夫は…
「「「あの地底にまだいる…」」」
「あのバカ…とにかく家に帰ってドラえもんに言ってみる!2人は家に帰ってて!」
「「うん」」
僕はそれだけ言うと、タケコプターを頭につけてから家へ急いで帰ってから、ドラえもんと美夜子さんにこの事を伝えると、ドラえもんは酷く取り乱した。
「どうしよ!どうしよ!!」
「こんな時に魔法が使えたら!?」
「ドラえもん!美夜子さんも!落ち着いて!スネ夫のビデオカメラを見ようよ!何か写ってるかもしれない!」
「「それだ!!」」
僕と美夜子さんとドラえもんは急いで部屋から出てから、テレビのある居間に行き、そのビデオカメラのコードをテレビに刺し、その映像を見た…そこには…ひとりでに動いているラジコンとスネ夫が狼狽えながら、ビデオカメラを投げ捨てた映像だった…
「地底にスネ夫のラジコンが?」
「それも多摩川から?」
「こ、こーしちゃいられない!!急ごう!!」
ドラえもんにそう言われ僕達は急いで行こうとしたら…
「どこ行くの?」
ママが目の前に立って、そう聞いてきた。急いでる時に限って何で聞いてくるんだよ!?って当たり前か今の時刻は夕方6時、今から出掛けるには遅すぎる。
「いや、どこにも行かないよ。ごめんね、ママ。」
「ならいいけど、…無茶だけはしないようにね?」
ママは心配した風にそう言った。無茶はしないようにって?僕は安心させるために。
「わかってるよ。」
そう言っておいた。ママには何も言ってないはずだけど、ピー助の件も魔法の世界の事も全部向こうで済ませて帰ってきてるはずなのに、親は子供がやってる事はお見通しって事なのかな…僕らは部屋に戻った。
「夜に出かけよう。スネ夫くん無事でいてくれよ…」
ドラえもんは心配そうにそう言った。僕も心配だ。どこでもホールがあんな事になった後じゃ…ってそういえば…
「タイム風呂敷でどこでもホールを直せないの?」
「……タイム風呂敷ももしもボックスと一緒にメンテに出してるんだ…」
「それはタイミングが悪かったわね…」
ーーーーーーーーーー
そして夜になり、僕達は部屋を後にした。ママからは心配した顔で僕らを見ていたが、心配させないように何もしない事言った…騙してる感じで嫌だったけど、僕らは空き地に着いてからドラえもんがポケットに手を入れて、道具を出した。
「[夢風鈴]〜これは眠っている人を眠らせたまま呼び集め、自由に操ることができる道具なんだ!ジャイアン、静香ちゃん、明日奈ちゃん、和人くん、直葉ちゃん、すぐに着替えて空き地に来てくれ…」
そう言った数十分後にジャイアン達が寝ながら歩いてきた。何故か手を前にあげながら…ここは気にしないでいいのかな。
「こんな夜遅くに呼び出してごめんね」
僕達は皆を起こそうとして、まずはあーちゃんの前にたったが…
「…ぅゅ……」
あーちゃんが僕に抱きついてきた。…いやいやほんとに寝てるんだよね!?ピンポイント過ぎない!?そのままバランスが取れず僕はコケてしまった。あーちゃんはまだ眠っていて、それでいて、柔らかいのが僕の胸に押し付けられた。…柔らかいのはこの子の胸ですはい…あーちゃんのはでかい、美夜子さんも、しずちゃんもでかいけど、この子のはさらにでかい…小5なのになんでこんなに…何かこのままでいいやと思ってしまった…
「のっくん」
「…ッ!?」
鋭くそれでいて冷たい呼び方をされて、そちらを見ると美夜子さんが鋭い目で睨んでいた…はい!?今すぐ起こします!!
「あーちゃん!起きて!」
「…はぇ?のびちゃん?」
「起きて起きて!今からやる事あるから!」
僕はあーちゃんにそう言ったら、あーちゃんは、ゆっくりとだが、起き上がり立った。ふぅ…よかったよ。
「ってあれ?何で私空き地で寝てたの?それに何で着替えてるの?」
あーちゃんは不思議そうに自分の格好や今の状況に驚いていた。というか和人やしずちゃん達も起きていて、同じような反応をしていた。僕達はスネ夫の事をみんなに伝えた。和人としずちゃんはやっぱりみたいな顔になっていた。
「だからみんな、手を貸してください。僕がどこでもホールを空き地に置いたままにしたのが原因でスネ夫君を置き去りしちゃったから…多摩川の底にあるあの地底の入口を探すのを一緒に探してください。」
ドラえもんは深々と頭を下げて、みんなにそう言った。
「ドラちゃん…顔を上げてちょうだい昼間は確かに怒りすぎたと思うわ。昨日…いやもう一昨日か…あれだって冷静に考えると私達も急いでいたから同罪よ。だから、ドラちゃん…私やるよ。スネ夫君を探すの手伝うよ。スネ夫くんは一応友達だしね?」
「うちもごめんね、ドラちゃん。昼間は悪ノリがしすぎちゃった。うちだって一応スネ夫の友達だしね。だから。ドラちゃん手伝うよ。」
「そうだよ!ドラちゃん!あたしだってどこでもホールが壊れたって聞いた時ショックだったけど、怒ってなんかないし。一応あたしもスネ夫くんの友達だし、手伝うよ。」
3人はドラえもんに言い聞かせるようにそう言った。ドラえもんを見ると泣いていた。
「うぅ…ありがとう…3人ともぉ…」
「ほらほら、泣かないの!男の子でしょ!」
「ぐすん!…うん…そうだね」
ふぅ…これでドラえもんのメンタルは改善されたかなぁ…それにしても3人とも一々一応って強調してたな。ほんとにスネ夫には帰ってきたら、調ky…ゲフンゲフンお説教しないといけないね。
「よし…話は纏まったな。しかし…あのラジコンが本当にあそこにあったのか?」
ジャイアンが聞いてきた。
「うん…信じられなかったけど、僕とドラえもん、美夜子さんで確認したんだ。スネ夫のビデオカメラをね…」
「そうか…じゃあこーしちゃいられないな…急いで多摩川行こう」
「「「「「「「うん」」」」」」」
ジャイアンの一言で僕らは多摩川へと飛んで行った。
ーーーーーーー
「じゃあ、出発するよ!」
「「ちょっと待て!」」
「なに!急いで探さないとスネ夫くんが!?」
「いきなり川に入ったら俺達は死ぬぞ!?」
「……あっ。うっかりしてた。わりいわりい」
うん、しっかりして欲しい。そこはほんとに、ドラえもんは多摩川に着くやいなや、いきなり川に潜ろうとして僕と和人でそれを止めたロボットであるドラえもんは、川に入っても何ともないけど、僕達は人間だからね!?
「じゃあこれ[水中酸素アメ]〜!これを舐めてれば、水中でも酸素があるように歩けるんだ。では改めて、しゅっぱーつ!!」
ドラえもんの後を進んでいき川の中に入った、目を開けても、口を開けても苦しくはなかった。ほんとに22世紀の道具はなんでもありだな。後これは未来の道具だから間違っても普通の飴を舐めて、水中にいかないようにね?真似はダメ絶対。ってどこかの広告かな…っていうか水中で思い出した僕って…
「泳げないのに泳げてる…」
「水中酸素アメを舐めてる間は泳げない人でも泳げるんだ。さっきの説明の時言えてなかったね。」
「まぁ、その辺はいいか、ちゃっちゃと探そ。」
そうして探している間に時間がたった。その時だった。
「あっ!見っけた!!」
ジャイアンがそう言いながら、下に泳いでいったトンネルを見つけたのだろうか?
「空いてないジュースまだ飲めんな!」
「「今は洞窟みつけようとしてんだ!!そんな紛らわしいことすんな!!?」」
「お、おう…すまねぇ…」
ジャイアンが紛らわしい事を言ったので僕と和人は咄嗟にツッコミと怒りをぶつけた。全くもう…また時は過ぎ…
「あっ、のっちゃん!みて!!」
「また空いてないジュース?」
「ちーがーまーすー!!穴を見つけたよ!!」
しずちゃんが穴を見つけた、一瞬ジャイアンみたいなボケをかますと思ったけど、どうやら本当に穴を見つけたようだ。
「きっとこれだ!!」
穴の周りを僕、ドラえもん、和人、ジャイアン、あーちゃん、直ちゃん、しずちゃん、美夜子さんで囲み、その穴を見た。その穴は大人3人くらいは入れそうなものだった。僕達は意を決してその穴に飛び込んだ。その穴は最初こそ直角だったが、下に行くと直角に曲がりその後はまっすぐになっていた。そのまま進んでいくと水がどんどんなくなっていき、陸地ーーとは言っても洞窟の中ーーに着いた。そのまままっすぐタケコプターで飛んで行くとそこには…
「シダ?」
誰かがそう呟いた。確かにそこにあるのは白亜紀の時に行った時に見たシダだった。それ以外にも白亜紀の草や木々がそこにはあった。まるでここは白亜紀の…恐竜の時代のような場所であった。
「これは…あれは!!」
ドラえもんがそう叫ぶ、ドラえもんの目線を追っていくとそこには…
「クェーーーーーーー!!!」
あのケツァルコアトルが飛んでいた…あの姿を見るとあの冒険を思い出す…いやでもこれは…
「恐竜は…生きていた…?」
こんな形で見つけるとは思わなかった。スネ夫の事で恐竜の事は後回しにしてたけど…まさかこんな…皮肉みたいじゃないかこれじゃ…恐竜の絶滅を信じてやまないスネ夫を探していたら、恐竜がいるなんて…これってさ…
「夢?」
「じゃない現実だ。」
僕がそんな事を言うと和人からそう言われた。試しにつねってみる…直ちゃんを。
「のび兄!?何!?いひゃいいひゃい!!」
「やっぱり夢じゃないようだね。」
「なんであたしで試すのよ!!」
直ちゃんは、ほっぺを擦りながら聞いてきた。それはね…
「ちょうどいいほっぺたがそこにあったから、ごへぁ!?」
「ばかぁ!?」
正直に言ったら、殴られた。うん、悪いと思ってるよ。あまりにも現実離れしてたから少し混乱してた。
「おい、イチャイチャしてないで行くぞ。」
「「イチャイチャしてない!?」」
和人にそう言われ、僕らは2人でツッコんだ。そのキメ顔なんだよ、和人一発殴りたい。冗談だけど。それはともかく。
「ケツァルコアトルがいるって事は恐竜もいるんじゃない!?やっぱり恐竜は滅んでなかったんだ!!」
「でも○×占いでは、現在地球上には…」
ドラえもんはそこまで言うと何かに気づいたように止まってから口にした。
「そうか!地上では絶滅したけど地下では生き残ってたのか!」
ドラえもんは力強くそう言った。確かに○×占いに聞いたのは地球上で恐竜は生き残っているかだった。地下まで含まれないとなると○×占いは地上の部分に反応して、バツをあげた。今地下には恐竜がいるかと聞いたら間違いなくマルが浮かび上がるだろうな。
「でもどうしてこんな地底なんかに…不思議だ…」
「確かに不思議だね…」
「それは後で考えるとして、スネ夫探そうよ。」
僕らが不思議がってると、しずちゃんからそう言われた。確かに今はスネ夫の事だ。
「そうだった!早く見つけないと!スネ夫くーん!!」
僕達はスネ夫捜索を再開して、スネ夫を呼び続けた。
「スネ夫ー!!」
「スネ夫くーん!!」
「スネ夫くーん!!」
「スネ夫ーー!!」
「スネ夫くんーー!」
「スネ夫ーー!」
「スネ夫くーん!」
「スネ夫ーー!いるのかいないのか!いないんならいないって言え!!」
「「ジャイアンそれは無理ある!」」
ジャイアンが無理なこと言うからツッコミを入れてからもう一回、スネ夫を呼んだが、いっこうにスネ夫の姿は見えなかった。
「みんな一先ず降りよう!」
ドラえもんがそう言ったので僕らは陸地に降りた。それからドラえもんはポケットに手を入れてから道具を出した。
「[ミニ探検隊]〜!なんでも変わったものを発見すると、すぐに知らせてくれる!」
「え?スグに?」
「私の事じゃないよお兄ちゃん!!」
漫才してる兄妹はほっといて、ミニ探検隊の子達は探しに行った。
「これだけ大勢で探せばなんとかなるだろ?このまま歩いて探そう!」
僕達は歩いて探すことになった、またタケコプターの電池が切れてぐるぐる回されるからね。それにしても改めて見ると本当にここは地下なのか疑うくらいの白亜紀の森になってる。何千万年と誰にも見つからず、ここまで…
PPPP!!!
「何か発見したみたいだ!ここから近いみんな走るよ!」
ドラえもんに言われ僕達は走って、ミニ探検隊の子を発見した。
「ルックルックルックス!!」
その子は何を指さしていた。その方向を見るとそこには…
「スネ夫のラジコン!?」
そこには、ビデオカメラに映っていたスネ夫のラジコンだった。
「追いかけよう!!」
僕達はタケコプターを頭に乗せてから、飛び立った。ラジコンは早かった。そりゃもう早かった追いかけてるうちにタケコプターのバッテリーが上がんないかヒヤヒヤしていたが、何も無かった。けどラジコンの姿を取り逃してしまった。
「はぁはぁ!見失った!誰かがかい」
PPPPPP!!!
「あっちでも何かに発見したらしい!」
その方向に行き、ミニ探検隊の子を発見し、指差す方を見るとそこには巨大な岩に窓のような物が付いた建物のような物がそこにはあった。何だか、あれって。
「…地底人でもいるのかな?」
「それはありにしても、知能指数絶対低いか野蛮人だろーな。」
「怖いわね。悪魔の方がマシかも」
「悪魔の方が怖いでしょ?」
「どっちもどっちだよそんなん。」
僕、和人、美夜子さん、あーちゃんの順で喋った。悪魔が怖いかここにいるであろう地底人が怖いかは、地底人に会ってみないとわからないからどうしようもないけどね。
PPPPPP!!!
「もうまたなにか見つけたみたいだ!!」
「あの子達めっちゃ仕事してるから、給料あげよっか?」
「月500円?」
「何それブラック!?」
「そんな事言ってる前に、行くよ!」
しずちゃんとあーちゃんがそんな話をしていたので僕は急かすように言った。確かにミニ探検隊の子には働いてもらってるから、給料をあげないといけないな…ってそんなこと考えてる場合じゃないか。
「何かさっきから、同じ所をぐるぐるしてるみたいだァ…ッ!?」
そんな事を言ってたら、突然身体回った。というかあの状態だ。うっぷ…
「うぇ…これ何回されても、なれないや…」
「んなもん慣れてたまるか!」
「とりあえず降りよう!」
僕が最初にバッテリーを上げてしまって降りることになった。それからまた歩いて探すことになり、それからだった。
「ルックルックルックルック!!」
「今度は何を見つけたんだ?」
「慌ててない?」
「うーん…?…ッ!?みんな!!!走るよ!!!
ドラえもんは慌てながら、そう言ってきた。何故かって?
「ティラノサウルスは見つけても、知らせなくていいのーーーーーーー!!!!」
ミニ探検隊の子が見つけたのは、何とティラノサウルス!なんでもって言ってたけどね!?ほんとに何でもかんでも教えないでよ!!さっきの給料の話はもうなしだね!?って考えながら走ってたら急に身体が浮いた…はいティラノサウルスに捕まりました、なんで僕!?白亜紀の時のティラノサウルスに会いたいよ!?あのあほ面もう一回見せて!?なんて考えていると、ティラノサウルスに弓矢が刺さっていた。え?
「ドラえもん?」
「僕じゃないから!!早く逃げるよ!」
ドラえもんが助けてくれたと思ったら違った。無数の矢はティラノサウルスをこれでもかと刺していた…うわぁこれがスプラッシュショーかぁ…
「現実逃避すんな!」
和人からそう言われた。何で考えてることわかんだろうか。ティラノサウルスはとうとう力尽きてその場に倒れた。
「し、死んだのか?」
「…みたいだね。」
「ドラえもんじゃないとすると誰が?」
「静かに…誰か来る!」
ドラえもんにそう言われティラノサウルスに群がる無数の人影がそこにはよく見ると顔に模様を塗り、服装は昔見たことがある原始人のような人…では無い何かに似た何かがそこにいた…
「僕が挨拶してくる…」
「絶対捕まるぞ。」
「見た目で判断しちゃいけない。あんな見た目だけど、実は…」
そんな事言ってるドラえもんの首元に槍が…ドラえもん…見た目通りじゃないか…
「ダメだったか…」
雷神「フゥ…疲れた」
銀「中編でこんなに長いのかよ。後編どうなるんだ?」
雷神「ちょっと前編を短くしずぎちゃったから後編はもっとかかるかもね。」
銀「それって、これ以上にか?というか中編すごいアニメネタやメタ発言多かったな。」
雷神「補足もつけてるしね?」
銀「泳げないはずののび太が泳げてる矛盾とかか?」
雷神「そうそう!それっぽく書いたけど、無理があったかな?」
銀「それは読者さんが判断するだろ。感想待ってろ」
雷神「そうだな。」
銀「でよ。雷神ふと疑問に思ったんだがよ。」
雷神「何?」
銀「明久とかサトシとかかをここに呼ばなくていいのか?ここんとこ俺ばっかりここにいるが…」
雷神「あぁ…それは単純に…」
銀「単純に?」
雷神「怖い…うちの小説のサトシと明久チートだから、特にサトシはチート中のチートだから尚更…」
銀「はぁ…お前は最近あいつらの小説も書いてないだろ。この小説が一段落したら書いてやれよ。前はあいつらも凶暴だったが、今じゃ何も言ってこねぇだろうが。」
雷神「愛想つかされてるとも言わない?」
銀「まぁ、ついてるだろうがよ。次回は明久呼んでこい。そしてあいつが来なかったら、愛想つかされてる証拠だ。」
雷神「はぁ…それもそうか…ではみなさん!次回は竜の騎士後編です!楽しみにお待ちください!」
銀「それとこの時後書き劇場も楽しみにな!」