「ーーーーーっ君!のっ君!」
「…んぁ?」
「そろそろ時間だよ。のび兄!」
美夜子さんに起こされて、直ちゃんからキラキラした笑顔で言われた。あの後僕達は時間になるまで寝る事にした。夕食や風呂にも食べてから入ったよ?それから着替えてから、僕は今の状況に疑問に思った。
「あれ?全然溜まってなくない?水」
「メガネかけてないからでしょ?のび兄。」
「そうよ。はいこれ。のっ君の分のメガネ。」
「ありがとう、ってドラえもんと和人は?」
僕は目覚めた時から姿が見えなかったドラえもんと和人の事を聞いた。どこに行ったんだろう?
「2人なら先に行ったよ?待ちきれないって言って。」
「えぇ…まぁ、起きなかった僕が悪いし。待っててくれたんだ。直ちゃんも美夜子さんも」
僕が直ちゃんと美夜子さんにお礼を言ったら、美夜子さんから足ヒレみたいなものを渡された。なにこれ?
「ドラちゃんからこれも渡されたわ。[かなづち用足ヒレ]ですって。」
「ありがとう。このメガネをつけたら加工水が…」
僕は足ヒレをつけてからメガネをつけた…その瞬間に溢れんばかりの水があった。あっぶな!もしこれがなかったら溺れてたよ。あと直ちゃんと美夜子さんは前もってメガネをつけていたようだから、少し宙に浮いていたのを気づいてなかった。
「驚いたでしょ!あっ、あとドラちゃんがこれのこのボタンを押さないようにって言ってたよ。メガネをかけていたら水が押し戻されて最悪な事態になるからって!」
直ちゃんはポンプの横にあるボタンを指さしながら言った。
「了解…ってそれって前もってい言っといてれればよかったのに。」
「忘れてたって。」
「はぁ…まぁ、ドラえもんらしいか。」
僕はそう言いながら、窓を開けて外を見た。…そこには色々な魚が意気揚々と泳いでいた。電柱の所にいたり、電灯の所にも…そこはまるで海の世界で街全体が海に沈められたような感じであった。僕、美夜子さん、直ちゃんで架空水面に上がって行った。
「町中が海になったみたい…!化学の力は84年後にここまで行くのね…」
美夜子さんは、しみじみとそう言っていた。魔法の世界にいた彼女はこの化学の力に感動してるみたい。まぁ、化学の世界の僕達でさえこれは感動してる。これはもしかしたらこの街だけじゃなくて、世界中がこうなのかもしれないなぁ…
「のび兄!美夜姉飛び込もう!お兄ちゃんとドラちゃん、空き地にいるって言ってたし!」
直ちゃんが急かすようにそう言ってきた。ドラえもんと和人はさっきも言った通り先に向かっている。でも空き地にいるとは思ってなかった。僕達は架空水に飛び込んで和人達がいる空き地へと向かって行った。
「あっ、のび太君起きたんだね。お!美味しいかい〜?」
空き地に着いたら、ドラえもんは僕達に気づいた後に枝についている[トトスキー]をつついていた魚に向かって言っていた。
「のび太!来いよ![お座敷釣り堀]から魚が出てるぞ!」
和人は土管の影から顔を出してから、僕を呼んできたので僕はそこに向かった。直ちゃんと美夜子さんはドラえもんの方にいる。
「おおー!こうやって、入ってきてるんだね!」
「すげぇよなぁ。これでこのメガネを外したら、水のない所で魚は浮いてるって感じなんだぜ?周りから見たらシュールだよなぁ。」
「確かにそれはシュールだし。怖いね。」
「まぁ、これもドラえもんさまさまってことだよな!」
「うんうん!…あれ?今なんか通らなかった?」
僕と和人が話していたら、大きな尾ヒレみたいなのが壁の向こうに行ったような感じがした。それを和人に言った後に僕は壁の向こうを見たら、そこにはクラゲや魚、タコしかいなかった。なんなんだったんだろ?
「何かいたか?」
「うーん、気のせいだったみたい。何かあの尾ひれ…人魚っぽかったけど。」
「流石にこの現実に人魚はいないだろうよ。恐竜はいたけど。」
「恐竜がいたなら、人魚もいそうだけどね。」
僕と和人は苦笑いしながらそう言った。もしさっきのが人魚だとしても恐竜がいるって事実を知ってる僕らにとってはなんら驚かない。まぁ、伝説上の生物がいたにしても、何をする訳でもないけどさ。
「のび太君!泳ぐ練習しようよ!」
ドラえもんの声が、聞こえ僕達はドラえもんの方に行き、僕はドラえもんと和人から指導をしてもらいながら、泳ぐ練習をしていた。…空き地まではどうやって来たか?美夜子さんと直ちゃんに支えてもらいながら来たよ…情けない話だけど。それから僕は指導を受けてもらっていたけど、多少は泳げるようになった。けどまだまだだと和人から言われた何気に辛口なんだよね。ドラえもんもそんな感じ。美夜子さんと直ちゃんは、バードウォッチングならぬフィッシュウォッチングを楽しんでいた。僕が言った事だし、弱音は吐かないよ?
『ヒ、ヒェアアアア!!』
「なんだ?」
「叫び声?」
「とりあえず行ってみましょ!」
「「「「うん!」」」」
そんな時だった、遠くから人の叫び声が聞こえ、美夜子さんが言った後に僕達は叫び声の場所に行き。そこには酔っ払いのパパと警察官がそこにはいた。話を聞いていたら、サメがこの街にいるそうだ。…パパは酔っ払ってるから、警察官からは軽くあしらわれてたけど…でもこれが本当の話なら…
「大変だ!のび太君が見たのは、人魚じゃなくてサメだったんだよ!」
「早く見つけて、海へ還さないと!」
それと何故パパがメガネなしでサメを見た理由については。メガネは架空水を見るために物でかけてないパパに魚が見えるのはドラえもんが出した[巻き添えガス]のおかげで架空水の中でも魚達が住めるようになったかららしい。だからサメもこの街にいるんだ。とにかく僕達は手分けをして、サメを探しに行った。
ーーーーーーーー
僕と直ちゃんは、泳いでサメを探していた。辺りを見渡してるけど、一向にサメの姿は見えなかった。
「見つからないねぇ…」
「まぁ、この街も広いからね。直ちゃん大丈夫?疲れてない?」
「大丈夫!大丈夫!だって、私も白亜紀の時から冒険してるんだよ!これで根を上げちゃダメでしょ!それに鍛えてますから!」
直ちゃんはサムズアップしながら、そう言った。それにどこかで聞いたセリフも…それもそうか。僕らの中で最年少の直ちゃんは魔法の世界からのあーちゃんや美夜子さんよりも先に冒険をしてるんだし。剣道も頑張ってるしね。僕も剣術をしてるけど、実力差では直ちゃんの方が上だし。そのわけはまた別の機会で言うことにするよ。
「お兄ちゃん達はどこに行ったんだっけ?」
そんな風に考えていたら、直ちゃんに聞かれたから、こう答えた。
「多分、しずちゃん家の近くじゃないかな。」
「じゃあ、もうちょっと先に「直葉ちゃん!のび太君!後ろ!!」
すると突然ドラえもんが現れて、そう言った瞬間に2人で後ろを振り向くと、そこにはどデカいサメが口を開けて、間近にいた。僕は直ちゃんの手をとって逃げた。サメはさらに追いかけてきた。僕達は右へ左、上から下へとヴァサゴの時のように避けられるのの不思議だし、こういう時に僕は泳げていた。火事場の馬鹿力ってやつなのかな。…ってこれ。メジューサの時もなってたね!!
「[ゴーホームオルゴール]!僕が相手だ!かかってこーい!!そーれ!」
ドラえもんはカエルのような道具を茂野○郎もびっくりな剛速球でサメの口の中に入れた。水の中なのにすごいな、それからサメとその他魚達はどこかへ向かっていった。ドラえもんが言うにはあのオルゴールを聞いたらどこにいてもすぐにうちへ帰りたくなるらしい。僕達は和人と美夜子さんと合流をしてからサメとその他魚達が[お座敷釣り堀]から出ていくのを見届けた後にドラえもんは釣り堀をポケットに入れた。
「僕らもそろそろ帰ろうか!」
「そうだね。流石に眠くなってきた。」
「……のび兄。いつまで手を握ってるの?」
あ…サメの事ですっかり忘れてた。ずっと握ってるのもダメだね。僕は手を離そうとしたけど、離れなかった。あれ?…まさか?
「帰りまでこのままで…」
「…やっぱり?僕からやっちゃったし、いいか。」
僕が先にしちゃったし、断るのも悪いから、そのままにしておくことにした。隣から暖かい目をしてくる青狸とニヤついてくる親友の視線は気になるけど…
「じゃあ、私も。」
すかさず、美夜子さんも来た。うんだと思ったけどさっきのでちょっと手が汗ばんでるって言った。
「直ちゃんは良くて私はダメなの?」
という至極真っ当な事を涙目で言われたから何も言えずに直ちゃん同様そのままにしておく事にした…目薬が見えてたから嘘泣きってわかってるけど…それから僕達は家に帰った。
「ふう…今日も疲れたね。」
「明日はアスとかも呼んであげよう?今日は忙しかったみたいだし?」
「あっ…忘れてた。あーちゃんにジャイアンは明日も家の事情で来れないみたいなんだ」
「…そういえば、そうだった。」
あーちゃんは今日はピアノの稽古だったけど明日から3日間親の実家にお盆に行けなかったから行くってさっき言われた。ジャイアンはこの時期が売れ行きがいいから、しずちゃんは明日暇みたいだから、ジャイアンとあーちゃんには後日埋め合わせしよう。スネ夫もちゃんと誘うよ?
「眠いけど、今日の事思い出してたら、すごいテンション上がっちゃう!」
「その気持ちはわかるし、夏休みだけど。ちゃんと寝ないと肌に悪いよ?直ちゃん」
僕は直ちゃんにそう言った。あとドラえもんはさっさと眠った。よほど疲れてたんだろうね。明日も泳ぐ練習をするって言われた。
「そうだけど〜!加工水だって言われても海の世界に行けるなんて思わなかったし!」
「スグの気持ちもわかるぞ!俺だって、楽しかったしな!」
「兄妹揃ってテンション上がっちゃってるし。はぁ…はいはい!気持ちはわかるけど、のっ君が言った通り早く寝ないとね!直ちゃんは私の部屋に来なさい!」
「…それもそうか〜。はーい!のび兄、お兄ちゃんおやすみ〜」
「「おやすみー」」
直ちゃんと美夜子さんは僕の部屋を出てから、美夜子さんの部屋に入っていった。
「じゃあ、寝るよ。和人。」
「そうだなぁ…」
僕達も眠る事にした。ドラえもんも2人も寝ちゃったし。今日もドラえもんの道具は夢を叶えてくれた。サメには追いかけられたけどね…
ーーーーーーーー
それから朝になり、僕達は起きてから下の居間に来ていた。美夜子さんと直ちゃんが撮っていた写真の現像をするためだ。僕はその前に窓を開けた。
「うわぁ…降りそうだなぁ。」
僕は空を見て言ったら、ドラえもんが写真の現像を始めると言ったので中に戻ろうとしたら、庭の隅っこにある木から物音が聞こえた。
「どうした?」
「向こうから音が聞こえたんだ。」
和人に聞かれてから木の下の草の方を見たらそこには大きな尾ヒレがあった。って!
「うわ!!」
「なんだよ!」
「見てみて!」
僕は和人に言った後に和人も見たら、和人も驚いたように尻もちをついた。
「昨日のサメがまだ居たのかな?」
「サメ?俺が見たのは女の子だったぞ?」
「え?」
僕は和人に言われた後にまたその草の向こうを見たら、和人が言ったように女の子が倒れていた。それも美夜子さんやあーちゃんに引けを取らない可愛いさを持っている少女。あれ?確かに僕が見たのは尾ヒレだった気がしたんだけど…
「僕の見間違いかなぁ?」
「じゃないのか?」
僕らは少女を見て、そう言った。その瞬間に少女が飛び上がり、僕らはその拍子に倒れてしまった。身体能力すごいしかっこいいな。
「どうしたの〜?ってあら?」
美夜子さんが僕らに気づいて庭に顔を出した。まぁ、ちょっと騒がしかったしね。
「誰なの?この人?新しい友達?」
「のび兄上がってもらったら?」
直ちゃんの言ってることも最もなので僕達は女の子を家の中に入れてあげ、ママからジュースを貰ってその子にあげた。その子は喉乾いてたのか、がぶ飲みしていた。
「&¥!!?!&&&!!!」
その子は喋りだしたけど、何言ってるかわからなかった。英語でも、スペイン語でもない謎の言語だ。その子はドラえもんに近づき、ほっぺをむぎゅむぎゅしている何この状況?
「&!?&&&!!!」
何かを言ってるけどわからない…ってこういう時こそあれだね?
「ドラえもん。翻訳コンニャク」
「むぎゅ…そうか!じゃあ。みんなの分あげるから食べて!」
ドラえもんから僕達は翻訳コンニャクを渡されてから、またその子に向き直りドラえもんが聞いたら…
「これは何?ふぐの1種なの?」
その子言葉がわかった瞬間ドラえもんに向かってそう言っていた。いやタヌキとかに見間違われるのは、わかるけど、フグって…
「「「「ブフッ!!」」」」
僕達は思わず吹いてしまった。本当にそれは変化球だった。
「あの!猫ですけど!」
「ねこ?」
「っていうか、4人ともいつまで笑ってるの?」
ドラえもんは僕達にジト目で言ってきた。僕達は声を押し殺して笑っていた。だってドラえもんはいつもタヌキって言われてるのに、フグって…くっくっく…
「くっくっく…ごめんごめん。僕、のび太です!こっちは…」
「ね・こ・の!!ドラえもんです!」
「私は直葉って言います!」
「私は美夜子です!」
「俺は和人です!」
「私は……ソフィアよ!」
彼女…ソフィアさんは、笑顔で僕達にそう言った。
ーーーーーーーーー
自己紹介した後に僕とドラえもん、和人で町を案内する事にした。美夜子さんと直ちゃんは留守番、大所帯になるしね?それから空き地に来ていた。空き地にはしずちゃんとスネ夫がいた。2人で何かを話していた。どうしたんだろう?って珍しいな2人でいるの。っていうかしずちゃん赤いカチューシャつけてる。
「嘘じゃないって!ママが聞いてきたんだから!昨夜、町に出たって!」
「えぇ?海もないのになんでサメがでんの?」
「出木杉がサメを見たんだってよ?」
「出木杉君が〜?うっそだ〜」
「僕の時みたいにノイローゼになってたのかもね〜…ってん!?」
あっ、こっちにスネ夫が気づいた。とういうか土管からずり落ちた。ソフィアさんを見て。
「の、のび太!そ、その子は!?」
顔を赤くしながらそう聞いてきたから僕は紹介する事にした。
「紹介するよ。ソフィアさん。町を案内してから、ここに来たんだ!でこっちは」
「僕ちゃんの名前は、スネ夫!この町1番のお金持ちなn…ぐふ!?」
「はいごめんなさいね!うちは静香って言うの!気軽にしずちゃんって言ってね!」
僕の声を遮ってからスネ夫が言ったけど、しずちゃんに止められた。肘鉄で…その後にしずちゃんは笑顔で自己紹介した…ソフィアさんは、苦笑いしてるよ…しずちゃん…
「ソフィアさんは、どこから来たの?」
しずちゃんは何事もなかったように聞いてきた…ん?
「そういえば、どこからだっけ?」
「…そういやそうだな。」
「…ああ!」
僕達が話していると、ソフィアさんは何かに気づいて上を見上げて声に出した。目線を追っていくとそこには飛行機があった。
「なんだ、飛行機じゃない。」
「空を……泳いでいる!」
ソフィアさんは、飛行機を見ながらそう言った…泳いでいる?
「面白い言い方だね!」
ドラえもんはソフィアさんが言ったその言葉にそう言った。
「ソフィアさんは飛行機を見た事ないのかな?」
「まさかあ!今この時代に?よっぽど田舎に住んでたんだね〜」
僕がそう言うとスネ夫が笑いながら、そう言った。
「スネ夫。そういう言い方は失礼だぞ?俺達だって、ドラえもんの道具を初めて見る時そうなるだろ?」
「…それもそうだね。ソフィアさん。ごめんなさい。」
「別にいいわよ。」
和人は、笑っていたスネ夫にそう注意をしたらスネ夫は素直に謝った。ソフィアさんは別に気にしてない感じでそう言っていた。それからしずちゃんとスネ夫を交えて町をさらに案内した。これから先ソフィアさんの秘密を知る事は僕達はまだ知らない。