俺の日常に妹が追加されるようです   作:Damy

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兄妹の機嫌

「……ハァ、ただいまー」

 

自分がかよっている学校に嫌気(1部に)がさして溜息をつきながら家に入ると、2階からちょうどかなでが降りてくるところだった。

ラフな格好をしており、えーっとなんていうの?あのめちゃくちゃに短いスボン。短パン?ショートパンツ?ホットパンツ、ホットゾーン、男の浪漫、いやこれは違う。

とりあえず、モコモコしたやたらと短いパンツとパーカー姿だ。JKの生足とか興奮しちゃう!妹で興奮なんて絶対……とは言えないけどまずしないけどね!……やばい、走り回って疲れたせいで思考回路がおかしくなってる。

頭を抱えてもう一度ため息をつくとかなでが冷たい視線を向けてきた。やだ!興奮し(略

 

「帰ってきてそうそうため息とかやめてくれない?ただでさえ低い気分がさらに下がちゃうんだから」

 

その声は気だるげで疲れているように感じた。

先程の冷たい視線も、疲れて半目になっているだけのようだ。別に家だからいいけど学校でその顔するなよ?かわいい顔が台無し。あくまで客観的に見ての意見だけど。

 

「なんかあったのか?」

「今朝学校で変態に会って、踏んづけて、保健室に運んだら、2時間目の休み時間に変態が6人に増えてた……」

 

その言葉は拙く、容量を経なかったが、つまりは石澤さんの話を聞いた変態5人が石澤さんと一緒にかなでのクラスへと赴いた、ということだろう。

よし、明日全員ボコっておこう。あーいや、俺が殴ったらかなでと遭遇する可能性がある(変態調べ)ので、少し違う方法でいたぶっておこう、うん。

 

「それで、その先輩?の変態がクラス女の子からするとかっこよかったらしくって……はぁ」

 

その……はぁ。の部分にどれくらいの女子の闇が詰まっているのかは朱羅、知りたくないな!夢見る男の子朱羅16歳!……やっぱ疲れてるな。

 

「……大変だったな。明日俺からそいつらに言っとくわ」

「あれ兄貴の知り合いなんだ……納得」

 

納得ってなんだよ……あぁ、俺がかっこいいって意味か、このツンデレちゃんめ!……やっぱ疲(略

「あ、よろしく言っといて。あと、あとで一局やろ」そう言ってかなではリビングへと入り見えなくなった。

俺も階段を登って自室へと向かった。

ふと、窓の外を見やるが向かいにある窓にはカーテンがかけられている。長年変えていないはずのカーテンなのにそれを見るのは酷く懐かしいように感じる。

走ったせいで汗ばんだワイシャツを脱ぎ捨て、俺もラフな格好になろうとタンスを漁る。

Tシャツ半ズボンになると携帯を開いた。そこにはココ最近で1番使っているアプリ──オンライン将棋があり、さっきかなでに言われたことを思い出しながらそのアプリを開いた。

 

一局終わらせてから携帯を充電する。勝敗は聞かないでくれ……

にしても最近は将棋を指す頻度が爆発的に上がった。まぁ、楽しいからいいんだけどさ。

それに、かなでから誘ってくることも増え、ってかかなでから誘ってきた時しか指していない。最初の一回以外。

それに加えて、さっきのかなでの態度も引越し当日なんかに比べると月とすっぽんレベルで柔らかくなったと思う。最初は酷かったなぁ……

俺のこと「あんた」とか「ねぇ」としか呼ばなかったのにさっきなんて「兄貴」って──え?

 

「あいつ俺のこと『兄貴』って呼んでなかったか!?」

 

驚きすぎて声が出てしまった。かなり大声で。

 

「いや、え、ちょ、え?あ、兄貴?え、呼んだ?え、まって、いや、え、呼んだ……よな?」

 

その後も同様の声は全く治まらず、無意識のうちに口からこぼれ落ち続ける。

脳内記憶フォルダさんには確かにかなでの声による兄貴という呼称が記録されている。バグかな?

それに付随して思い出されたさっきの会話。かなでなんかめちゃくちゃ俺に親しくない!?いつの間にイベントこなしてゲージ貯めちゃってたのん?そっちは脳内記憶フォルダに記録されてないんですけど?

 

「……つまり、俺の知らんところで親密度が爆上がりして、あんた呼びから兄貴呼びに変わった……だと……」

「さっきからブツブツキモイんだけど」

 

唐突な可愛らしい声に体をはね上げてから扉の方を見る。

そこには廊下に視線を流し、羞恥心に顔を赤らめたかなでがいた。うん。学校に変態が6人もいる理由がわかっちゃった。

 

「あのさ、早く対局したいんだけど……あとうるさいし。うわ……顔赤いしキモイんだけど」

 

いや、やっぱりわからなかったわ。妹はどこまで行っても妹でしかなかったわ。

 

「あ、いや、すまん……た、対局な。どこでやる?」

「は?いつも通りあたしの部屋だけど?」

「あ、そうですよね。……すいません」

 

突然の敬語に訝しげな視線を向けるかなでだが、俺が変なのは日常茶飯事なので気にせずに自分の部屋へと向かっていった。ただし俺は変ではありません!

 

結果としては、学校で募りに募った鬱憤や不満を俺へとぶつけることによって、かなでは五局とも俺を瞬殺。最後には満面の笑みで夕飯の支度の手伝いなんかしていた。

かなでの部屋に一人取り残された灰色の人間はしかし誰だろう。なんてことない俺でした。 燃え尽きたぜ……

全敗で燃え尽きるとかダサいことこの上ないな。

まぁいいや。ちょうどかなでよろしく、明日は八つ当たりする予定の奴が6名ほどいらっしゃいますし?




久しぶり、ってどれほどの期間が空いていれば言うべきなのだろうか……
そんなことを考えながら書いています。
お久しぶりですそしてすみませんでした!
この作品を読んでくださった人には感謝の言葉しかありません!もちろんいい意味で。
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