俺の日常に妹が追加されるようです   作:Damy

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昨日ぶりですね(どやぁ……)
と、まぁ誇れることでもないのですが。次からもなるべく早くアップできるよう務めさせていただきます。
お読みいただき本当にありがとうございます!

では、17話です!


兄というもの

正直に言うと、晩御飯の味はあまり覚えていない。なんなら、何を食べたのかすら怪しいところだ。

食事中、かなでが「なんかジメジメしててうざい」と愚痴っていたが俺も100%同感である。

お母さんは「いつものことだから気にしなくていいんじゃない?」と半場諦めていた。さすがに酷くないですかね……

 

自室で気を紛らわすために勉強しているとドアが勢いよく開けられた。かなでだ。

 

「ねぇ、将棋やろ」

「……部屋に入る時くらいはノックしろよ……常識だぞ?」

 

ホント多感な男子高校生の一人部屋にノックなしに入るとかやめなさいよ!男の子にも色々あるんだから!

これが分かったら全国のお母さん、妹は息子もしくは兄貴の部屋に入る時はノックするように。さもないと今後の生活が少し気まずくなりますよ?

 

「常識って人間に対するものでしょ?あんた今ジメジメしてて虫みたいだから常識も何も無いじゃない」

「あのな……常識ってのは人が普通やるべき事とかやってはいけないこととか礼儀のこと言うんだよ。なんだよ人間に対するものって、いや、間違ってもないんだけどよ」

「はぁ?グチグチうるさいんですけど。何言ってるか分からないし」

 

なんだかこの感覚は久々だ。……こいつ、話通じねぇ……!

 

「何言ってるのかわからないのはお前が俺よりも低レベルだからだろ?もうちょっと勉強して最低限度の日本語と相手の心を読み取る力をみにつけてから会話しろよ。そんなんだと友達いなくなるぞ?」

 

いつもならば我慢しているところだ。俺は曲がりなりにもこいつの兄貴であり、一つだけだが年上でもある。

別に誰かに宣言した訳では無いが、俺はこいつに自分が間違っている姿を見せるわけには行かないと思っているし、かなでが間違っていれば正してやる義務があると思っている。

鬱陶しいと思われるだけだろうが、兄妹なんだ。これぐらいの余計な世話をやくぐらいはしてもいいだろ?

 

ならば、俺の今の発言は間違っている。

かなでが今までどんな人間関係を紡いできたのかは知る余地もないが、星井麻那という友達がいることは知っている。

とても親しい仲にも見えた。

友達いなくなるぞ、なんて言葉は軽々しく使っていい言葉ではないし、俺からすれば間違っている。

 

いくら、いくら俺が那由多のことで悩んでいて……その答えが出せない自分に腹を立てていようと、俺は自分の決めた誓を破りたくはなかった。

なにより、目の前でショックを受け、大きな瞳を潤ませた少女を俺は──傷つけた。

 

「──嘘つき……」

 

──あぁ、俺は大嘘付きになってしまった。

「──俺はかなでに物理的にも精神的にも傷を与えることを絶対にしない。安心してくれとまでは言わないが俺には怯えなくても大丈夫だぞ」

いつかの暗がり、懐中電灯の光以外に何も見えなかった空間を思い出した。

 

(……最低だ)

 

俯く俺を他所に、かなではそのツインテールを左右に大きく降った。髪の毛が乱れている。

そして、不遜に、腰に手を当て大きくそり返る。そして俺を見下している。

小さなその体からは威圧が感じられ、尻すぼみしてしまう。

 

「──で?」

 

その声には先程の不安も、震えもなかった。

まるで、頭を振った時に体の外に追いやったかのように、微塵もそれは感じられない。

その声に俺は、

 

「……へ?」

 

間抜けな声を出して応えた。

すると、かなではキッと俺を睨みつける。

ドンッ!1歩足を踏み締め、体を怖ばせ、その小さな口で華奢な体で言い放つ──

 

「最近元気がない理由!さっさと言えぇ!」

 

 

───────────────────────

 

 

俺はかなでに悩みを話した。那由多のこと、想いのこと、答えを出せない自分への腹立たしさ。

そして──

 

「さっきは悪かった……!妹に八つ当たりなんて……兄として最低だ……」

「そ、それはいいって……あたしもしょっちゅうしてるし……」

「いや、違う!」

 

かなでの自嘲気味な笑い。それを俺は大声で否定した。かなでが驚きの色の瞳で俺を見つめてくる。

 

「妹の八つ当たりと、兄の八つ当たりとでは意味が違う。だから……俺に、謝らせてくれ」

 

俺がそう言って頭を下げるとかなでは──

 

「ふふっ……あはは」

 

小さく笑い始めた。

訳が分からずに呆けていると、かなでは笑いすぎて浮かべた涙を拭いながら話し始めた。

 

「だって、真面目ぶふっ!……なんだもん。……ククッ、あ、兄貴になって少ししか経ってないのに……あはは、ひー……」

「なっ!あ、当たり前だろ!?兄貴に長いも短いもねぇんだよ。妹が出来たらそいつはもう兄貴じゃなきゃいけねぇんだ」

 

そう言うとかなでがまた笑い始める。俺、そんなに面白いこと言ってないはずなんだけど。ってか全く面白くないはずなんだけど?

ようやく笑いが止まったかなでは、居住まいを正して俺と向かい合った。

 

「じゃあ、あたしも妹としての役目を果たすよ」




さぁ、この後、この兄妹はどうなっていくのでしょう(無計画)

次話も読んでくださると嬉しいです。
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