サイバープリキュア   作:k-suke

2 / 12
Story02 “ Reverse ”

 

 

 

歳場中学校 生徒会室

 

 

 

計「えーっと、もう一度私達の置かれてる状況を整理すると、あの時私達に向かって落ちてきた隕石はフレアさん。それでおそらくその前に現れた隕石がダムド」

 

文「はい、私達はその時に一度死んでしまいましたがフレアさんの力で生き返ることが出来た。そして眠りについたフレアさんの代わりに、私達はプリキュアになってダムドという人のつくる怪物と戦う、ということですね」

 

私と文は二人だけの生徒会室で一度自分たちの置かれている状況をノートに書いて整理していた。

 

前回戦った時は、がむしゃらだったこともあり事態がはっきり把握しきれていなかったからだ。

 

 

計「ダムドか…、フレアさんが言ってたけど破壊と暴力を好む悪の象徴。こないだの火事もそいつの作った怪物の仕業なのよね…」

 

 

 

 

 

 

あの後一週間ほど経つが、あの区域の火事は不審火ということで処理された。放火ということでかなりニュースでも話題になってはいたがそれだけだ。

 

怪物が出たなどとは誰も知らない。

 

あの時生き残った人はというと、一命はかろうじて取り留めたものの、全身の大火傷に加え、怪物に襲われた恐怖からか精神に異常をきたしてしまい口もまともに聞けない状態らしい。

 

それも一般的には火事の恐怖によるものということになっている。

 

文「怪物が現れて人々を襲っているなんて誰も信じてくれませんよね」

 

文はため息まじりにそう言った。

 

 

計「私達がプリキュアなんてものになったこともね。まあ、周りに心配かけたくないし、敵に正体知られたらみんなに危険が及ぶかもしれないから正体は秘密にしとこうか」

 

文「その方が良さそうですね」

 

私のため息まじりの言葉に文も賛成してくれた。

 

 

 

その時生徒会室のドアをノックする音が響いた。

 

計「はい、どうぞ」

 

男子生徒A「会長〜、助けてくれ〜、このままだとまた補習だよ〜」

 

男子生徒B「遊んでた俺たちが悪いんだけど、今度の休みに約束してんだよ。悪いけど勉強教えてくれ〜」

 

返事をするや否や男子生徒が実に情けない声をだして生徒会室に駆け込んできた。

 

 

文「またですか。遊ぶのが悪いとは言いませんが、きちんとやるべきことをおやりになってからでないとそうなると前にも…」

 

 

男子生徒A「わかってる、わかってるけど頼む〜」

 

呆れ気味の文の言葉にも負けず、男子生徒は必死に頼み込んできた。

 

 

計「仕方ないわね。次はちゃんと勉強しておいてね。どこがわからないの」

 

私も呆れていたが、困ってる人を見過ごせず勉強を教えることにした。

 

 

男子生徒B「会長ありがと〜」

 

 

 

 

 

 

 

 

歳場市内某所

 

 

???「あ〜あ、退屈だ。こないだのゲームは途中まで面白かったのにな〜。さ〜て今度はどんなゲームで遊ぼうかな」

 

コンビニの前で座り込み、菓子パンを齧りながら、いかにも退屈そうな声を出している少女がいた。

 

その時、彼女の前を一台の車が走り過ぎていき、風とともに埃が舞い上がった。

 

 

???「うわっ!! 埃がっ! ぺっぺっ」

 

埃が口に入ったらしく、つばを吐き出すと何かを思いついたような表情をした。

 

 

???「おっそうだ。今度はレーシングゲームでもするか。スカッとするだろうし、よーし決めた!!」

 

少女は楽しそうにそう言うと、パンの入っていたビニールを適当に放り投げて、スキップしながら立ち去っていった。

 

 

 

 

歳場中学校 生徒会室

 

 

 

文「計さん、申し訳ありませんが先日お話しした通り本日の生徒会会議は欠席させていただきます」

 

文が帰り支度を手に、申し訳なさそうに謝ってきた。

 

計「ああ、いいって。今日は今度のお披露目会に向けたお稽古でしょ。絶対外せないって聞いてたし、今日の会議も特に何もなさそうだから」

 

前もってそのことは私を含む全役員が聞いていたことであり、今更気にはしない。

今日の会議も不登校の生徒に対して、会いにいく日を考えてみようというだけだから大して問題は無い。

 

むしろ丁寧に謝る文が律儀すぎるぐらいだと思っていた。

 

 

その時だった。

 

計・文「「!!」」

 

私達の背中に悪寒が走った。

 

 

計「これはまさか!?」

 

文「あの時の!?」

 

私達は周りに誰もいないことを確認すると、頷き合った。

 

 

 

 

 

計・文「「プリキュアソウル・インストール!!」」

 

左胸、心臓の位置に手を当ててそう叫ぶと、私達の体は光に包まれた。

 

次の瞬間、私達の体はドレスのようなコスチュームに包まれていた。

 

 

 

エグゼ「行こう、町の中だよ」

 

ワード「はい、何かがものすごいスピードで移動しているみたいです」

 

 

 

 

 

 

歳場市内 某所

 

 

 

???「ヒャッホー!! もっともっと飛ばせー!! いやー気分いい!!」

 

 

一台の車が市内をものすごいスピードで疾走していた。

 

周りの車など気にも止めず暴走運転をしており、すでに何件か事故も発生していた。

 

 

警官「そこの暴走車、直ちに停車しなさい!! 左に寄せて直ちに停車しなさい!!」

 

当然そんな車を世間が放っておくはずも無く、パトカーが警告とともに追跡していた。

 

 

???「うるっせえなあ。人がいい気分でいる時に。邪魔すんじゃねぇよ!!」

 

しかし、そのドライバーは耳障りだと言わんばかりに運転席から身を乗り出し、屋根によじ上った。

 

奇妙なことに、他に同乗している人間がいないにもかかわらず、車はスピードを緩めなかった。

 

 

警官「何だあれは? 女の子?」

 

運転席から出てきたドライバーらしき人間を見て、警官は驚いた。

 

その人物はどう見ても中学生ぐらいの少女だったからだ。

 

 

???「雑魚キャラが、調子に乗んなよ。プリキュア・プレッシャーボール!!」

 

彼女はそう叫ぶとともに、赤黒い光のボールをパトカーに向けて投げつけた。

 

するとパトカーの前でそのボールは大爆発した。

 

警官「なっ、うわーっ!!」

 

突然のことに警官は動揺し、制御を失ったパトカーはそのまま電柱に激突し、爆発炎上した。

 

 

???「あーらら、いーけないんだー。おまわりさんが事故起こしたよ。税金泥棒もいいところだねー」

 

その少女は馬鹿にするかのようにそう言った。

 

 

???「あー、たのしーい。さーて次はどっちへ…」

 

心底楽しそうにそう呟いた時、緑と青の光の玉が飛んでくるのが少女に見えた。

 

 

???「おっ、あれはもしかして。いーねいーね、大物出現ってやつだ。悪いちょっと止まってくれ」

 

そう言った時、暴走していた車はやっと止まった。

 

 

 

 

 

 

エグゼ「もうやめなさい!!」

 

私達は事故が発生したところを追いかけていくと、一台の暴走車を見つけた。

 

だがそれもつかの間、車がパトカーを事故に遭わせたのを見て、止められなかったことを歯噛みをして悔やんだが。

 

 

 

ワード「どうしてこんなことをするんですか?」

 

私達の言葉に車の上にいた少女は当たり前だといわんばかりに言った。

 

 

???「だって面白いじゃん。パーッとやりたいことやるってさ」

 

 

そう言って車から飛び降りた真っ赤な髪の少女の姿を見て私達は驚いた。

 

 

エグゼ「な、何? 私達そっくり…」

 

ワード「貴方もプリキュアなのですか?」

 

 

???「ウン、そうだよン♪ 私の名前は…」

 

その少女は大げさにポーズを取ると名乗った。

 

 

 

「真っ赤に染まった血の池地獄 キュア・ポイント!!」

 

 

 

エグゼ「キュア・ポイント!?」

 

ワード「貴方もフレアさんに命を助けられたのですか?」

 

 

驚いている私達の質問にポイントは指をチッチッチッと鳴らしながら答えた。

 

ポイント「ノンノンノン。私にこの力をくれたのはダムドってやつさ。いや〜話の分かるやつだったよ」

 

 

 

 

 

 

回想

 

 

 

 

「あーあ、退屈だ。こうも退屈だと、完全に命の無駄遣いだぜ。毎日を有意義に過ごせる楽しいことって無いのかな」

 

その少女は、退屈そうに町中をぶらついているとまだ夕方だというのに大きな流れ星が見えた。

 

「おっ、流れ星! 退屈を紛らわせる楽しいことがありますように!! 退屈を紛らわせる楽しいことがありますように!! 退屈を…」

 

少女は目をつぶって手を合わせ、必死に祈っていたため、だんだんとその流れ星が彼女の方へと近づいていることに気がつかなかった。

 

 

「へ?」

 

気がついた時にはすでに遅く、その流れ星は彼女の目の前に落ち大爆発した。

 

 

「わー!!!」

 

そして少女は悲鳴とともに意識を失った。

 

 

 

 

 

 

 

 

(ほう…巻き添えを食らった人間がいるのか…ちょうどいいな…)

 

 

「ってて、誰だよ?」

 

遠くで少女を呼んでいるような声が聞こえたため、彼女はゆっくりと目を開けた。

 

すると彼女は自分のいる場所に驚いた。

 

 

「なんだよここ、辺り一面真っ暗。なんにも見えやしねえ。あれ、私の姿だけは見えるな。どうなってんだ?」

 

 

(ここは貴様の意識の一番深いところだ。このままだと貴様は死ぬ。もしそれが嫌ならば、俺のいうことを聞け)

 

 

 

「あ、ふざけんな。大体てめえはなんなんだ!?」

 

(俺の名はダムド。破壊と暴力の権化たる物だ)

 

 

その言葉とともに少女の目の前には、悪魔を思わせるような醜悪な外見の男性が現れた。

 

その存在はふんぞり返るようにして言った。

 

ダムド「人とは下らん命というものを大切にしていると聞く。 死というものを恐れているともな。 俺の下僕となり、フレアとの戦いで傷ついた俺の復活に必要なダークエナジーを収集しろ。 そうすれば新たな命とともにそれを行うための力をくれてやる」

 

 

「いきなりなんなんだよ、勝手に決めるな。それにダークエナジーってなんなんだよ。そんなわけのわからんもんがポンポン集められるかよ」

 

少女はぶっきらぼうに、そして不機嫌そうに吐き捨てた。

 

 

ダムド「破壊、殺戮、そう言ったものの生み出す負のエネルギーだ。 俺の力でそれを行うことでダークエナジーは多量に発生し、自然俺の力となる」

 

ダムドの言葉を聞き、少女は一転興味深そうに尋ねた。

 

 

 

「それってさ、つまりこの腐った世界をぶっ壊すことで発生する力ってことか? そしてそれが出来る力をあたしにくれると?」

 

 

ダムド「平たくいえばそうなるな」

 

その返事に少女は嬉しそうに指を鳴らした。

 

 

 

「よっしゃ乗った! その力で思いっきりやりたい放題やっていいんだろ。最っ高だぜアンタ!! お星サマありがとう」

 

 

ダムド「ふはは、これはいい。実に都合のいい人間に当たったものだ! 貴様に力を渡してやる」

 

少女の返事にダムドは満足げに頷くと、一本の赤黒く光るペンライトのようなものを投げ渡した。

 

 

 

ダムド「行け! 俺が傷をいやし復活するための力を集めろ!!」

 

そしてダムドの姿は少しずつ薄くなっていった。

 

 

ダムド「その命を俺のために使うのだ」

 

その言葉とともに。

 

 

 

回想終り

 

 

 

 

 

ポイント「ってわけだ。だから手始めにパーッと花火上げるゲームをやったんだよ。ちょうど良かっただろ。 あの場所目障りな建物があったみたいだしさ。世の中のためにもなったろ」

 

 

彼女、キュア・ポイントの言葉に私達は怒りが込み上げた。

 

エグゼ「じゃあ、こないだの火事は貴方の仕業だったの!?」

 

ワード「あの火事で、どれだけの人が傷ついたと思っているのですか!?」

 

 

ポイント「べっつにいいじゃん。たかだか十数人。今現在地球上に七十億だっけ。それぐらい微々たるもんだろ」

 

彼女の言い様に私達の怒りは完全に頂点に達した。

 

 

エグゼ「命を何だと思ってるの!! 一度なくなったら取り返しがつかないんだよ。それにどんな人でも死んでしまったら悲しむ人がいるの!!」

 

ワード「命の価値に数は関係ありません!! 一人でも何億でも重さは同じです」

 

 

しかし、私達の言葉も彼女にはどこ吹く風と言ったような感じだった。

 

彼女は耳をほじりながら答えた。

 

 

ポイント「世の中を知らないオジョーサマ方のゆーとーせー発言ですな。いいか、命ってのはな価値が違うんだよ。消えた方がいい命ってのはこの世に腐るほどある。大体人類ってのがそもそもどんだけの価値がある。偏見と差別、欲望と保身の生き物。挙げ句の果てがそれを元にした戦争の繰り返し。いっそ人類なんざドカッと滅んじまった方がスッキリするんじゃね?」

 

 

エグゼ「貴方は、本気でそんなこと思ってるの!? 人類なんて滅んでいいって、本気で!!」

 

すると、彼女はさらに馬鹿にしたような口調で続けた。

 

 

ポイント「おーこわ。まあ、そこまで大げさなこと考えてねえよ。ただ、今を楽しめりゃそれでいいだけ」

 

ワード「尚更です!! ただ楽しむだけにこんなことをしたのですか!!」

 

 

ポイント「そーだよ。人生の価値はどれだけ楽しめるか。だから、ゲームして遊んでるのさ」

 

エグゼ「何がゲームよ…。そんな理由でこんなことを…。そんな理由で…!!」

 

私は我慢できずに彼女に飛びかかった。

 

 

ポイント「おっ、やっとこさ会話イベントが終わったか。やっぱ長くてうっとうしいんだよね〜」

 

 

エグゼ「まだそんなことを!!」

 

 

ポイントは私の躍起になって繰り出した私の攻撃をうまく受けたりかわしたりして、隙を見ては攻撃してきた。

 

 

ポイント「ハッハッハッ。いいねいいね、リアルの格ゲーは」

 

 

 

 

 

 

 

ワード「エグゼ、私も行きます」

 

そんな私の戦いを見て、ワードも加勢しようとした。

 

ポイント「おいおい、乱入はなしだぜ。ちょっとCPUと遊んでてくれよ。車魔人!!」

 

 

彼女の呼びかけにさっきまで暴走していた車が意志を持ったかのように立ち上がり怪物となった。

 

 

ワード「なっダムド魔人!?」

 

ポイント「そーさ。こいつを作る力をダムドはくれた。ホーラ行け」

 

 

「ダームー」

 

 

その雄叫びとともに車魔人はワードに襲いかかった。

 

 

 

 

 

 

ワード「くっ、このスピードは…キャアア!!」

 

車魔人はものすごいスピードでワードの周りを走り、攪乱し、隙をついては体当たりを仕掛けていた。

 

その体当たりをまともに受けたワードは吹き飛ばされた。

 

 

エグゼ「ワード!!」

 

ポイント「ほらほら、よそ見してんなよ」

 

 

ワードのピンチに気を取られた私は、ポイントの攻撃をまともに受け、大きく吹き飛ばされた。

 

エグゼ「うああー!」

 

 

ポイント「ハッハッハッ、せっかく面白くなってきたゲームだ。もっと楽しませろよ!!」

 

 

エグゼ「負けられない…! あなたみたいな人には絶対に!!」

 

 

私はその思いで立ち上がった。

 

ワード「そうです。人の未来は大切なものです。命一つ一つが未来の可能性なんです。だからこそ守らなくちゃいけないんです」

 

ワードもまたダメージを受けた体を引きずって立ち上がった。

 

 

ポイント「けっ、そんなボロボロでよく言うよ。これでゲームオーバーだ!!」

 

そう言うとポイントは私に、車魔人はワードに襲いかかった。

 

 

 

ワード「エグゼ!!」

 

エグゼ「うん!!」

 

私達はポイントや車魔人の攻撃をうまくいなして、投げ飛ばした。

 

ポイント「何っ!!」

 

 

そうしてポイントと車魔人は投げ飛ばされた先で正面衝突して地面に叩き付けられた。

 

 

ポイント「テメエらこれが目的で…」

 

ポイントは地面に叩き付けられた先で悔しそうに歯ぎしりした。

 

 

 

エグゼ「これが私達のチームワークよ」

 

ワード「お互いに理解できていれば簡単なことです」

 

私達は胸を張って答えた。

 

 

 

私は右腕でX字に空を切ると力強くこう叫んだ。

 

エグゼ「実りをもたらす緑の大地 キュア・エグゼ!!」

 

 

ワードもまた右腕でWの文字を空に書くと冷静かつ凛とした声でこう名乗った。

 

ワード「命を育む青き海原 キュア・ワード!!」

 

 

「「闇をはらい未来を紡ぐ光の使者 サイバープリキュア!!」」

 

 

エグゼ「私達の思いはゲームなんて軽い気持ちに負けない!!」

 

 

そう言い放つと私は両手に力を込めた。

 

エグゼ「プリキュア・エクストリームスラッシャー!!」

 

私は両腕を戸板をこじ開けるように開くと、エックスの形のカマイタチが発生し、車魔人をずたずたに切り裂いた。

 

しかし、ポイントの方は間一髪でうまく攻撃をかわしたようだった。

 

 

 

ポイント「ちっ、逆転負けか。まあ、今回はこれで終わりにしとくよ。じゃあまた遊ぼうな」

 

そう言い残すと、彼女は赤黒い球体に変化して飛び去っていった。

 

 

 

 

 

 

 

エグゼ「あれが、私達の敵…」

 

私は肩で息をしながら、現実を噛み締めていた。

 

ワード「また、戦うことになりそうですね…」

 

 

しばらく真剣に考えていた私達はあることを思い出した。

 

 

エグゼ「いけない! 生徒会の時間が!!」

 

ワード「お稽古に間に合いません!!」

 

 

私達は大慌てで、それぞれの場所に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

歳場中学校

 

 

戦いを終えてヘトヘトの上に全力疾走した私は、息も絶え絶えに生徒会室のドアを開けた。

 

するとそこには会計の山崎君が一人いるだけだった。

 

山崎「会長、何やってたんですか。会議もう終わっちゃいましたよ。大したことは無かったから良かったですけど」

 

 

計「ご、ごめん…なさい…。 急な…用事が…入ったから…。みんなには…私からも…謝っておくわ…」

 

山崎「会長が忙しいの知ってますけど、ほどほどにお願いします。言い訳が大変だったんですから」

 

 

 

 

 

 

青山家

 

 

文の母「文、一体何をしていたのですか? 今日の稽古には絶対に遅れないように言ったはずです」

 

文「ハアハア、申し訳…ありません…お母様…。急に…お手伝いを…しなければ…ならないことができた…もので…」

 

文の母「はあ、仕方ありませんね。人を思いやる心も家元には必要なものです。ですが、それもやるべきことをやってのことですよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日

 

 

歳場中学生徒会室

 

私は昨日の会議の議事録を読み返していた。

 

計「やれやれ、みんなに迷惑かけちゃったな。 えーっと彼女に会いにいく日は…」

 

昨日の会議では不登校らしき生徒に会いにいく日をみんなで決めたらしい。

 

何日か候補があるので、後は私と文の都合だけらしい。

 

計「さすがに日程であんまり我が侭言えないしな…」

 

 

そんなことを考えていると、生徒会室のドアが開いた。

 

 

「おい、緑野」

 

計「あっ、横井先生。なんか御用ですか」

 

この横井先生は生徒会の顧問であり、頼りがいのある先生である。

 

結婚されておられるが、なかなか渋いイケメンであり女生徒の人気も高い。

 

 

横井先生「ああ、昨日の生徒会で不登校の生徒に会いにいくって決めたんだが」

 

計「あ、はい。聞いてます」

 

横井先生「そいつが今日登校してきたんだ。俺のクラスでもあるから、後はこっちでやるよ。すまなかったな、気を使わせて」

 

先生の言葉に私は拍子抜けした。

 

計「いえ、気にしないでください。自分から登校してきたならいいことですよ。えーっと彼女の名前は…」

 

 

 

 

横井先生「(くれない) 映子(えいこ)。まあちょっと複雑な家庭のやつだから、フォローは先生がやる。お前達は他のことに集中してくれ」

 

計「わかりました」

 

 

 

 

 

歳場中学屋上

 

 

 

屋上でその生徒、紅 映子は一人寝そべりながらニヤリと微笑みながら呟いた。

 

 

 

映子「さーてと。次はどんなゲームで遊ぼうかな…」

 

赤黒く光るペンライトのようなものをクルクルと回しながら…

 

 

 

 

To be continued…

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。