ハイスクールD×D 〜最後の希望に憧れて〜 作:木野兎刃(元:万屋よっちゃん)
さぁ、ショータイムだ
ある日の夕方、噴水の前で2人の男女仲睦まじく歩いていた。
「ねぇ、一誠くん。一つお願いしてもいいかな」
「な、何かな!?俺でよかったら何でもするよ」
少女は恥じらいながら一誠という少年に願いを告げる。
その願いがどんなものなのか思春期真っ盛りな一誠からすれば想像するだけで鼻血ものである。
「ーーーーーーーないかな」
「え?夕麻ちゃん何て言ったの?」
「死んでくれないかな?って言ったのよ」
「えっ」
先程までの可愛いらしい声とは打って変わって何処までも冷たい声。
声のトーンもだがいきなり死ねと言われ呆然とする一誠。
そんな一誠に更に追い討ちをかけていく夕麻。
「ーーーーー!?」
何もかも整理出来ていない一誠の腹を貫く光の槍。
「実は私………人間じゃないの。堕天使なの」
「な、何でこんな事………」
一誠にとって人生初めての彼女であった夕麻が人間では無かった事は確かに驚く事ではあるが、それ以上に夕麻に攻撃されたというのがショックだった。
「貴方から神器の波動を感じるって報告があったから発現させる前に殺しちゃおうと思ってね。
ただ殺すのも面白くないから少し遊んであげようかなって」
腹に風穴を開けられ血を垂れ流す一誠。痛みで意識が飛びそうなところをなんとか保っている。
「夕暮れ時に殺すって決めたから夕麻って名前にしたの。どう?素敵でしょ?
どうせ死ぬのだから私の名前を教えてあげる。私の名前を覚えて逝きなさい」
夕麻はその手に再び光の槍を出現させる。
大きく振りかぶり狙いを定める。その表情はまさに恍惚としていた。
「私の名前はレイナーレっていうの。じゃあね一誠くん」
駄目だと死を覚悟した一誠だがその身に槍が刺さる事は無かった。
槍を振り下ろす前に銀の弾丸がレイナーレの身体を掠っていたのだ。
「そこまでだ、レイナーレ」
「誰だお前は!?」
銃を持った一誠と同じくらいの年齢の少年が何処からともなく現れた。
「指輪の魔法使いって言えば分かるかな」
「指輪の魔法使い!?何故そんな奴がここに!!」
「なに、モテない友人がデートするっていうもんだから心配でついてきてみればトイレ行ってる間に逸れて探したらここにいるっていうから来ただけだぜ」
「………ハルト?お前ハルトなのか?」
弱々しく声を振り絞る一誠。腹に風穴を開けられてよく声を出せているものだ。
「まずはお前をどうにかしないとな」
ハルトと呼ばれる少年が右手の中指に指輪をはめる。そのあと腰に手を当てる。
すると
〈リカバリー〉
と軽快な音が流れる。その後一誠に手を向けると風穴が空いていた腹の傷は瞬く間に塞がっていた。
「これは応急処置だ。とりあえず今は寝とけ」
〈スリープ〉
指輪を付け替え再び一誠にかざす。すると一誠はそのまま眠ってしまった。
一誠が眠った事を確認したハルトは再び右手指輪を付け替える。
「改めて自己紹介をしよう」
ハルトは右手を腰にかざす。
〈ドライバーオン、プリーズ〉
という音と共にベルトが腰に巻かれていた。
そして左手に赤い石が埋め込まれた指輪を装着する。
『シャバドゥビタッチヘンシーン、シャバドゥビタッチヘンシーン』
「指輪の魔法使い、相馬晴斗。最後の希望だ。そして又の名を……………変身」
〈フレイム、プリーズ〉
『ヒーヒーヒーヒーヒー』
「仮面ライダーウィザード、よろしくな」
ルビーのような赤を宿す戦士、仮面ライダーウィザードへと変身したのだった。
相馬晴斗というのは誤字ではありません。主人公なりのリスペクトです。
リカバリーというのはオリジナルの魔法です。どんな傷であろうと一命を取り留める回復力。出来ず病気などには作用しない。作用するのは致命傷などである。あくまで治すのでは命を繋ぎ止めるだけの魔法です。