輝石の使い手   作:プケコ

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面白い人

目を開けたら、変な動物が顔を覗き込んでいた。モジャモジャの頭に宝箱。人とは思えない不思議な格好だった。

「箱人間…?」

「誰が箱人間だ、誰が。俺はガイモン。しがないこの島の番人さ。で、小僧大丈夫か?お前、ここに漂着したんだぞ。」

目をぱちくりさせる。思い出したのはお母さま達のこと。涙がじわじわと目からあふれでて止まらない。

「お、おい、大丈夫か!?泣かせるつもりは無かったんだよ、泣かないでくれや!ほら!美味しい果物はあるから食べな!ほら、面白い動物だろう、可愛いだろう?」

モジャモジャは慌てたようにいろいろ押し付けてきた。美味しそうな果物におかしな動物。警戒心が無いのかそれとも慰めてくれているのか、頭を擦り付けてきたり涙を舐めたりしてくる動物に驚く。驚き過ぎて涙も止まった。羊なのかカモノハシなのかよく分からない動物やコウモリかパンダなのかわからない。渡された果物は美味しくて、喉が乾いて、お腹が空いているのを実感させた。むさぼり食うように食べる。心配そうに彼が話しかけてくれるのが何て嬉しいことか。落ち着いたのは、少し建ってからだった。

「落ち着いたか。改めて俺の名はガイモン。こいつらを守るためにこの森の番人をしている。お前は?」

「私はカラです。助けてくれてありがとうございました。」

ガイモンは驚いているようだった。

「お前は貴族か?だが、貴族ならどうしてこんなところにいるんだ?」

それでまた、あの事を思い出す。自分の顔がくしゃりと歪むのが分かる。

「あー、言いたくねえなら別に言わなくていいよ。それよりはそれより、名前何て言うんだ?」

うつむいて答える。草や葉っぱの上に転がっているキラキラしたものは一体なんだろう。

「カラ。カラ・ジュエル。私は貴族ではなくて、宝石を主とした商人の息子です。…お母さま達は…海賊の襲撃を受けて…。」

「…聞いて悪かったな。しばらくはここで休んでいくといい。あぶねえもんはこの島には無いしな。まあ、たまにはこいつら狙って海賊が来るがお前ぐらいこいつらと一緒に守ってやんよ。」

頭が撫でられるのを感じて頭を上げる。真っ直ぐな目がこっちを見ているのにほっと息を吐く。優しい人だった。

「ありがとうございます。」

ぽたぽたと落ちる涙が葉の上をコロコロと転がり、こつんと他の涙に当たるのを見つめてた。

 

ガイモンside

いつも通り海岸を海賊どもが来ていないかをチェックしていた時だ。砂浜に小舟が流れ着いたのに気付き、警戒しながらゆっくりと近づく。

拍子抜けした。乗っていたのはほんの10歳か11歳ぐらいの子供で、ぐったりと元気が無いようだった。よく見りゃあ、平民が着てるような服と違って貴族が着ているような良いもんだった。貴族の子供がたった1人で漂流だあ?いかにも面倒事の匂いがプンプンとするぜ。

だが、見捨てようとは思わなかった。まだ幼い子供で、泣き腫らした顔。寝顔だけでも酷くつらいことがあったてのが分かる。ここで見捨てたら男の名が廃る。それに小舟の底に転がるいくつもの涙型の宝石。小さいが質は良い。売れば高く売れるだろう。きっとこの子供の両親が生き残らせる為に目立たないが金になるもんを託したんだろう。なら、その両親の思い、受け取ってやろうじゃあねえか。

それから、目覚めた子供を泣き止ませんのは大変だった。地雷は有りとあらゆるところに張り巡らされており、根が深いことを教えてる。

それともう1つ。カラの流した涙が皆宝石になっていた。涙が宝石になるっていう話は聞いたことがねえ。それに髪は光を反射してキラキラ光ってるし、目何か黒曜石の玉みたいだ。そういやあ、悪魔の実っていうもんがあったな。悪魔の実を食べると変な物になったり、力を得るっていう。そうすると、こいつぁ悪魔の実でも食いやがったな?

「おい、お前はここに来る前に悪魔の実でも食ったか?」

「悪魔の実?」

「ああ、知らねえのか?それを食べりゃトンカチになる代わりに特別な力を得ることができるんだと。」

「わかんない。でも、お腹空いて海に浮かんでた箱の中に入っていた不味い果物は食べたよ。」

「そうか…。よし!いつまでもくよくよしてちゃ、始まんねえ。悪魔の実を食ったか食ってないかなら海水に触ればすぐ分かる。もし悪魔の実だったなら、使いこなせるように訓練しないとな!何、時間はたくさんある!ゆっくりいこうや!」

「…うん!」

カラの涙も止まった。少しだけ笑う。子供はやっぱり笑っていないとな。

結果、カラは悪魔の実を食べたようだ。海水に触れれば力が抜けた。少し不安そうだが、せめて自分で自分の体を守れるようになんねえとな。まだどんな力なのか分かりきっていないが、泣かせれば宝石が手に入る。それがばれれば狙われるだろう。俺がしっかりしないとな!…けれども、誰か信用できるやつに託すのがこの子にとっていいんだろうなあ。この無人島に来るのは海賊ぐらいしかいないからなあ。




ガイモンを覚えている人はいるでしょうか…?作中には少ししか出てきませんでしたが、私、けっこう彼の事が好きなんです!だって20年も動物達を1人で守り続けてきただなんて。ルフィにはあっさりと負けてましたけど、ずっと島を守ってきたということはある程度闘えるはずです。なので、カラのことはまかせたー!
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