許嫁は生徒会長   作:高崎瑞希

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楽しくなってきたので連載に移行。これからも書きますゼ!


許嫁は生徒会長 3

「ふっふーん」

 

キッチンで頭を振りながら楽しそうに何かをしている咲さん。

なに作ってんのかなー…楽しみだ。

 

「あ!冷蔵庫の中は自由に使っていいからね!」

「はーい!ありがと!」

 

結構緊張せずに話せるようになってきた。今は彼女が後ろを向いているっていうのもあるかもしれないけど。いざ目を見て話せって言われたらムリかもな…

 

「味は濃い方がいい?控えめかな?」

「え?あー…どっちでもいいよ。」

「そういうのが一番困るって知ってる?」

「うぐ…じ、じゃあ普通で。」

「はーい」

 

なんかいいな。こういうの。すごい新婚って感じが…

 

ガンッ!

 

頭を机にぶつける。本日二度目!

なに考えてんだ!僕は!

そりゃ確かに許嫁なら新婚にもなるかもだけど…別になるって決まった訳じゃないし!まだ僕達学生だし!気が早いし!

 

「大きな音したけど…大丈夫?」

「あ、うん。ちょっと頭をぶつけただけだから。」

「た、たくさんぶつけるんだね…怪我しちゃったら大変だからあまりぶつけないでね?」

「は、はい…」

 

優しいんだな…これは一年生の時に人気になるのもうなずける。

可愛いし、優しいし、スタイルいいし(胸を除いて)完璧じゃないか。

僕なんかと釣り合ってないよなぁ…

 

「あ…」

 

ありゃ…咲さんの動きが止まった。やっぱり幻滅されたのか…なんて考えてた僕がいたが…

 

「おまたせ…」

「うん。ありが…と…う…」

 

出てきたものを見て絶句した。

白い皿に映える黒い物体…

 

「え…な、なにかな?これは…?」

「お、オムライス…」

「だからケチャップ持ってるの?」

「うん…」

 

つい顔がひきつる。す、すごい才能だ…どうしたらこんなことに…

 

「ご、ごめんね…食べられないよね…待ってて。なにか別のものを…」

「食べる。」

「え…でも…」

「大丈夫。食べるよ。ケチャップ貸して。」

「う、うん…」

 

おずおずとケチャップを差し出す。それを受け取り黒い元オムライスにかけ、一口。

口の中に焦げの味が広がる。うー…すごい味…

 

「あ、あの…あの…あ、お水持ってくるね!」

「うん…」

 

その間にもう一口。うん。大分慣れてきた。食べられないことはない…かな。

 

「どうぞ…」

「あ、うん。えっと…咲さんの分も作ったの?」

「い、一応…」

「そっか。じゃあそれも僕が食べる。で、咲さんには俺が作る。」

「え…そんな…悪いよ。私も食べる!」

「いやいや、咲さんには美味しい料理を食べてもらいたいし。」

「わ、私の料理美味しくないよね…」

「あ!ち、ちが!違くて!あー…なんというか…」

 

ヤバイ!また泣かせてしまう!な、何て言えば…

ヤバイヤバイヤバイ…どんどん目がうるうるしてきてる…

 

「その…ぼ、僕の料理も食べてみてほしいな…なんて…」

「グスッ…え…?樹来君料理できるの?」

「うん、まぁ…ずっと独り暮らしみたいなものだったし。食事は僕が作ってたからね。多少はできるよ。」

「そうなんだ…私はお母さんが作ってくれてたから…」

「あ…ま、まぁ待ってて。」

 

急いで元オムライスを完食して、キッチンへ向かう。

咲さんを待たせるわけにはいかない。至急作らなければ…!

 

「えっと…卵と…砂糖…あ、米ないや…炊く…時間無いよな…どうしよ…」

 

米無しか…オムレツとかにシフトチェンジ?いや、せっかくならすごいの…よりは時短…?よし。

 

 

「できたよ!」

「え?なになに?」

「はい!どうぞ!三分でできる簡単クッキングだよ!」

「お湯を沸かすだけだね!簡単!私でもできる!」

「やったね!」

「やったね!」

 

 

…バカか?インスタントとか…バカか?

それにせっかくなら『オー』って言われたいし…

 

 

「できたよ!」

「え?なになに?」

「はい!どうぞ!牛乳と混ぜるだけ!簡単だね!」

「うわー!混ぜるだけ!?簡単!私でもできる!」

「やったね!」

「やったね!」

 

 

…フルー○ェは料理に入りますか?

入るわけないだろ!バカか!?

 

仕方ない。オムレツにしよう。簡単だし。

中はジャガイモとかにして…焼いて…うん、できる。

 

そして作り始めてから数分。匂いに誘われて咲さんがやってきた。

 

「なに作ってるの?」

「んー?内緒。」

「えー?ケチ。」

 

機嫌はなおったのかな。もう落ち込んでないみたいだし、良かった。

 

「もうすぐできるから。向こうで待ってて。」

「はーい。」

 

うん。大丈夫そうだ。よし、焦がさないように頑張ろ!

 

 

 

 

「ふー…できた…」

「本当に!?」

「わぉ!?」

 

向こうで待っててって言ったのに気がつくと真横に咲さんがいた。

危な…落とすとこだった…

 

「わー…美味しそうだね…」

「まぁね。普通に作ったし。」

「じゃあ作れない私は…」

「ただの人…じゃなくて!咲さんにもいいところはたくさんあるし!一つくらい弱点がある方が人間らしいっていうかむしろ完璧じゃないんだって安心するというかなんというか…」

「ふふっ…そうだね。私にできることをすればいいよね。」

「そうだよ!生徒会長なんて誰にでもできることじゃないし!すごくかっこいいと思うな!」

「ありがと。」

 

良かったよぉ…笑ってくれて。思ってたより表情豊かなんだね。笑ったり泣いたり。見てて面白い。

 

「料理は任せるね。私は掃除とか買い物とか行くから。」

「え?あ、うん。」

 

そっか…忘れてたけど僕はこの子と住むのか…

 

「ごちそうさま!」

「はやっ!」

 

今持ってったよね!?え?何秒?何秒で食べた?なかなかボリュームあって食べきれるか不安だったのに!?

 

「ふー…美味しかった!」

「あ…それはよかった…」

 

ビックリした…結構食べる方なのね。咲さん。明日から考えなきゃ…

 

「食後の運動しなきゃね。太っちゃうし。」

「いや、十分細いと思うけど…」

「日々の積み重ねが大事なの!ちょっと『今日はいっかー』なんて思ったらすぐ丸々として美味しそうになっちゃうんだからね!」

 

今のままでも美味しそう…という言葉を僕はぐっと飲み込んだ。

 

「じゃあお風呂掃除してくるね。」

「うん。そこのドアを出たら右の扉の向こうだからね。」

「はーい!」

 

パタパタと出ていく。毎度毎度動きが可愛すぎる。

朝始業式の時は凛々しい感じでかっこいいなと思ってたけど、結構可愛いところもあるんだなーって実感した。年頃の女の子っぽいね。

 

「さて…と。皿でも洗うかな…」

 

机に残っているお皿や箸を持ってキッチンへ戻る。

途中で『咲さんの使った箸』という事実に気づいたが頑張って自制した。な、舐めたいなんて思ってないんだからね!

 

「………あ。そういや風呂の洗剤もう無かったような…持っていってあげよう。」

 

手を拭き、棚から洗剤を取りだし、風呂場へ向かう。

ザーっと音がしている。シャワーの音だ。洗剤残ってたのかな?まぁ補充しておけばいいか。

そう思い扉を開くと…

 

 

 

 

「いやぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

 

 

 

天国が広がっていた…

 

 

 










個人的にフルーチェは料理に入ると思います!(だからどうした)
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