ありふれた職業と人理の盾   作:やみなべ

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本作小ネタの詰め合わせ。
本編とは全く関係ありません。
こんなんだったらストレスたまるだろうなぁ、という思い付きです。
楽しんでいただけたら幸いです。


IF「ストレスがマッハ」

※召喚されたのがこの人たちだったら、どうする?

 

浮かび上がった召喚陣に魔力が注ぎ込まれ、加速度的にその輝きを増していく。

 

「素に銀と鉄。 礎に石と契約の大公。

降り立つ風には壁を。 四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ」

 

全身を駆け抜ける魔力を原因とする異物感。

立香はそれに歯を食いしばって耐えながら、さらに魔術回路の回転を上げていく。

 

「閉じよみたせ。閉じよみたせ。閉じよみたせ。閉じよみたせ。閉じよみたせ。

 繰り返すつどに五度。 ただ、満たされる刻を破却する」

 

長い詠唱だ。この世界の魔法の常識から考えれば在り得ないほどに。

香織もその長さに目を見開き、驚きを隠せずにいる。

だが、これでもまだ半ば。

 

「――――告げる。

 汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。

 人理の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ」

 

魔法陣の輝きは最早直視することができない域に達していた。

同時に吹き荒れる風が、広いとは言えない路地を蹂躙する。

香織はもうまともに目を開けていることもできず、その場で屈んで倒れないよう踏ん張っている。

無理もない。光は閃光に、逆巻く風は暴風と化しているのだから。

 

「誓いを此処に。

 我は常世総ての善と成る者、我は常世総ての悪を敷く者」

 

そして、最後の一節が紡がれる。

 

「汝三大の言霊を纏う七天、

 抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ―――!」

 

締めの詠唱と共に、光と風が爆ぜた。

まるでそれまでの激しさが嘘のように静けさを取り戻し、光は夜に溶け、風が頬を撫でる。

目を開けるとそこには、二つの人影が表れていた。

 

どちらも、立香やマシュにとっては見知った相手であり、信頼する仲間だ。

なのだが……この組み合わせは、些か不味い。

 

片や筋骨隆々とした肉体にホワイトライオンの頭という異様な風貌の持ち主。最早人間ではなかった、外見的には。

 

ただ、こちらだけなら特に問題はない。多少言動と外見がアレなだけで……。

問題なのはもう片方……というか、彼と一緒にもう片方が召喚されたことだ。

 

で、その片割れというのが、右腕に帯電する籠手を備え、コートを羽織った黒髪の紳士。これが問題だ。

 

「サーヴァント・キャスター」

「サーヴァント・アーチャー」

「「召喚の招きに応じ参上した」」

「……」

「……」

「……」

「……」

「……」

「……」

「なぜ貴様がここにいる、ミスター・すっとんきょう」

「それはこちらのセリフだ凡骨。私がいる以上貴様の出る幕はない、疾く動物園に帰るがいい」

「顔のことは気にするな! これは、アメリカの象徴だ!」

(アメリカってなんだっけ? ライオンなの?)

 

香織は 混乱 している

 

「……………………………………おっと、手が滑った」

「ごっ!?」

 

ライオンの手が紳士の肩に当たる、グーで。ジャブではなくストレートで。

 

「いやぁ、すまんすまん」

「…………………………………………………………………おっと、電気が滑った」

「アババババババババ!?」

 

ライオンの毛並みが逆立つ。なんか、レントゲン写真的なシルエットも見えた。

 

「先輩、止めなくていいのでしょうか?」

「誰かエレナさん(ママ)連れてきて!!」

 

 

 

※召喚されたのがこの子たちだったら、色々誤解される。

 

浮かび上がった召喚陣に魔力が注ぎ込まれ、加速度的にその輝きを増していく。

 

「素に銀と鉄。 礎に石と契約の大公。

降り立つ風には壁を。 四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ」

 

全身を駆け抜ける魔力を原因とする異物感。

立香はそれに歯を食いしばって耐えながら、さらに魔術回路の回転を上げていく。

 

「閉じよみたせ。閉じよみたせ。閉じよみたせ。閉じよみたせ。閉じよみたせ。

 繰り返すつどに五度。 ただ、満たされる刻を破却する」

 

長い詠唱だ。この世界の魔法の常識から考えれば在り得ないほどに。

香織もその長さに目を見開き、驚きを隠せずにいる。

だが、これでもまだ半ば。

 

「――――告げる。

 汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。

 人理の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ」

 

魔法陣の輝きは最早直視することができない域に達していた。

同時に吹き荒れる風が、広いとは言えない路地を蹂躙する。

香織はもうまともに目を開けていることもできず、その場で屈んで倒れないよう踏ん張っている。

無理もない。光は閃光に、逆巻く風は暴風と化しているのだから。

 

「誓いを此処に。

 我は常世総ての善と成る者、我は常世総ての悪を敷く者」

 

そして、最後の一節が紡がれる。

 

「汝三大の言霊を纏う七天、

 抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ―――!」

 

締めの詠唱と共に、光と風が爆ぜた。

まるでそれまでの激しさが嘘のように静けさを取り戻し、光は夜に溶け、風が頬を撫でる。

目を開ければそこには、8つの人影が表れていた。

 

「サーヴァント・アーチャー、クロエ・フォン・アインツベルンよ。

 マスター、贅沢は言わないけど、毎日の魔力供給(・・・・)お願いね♪

 釣った魚にはエサを上げないといけないのよ?」

 

「サーヴァント・ランサー、ジャンヌ・ダルク・オルタ・サンタ・リリィ・ランサー・サンタ、召喚に応じ参上しました! よろしくお願いしますね、トナカイさん! え? マスターじゃないのか? 私がサンタでサーヴァント、マスターさんがマスターでトナカイさん! 実に論理的です、何か問題でも? え? 乗るのか? 鞭で打つのか? はぁ……」

 

「サーヴァント・ライダー、召喚に応じ……って何するのさ、アン! なんでそんなグイグイ背中を押すんだ!」

「いえ、ここはメアリーを前面に押し出すべきかと……私では場違いなので」

「どういう意味!?」

 

「サーヴァント・キャスター、ナーサリーライムよ。こんにちは、素敵なマスター。また一緒に(絵本)をめくりましょう」

 

「サーヴァント・アサシン、ジャック・ザ・リッパー。あ、おかあさ~ん!」

 

「サーヴァント・バーサーカー、日輪の寵姫、茶々なるぞ!

茶々しってる。これっていわゆるロリコン伯爵ってやつよね!」

 

「サーヴァント・フォーリナー、アビゲイル───アビゲイル・ウィリアムズ。はじめまして、マスターのお友達かしら? 良ければアビーって呼んでくださいな。すぐお友だちになれると思うわ。え? 後ろの触手はなにか? 妙に肌色率が高い(第三再臨)けどマスターの趣味なのか? これは、その……」

 

ハジメが 白い目で 見ている

 

「…………………………………」

「なに? 言いたいことがあれば言えば?」

「……いや、なんでも。まぁ、趣味は人それぞれだよな。わかってる、俺はちゃんとわかってるから」

「おい、なんだよその『わかってます』アピール。ホントにそう思ってるなら目を見て話せよ。何で距離を取るんだ! 誤解してる! 絶対誤解してるだろ!!」

「とりあえず、ミュウには近づくな、ロリペド野郎」

「おいって!!!」

 

 

 

※召喚されたのがこの人(たち)だったら、どうする?

 

浮かび上がった召喚陣に魔力が注ぎ込まれ、加速度的にその輝きを増していく。

 

「素に銀と鉄。 礎に石と契約の大公。

降り立つ風には壁を。 四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ」

 

全身を駆け抜ける魔力を原因とする異物感。

立香はそれに歯を食いしばって耐えながら、さらに魔術回路の回転を上げていく。

 

「閉じよみたせ。閉じよみたせ。閉じよみたせ。閉じよみたせ。閉じよみたせ。

 繰り返すつどに五度。 ただ、満たされる刻を破却する」

 

長い詠唱だ。この世界の魔法の常識から考えれば在り得ないほどに。

香織もその長さに目を見開き、驚きを隠せずにいる。

だが、これでもまだ半ば。

 

「――――告げる。

 汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。

 人理の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ」

 

魔法陣の輝きは最早直視することができない域に達していた。

同時に吹き荒れる風が、広いとは言えない路地を蹂躙する。

香織はもうまともに目を開けていることもできず、その場で屈んで倒れないよう踏ん張っている。

無理もない。光は閃光に、逆巻く風は暴風と化しているのだから。

 

「誓いを此処に。

 我は常世総ての善と成る者、我は常世総ての悪を敷く者」

 

そして、最後の一節が紡がれる。

 

「汝三大の言霊を纏う七天、

 抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ―――!」

 

締めの詠唱と共に、光と風が爆ぜた。

まるでそれまでの激しさが嘘のように静けさを取り戻し、光は夜に溶け、風が頬を撫でる。

目を開けるとそこには、二つの人影が表れていた。

 

「うふふふふ。ますたぁ、あなたの清姫でございます! ところで、どんな風に生まれて、どんな風に生きてきたのか。好きな食べ物は何で、嫌いな食べ物は何で、好きな女性のタイプは何で、好きな男性のタイプは何で、一日のスケジュールはどう動いて、浴場ではどこから洗い出すのか、身長・体重・視力・握力・速力・持久力・肺活量・フルマラソン経験の有無……。 ああ、大事なことを忘れておりました。懇意にしている寺があるかどうかも――そろそろ 教えて ください ますわよ ね?」

(先輩! 大丈夫ですか、先輩!!)

(大丈夫……ハァハァ、ハァ…清姫一人なら、まだ何とか……)

「うふふ、うふふふふ。

 うふふふふふふふふふふふ…………。

 み

 い

 つ

 け

 た

 ☆」

「あら?」

「あらら?」

「「あらあら?」」

「わたくしが」

「二人?」

「ではこれで二倍!」

「あなた様を愛せるというもの!」

 

「逃げてください、先輩!!」

「おうちかえる!!」

 

 

 

※召喚されたのがこの人たちだったら、多分胃が保たない。

 

浮かび上がった召喚陣に魔力が注ぎ込まれ、加速度的にその輝きを増していく。

 

「素に銀と鉄。 礎に石と契約の大公。

降り立つ風には壁を。 四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ」

 

全身を駆け抜ける魔力を原因とする異物感。

立香はそれに歯を食いしばって耐えながら、さらに魔術回路の回転を上げていく。

 

「閉じよみたせ。閉じよみたせ。閉じよみたせ。閉じよみたせ。閉じよみたせ。

 繰り返すつどに五度。 ただ、満たされる刻を破却する」

 

長い詠唱だ。この世界の魔法の常識から考えれば在り得ないほどに。

香織もその長さに目を見開き、驚きを隠せずにいる。

だが、これでもまだ半ば。

 

「――――告げる。

 汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。

 人理の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ」

 

魔法陣の輝きは最早直視することができない域に達していた。

同時に吹き荒れる風が、広いとは言えない路地を蹂躙する。

香織はもうまともに目を開けていることもできず、その場で屈んで倒れないよう踏ん張っている。

無理もない。光は閃光に、逆巻く風は暴風と化しているのだから。

 

「誓いを此処に。

 我は常世総ての善と成る者、我は常世総ての悪を敷く者」

 

そして、最後の一節が紡がれる。

 

「汝三大の言霊を纏う七天、

 抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ―――!」

 

締めの詠唱と共に、光と風が爆ぜた。

まるでそれまでの激しさが嘘のように静けさを取り戻し、光は夜に溶け、風が頬を撫でる。

目を開ければそこには、8つの人影が表れていた。

 

「サーヴァント・セイバー───ガイウス・ユリウス・カエサル。ところでマスター、物は相談なのだが……私と君、双方にとって悪い話ではないぞ」

 

「サーヴァント・ランサー、ジャガーの戦士、ここに見参! タイガーじゃないからそこんとこ夜・露・死・苦! ハイそこ、目を逸らさない!」

 

「サーヴァント・ライダー、牛若丸、(まか)り越しました。武士として誠心誠意尽くさせていただきます……え? ネタキャラと問題児はもうお腹いっぱい? 承知しました主殿! この牛若丸が、そ奴らの首を取ってご覧にいれましょう!」

 

「おやおやおや? お腹をおさえて如何なさいました、マスター? ご気分が優れない様子。では、不肖このキャスター・メフィストフェレスが秘蔵の一発芸を披露いたしましょうぅ!! 3(サァン)2(ニィィ)1(イチィ)、パアァッッッツ! 世界は終わりィッ! イヤァァッホオォォウウゥゥ!!!」

 

「サーヴァント・アサシン……ああ、クリスティーヌ、クリスティーヌ……もっと近くでその声を聞かせておくれ。私の愛しいクリスティーヌ」

 

「サーヴァント・バーサーカー、スパルタクス。さぁ、圧制者はどこだぁ!!」

 

「………………………コフッ!」

「先輩!? 血が! 先輩が血を吐きました!?」

「胃が、胃が痛い……」

(苦労してんなぁ、こいつ)

 

「サーヴァント、アヴェンジャー。召喚に応じ参上しました。さぁ、更なるストレスをその弱り切った胃にかけるがいいわ! あらあら、泣いてしまうほど辛いのかしら……ちょっとなによ。何で拝んでるのよ! は? 『邪ンヌちゃんマジ天使』? 気色悪い、近寄らないで下さい! ってかホントに寄るなぁ!?」

 

 

 

※邪竜対駄竜……のその後。

 

「お主はわらわの新たな扉を開いてしまったのじゃ。責任は取ってもらわねばならん」

「責任……そうか、分かった。俺にできることなら何でも言ってくれ」

「うむ、実に潔い! 種族は違えど、そなたも竜の系譜という事じゃな! では、差し当たって……」

「……なぜ、四つん這いになって俺に臀部を向けているんだ?」

「た、叩いてくれていいんじゃよ?」

「叩くのか?」

「な、なんなら蹴ったり踏んだり…いや、貫いてくれても……いいんじゃよ?」

「………………………………………わかった。難解だが、善処しよう」

「ってジーク君に何やらせようとしてるんですか、あなたは!? ジーク君も律義に応えないでください!!」

「ええい、邪魔するでない! これはご主人様との愛を育む大切な時間なのじゃ!!」

「妙な世界にジーク君を巻き込むなと言ってるんです! だ、大体ジーク君の恋人は、こ、この私……あ、あなたの出る幕はありません!」

「なんじゃと!? ……………………………いや、二号、妾というのも悪くは……」

 

 

 

「ハハハハハハ! 見たか聖女三姉妹! これぞ、わらわとご主人様だからこそできる空中デート! 竜化した時のサイズもピッタリ、まさに運命の出会いと思わんか!」

「…………………………………………殺しましょうか、あの変態」

「あんたと意見が合うなんて吐き気がするけど…………同感ね。あの邪竜のことはどうでもいいけど……ええ、ホントにどうでもいいのだけど…………あの駄竜は殺す」

「あ~! 私のトナカイさんを返しなさ~い!」

 

 

 

※あなたたちは病気です

 

「あなたたちは病気です」

「あ?」

「はい?」

 

唐突に、何の前触れもなくかけられた声に、魔王とその右腕が振り向く。

そこにいたのは、「クリミアの天使」の異名で知られる「近代看護教育の母」。トータスに魔法を必要としない医療技術を普及させるべく、医大進学を目指す遠藤浩介にとっては到底無視できない存在「フローレンス・ナイチンゲール」。

『衛生』の概念を生み出し、医療に多大な貢献をした彼女の功績は本物だ。

浩介はもちろん、ハジメですら尊敬の念を抱く鋼鉄の白衣。

 

その言葉だけに、流石に無視はできない。

一応自覚症状はないのだが、彼女が言うのなら耳を傾ける価値はある。

 

「えっと、婦長?」

「俺らが病気だと? まぁ、発症前なら自覚症状もないのが普通だろうが、遠藤はともかく俺もか?」

「だよなぁ。俺ならともかく、南雲が風邪ひくとか想像できねぇ」

「ええ、病気です。迅速な治療が必要です」

「ほぉ……まぁ、アンタがそこまで言うんだ。検査くらいは受けておくか。遠藤はどうする?」

「そうだなぁ。他ならぬナイチンゲールの言う事じゃ、無視はできないよな。ちなみに、婦長の見立ては?」

「あなたたちの病、それは……」

「「それは?」」

「厨二病です」

 

空気が凍った。というか、二人の目が死んだ。一番言われたくない言葉だった。

 

「「………………」」

「あなたたちは頭の病気です。今すぐ開頭手術が必要です」

「「頭の病気じゃねぇよ!?」」

 

ある意味頭の病気かもしれないが……。

 

「開頭手術と聞いて不安なのですね。ですが、ご安心を。最新の治療法があります」

「聞けよ、人の話!!」

(あ~、そういえばこの人バーサーカー(話聞かない系)だっけ)

「ドクター・パラケルススが開発した最新の治療薬、これがあればあなた方の頭も必ず完治することでしょう」

「だから頭は関係ねぇ! つーか、そこはかとなく不安になる奴の作じゃねぇか!」

「『良かれと思って』とか言って、なんかする気がするんだよなぁ……」

「その名も……」

「ホントに話聞かねぇなぁこいつ!? ってかそれ、妙なオーラ出てねぇか?」

「万能細胞・スパルタクスW」

「スパル……」

「タクス、だと?」

 

二人に戦慄が走る。

実はちょっと「それで“卿”が治るなら……」とか思ってた浩介の受けた衝撃はより大きい。

 

「スパルタクス氏の驚異的な回復力に着目し、どんな細胞にも馴染むよう改良した万能細胞です。

 まず、あなた方の脳を切除します」

「おい」

「今切除って言った。切除って言いましたよね!?」

「そこにこの細胞を埋め込み、再生させます」

「もう治療でも何でもねぇだろ!」

「ってか、あの人(スパルタクス)の細胞なんて頭に入れたら、乗っ取られそうなんですけど!?」

「……………………それは治療拒否という事でよろしいでしょうか」

「当たり前だ! つーか、そんな手術受けるバカいるか!!」

「俺も嫌です!」

「そうですか…………わかりました」

(ん? 案外物分かりが良いな)

(ま、まぁ患者の同意なしに治療はしないだろ)

 

確かに、普通ならそうだ。

だが忘れてはいけない。相手はランクEXの狂化が付与されたバーサーカー(狂戦士)、普通など望むべくもないという事を。

 

「私はあなた達を救いましょう――――――――――――――あなた達を殺してでも」

「助けるために殺してどうすんだ!?」

「やっぱ話通じてねぇ!?」

 

 

 

※実は足柄山の出身では?

 

「よぉアビィ!」

「アビィ言うな、俺は浩介だ。だいたい、それだとアビゲイルと被るだろ、金時さん」

「おいおい、俺のことはゴールデンって呼んでくれって言ってんじゃねぇかよ、アビスゲート」

アビスゲート(深淵卿)言うな!! 遠藤浩介だって言ってんだろ!」

「注文の多い奴だぜ」

「なにそれ? なんで俺物分かり悪いみたいになってんの? なにその『やれやれだぜ』みたいなリアクション。超腹立つんだけど? え? 俺が悪いの? 俺なんか悪いこと言った? 喧嘩売ってんなら買うよ? 負けると分かってるけど買うよ? 女のために魔王に喧嘩売った男だよ、俺? 勝ち目がない程度で引くと思うなよぉ!?」

「あ、アビスゲート(深淵卿)殿!」

「だからアビスゲート(深淵卿)じゃねぇ!!」

 

話しかけてきたのは坂田金時に風魔小太郎。

正直、『メンドクサイのに絡まれた』と思う浩介。

良い人たちなのだが……ハウリア族とフィーリングが合い過ぎている。

嫌味でも揶揄いでもなく、素で「アビスゲート(深淵卿)」と呼んでくるから苦手なのだ。

 

「以前からお聞きしたかったのですが、アビスゲート(深淵卿)殿はどちらのご出身で?」

「だからアビスゲート(深淵卿)じゃ……はぁ、もういい、疲れた。

 で、出身? どこにでもいる都会っ子ですが?」

「では、ご両親は?」

「は? 父さんは確か静岡で、母さんが神奈川だったはずですけど?」

「へへ、言いたいことがわかってきたぜ、イビルウィンド」

(イビルウィンド? ああ、風魔だからね。精神年齢小学生と素で中二病とか、めちゃくちゃやりづれぇ……いや待て、段蔵さんもだから風魔一族そのものがそうなのか? ……………勘弁してくれ)

「ええ、そうなのです金時……いえ、ゴールデン殿。もしやと思い……」

「いやだから、何が聞きたいんですか?」

「はい。ご両親の実家の近くに足柄山…箱根山はありませんか」

「まぁ、あるけど……そういや、どっちからでも行けるっけ」

「やはり!」

「おう、やっぱりか! こいつはなかなかゴールデンな縁もあったもんだぜ」

(何言ってんの、この人たち)

 

言っている意味が分からず、すっごい訝し気な顔をする浩介。

 

「良いですか、アビスゲート(深淵卿)殿」

「っ…………もういいよ、それで」

「足柄山は別名金時山とも言うのです。当然、名の由来は……」

(チラッ)

「へへ、そういうこった」

「つまり、俺の両親の実家は金…ゴールデンさんの地元だと?」

「はい。そして、我ら風魔一族も同じく足柄山に拠点を置いていました。

 つまり、ゴールデン殿は足柄山の大先輩なのです!」

(スーッ)

 

なんとなく意味を理解し、浩介の顔から血の気が引く。

つまり、浩介の両親の実家近くの山の先輩が小太郎(イビルウィンド)で、その大先輩が金時(ゴールデン)だと。

 

「前からフィーリングが合うとは思ってたが、まさかそんな縁があるとはなぁ」

「はい。恐らく、同郷故のシンパシーという奴でしょう」

「よっしゃ、今夜は足柄トークとしゃれこむか!」

「はい、お供します!」

(俺のアビスゲート(深淵卿)ってもしかして、こいつらのせいか!?)

 

真実は、誰にも分らない。

 




実は、今回入れてないネタがいくつかあったことを後から思い出しました。
端的に言うと……

●魔法少女優花ちゃん、ルビーに目を付けられる

●魔王様、愛娘の友達兼護衛を立香に紹介してもらおうとするが、悪影響の方が大きそうなので断念

●召喚したら(キャスター以外)みんなアルトリアだった 名前を呼ぶと全員振り向く、どうしろと?

●召喚したら衛宮ファミリーが来たので、日頃の感謝を込めて異世界観光家族旅行を企画……長男の気苦労が偲ばれる

●サーヴァントども、平和になった異世界でハメを外す(やりたい放題)、立香に苦情殺到

●ハロウィンイベント IN トータス 特設アリーナ席に魔王様御一行をご招待 サプライズでドル友も来てくれるってよ

なんて感じ。
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