3.0
強き意思で少女はあることを決めた。
それは、少女にとって、身と斬るような選択だった。
涙が流れようと
少女はそうすると決めた
その先に待つのが
暗黒の道であろうと
やさしさを胸に秘めた彼女だから・・・・
一族碑文抜粋
《われらの手から逃げ出した 炎の天女は、ほかの天女に頼った、
そしてその助けた一族は、われらが滅ぼした。
天女の加護を手に入れるのは、我らだけでいい。
我らだけで。》
3.1
その日の夜、
ふと鬼凛はテレビをつけた。
『【今日未明、・………の森奥で発見された2名の射殺死体についてです】』
ニュースキャスターの言葉がリビングに響く。
このとき、光流は少し席を外して、いなかった。
いたら、力づくでも止めたかもしれない。
少女の心を守るために。
鬼凛はボッ―としたように見ていた。
おる言葉を耳にするまで
へぇ―という感じだった。
鬼凛の様子が変わった。
『【2体とも肉体破損が多いため、身元の特定は困難を極めましたが、DNA鑑定により、身元が判明しました。
刈野 悠馬(40)、刈野 綾乃(36)
遺体は遺族へ返却されましたが、警察は同日に行方不明となったお2人の娘刈野鬼凛(16)の行方を追っています~~~~】』
「 えっ.…?」
それは、あまりに突然なものだった。
ウェルは、急いでテレビを消そうとしたが、鬼凛がリモコンを持ったまま視線はテレビに釘付けになっていた。
無情に映像が流れる。
鬼凛のその釘づけになったその顔に引き込まれた。
鬼凛の写真を持った戒が映し出される。
『【~一刻も早く妹が見つかることを祈っています。
見つけ出してくれた方には謝礼に一〇〇〇〇〇〇円をお渡しする予定です】』
鬼凛の顔は全国へと流れた。
それは逃げ場を失わせるモノ。
しかし、それよりも鬼凛の心を捕え抉ったのは、
一縷の望みでも信じていたかった
両親の生
無残にも裏切られた希望
「おい、大丈夫か。 鬼凛、くそ」
下手な慰めは逆効果である
それをウェルは知っていた。
だから・・・・
「…僕は別室に行っていますね」
ドアがバタンと閉められる。
その途端鬼凛は崩れ落ちる。
「・・父様・・」
「・・母様・・」
父の母の面影が頭をよぎる
記憶の中で見た少し若い母の父の笑顔が
私にわらいかけた笑顔が・・・
もう見ることができない?
「…しんでしまったんだ本当に」
泪が零れる。
「…少しの覚悟はしてたつもりだったんだけどな」
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覚悟はしてたつもりだった。
でも、信じたかったんだ。
それと同時に怖くなかった。
両親のように自分のせいでだれがウィルが死んだり一生モノの傷を負わせたらどうしよう…と
自分が傷つくことより、
自分が捕まってしまうより、
誰かが傷つくのを見たくなかった。
自分と同じ天女…にも捕まってほしくない。
母の、父の、気持ちがわかった気がした。
自分にどんな災難が起ころうと
守りたい
という気持ちが
どんなに寂しさで心が引き裂かれようと、
だって、ウェルは私に巻き込まれただけだから
あの時 満月があの公園に逃げなければ、無関係でいられたはずなんだから…
そして、
少女は
1つのことを
決めた
強き意志を秘めた瞳が輝く。
少女の選んだ選択。
それは何を引き起こすのか?