東方龍球伝   作:清川 明希

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異変の主犯!レミリア・スカーレット第12話

時間は、少し戻り霊夢達が魔理沙と別れた後の出来事。

 

霊夢「さぁ、魔理沙があの魔法使いと闘っている間に主犯の方へ向かうわよ悟空!」

 

いよいよ、異変も大詰めに入り気合を入れ直す霊夢。

その表情は、何処と無くたくましく信頼できるものを感じさせるのであった。

 

悟空「わかった」

 

霊夢の気持ちに答えるように悟空は霊夢に告げた。

どうやら、2人のモチベーションは最高のようである。

悟空は、強い気を感じとりながら主犯の方へと霊夢を案内する。

 

〜数分後〜

 

悟空と霊夢はまだ、紅魔館内をグルグル回っていた。

どうやら、気を感じれるとはいえ紅魔館内の複雑な通路のせいで時間をくっているようである。

 

霊夢「主犯の所まではあとどれくらいの距離があるの?」

 

不意に悟空にそう尋ねた霊夢。

どうやら、霊夢自身痺れを切らし始めているようである。

 

すると…。

 

悟空「う〜ん」

 

悟空は、少し険しい顔を浮かべた。

霊夢は、悟空の表情に嫌な予感を浮かべる。

 

霊夢「ちょっとちょっと、まさか、あんた迷子になったとか言わないわよね」

 

ジト目で悟空を見つめながらそう告げる霊夢。

そう今この紅魔館での勇逸の便りは悟空の気を感じる能力だけである。

だから、悟空にこんな不安な表情をされてしまうと霊夢まで不安になるのであった。

 

しかし…。

 

悟空「いや、迷子にはなってねえ。実際、まだ、主犯の位置は捉えれてるしな」

 

どうやら、悟空は主犯の気を見失ったわけではないようである。

なら、一体何故?

霊夢がそう尋ねようとした瞬間。

悟空は、それを見越してか先に説明を始めるのであった。

 

悟空「実はさっきいた図書館の上の部屋にこの異変の主犯がいたんだ」

 

急な悟空の発言に驚愕する霊夢。

そして、悟空の困っている理由もこの時初めて気がついた。

 

霊夢「なるほど、じゃあ、あなたはさっきから階段を探してたのね」

 

そう悟空は階段を今まで探してたのである。

いくら、相手の気を感じることが出来ても流石に階段というものは探すことができない。

だから、結果的にこのように紅魔館内をぐるぐる回るようになっていたのである。

 

霊夢「なら、とっとと階段探して上に行くわよ」

 

そうと分かれば霊夢は再び元気を取り戻す。

どうやら、階段ぐらいならきっとすぐ見つかると思ったようだ。

 

〜10分後〜

 

やっとの思いで階段が見つかった。

この館思ったよりも広く階段を探すのにもかなり手こずってしまったようだ。

そのせいで…。

 

霊夢「やっと階段が見つかった。この館広すぎんのよ!いっそのこと天井に穴を空けて上に行けばよかったわ!」

 

霊夢の機嫌が悪くなってしまった。

まあ、無理もないひたすら似た景色の場所をループし続ける羽目になったのだから…。

 

悟空「まあまあ、そう怒るなって」

 

しかし、悟空は機嫌の悪い霊夢を頑張って落ち着かせようとする。

霊夢は、そんな悟空をみて少し切れるのは大人気ないと思ったのかちょっとだけ機嫌が良くなった。

 

霊夢「まあ、いいわ早く主犯の所に向かいましょうか」

 

そう言いながら階段を登っていく霊夢と悟空。

上の階にきてしまえばこっちのもの。

悟空は気を探る能力で迷うことなく主犯の元へ霊夢を案内するのであった。

すると、ある部屋の前で悟空は不意に霊夢へ声をかけた。

 

悟空「霊夢!この部屋に紅い霧を出した主犯がいんぞ」

 

悟空は、少し真剣な表情で霊夢に告げる。

恐らく、この先にある主犯はそれほど大きな気を持っているのであろう。

 

霊夢「分かったわ」

 

その悟空の表情からすぐさま主犯の強さを察した霊夢は再度気合を入れなおす。

そして…。

 

ガチャリ

 

その部屋の扉を開けるのであった。

 

 

霊夢と悟空は、入るや否や中を確認する。

すると…。

 

???「ようこそ、紅魔館へ」

 

部屋の真ん中に一人少女がポツンと立っていた。

まるで自分たちがここに来るのを待っていたかのように…。

霊夢はすぐさま身構えた。

 

霊夢「あなたがこの異変の主犯?」

 

霊夢は、ゆっくりと少女に尋ねる。

すると、少女はそんな霊夢に笑顔を返しながらつげた。

 

???「ええ、そうよ」

 

霊夢は、やっぱりと言わんばかりに少女の目を見つめた。

そして、実感するのであった。

この異変もやっと終盤に差し掛かったと…。

と、そんな時。

 

悟空「まさか異変の主犯が子供だとわな」

 

唖然とした表情で悟空は告げた。

どうやら、こんな大掛かりなことを目の前の少女が起こした事にビックリが止まらないようである。

 

と、その時、少女の眉間にシワがたった。

その顔からは怒りが感じとれる。

 

???「君に言われたくないわ‼︎」

 

急に怒鳴り声を上げる少女。

そう少女は自分を子供と言われたことに切れたようである。

特に子供の姿である悟空に…。

 

悟空「オラこう見えて大人なんだぞ」

 

すぐさま自分は子供ではないと主張する悟空。

しかし、少女もそれに便乗するように「私だって500歳よ」 と告げた。

悟空はその言葉に目を丸くする。

 

悟空「5、5、500歳だって!!!」

 

桁違いの年齢に驚きを隠せない悟空。

 

悟空「オラより全然年上じゃねえか」

 

そして、何よりも自分より年上という事実に驚くのであった。

霊夢は、そんな悟空を見かねたのか軽く説明を始める。

 

霊夢「幻想郷では常識にとらわれたらいけないの。相手は妖怪、おそらく吸血鬼ね。人間と妖怪じゃ年のとりかたが全く違うからそんなに不思議じゃないのよ」

 

簡潔にまとめている割に分かりやすく幻想郷の事を悟空に伝えた霊夢。

悟空は、頷きながら「なるほどなぁ、確かに界王神様とかもオラより小さくて若そうだけど実際はすんげぇ昔から生きてたらしいしなぁ」と身近な人に例えて理解するのであった。

 

???「お喋りはもういいかしら。ここまで来たんだから勿論、私と闘いにきたのよね?」

 

悟空と霊夢の会話に痺れを切らしたのか二人の会話に割り込むように少女は告げた。

悟空は、拳に力を入れながら「あぁ、勿論だ」と告げる。

 

霊夢「外に広がるあの謎の霧。アレを撤去しないといけないのでね。どうもし今あの霧を止めるって言うなら貴方を戦闘不能にさせないであげる」

 

ここで目の前の少女に最後のチャンスを与える霊夢。

どうやら、あの霧を消せば見逃してあげるとのことだ。

しかし、勿論そんな条約に少女が乗るわけがない。

少女は、少し霊夢達にあの霧の説明を始める。

 

???「ふふふ、あの霧は太陽が苦手な吸血鬼が昼でも自由に外に出れるようにするもの。止めることは出来ないわ」

 

どうやら、あの霧は吸血鬼の太陽への対策が目的で出されたようである。

あの霧により太陽の光を遮り地上へ届かなくしたのである。

 

少女は、ニヤリと笑みを浮かべる。

 

???「もし、あの霧を止めたければ私を倒すことよ!」

 

背中にある羽をバサリッと広げそう告げる少女。

どうやら、少女は霊夢達と戦うつもりのようだ。

 

悟空「ああ、もとよりそのつもりだ」

 

少女の脅しかどうかは分からないが背中に付いているインパクトとのある羽にも動揺することなく悟空は告げた。

その目には、確かに闘争心が映し出されている。

 

と、その時!

 

霊夢「ちょっと待った!あいつと闘うのは私よ!あんたは下がってなさい」

 

やる気満々の悟空を見て何かを悟った霊夢は慌てて悟空を止めた。

悟空は、不満げな顔を浮かべる。

 

悟空「おめぇ、さっきやったじゃねえか今度はオラの番だ!」

 

そう悟空の言う通り霊夢は、先ほど咲夜との戦いを終えたばかりなのである。

その故、連続で戦うのはずるいと悟空は言っているのだ。

しかし…。

 

霊夢「あんたも門番と闘ったじゃない!それにあんたは元からあくまで手伝いってことで異変解決にきてるのよ!だから、異変の主犯とは私が闘うわ!それが博麗の巫女の役割だしね」

 

そう言われてしまっては悟空も言葉を返すことが出来ない。

悟空は、あくまでも助っ人としての参加。

戦う権利は霊夢の方が上なのである。

 

悟空「でもなぁ」

 

いまいち腑に落ちない悟空。

霊夢は、そんな悟空に少し厳しい口調になった。

 

霊夢「あんた、神社に住ませてあげてるんだから私の言うこと聞きなさい!!」

 

かなりの剣幕で悟空に告げる霊夢。

悟空は、それに対して渋々「分かったよ」と答えるのであった。

 

???「あのもういいかしら?」

 

悟空と霊夢の謎の言い争いを黙って見ていてくれていた少女。

霊夢は、慌てて少女の方へ振り向く。

 

霊夢「あぁ、もう決まったから大丈夫よ」

 

そして、少女に話がまとまったことを伝えた。

 

霊夢「私があなたと戦うわ!私の名前は博麗霊夢。博麗の巫女よ!」

 

拳を少女に向けて掲げながら告げる霊夢。

どうやら、やる気は十分なようだ。

 

レミリア「私は、誇り高き吸血鬼のレミリア・スカーレット。まさか、一人で戦いを挑んでくるとわね」

 

霊夢を少しなめているレミリア。

彼女の表情には余裕が浮かんでいた。

 

霊夢「ふん。その余裕もいつまで続くかしらね」

 

レミリアに鋭い眼光を飛ばしながら告げる霊夢。

しかし、レミリアは、そんなものには全く動揺を浮かべない。

 

霊夢とレミリアは戦闘態勢をとる。

いよいよ、戦闘開始のようだ。

悟空は、少し後ろへ下り戦いを見学する。

 

レミリア「では、こちらから行くわよ!」

 

そう告げると早速スペカを出すレミリア。

どうやら、様子見を兼ねているようだ。

 

レミリア「天罰「「スターオブダビデ」」 」

 

レミリアの先制スペカ攻撃が霊夢を襲う。

 

しかし!

 

 

ヒュン ヒュン ヒュン

 

霊夢はレミリアの弾幕の僅かな隙間を見事にくぐり抜けて行く。

その動きには無駄が一切なくこのような動きには慣れているようであった。

 

レミリア「なかなかやるわね!」

 

霊夢の見事な避けに感心するレミリア。

そして、それと同時に少しづつ迫ってくる霊夢に少しだけ恐怖を感じたのかレミリアは、一度弾幕を弱め少し後ろへ下がろうとする。

しかし、そんな小細工が霊夢に通用するわけがない。

霊夢は、逆に弾幕を弱めた一瞬をチャンスとして捉え大胆にレミリアへ接近した。

霊夢は、そのまま拳を後ろに引く。

 

そして!

 

霊夢「はぁ‼︎」

 

鋭い一撃をレミリアに放つのであった。

しかし…。

 

レミリア「かかったわね!」

 

一気に接近してきた霊夢に対してそう叫び声をあげるレミリア。

どうやら、これはレミリアの作戦だったようだ。

わざと弾幕を弱めることで一気に接近させたのである。

 

霊夢は、すでに殴りにかかる態勢で後ろに戻ることはできない。

そんな中、レミリアは、すかさずスペカを発動した。

 

レミリア「神槍「「スピア・ザ・グングニル」」 」

 

その瞬間、レミリアの手に紫色に輝く槍が現れた。

そして、そのまま霊夢を串刺しにしようと霊夢に対して槍を伸ばした。

 

霊夢「まずい」

 

これには、流石の霊夢も身の危険を感じる。

どう考えても拳と槍ではリーチの長さが違う。

霊夢は、とっさの判断で拳を広げる。

 

そして!

 

霊夢「はぁ‼︎」

 

そこから、エネルギー波のようなものを出した。

霊夢の体は、空中に浮いているためそのエネルギー波の反作用により後ろへと吹っ飛ぶ。

 

悟空「危ねぇ〜、霊夢の奴ギリギリじゃねえか」

 

ギリギリの霊夢に肝を冷やす悟空。

どうやら、見ている側ですらヒヤヒヤする戦いのようだ。

 

霊夢「危なかった」

 

冷や汗を流しながらそう告げる霊夢。

それに対してレミリアは、笑みを浮かべながらこう告げた。

 

レミリア「へぇ〜、あの状態から躱すとわね。これは、楽しくなりそうだわ」

 

どうやら、レミリア自身あの霊夢の判断力には驚いたようである。

こんな機転の利く敵は、おそらくレミリアも始めて戦うのであろう。

 

霊夢「あの槍なかなかやっかいね」

 

そう告げると勢いよく後ろに下がる霊夢。

どうやら、近距離戦では槍のリーチ的にこちらが不利と見たようだ。

霊夢は、スペカを掲げる。

 

そして!

 

霊夢「霊符「「夢想封印」」 」

 

霊夢は切り札の一つである夢想封印を放った。

確かにこれなら相手との距離を保ったまま攻撃が出来る。

遠くから見てる悟空も少し霊夢を感心した。

 

しかし!

 

レミリア「ふふふ」

 

不気味な笑みを浮かべるレミリア。

その表情には、焦りが一つもなかった。

 

そして!

 

ヒュン ヒュン ヒュン

 

レミリアは信じられない速度で弾幕を躱していく。

どうやら、レミリアはこのような展開には慣れているようだ。

その軽やかさが故にもはや弾幕がレミリアを躱しているのではないかと錯覚するほどであった。

しかし、夢想封印には追尾機能がある。

いくら避けようとも無駄なはずよ!

霊夢は、内心そう叫ぶ。

 

しかし…。

 

ドンッ ドンッ ドンッ

 

その希望の次々と消えていった。

そうここは部屋の中。

夢想封印がユーターンするほどのスペースはなかったのである。

弾幕は一つづつ壁にぶつかりその度に消滅していくのであった。

 

霊夢「なに!?」

 

流石の霊夢もあれほど見事に躱されるとは思っていなかったのか目を丸くし驚いた。

レミリアは、そんな動揺する霊夢の表情を楽しむ。

 

レミリア「あらあら、あなたのせいで壁が壊れちゃったじゃない」

 

笑いながら霊夢に告げるレミリア。

どうやら、霊夢の切り札がこの程度と分かり余裕が生まれたようである。

 

霊夢「なめられたものね!!ならこれならどう!」

 

そんな、レミリアに対してヤケになったのか霊夢は、なんと二つ同時にスペカを取り出す。

そして!

 

霊夢「霊符「「夢想封印 」」 」

「霊符「「夢想封印」」 」

 

なんと霊夢は2枚連続で夢想封印を放った。

どうやら、数を増やしてレミリアに意地でも攻撃を当てようとしているようである。

しかし、勿論そんな小細工がレミリアに効くわけがない。

レミリアは、ほとんど先ほどと同じ動きで夢想封印を躱していくり

どうやら、一度見た夢想封印の軌道を完全に暗記しているようである。

 

霊夢「これも、躱し切られた!!」

 

霊夢は、動揺した。

まさか、これ程までにレミリアが素早いとは…。

 

レミリア「数を増やせば良いって問題じゃないのよ」

 

霊夢とは裏腹にレミリアは楽しそうな表情を浮かべるレミリア。

果たして霊夢はレミリアに勝つことはできるのか。

 

 

 

 

 

 




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