未来日記〜1st、リリカルに行く〜   作:ぬー(旧名:菊の花の様に)

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章はつけないですが、自分的には678月へんスタートです。
久しぶりのリリカル日記(作者命名)ですが、これからもよろしくお願いいたします。


第21話

「えー、今日から新しく担任として来た、雨流みねねだ。

 

 前任の先生が急遽入院(・・・・)してしまったせいで代理として退院するまでの間このクラスの担任を務めさせてもらう」

 

朝から悪い冗談だろ…………

 

僕は、なのはちゃん達との再開を果たした次の日、クラスの教壇の前に立っているその人物をみて、頭が痛くなって来た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それは、僕がなのは達に会う少し前のこと、9thに気絶させられ、やっとこさ目を覚まし、学校に向かっている最中のことだ。

 

ちなみに、車なんて手段は今の僕たちにあるわけがないので、歩きである。

 

と、その道中、9thは僕に色々聞いてきた。

 

「なぁ、やっぱり、テメェの今回の襲撃の目的は、あの魔法を使えるガキ共以外の生徒から、”この世界の”雨流みねねの記憶を消すこと、なのか」

 

「あぁ、そうだね」

 

特に対した感情も込めず返す僕。

 

「ちなみに、魔法を使えるガキ共に邪魔をされないために、ガキ共にだけ、特殊な魔法をかけ、時間を稼いだ」

 

「あの魔法、すごい魔力使うらしい(・・・)んだよね、本当驚いちゃったよ」

 

「…………なんで、お前は魔法が使えないんだ?」

 

9thは僕が今までの会話の中でちよっとずつだしたヒントの意味をしっかりと理解して、それに対して質問して来た。

 

やっぱりすごいな、9thは、僕なんかがかなうわけがない。

 

そう、僕は魔法が使えない(・・・・・・・)

 

まぁ、元の世界に魔法なんてものがなかったし、当然と言ったら当然なんだけど。

 

「しっかりとした理由は分からないんだけど、おそらく僕は前の世界の体のまま、この世界に来たからだ、って考えてる」

 

「じゃあ、なんでお前は神の力(・・・)を使わないんだ」

 

「………………」

 

すぐさま来た次の質問に、僕はすんなりと答えることができなかった。

そして、少しの沈黙の後、

 

「僕は、神になって、あることをしたんだ」

 

これを話してしまえば、9thに対しての弱味が一つ増える。

味方になってくれるとはいえ、いつ裏切るなんか、わかったもんじゃない。

だから、話さないようにしようか、考えたけど、

 

「神が持っている”力”と”知識”のうち、”知識”を全て、ムルムルに預けた」

 

僕は、9thを信じてみようと思った。

 

この世界に来て、失ったものもあったけど、僕は、”信じること”を学んだ。

 

陳腐で、目に見えなくて、不確定で、ろくでもないものだけど、僕は、信じてみたいと思った。

 

「……チッ…………」

 

そして、それを聞いた9thはと言うと、舌打ちをして僕を睨みつけた。

 

「要するに、テメェはそんなデカイ力をもっていながら、宝の持ち腐れだ、ってことか」

 

「ハハハ……」

 

全くもってその通りなので、僕は苦笑いを浮かべる。

そんな僕の表情を見て、9thは苛立たしそうな顔を浮かべながら、

 

「だけど、それが事実ならテメェはどーやって(・・・・・)魔法を使ったんだ?」

 

「…………残念だけど、それは言えない」

 

僕は9thの質問に対して、答えなかった。

 

いや、答えられなかった。

 

いくら”信用”を覚えたからと言って、話せるものと話せないものはある。

僕は9thの拳が飛んでくるのではないか、と身構えたが、

 

「そうか」

 

9thは意外にあっさりと僕の答えに了承した。

 

「え…………、殴らないの?」

 

僕の本音が口からこぼれ落ちてしまい、ハッとすると、

 

「そうかそうか、テメェは私に殴られたい願望でもあるのか?」

 

「いやいや、滅相もない滅相もない!!」

 

僕は握り拳を掲げている9thに必死に弁明する。

 

「っと、それじゃあ着いたな」

 

おもむろに話を変えた9thは、顔をとあるところに向ける。

 

「…………誰の家?」

 

一軒家があった。

どんな感じか?と聞かれれば、普通、としか答えられない感じの……いや、強いて言うなら、かの有名なクレヨンのしんさんの野原宅に似ている、という風だ。

 

「私の家だ」

 

僕のつぶやきになんてことない様に答えながら、家の鍵を開ける9th。

 

そんな9thに僕は一瞬、嫌な想像をしてしまう。

 

もしかして……本来の家主を…………

 

だが、そんな考えも、久々に働いた僕の脳が、真相を突き止める。

 

「あ、私の家って…………」

 

「そう、”この世界の”雨流みねねの家だ。

 …………てっきりテメェのことだから殺しただのなんだの言って騒ぐと思ったんだけどなぁ」

 

ククク、と薄ら笑いを浮かべる9th。

 

僕を舐めてもらっちゃ困るなぁ

 

そんなことを心の中で言ってみるが、そんな言葉を口に出せるわけはなく、僕の心の中で虚しく響くだけだった。

 

「家の中にテメェのもんは有る程度入れてある。

 これで明日から学校行け。

 みねね様はいろいろ準備があるから、しばらくここには顔を出さないつもりだから、飯は自分でどうにかしろ」

 

「はぁ…………」

 

僕はどーやって僕のものを有る程度集めたのかは聞かずに、ため息混じりの肯定の返事をする。

 

すると、9thは颯爽と何処かへ歩いていく。

 

どうせ引き止めれるわけがないか……

 

僕は9thの姿が見えなくなるまで見送り、

 

「………………はぁ〜」

 

盛大にため息をついた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その次の日、疲れから寝坊してしまい、昼から学校に行くことになり、なのはちゃん達に変な登場をするのは、その時の僕は知る由がなかった。

 

そして、その次の日に9thが担任になるなんて…………

 

僕のわがままは、集束したのではなく、新たな爆弾を生み出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

僕は、6月を迎えることができた。

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