緋弾のアリア -瑠璃神に愛されし武偵-   作:あこ姫

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結衣 「どうも皆さん、姫神結衣だよ!」
志乃 「こんにちは。佐々木志乃です」
結衣 「今回から新しいお話に入っていきます」
志乃 「今回と次回の前後編でお送りする予定です」
結衣 「って、事で今回は導入部が中心となってるよ」
志乃 「あの・・・・結衣先輩、ちょっといいですか?」
結衣 「ん?どったの、志乃ちゃん」
志乃 「あの・・・・翡翠さんの姿が見当たらないようですが・・・・・」
結衣 「あー、翡翠ね。翡翠なら、今回本編で出番なくてそれがショックでお休み」
志乃 「それは・・・・・・なんというか、ご愁傷様ですね・・・・・」
結衣 「あはは・・・ま、下手な慰めは逆効果だし、翡翠は放置で進めよう。うん」
志乃 「え・・・・、良いのですか、それで」
結衣 「多分ね。それよりタイトルコール行くよ?」
志乃 「『第025弾 サイカイとデアイはイガイなバメンで起こるもの。Ⅰ』」
結乃 「「どうぞ!!」」

翡翠が欠席なまえがき㉖ 完



第025弾 サイカイとデアイはイガイなバメンで起こるもの。Ⅰ

 身体測定が終了した数日後の午後。

 東京武偵高校、強襲科(アサルト)訓練場では強襲科(アサルト)所属生徒と強襲科(アサルト)自由履修生徒による訓練が行われていた。

 

 訓練といえど、ここは武偵を養成する場所。

 基本的に教師が一から十まで指導することはあまりないので、生徒本人が自分で考えて訓練を行う。

 

 自身の身体をトレーニングで強化する者、自身の技を繰り出して反復練習を行う者、ペアを組むなりして組手によるCQCを高める訓練をする者……等様々である。

 

 あたしも戦姉(あね)である水無瀬凪優先輩と組手の訓練をしていた。

 

「とーう!」

 

 あたしは凪優先輩の隙を視認で見極めつつ、一撃をいれる。

 

「あっ……」

 

 あたしの一撃は凪優先輩に受け止められる。

 決まったと思っていたので、思わず動揺の声が漏れ、その僅かな瞬間でも動作が止まれば大きな隙ができた。

 

 当然の如く、逆にあたしの隙だらけな場所に凪優先輩の一撃が決まり、

 

「きゃう!」

 

 あたしはそこそこ強く床に叩きつけられてしまう。

 

「ほーら、隙だらけ。動揺した時に動き止まってる!」

 

 凪優先輩のアドバイスが飛ぶ。

 

「いったぁ~~~~。は、はいぃ…………」

 

 床に叩きつけられた痛みに悶えつつも、凪優先輩に返事を返す。

 

 後から聞いた話だが、この時探偵科の授業を抜け出した志乃ちゃんが編入生で凪優先輩の友人の姫神結衣先輩によって不審者扱いで取り抑えられ、探偵科の主任教諭である高天原ゆとり先生によって連れ戻されたらしい。

 志乃ちゃん、貴女は何をやってるの…………? 

 

 閑話休題。

 

「おぉ……」

「すげー」

 

 男子生徒達の歓声が聞こえてきて、凪優先輩がそれに気づく。

 

「男女やるなぁ…………」

 

 その歓声にあたしは顔を上げると、『男女』と渾名された親友・ライカが自分より大きい体格の男子生徒にアキレス腱固めをしていて、ライカにアキレス腱固めを極められた男子生徒はギブアップの意思を示す床タップをしていた。

 

「また男女の勝ちかぁ……」

 

 男子生徒の声とともにブーイング(男子生徒の一部)、歓声(男女共に)が起こる。

 

「ライカ、スゴい!!」

 

 あたしはガバッと起き上がって笑顔になる様子を見ていた凪優先輩は

 

「あかりってば、タフさだけは私と同等……いや、それ以上なのね…………」

 

 と呆れ+感心の表情であたしを見ていた。

 凹んでいいのか喜んでいいのか…………解んないよ…………。

 

Side_Out……

 

 

Side_Raika

 

 訓練終了後、アタシはポカリを飲みつつ、強襲科の訓練棟を後にする。

 さっきの歓声にあった『男女』って発言。

 

 普通だったら、極論言うと「女」として見られてない訳だし傷付くよな……。

 でも、アタシ自身『男女』である事実は変えられない訳だしどうでも良いけどさ……。

 半ば諦めつつも歩いていると2年の先輩とすれ違った。

 

 確か……この前、お風呂で会った探偵科の峰理子先輩だったっけ……。

 なんて言うのだろうか。理子先輩から『女の子らしいオーラ』が溢れ出ている気がする。

 

 アタシとは対極の存在だろう。だけど…………憧れるよな……。ああいう女子っぽい女子には……。

 

 などと自分でも不可解な感情に捕われ、口元がへの字に歪んでいく。

 自分の感情の奥底には理子先輩みたいなフワフワしてて誰もが本能的に抱きしめたくなる系の女子になりたいという願望が確かにある。

 

 だが、現実は非情。容姿、身長等が対極なうえにトドメの高過ぎる戦闘力。

 だから求めてもなれないものはなれない。絶対に無理。

 

 なれないなら、せめて可愛い女の子と仲良くなるくらいはしたいものだ。

 ………………ダメだ。自分で言うの悲しいけどアタシはご覧のとおり、ガサツな性格。

 これで大きくマイナスだ。寧ろ、ゼロになるまである。

 絶対に嫌われて即刻終了だ。

 よって、この案も絶対に無理。

 

 まぁ、アリア先輩の前では絶対に言わないけどさ。『無理』何て言ったらめっちゃ怒るだろうし。

 案外、怒ると怖いんだよな…………アリア先輩。凪優先輩よりはマシらしいけどさ。

 

 アリア先輩の説教も思い出したら余計に気が滅入ってきた。

 ヤバいくらいに気落ちした状態で歩いていると、

 

「あっ、ライカ。ちょっと」

 

 突然、声をかけられる。声の主はあかりだった。

 見ると、志乃と仲良くベンチでポッキーを食べていたようだが、志乃が傷だらけなのは何故なんだ?? 

 まさか、さっきあった不審者騒動(小規模)に関連してんのか……? 

 

「あかり! 志乃! なんだ、こんな所で…………」

「あたし達、日曜に二人で『ラクーン台場』に行くんだけど、ライカも来る?」

 

 そう言ってラクーン台場の案内パンフレットを見せるあかり。

 

「あれって遊園地だろ? ガキじゃないんだからさァ…………」

 

 アタシはあまり気乗りしなかったが、一応パンフレットに目を通す。

 

「………………(来なくてよし!!)」

 

 志乃の怨念(文字通りで間違ってない)が両手のポッキーから発せられてるが、知ったことか。

 無視してパンフレットを読み進める。

 

 しばらく読み進めるたところで、カラフルな衣装を身に纏い、パニエでスカートを膨らませた愛らしいアイドルグループの写真が写っていた。

 美少女アイドルもまた可愛さのカタマリ。アタシにとっては憧れの存在。それ以上はあってもそれ以下は絶対に無い。

 

 えっと、日曜日にちょうどライブイベントがあるのか……ヤバい。ガチで見に行きたい! 

 あー、でも乗り気だと滅茶苦茶からかわれそう。

 

「まぁ、行ってやってもいいか……」

 

 アタシはあかりの誘いをあくまでも興味が無さそうに了承した。

 

「えっ、ホントに!? ありがと、ライカ!」

 

 あかりは満面の笑みだった。

 何処かのあざと可愛い生徒会長な後輩が思い浮かんだのは気のせいだろう。

 

 怨念が届かなかった志乃は手に持ったポッキーと共に折れていた……。

 そしてポッキーはそのまま地面に落下していた。勿体無い…………。

 

「このタダ券で3人まで入場できるって!」

 

 そう言ってチケットを見せるあかりは楽しそうだ。

 そんなあかりにつられてアタシと復活の志乃ははしゃぎつつも日曜日の予定を立てていく。

 

「あ、あかり。ちょっと良い?」

 

 2階の窓から水無瀬凪優先輩の声が聞こえた。

 

「あっ!! 凪優先輩! いつからそこに!?」

 

 あかりは嬉しそうに凪優先輩に声をかける。

 

「休日で町に出るからって気を抜かないで、武偵としての自覚……『常在戦場』この言葉の意味を胸に持っててね?」

「はい!」

 

 あかりは元気よく返事を返す。

 

「あかりさん…………日曜の待ち合わせ時間ですけど…………」

 

 志乃はその会話を打ち切る気満々だった。

 だって、視線が明らかに敵対のと同一だったもんな(苦笑)

 

「ん? うん」

 

 何も知らないあかりは志乃の提案に応じる。こういう対応がある意味正解かもな……。

 

「ライカ、あんたのAR(アサルトライフル)が銃検査登録制度(銃検)厳しいの解ってるけれど、何時までも『整備中』じゃ通らないわよ」

 

 凪優先輩の隣にいたアリア先輩の有難いお言葉が突き刺さる。事実なだけに更に突き刺さる。

 

「はぁーい」

 

 アタシは若干間伸びした感じで返事を返した。

 

「じゃ、あかりさん行きましょう」

 

 ぐいぐいあかりを引っ張る志乃だった。そんなに独占しなくてもいいだろーに…………。

 

「凪優先輩、また明日~~~~~!!!」

 

 当のあかりはそんなの気にせずに凪優先輩に手を振って返していた。

 それからアタシ達はお開きとなった。

 

Side_Out……

 

 

Side_Nayu

 

 あかり達と会話をし、別れた私には心配な事が残っていた。

 一応、釘は刺しておいたけれども、何処か浮ついている……言い方は悪いけれどさ、

 

『自分が武偵だという自覚が足りていない』

 

 そんな感じがするのよね…………。横に居たアリアも同じ事を思っていたようだ。

 

「ねぇ、凪優、あんた今度の日曜予定空いてる?」

 

 アリアが突然に私の予定を尋ねてきた。

 

「んー? バイトが入ってるかな。理子と一緒に」

「そう…………。もしもの為にラクーン台場に行って欲しかったのだけど……」

 

 私の答えに自分の提案が拒否られたと思ったアリアは少し寂しそうだった。

 でも……誰も「(・)行(・)け(・)な(・)い(・)」(・)な(・)ん(・)て(・)言(・)っ(・)て(・)な(・)い(・)け(・)ど(・)ね(・)。

 

「あーそれくらいなら大丈夫よ」

 

 私は了承の返事をアリアに返す。

 

「え……? でも、今度の日曜日は理子とバイトだって……」

 

 アリアは頭にクエスチョンマークを浮かべていた。

 

「うん。バイトだよ。場所が『ラクーン台場』でね。だからバイトの合間になっちゃうんだけど、良いよね?」

「……それなら問題ないわよ。お願いね」

「りょーかい。一応だけど理子にも話通しておくわ」

「ええ。お願い。あと一人居ればいいのだけれども…………」

 

 アリアがそう言った時に狙ったかのように『狙撃科の麒麟児』の異名を持つレキが丁度通りかかった。

 

「あ、レキ。突然なんだけど、今度の日曜空いてる?」

 

 私はレキに今度の日曜の予定がフリーか尋ねた。

 

「はい。特に予定がありませんが……どうかしましたか?」

 

 レキから『予定はない』と無機質な回答が返ってくる。

 

「じゃあ、私達と行動共にして欲しいの」

 

 私はレキにお願いの内容を伝える。

 

「それは依頼という形でしょうか」

 

 と、いう質問がレキから帰ってきた。

 

「うーん…………。そうなるかな」

 

 と、私は返した。

 

「では、凪優さんに依頼報酬を求めます」

 

 と、レキが発言した。

 依頼報酬…………それも私に…………?? なんだろう……? 

 

「何?」

「凪優さんは料理が上手だと聞いています。ですので、私に凪優さんの手料理を振舞ってください」

 

 え…………そっち??? 

 

「はい。それも満漢全席のフルコースでお願いします」

 

 しかも私の思考読んで付加条件付けてきたよ。

 そして確証される事知ってか親指立ててるし…………これ、断れないよね? どう考えたって。

 レキ……アンタ、策士か!? 

 

「それくらいなら…………まぁ……良いけど」

 

 私はそれを了承する答えを返す。

 

「ありがとうございます……。凪(・)優(・)」

「……………………」

 

 御礼を言ったレキが私の事を呼び捨てで呼んだ。

 それにその時一瞬だけ見えたレキの笑顔が私の脳内から離れなかった…………。

 

Side_Out……

 

 

Side_Kirin

 

 日曜日、ラクーン台場で私、島麒麟はクレープ片手に

 

「キリンは寂しいと死んじゃいますの」

 

 とボヤかずには居られない心情でした。膝上のジョナサンも賛同しているような気がしますわ…………。

 

「まさか…………戦姉妹(アミカ)契約が終わったらお別れなんて…………校則は残酷ですの」

 

 そう言って戦姉(あね)の理子お姉様と以前撮影したプリクラを見ると余計に………………

 

「折角、理子様の好みの女性になったですのにー!」

 

 もう、ハンカチを噛んでそう叫ばずにはいられませんでした。

 周囲には誰も居ないのでクレープを振り回したって迷惑はかからないでしょう。(多分)

 その時、どこからか歌が聞こえてきました。

 確か、あれは、ここの公式アイドルユニットでしたわね…………。

 その歌を聴いてるうちに歌詞のフレーズが反芻します……。

 次第にさっきまで沈んでいた心がどんどん回復していきました。

 

 そうですわよね! 恋心は揺れるものですものね! 

 

 だったら……次は……次の戦姉(アミカ)(白馬の)王子様タイプがいいですわ~~~~~!!!! 

 

 次の希望が見え、テンションが上がってきましたその時でした。

 

「ねぇ、君ィ、デートしない?」

 

 声が男性の愛くるしい兎の着ぐるみ(ギャップ強すぎて似合わなさすぎますわ……)に声をかけられました。

 

「あ゛?」

 この時、機嫌が悪くなった私は普段では絶対言わないような返しをしました。

 そしてそっぽを向いて

 

「とっとと、失せやがれですの!! お生憎、私、男性には興味がございませんの」

 

 クレープで牽制しつつ追い返そうとします。

 

「来いッ!」

 

 右手を強引に掴まれ、手に持っていたクレープはべしゃっと音を立てて地面に落下すると同時に鋭い表情で私は掴まれた反対の手でバカなウサギの右脇に掌底を撃ち込みます。

 

「相手を間違えましたわね。私、こう見えて武偵ですわよ!」

 

 ま、バカウサギは目を回してますし、聴こえてないのでしょうけど。

 あ、御安心くださいませ。キッチリと手加減はしてますので死んではいませんよ? 

 これを教えてくれた凪優お姉様の本気の一撃は当たり所が悪いと、ガチで昇天モノだったりしますが。

 

「だからだよ。来い」

 

 背後から私にナイフが突きつけられます。

 黒ネコ…………もう一人…………居たんですの…………。しかも……頬ですか…………。これは……

 

「うひぃ! お顔は止めてぇー! ですの!」

 

 CVRの商売道具であるお顔に傷なんて論外ですわ!!! 

 

「乗れ」

 

 黒ネコ(宅急便じゃありません)は私をスタッフ用のカートの荷台に押し込もうとします。

 誘拐…………! これはガチでマズそうですわ! 

 そう判断した私はスカートの内側のガンホルダーからレミントン・モデル95・ダブルデリンジャーを抜き、銃口を誘拐犯に向けて、威嚇しようと試みます。

 

 ですが、黒ネコ(宅急便(ry)は全く銃に怯んではいません。『甘ぇんだよ、小娘』とでも言ってそうな感じです。

 その時でした。私は後方から、首の付け根を何かで殴られました。

 おそらく復活したバカ兎があのステッキを使ったのでしょう。

 

「うッ…………!」

 

 手痛い一撃を喰らった私は倒れ込んでしまいました。

 

「バカが。防弾装備もなしに武偵を攫うかよ」

 倒れ込んだ私を受け止めた黒ネコ(宅急便)は笑いながらそう言い、周りに目撃者がいないことを確かめた後、私をカートのトランクに閉じ込めました。

 

 トランクが閉まったのを見計らって目を覚ました私はラインストーンでデコったピンクの携帯を取り出し、急いで救援要請を送るのでした。

 

 

Side_Out……

 

 

Side_Akari

 

「うひゃああああああああああああああ!!!!!!」

 

 あたしは今、絶叫の最中にいた。

 

「なにこれぇー!」

 

 そしてそう叫ばずにはいられなかった。

 もう半端ないよ、この『ターザン・ブランコ』という名前の小さな足場に立って大きく揺らされる遊具の怖さと言ったら! 

 安全の為にワイヤーと身体を固定するベルトが付いてるものの、怖さはそんなに変わらない。

 あたしの中では怖さが大半を占めていて、風でふわふわ舞う制服のスカートを気にかけてる余裕なんてない。

 だからって…………志乃ちゃん、

 

「あぁ……神様に感謝、感激、雨あられ!!」

 

 とか言って一眼レフデジタルカメラで激写は止めて! 荒い息がこっちまで聞こえてるんですけど! てか、絶対に下心全開だよね!? 

 

「ああ幸せ……」

 

 とか言って鼻血ダバダバじゃん!! 

 そして、ライカ! お願いだから友人(志乃ちゃん)の愚行を止めて! チュロス片手にアイドルステージ観てないでさぁ! 

 

 

 色々な意味で疲れたあたしと絶賛満喫中のライカ・志乃ちゃんの3人で今度は観覧車に乗る事にした。

 先日の凪優先輩の警告もあったので防弾制服着用・武器携帯をしているあたし達であるが、色々なアトラクションの楽しさに「常在戦場」の心構えは薄れている。

 

 観覧車に乗ったあたし達は観覧車から見える絶景に心を奪われていた。

 尤も、あたしは先程のターザン・ロープのダメージが抜けきっておらず、げんなりしていた。

 あたしの横に座る志乃ちゃんはカメラであたしを撮る気マンマンだった。

 志乃ちゃん…………今度度を越したことやったら、金属矢でカメラ破壊するからね? 

 

 丁度、観覧車が頂辺に到達した頃だった。

 あたし達3人の携帯にメール着信が入る。これって………………

 

「武偵高の周知メール?」

 

 あたし達はそのメール内容を確認し一瞬で凍りつく。

 そのメールには

 

 Area:江東区青海5丁目1,2

 Case:Code:F3B-02-EAW

 

 特殊研究科

 インターン(中3)の

 島麒麟より発信有り(13:55)

 

 と書かれていた。

 え……島麒麟ってこの前、お風呂で会った麒麟ちゃんの事!? 

 まさか…………事件に巻き込まれてたなんて…………

 どうしてこんな事に。

 あたしは動揺が隠せなかった。

 

「……り、あかり、落ち着け」

 

 ライカの言葉で現実に戻る。

 

「いいから、まずは落ち着け。それから状況を整理しよう」

「う、うん…………」

「先ず……現場はここ、ラクーン台場だ」

「ケースF3Bは誘拐・監禁されたって事で…………このO2って何だっけ」

「『原則として2年以上が動け』です。あかりさん」

「そして……EAW…………『犯人は防弾装備』か。間違い無くプロだろうな」

「近隣の生徒の現場到着は…………?」

「えっと、書き込みによると『早くて15分はかかる』そうです」

「そして……島の所属科、特殊捜査研究科(CVR)は色仕掛け(ハニトラ)の専門科だ。出来たとしても騙し討ちくらいだろうな…………」

「取り敢えず、観覧車が下まで降りてからだね」

「そう……だな」

「そうですね……」

 

 暫くして、観覧車が一周し、発着場に到着したあたし達は急いで観覧車から降りて打合せを行う。

 

「どうする、動くか?」

 

 ライカの問いに

 

「でも私たち、まだ高1になったばかりですし…………」

 

 志乃ちゃんはどちらかといえば、否定的な答えを返す。

 凪優先輩………………。

 あたしは…………あたし達はどうすればいいの? 

 否、先輩なら…………なんて言うんだろう。

 

 

 そうか。

 そうだよね。

 行動せずに後悔するより、行動してから後悔の方が良いよね。

 それに、後輩を助けるのは先輩の役目だもん。

 

「二人共…………行こう。今、麒麟ちゃんを助けられるのは──あたし達しかいない!」

「ああ。解った!」

「あかりさん……解かりました。私もお供します」

 

 あたし達は麒麟ちゃんを助けるべく行動を開始した。

 

 

Side_Out……

 

 

Side_Nayu

 

「まさか…………起きて欲しくない事が起きるなんて」

 

 バイト中に入った周知メールを見て、私はこの状況になった事に頭を抱えていた。

 

「ま、確かにこれは想定外だったよね…………」

 

 理子も苦笑いで返す。

 

「こんな時の備えは不発で終わって欲しかったんだけど、仕方ないか……」

「で、どうするの、なゆなゆ。理子達も動くの?」

「まぁね……。身バレしないようにしないとだけどね」

「なんで?」

「あかり達も動いてるだろうし、私達はあくまでサポート」

「成程ね…………、ねぇ、なゆなゆ。理子思ったんだけどさ」

「何?」

「もういっそのこと、このままで行けばいいんじゃないかな。絶対身バレしないでしょ」

 

 そう言って理子は自信を指さす。

 この会話で察する人もいるだろうが、現在の私達の格好は武偵高の制服ではない。

 バイト中だったので、着ぐるみ姿(防弾・防刃仕様)なのである。因みに理子がトラ、私がパンダである。クロネコとピンクのウサギは盗まれたっぽいけど。

 

「あ、それもそうか…………。じゃあこのまま行こう」

「そだね」

 

 私(パンダ)と理子(トラ)も行動を開始したのであった。

 

Side_Out……

 

 後編へ続くんだよ。

 

 

 

 

 

 

 

 




葵 「はい。何とか投稿完了だね」
理子「前回の投稿」
葵 「それ言わないで・・・・・・」
理子「本当は木曜日に投稿予定だったんでしょ?」
葵 「うん。でも、プロット作成ですごく時間かかったんだよ」
理子「えっと、確かこのお話の最後まで作ったんだっけ」
葵 「そ。ま、でも結局2話構成にすることになったけどね」
理子「続きはまた来週なんだね・・・・・」
葵 「そうなるね。プロットは出来てるし、執筆からスタート出来るかなって思ってる」
理子「じゃあ、少しは投稿も早くなるかな?」
葵 「多分。そうできるように頑張るわ。集中力の問題になるけれど」
理子「頑張って!じゃないと、3人であとがき出来ないからね」
葵 「そうね・・・・・。頑張るわ」
理子「それじゃあ、そろそろ挨拶と行かない?あおちー」
葵 「そうね。えっと、今回もここまでお読みいただきありがとうございます」
理子「みんなが読んでくれるとあおちーはすごく喜ぶので、次回も読んでくれると嬉しいなっ」
葵 「それでは、また次回のお話でお会いしましょう」
葵子「「ばいばいっ!」」

誘拐されているため、麒麟ちゃんが欠席なあとがき㉖ 完
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