「フフフ、〈ヤマト〉め。中のやつらが慌てるさまが見えるようだわ」
と、シュルツは喜びを抑えきれないようすで言った。冥王星基地司令室。彼が向かうスクリーンには〈ヤマト〉の動きが線で表示されている。その進路は明らかに、デタラメに舵を切って向きを変えつつ進むしかない船のものだった。
「ククク……」とガンツも笑い、それから言う。「地球人もこちらが対艦ビーム砲で星を護っているのは予期していたようですね」
「だろうな。まあ当然のことだ。しかしやつらは砲台が宇宙にあるとは考えなかった。星の地面に固定され、数は一基かせいぜい二基と考えていた……」
「やつらとしてはそう思うでしょう」
「そうだ。それがこちらの限界だとな。悔しいかなその通りと言えばその通りでもあるからな。しかし……」
シュルツは言って別のスクリーンに眼を向けた。大出力の固定ビーム砲台だと一見してわかる物体が映っている。地に据え置かれて斜め上方に向けて突き立つ円筒形の太い柱。
カメラで撮られた
しかし、大きさはともかくとして、その形状はまるで地球の
「まさかこのようなものであるとは思うまい」
シュルツは言った。言ったが、しかし、それだけ見れば、砲として特に変わったことはない。『まさかこのような』とシュルツが言うのは、その尖った烏帽子が差す先の空間のことだった。
ビーム砲はそれが撃つべき〈ヤマト〉の方角を向いていない。まるであさっての天へ突き立ち、一点を狙ったままに動こうとしない。火線の先の宇宙空間に浮かんでいるのは、四弁の花のような形の物体。
〈ヤマト〉にビームを当てたのと同じ人工衛星だ。
「〈反射衛星砲〉……」ガンツもニヤリと笑って言った。「三発目を撃ちますか?」
「いいや、まだだ。この距離では直撃でもたいした傷は与えられまい。衛星も数に限りがあるからな。撃って
「近づいてきますかね?」
「来るさ。ここで我らに勝たなければ、地球人類は今日のうちに消え去るのだ。やつらとしては逃げるわけにはいかんだろうよ」
「確かにそうではあるのですが……」
「
「今日は逃げずに向かってくるとお考えですか?」
「だから、それを見るためにも三発目は待とうと言うのだ。まだ撃つなよ。発射準備をしたうえで待て」