九尾side
あれから俺は砂かけババアという老人から長屋に住まわせてもらうこととなり、今はバイトをするため、猫娘とかいう猫と一緒に街を歩いていた。
「やっぱ人多いな〜。見てるだけで酔っちまうよ〜」
「東京だから仕方ないでしょ?東京は昼間は人口がすごく多いの。でも夜になると県外や都外に出ちゃう人がほとんどだから夜は意外と静かなのよ」
「へぇ…詳しいんだな」
「そりゃあ日本妖怪だから。というか見物が目的じゃないでしょ?」
「あ!そうだそうだ」
俺は余りにもの凄さに目的を忘れかけていた。俺は咄嗟に行く時に購入したリュックを開け、履歴書を取り出した。
「顔写真よし…自己PRよし…経歴よし……と、だいたい書けてる。よし!いける!」
「それじゃダメよ!」
俺が履歴書をチェックしていると猫娘から注意を受けた。
「何でだ?」
「履歴書が良ければ全て良しって訳じゃないわ!バイトはね、まず面接から始まるの!面接ではまずぶっきら棒は絶対にダメっ!アンタは顔はいいし声もデカいからそこら辺を気をつければサクッと受かるんだから!」
「はぁ〜い…………と言われてみたものの
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「えぇ〜と、「九重 天狐 」君……20歳か…信じられないねぇ…君どう見ても小学s……『グゥアアアアアアアアアアアアアア!!!!!』ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」
「ほら!額をよく見てください!少しですが僅かなシワがあるんです!僕は童顔で背も小さすぎてよく子供扱いされるんです!これでも力はあるんである程度の力仕事は何でもできますよ!」
俺は面接官に猫娘から教えられた通りにやった。そしたら
「あ……そうなの……?なら今度からお願い……」
合格した。
ちなみに九重 天狐とは俺が日本にいる時の名前だ。
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「何でお前と同じ場所なんだよぉおおおおお!!!!!!!」
何故か俺が面接したバイト先はなんと猫娘もバイトしていたのだ。
「文句言わない!閻魔様にお願いされたの!『済まぬがお主の目が届くところで働かせてやってくれぬか…』って!」
「ちくちょぉおーー!!あのクソジジイ絶対ぶっ殺してやるッ!そもそも何が不満なんだよ!」
ゴツンッ!
何故か俺は猫から拳骨を喰らった…
「いっつ…」
「閻魔様をクソジジイって呼ばない!!それにアンタはまだ日本に慣れてないでしょ!だから慣れるまでは私と同じところでバイトよ!」
「まじ死んでくれ!!!」
ゴツンッ!!!
「いたい………」
また喰らった……
それから俺と猫娘は妖怪横丁へと戻るためバイト先である遊園地を出た。
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帰り道
俺たちが帰り道を歩いていると偶然にも鬼太郎を見つけた。すると猫ははしゃぎながら近づいていった。
「あ!鬼太郎〜!!」
「やぁ二人共、面接はどうだった?」
「何とかいけたがコイツと同じってところが何か納得いかねぇ」
「うるさいわねぇ!シャァァァァァァ!!」
思わずソイツは顔を猫に変化させて威嚇してきたが全然怖くなかった。
「あははは…まぁ閻魔様の言いつけだから仕方がないよ。さ、横丁に戻ろう」
「はぁ〜い」 「フンッ!」
俺たちは鬼太郎と共に横丁に戻った。
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俺は横丁に着くと鬼太郎と別れて長屋へと向かった。
すると、砂の実験をしている砂かけの婆さんが俺を出迎えてくれた。
「なんじゃ。随分と早かったの」
「あぁ…なんか疲れた…今日はもう寝るわ…」
「そうか。ゆっくりお休み」
俺は頷き上へと上がり自分の部屋へ入った。
俺は部屋に入ると布団を敷き、その上にうずくまるように寝転んだ。
そして、隠していた尻尾を出して、それに体を乗せ目を閉じた。
(……ふかふかして気持ちいい……)
こうして俺の日本に来てからの1日目が早くも終わった。
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場所は変わり、ここは地獄。閻魔殿の玉座に座りながら閻魔大王は自分の左腕である宋帝王と話していた。
「閻魔大王……よろしかったのですか?」
「九尾のことか?」
「はい」
九尾の事を聞かれた閻魔大王は表情を変えずに答えた。
「まぁ大丈夫じゃろ。奴は口は悪いが実際は仲間思いのいい奴じゃ」
「い…いえ。そうではなく…あそこまで力をつけた九尾を現世…ましてや日本に向かわせてもよかったのでしょうか…万が一暴走でもしたら鬼太郎達どころか日本までも…」
「その事なら心配いらん。奴の本来の力には制御という制御を施してあるからな。万が一暴れようでもしたらその術が止めてくれる筈じゃろ」
「はぁ…」
そう言うと閻魔大王は赤く光る地獄の空を見上げた。
(九尾よ…絶対に力に溺れてはならぬぞ。そなたはまだその力を完全に使いこなせた訳ではないのだからな…)