漢体これくしょん 日東丸提督のブラ鎮建て直し物語   作:かのんベール

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改革開始

「総員、艦隊起こし!」

 

海岸特有のすがすがしい朝の空気に満たされた鎮守府に長門の凛とした声が響く。それと同時に起床ラッパの音が鳴り響く。

 

提督室の無線をオンにする。放送先を鎮守府全体に設定して、マイクの音量を上げる。

 

「総員6時10分までに本館正面入り口前に集合!もう一度繰り返す総員6時10分までに本館正面入り口前に集合!」

 

川内の悲鳴が聞こえる。あいつ、寝てなかったな…。自業自得だ。消灯時間に寝なかった奴が悪い。

 

取り敢えず念を押しておくか

 

「遅れた場合は連帯責任とする」

 

川内の走る足音が聞こえる。なんか面白い。

 

 

6時10分になったのを確認してから、艦娘の部屋に入る。相当焦っていたのか、駆逐艦の部屋は脱ぎ散らかした寝巻きが散乱している。他の部屋も寝具までしっかりと整えられている部屋はあまりない。

 

遅れること5分。集合場所に到着する。

 

「長門、点呼の結果はどうだ?」

 

「点呼開始から全報告終了まで2分。あと天龍が居ないな」

 

「分かった。遅刻は?」

 

「駆逐艦と重巡洋艦が3分と2分の遅刻だ」

 

「それでは連帯責任として、180回と120回の腕立て伏せだ」

 

「提督はさらに遅刻しているのにご自分を棚に上げて罰則ですか?それに提督よりも早く到着していますから実質、彼女たちは遅刻していません」

 

「大淀、彼女達を守りたいのは分かる。だが、これは今後の規則だ。それに、俺は貴様らの部屋をチェックしていたのだ」

 

「部屋を...。一体ナニをしていたのですか?」

 

その性犯罪者を見る目は止めてくれませんかね...。

 

「貴様らの部屋の整頓具合だ。脱ぎ散らかしてあるわ、寝具の整頓は出来ていないわで散々な結果だったぞ」

 

「それは10分しかなかったので、仕方のないことかと。そんな時間を突然設定した提督の責任では?」

 

「違うな。紛れもなく貴様らの責任だ。因みに海軍は5分で支度を済ませる。勿論寝具の整頓も完璧だ。毛布の角はしっかりと揃っている」

 

「...しかし、それは駆逐艦のような子供達には無理です」

 

「無理じゃない。やれば出来る。最初は俺も出来なかった。何度も上官に寝具をぶん投げられてやり直しをさせられた」

 

「子供達も同じ思いをしろと?」

 

「そうだ。お前達もよく聞け」

 

一呼吸置いて全員が注目したことを確認してから話を続ける

 

「この鎮守府は腐っている上に堕落もしている!このままでは貴様ら全員撃沈されて終わりだ!生活の緩みは心の緩み!常に死が付きまとうこの環境でのそれは死へと直結する!貴様らの中にガキが多いことなど百も承知だ!だがガキであろうと貴様らが海軍の一員で有ることには変わりない!海軍の一員としての恥を知れ!」

 

その後も海軍としての誇りとはなんなのかや軍人としてのあり方を持論を交えて演説する。そしていかに今の鎮守府が腐っているのかを認識させる。

 

皆が呆然としている。次第に瞳が潤んでいる艦娘も中にはいるようだ。またしても罪悪感が押し寄せてくる。

 

小声で長門に話しかける。

 

「そんなに厳しいこと言ったつもりはないんだが...。長門、後で泣いてる理由を聞いておいてくれ。あとアフターケアは頼んだぞ」

 

「あ、あぁ。まぁ大体想像は付くがな...」

 

「そんなに厳しいこと言ったか?」

 

「いや、多分海軍の一員として扱われたことが嬉しくて、感極まったのだろう」

 

は?

 

「そんな訳ないだろ。そんな周知の事実に今さら泣く奴があるか。憶測で話しても仕方ないな。取り敢えず頼んだぞ、長門」

 

「承知した。この長門に任せろ」

 

「いつもすまんな」

 

心なしか顔を赤く染める長門の後方に人影を発見する。

 

「天龍か!もう10分の遅刻だ!とっととこっちに来い!」

 

天龍が一瞬躊躇った後に駆け足で近づいてくる。

 

「なんだ天龍。世界水準の軽巡洋艦は体内時計まで世界基準なのか?時差が激しいぞ?大遅刻だ」

 

「ふざけんな!オレは貴様のせいで入渠してたんだぞ!それにもう少し前からいたんだよ!」

 

「朝の6時の時点で入渠残り時間のタイマー0だっただろうが。言い訳するな。それと何故あんな所に突っ立っていたんだ?」

 

「やっぱりテメーの仕業か!まだタイマーは0にはなってねぇはずだったんだ!あと、突っ立ってたのはテメーが演説始めたから入れなくなっちまったんだろうが!」

 

ま、俺が昨日の夜にこっそりと高速修復材を入れたのだ。天龍を大破させたのは俺な訳だし、いつまでも独りでお湯に浸しておくのは申し訳なかったからな。だが、立場上天龍に優しくする訳にもいかないので、天龍に連帯責任を与えるためだったと思わせることにしたのだ。因みに高速修復材投入の機械が壊れてたから、俺が直接入れたんだけどね。天龍は寝てたから気づかなかったけど。因みに横目でチラチラチラっと見ただけでそんなにちゃんとは見ていない。いや、チラチラチラチラくらいは見たかな。

 

「さて、10分の遅刻ということは軽巡洋艦は連帯責任で腕立て600回だな」

 

「なっ...!そんなの無理に決まってるだろ!」

 

「なんだ出来ないのか?」

 

「オレはともかく周りは無理だ!」

 

「そうか…。なら駆逐艦も無理か?」

 

「180回なんてとてもではありませんが...」

 

ま、そうだろうな

 

「仕方ない。では本来は1秒の遅刻につき1回なのだが今回は10秒につき1回まで減らしてやろう。それを、平均して30回を全員でこなせ。長門、カウントしろ!」

 

「1、2、3、4、5」

 

「お前らも声出せ!自分でもカウントしろ!」

 

「「6、7、8」」

 

「どうした!既に声が辛そうだぞ!」

 

「きゅ~う~...」

 

「テメェ、なに勝手に止めてんだ!」

 

「もう...無理...なのです...」

 

「なんだ!テメェ一人だけ楽するのか!」

 

「うぅ...」

 

「あと一回やれ!」

 

「「10」」

 

「他の奴は続けるぞ!11!」

 

「「11、12、13」」

 

そのあとも徐々にリタイアをしていく。

 

「30!」

 

「なんだ、残ったのは天龍だけか。艤装を展開していなければ所詮はただの一般人か」

 

休憩している天龍を見下ろして声をかける

 

「何を休んでいるんだ?お前はあと60回分残っているぞ?」

 

「は?なに言ってんだよ!30回だっつったろうが!」

 

「平均30回まではあと60回足りないな」

 

「なっ...!」

 

さすかに天龍でもいきなり合計90回はキツいか。

 

「じゃああと15回だ。残りの45回は特別に俺が立て替えてやる」

 

そのまま天龍とならんで腕立て45回を終わらせる。男子高校生ならこれくらい余裕だろうが、普通の女子高校生には無理だろうな。多分。

 

シラネ

 

「さて、海軍では一秒一回なので今後は心しておくように」

 

「「はい!」」

 

うおっ!なんか元気いいな、コイツら。

 

「あと、本日より一週間は大本営からの任務はない。出撃もない」

 

ざわ...ざわ...

 

「だが仕事がないという訳ではない。詳しい内容はこの後説明する。第一会議室に移動するように。長門」

 

「以上、解散!」

 

怪訝そうな顔をしながらも艦娘たちが建物に入っていく。

 

ここからだ。ようやくスタートラインに立つことができた。タイムリミットは一週間。建て直しにはあまりにも短すぎる時間だが、それでもやりとげなくてはならない。今度こそ部下の為に全力で働き、結果を残して見せようじゃないか!

 




革命と改革の違いを理解せずに使っている意識高い系を見ると大爆笑不可避ですwwwwwそれで政治家とか嘘だろお前wwwwwww
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